艦隊これくしょん【艦これ】 汎用決戦重巡洋艦が建造されました!   作:ライドウ

24 / 28
桜とその妹たちの姿の違い

桜は乃木坂大将の設計の元生まれて、その時代まだ航空機は活躍していないため対艦を目的とした設計になっている。対空砲や対空機銃はおとなしい。ちなみに呉生まれ。横須賀所属
妹たちは乃木坂大将の設計書にとある機動部隊の提督がちょちょいと手を加えたりした状態。そのため桜以外の桜型はコンバートで軽空母になれる。横須賀生まれ、横須賀所属。





第20話 汎用決戦!運命ヲ越エテ

side:sakura

 

「うっ・・ううっ」

 

目が覚めると、提督さんのクルーザーの天井・・・隣には、瑞鶴チャンが右手を掴んで眠っている。

身体を起き上がらせ、左腕を見る。

 

「・・・やっぱり、か」

 

そこにはいつもの白い肌の左腕ではなく、真っ黒い鋼鉄のような左腕。

左腕が欠損、そしてそのまま回復させたから・・左腕は一気に深海棲艦化か。

大破は絶対に避けないといけないってことが分かったから、いいか。

 

(・・・ごめんね、瑞鶴ちゃん)

 

こんな私を見て、さぞ困惑したでしょう。

助けるために無茶をして進んで、多分・・・あぁ、この左腕の傷はそういうことか。

それが、あなたなりの謝罪ってことなのかな?

 

(もう、バカ。)

 

こんなことで私は謝られることはない。

むしろ、瑞鶴ちゃんの綺麗な左腕を傷つけてしまった。

 

「桜さん」

 

ふと、入り口の方から声がかかる。

目線を向ければ、資料を持った明石さんが。

 

「お体、大丈夫ですか?どこか痛いところは?」

 

「ふふ、大丈夫です。痛いなら、寝てますから」

 

私がそういうと、そうでしたね。と明石さんが返す。

そして、瑞鶴ちゃんの反対側に立ち、左手に触れる。

触れられる感覚があり、少しくすぐったい。

 

「硬い・・・合金よりも固い・・・・・・強セラミック製?いや、この感覚はむしろ超合金?」

 

「何かわかる?私的には触れられてくすぐったいけど。」

 

「こっちはまるで鉄以上のものを触ってる感覚ですけどね・・・失礼します」

 

すると、明石さんが懐から天龍ブレードの欠片で作られたナイフを左腕に当てる。

そして思いっきり振り下ろすと・・・カァンと言う音と一緒に壁に何かが突き刺さる。

それは、ナイフその物。いや、天龍ブレードの部分だった。

 

「硬いですね。ですが、かすり傷。すぐに治ってるってことは深海鉄で間違いないです。すぐに再生するってことは、鬼級以上かもしれませんね」

 

「確か、アイアンボトムサウンドの鬼級がこのぐらいだったとか」

 

「ええ、ブインの戦艦長門によってとどめを刺された戦艦棲鬼と同じ。ほら、この資料にも」

 

明石さんから紙を渡される。

そこにはアイアンボトムサウンドの戦艦棲鬼の情報と一緒にその艤装の材質、強度など詳しい情報が加えられている。

 

「ショートランド所属の天龍さんがアイアンボトムサウンドの戦艦棲鬼はブレードで斬りつけるとブレードが折れるって言ってましたからね。もしやと思い。」

 

そう言いながら明石さんは壁に刺さった天龍ブレードの欠片を引き抜く。

あれは、うちの天龍さんのブレードの欠片であれで姫級を斬りつけたこともあったため、普通の天龍ブレードよりも切れ味はすごく鋭いのだ。

 

「そういえば、援護要請はどうなりました?」

 

「決議結果は、横須賀のみで対処可能と見た感じですよ~」

 

「頭が固いですね。私の左腕より硬そうです」

 

「あはは、それは言えてますね~」

 

そして、明石さんが左側に座ると顔つきが変わる。

多分、提督からの伝言を預かってるんだろう、真面目に効かないと。

 

「桜参謀長艦殿、提督閣下より伝言を」

 

「聞かせなさい」

 

「本日、マルナナマルマルより、大規模作戦第3段階を発動。第1防戦隊は大規模作戦最終海域に突入せよ。とのことです。」

 

そう・・・ついに最終海域に辿り着いたのね。

そして、私に伝えるってことは妹たちに勝つには私を出すってことしかないってことを提督さんはわかってるみたいだ。期待されてるって言うのもあるけど、たぶん提督さんの心の中は葛藤でぐちゃぐちゃなんだろうなぁ・・・なんだかすごく申し訳ない。

 

「わかりました、明石さん。提督に伝言を」

 

「は、この明石。必ず」

 

「”たとえ、私が沈んでも必ずあなたに勝利を。”と。」

 

そういうと、右手を握られる力が強くなる。

明石さんも悲しそうに目を細め、了解しました。と言って、私がいるところから離れていく。

瑞鶴ちゃん、途中から起きてたんだ・・・ごめんね、私のせいで。

 

========================

 

あれから3時間ぐらいかな・・・マルナナマルマルとなった。

私の周りには、第1防戦隊の面々と提督さん、明石さんと大淀さん、瑞鶴ちゃんしかいない。

クルーザーの妖精さんたちは周囲警戒を強めている。

 

「第1防戦隊、参ります!」

「応!」「は~い♪」「了解ですっ!」「了・・・解」「わ、分かりました!!」

 

私の掛け声で稲荷さんたちが進みだす。

私は、そんな彼女たちを壁にしながらすすむ。この陣形が汎用型戦闘艦・・・というか防戦隊がよく使う陣形だ。

その割には、桜型が多く沈んだわけだけど・・・

 

「艦隊、周囲警戒を怠らず。何か不自然なものを見かけた途端、例え流木でも報告を」

 

「こちら稲荷。了解だ。今んところは何も見えねぇ。偵察機を出すか?」

 

「じゃあ、稲荷さんと黒峰さんの二人は偵察機の発艦を久崎ちゃんたちは二式水戦改をだして上空援護を。」

 

「はぁ~い。みんなぁ~、準備して~」

 

黒峰さんの掛け声で全員が艦載機発艦の準備をしだす。

乃木坂ちゃんたちは左腕を伸ばし、その肩の上に零式水上戦闘機が乗っている。

 

「稲荷、零式水上偵察機、発艦!!時計回りで、11時の方向を偵察させる!」

 

「黒峰~、零式水上偵察機、はっかぁ~ん。じゃあ、私は1時方向~。」

 

「久崎っ、二式水戦改、発艦初めっ!」

 

「乃木坂・・・二式水戦改・・・・・・いって」

