金色のガッシュ!!称号『覇道の王』獲得原作ルート 作:シグアルト
戦闘描写が難産過ぎる。わかりにくかったら「わかんないわよ、このクズ!」と言って頂けると励みになります。
────足りねぇ
いつも怒鳴り声がうるさいと言ってくる大家の奴に復讐した。
────────足りねぇ
俺をクビにした上司にも復讐した。
────────────足りねぇ
そして俺は今、貧乏な生活に復讐をしようとしている。
────────────────力が足りねぇ!
「『細川』、あの宝石店でいいんだな?」
『道具』が口を開く、俺は思考を中断し『道具』に指示を出す。
「あぁそうだ『レイコム』、呪文で入り口を吹き飛ばしたら根こそぎ宝石を奪い取って来い」
俺は元職場のクソ上司を車ごと押し潰し、その帰りに見つけた宝石店にやってきていた。
今は深夜2時、この辺りは人通りも少ないようでうってつけだ。
早速、復讐を始めようとした俺に
「……! 待て、細川。誰かやってくる」
俺に口ごたえをした
「チッ、面倒臭ぇ。こいつでぶっ潰してやる」
脇に抱えていた見た事もない文字で書かれた青い本を手に持って広げる、どうやら通行人は2人のようだ。
その2人の姿が街頭に照らされ露わになると、俺の
男と女、2人ともガキだ。年は中学生と小学生くらいに見える、その男の手には俺が持っている本と同じ物があった。
その2人は俺と目が合うと、踵を返し来た道を走って戻りだした。
「細川!!」
「レイコム、あのガキ共を逃がすんじゃねぇ!」
そう言い放ち俺達はガキを追いかける。俺の顔は自分自身でもわかるくらいニヤついていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆
夜道を追っていた俺とレイコムは、広い空き地で女のガキを追い詰めていた。
ガキ共は思っていた以上に素早く、男のガキは見失ってしまった。だがあの男には用はない、女のガキはレイコムと同じ位の背格好。つまりあっちが『化け物』だ。男の方は『道具』を使って本を奪い取ればそれでいい。
「よお、まさかそっちから近付いてきてくれるとは思わなかったぜ。お前もこいつみたいに拾われたクチだろ。俺の所にこいよ、上手く
そうだ、こいつらは皆俺の『道具』だ。
レイコムを使ってムカツク奴等に復讐をした、次は貧乏への復讐だ。その次は俺に見向きもしねぇ女共への復讐もいい。俺自身、次々と思いつく欲望が抑えきれない。
「俺にはまだ力が足りねぇ、俺の欲望全てを叶える力が。だからオマエを俺によこせ!」
そう言い放つと、ガキは俺達に向かって走り出した。俺達とガキの距離は10mと少し、コイツ『道具』の癖に歯向かう気か。俺は本を開き、
「ハハハッ、これでゲットだぜ! 《フリズ……ド》?!」
その瞬間、ガキが飛んだ────いや、跳躍した。
だが人間の出せるジャンプ力じゃない! 3階の高さへと一歩で舞い上がったガキに俺は虚を突かれ、
思考を戻した瞬間はもう手遅れで、ガキの握りこんだ拳が俺の目の前へと迫っていた。
咄嗟に俺は本を持っていない左手を真上に掲げ、上空から落ちてくるガキの拳を受け止めようとした。
!!!!!!!!!!!!
「ぐ、があああああああああああああああああああああ!!!?」
まるで大砲の着弾だった。
受け止めた衝撃は俺の腕から肩、膝、足元すらも貫通し、周囲の地面にひび割れを起こしていた。
当然俺の左手はあらぬ方向を向き、肩だけではなく股関節まで脱臼を起こし、膝から下は何の感覚もなくなっていた。同じ化け物であるレイコムがそこらのガキより少し力が強い程度だったので完全に油断していた。
だがそんな状態になっても、俺の右手は本から離さず胸元に手繰り寄せる。
「ぐ、ぎ……《ギコル》!」
倒れこんだ俺の真上を通過する氷柱、それにより女のガキ……いや、あのゴリラ女は俺と距離を取った。
「この……バケモンがぁ、潰してやる。《ギコル》!」
…………《ギコル》! …………《フ……
……《ギコル》………………《ギコル》…………
《フリズ……………………………………《ギコル》ゥ!!
おかしい、どうなっている。
《ギコル》を何度撃ってもあのゴリラ女はすべてかわしていく、かすりは何度かしたが直撃する事はなかった。
それだけじゃねえ。《フリズド》で動きを止めようと本を読もうとしても、俺が《フリズド》と読み始めた瞬間に合わせたジャンプにより空中に逃げられる。そのせいで一度も当たらない。
どういう事だ、俺の考えが全て読めるとでもいうのか?!
《フリズド》やジャンプ中の《ギコル》を警戒してあれから目の前まで近付かれる事はないが、このままじゃやばい。
何故だ?! 何故俺の考えてることがわかるんだ?!
──────────────────────────────────────────
はーつっかえ、止めたら?
はい、という訳で皆さん今回はこんばんはー。絶賛戦闘中の大人気魔物キリィちゃんです。
とうとう始まった魔界の王を決める戦い、その初戦は氷呪文の使い手レイコムです。欲望の権化である
ですがハッキリ言いましょう。この人、色々な意味でチョロいです。チョロすぎて面白いので『細川くん』と呼んであげましょう。
まず居場所を探すには、《ギコル》で細川くんの上司が襲撃を受けた街へ赴きます。ここで元職場への復讐を果たして一旦満足した細川くんですが、貧乏のままじゃ満足できねぇ、と手っ取り早く
近場で。
本の力を手にして
そのまま戦ってもいいのですが、万一通行人に被害が出ると嫌なので空き地に移動しましょうね~。
あ、ほもくん。君は安全な所で待っててね。細川くんを釣る為に最初は同行していましたが、今回は戦闘には参加させませんからね。
暗殺術は一度発見された状態では隠密の成功率が一気に下がりますし(無情)、
そしていざ戦闘開始ですが、ここでも細川くんのチョロポイントが出てきます。
呪文を唱えようとしてますね。あ、《フリズド》を唱えるんですね。地面から体凍らされないようジャンプしますね。ひょーいっと
あ、ビックリしてる。何で呪文唱えようとしたのがわかったんだって顔ですね。そりゃわかりますよ、あなた呪文唱えるとき
他の
その姿は、さながら初めてSiriに話しかけるスマホ初心者のおじいちゃんです。当然、そんな動作は傍から見てモロバレルなので、タイミングを測るのは簡単なんですよね。
そしてチョロポイントはもう1つあります。口の動きがあからさま過ぎます。
レイコムの呪文は《イ》から始まるギコルと、《ウ》から始まるフリズドの2つなのですが、
ちなみに他の
まぁそんな訳で、不意を取った形でレイコムをジャンプでスルーし、そのまま細川くんにパンチをお見舞いします。呪文0のキリィちゃんの勝ち筋は
…………………………
想像以上にキリィちゃんの筋力値が高かったせいで、細川くんが鳥山明作品の
何、あのひび割れした大地。ゲーム的演出にしてもひどすぎない? キリィちゃんそこまで馬鹿力じゃないよ?
ちょっと何で満身創痍で死にそうな顔してるの?!
がんばれ! がんばれ細川くん二号!! いや一号でもいいけどさ、立ち上がってキリィちゃんのパンチはそれなり程度の威力しかないですよって言ってよ!
◇◆◇◆◇◆◇◆
結局、立ち上がれなかった細川くんは土下座スタイルをとりながらも、こちらに敵意を向けしっかり呪文で攻撃してきます。
なお、先程のパンチは【握力×スピード×重力=破壊力】という事で納得しておきましょう。余談ですが、キリィちゃんの握力はティオに勝てる程度しかありません。
そんな現実逃避を続けるくらいに場は膠着しています。
森での修行のおかげで、氷柱は距離が空いた状態でなら捌けていますが、近寄る事も出来ません。またフリズドの予兆が来たらジャンプしますが、ギコルで空中を狙い撃ちされないよう距離を更に離す事になってしまい一向に近づけません。
しかも、もう20回に届きそうな呪文回数ですが、まだ細川くんの心の力は切れてくれません。その点においてはやっぱり規格外だわ、あの人。
キリィちゃん、というか私の目押し回避の集中力も切れ、氷柱が少しづつかすりキリィちゃんに細かい傷が増えてきます。
これは私の集中力と細川くんの心の力のチキンレースになりそうです。少々分が悪いかもしれません。
「キリィ!」
…………え?
「!? ……《フリズド》!!」
…………え? え?
「うわっ!」
えええええええええええええええええええ!!
何で避難してた筈のほもくんが空き地の反対側から出てくるの?
しかも細川に速攻で足を凍らされてるじゃないですかー、やだー
何で来ちゃったんだよ、待っててって言っただろ!
「……ごめん、でもキリィが心配で様子を見てたら危なそうで、つい」
▽ ほもくんは いうことを きかない!
「フフフ、俺の勝ちみたいだな」
あ、さっきまで無口だったレイコムが急にニヤニヤしながら勝利宣言してる。ウゼェ
しかし、冷静に考えて状況は詰みかけています。
足を凍らされ動けなくなったほもくんに向けてギコルを唱えられてしまったら、選択肢はほもくんを見捨てるか身を挺してかばうしかありません。
だが俺は第三の選択肢を選ぶぞJOJOォォォォォ!ほもくんの方向に意識が向いてる隙に細川へ向けてダッシュだ───!
「ハ、馬鹿が!!ゴリラ女の考えくらい読めてるんだよ。《フリズド》!」
誰がゴリラだ!!
ジャンプ!! でも後方にはいきません、勢いそのままに突っ込みます!
「これで終わりだ! 《ギコル》ゥゥ!!」
あ、この野郎。思いっきり心の力こめて唱えやがったな。
体を捻ってかわせないかな~とワンチャン期待していましたが、今までと氷柱の大きさがまるで違います。氷柱同士の隙間が狭く、とてもかわしきれないですね。
キリィちゃんの今の体力じゃとても耐え切れませんね。
あわれキリィちゃんの冒険はここで……
「《ピルク・コポルク》!!」
!!
これはほもくんが唱えたキャンチョメの呪文、体を小さくする呪文じゃないですか!
そういえばキャンチョメこんな呪文持ってましたね、何だよ最高じゃないですか! (手のひらウィガル)
小さくなったキリィちゃんは大きな氷柱の隙間をくぐって回避します。
ほもくん、すぐにコポルク解除して!
そう念じるとほもくんにも伝わり元の姿に戻ります。目の前には先程下卑た笑みを浮かべたレイコム。
「なっ、オマエどうやって?!」
企業秘密です。くたばれやオラァァァァァァ!!!
「!?!?!!?!!!!???!?」
ふぅ、スッキリしました。
しかしパンチ数発でダウンとか君、細川くんより体力ないんじゃない? それとも細川くんが物理受けH-B二極とかなのかな?
まぁいいや。関係ない話はこれくらいにして無力化した細川くんから本を奪い取りましょう。
レイコムが白目をむいている今、彼に出来る事は何もないですからね。
「く……そんな、そんな馬鹿なああああああああああああああ!!」
はいはい、そんな負け台詞いいからさっさと青色の魔本頂戴ね。(無慈悲)
さて、ではライターを取り出して本を燃やす前にやりますか。
ほもくーん、おねがーい
「あぁ。……第一の呪文《ピルク》!」
あー、心の力を消費していく音ぉ──……
あ、ほもくん。後で勝手な行動したおしおきだからね。
「えっ?!」
──────────────────【レイコム
※ティオの握力は150kg(公式設定)
この段階でコポルクが使える事に何の疑問も抱かないガバ走者。
原作での細川は2回だけ清麿を向いて呪文を唱えていますが、それ以外は本を見ながら呪文を唱えています。
これは独自解釈です、細川ファンの方ごめんなさい。
あなたのお気に入りの話は?
-
千年前の魔物編
-
ファウード編
-
クリアノート編
-
平穏な日常の話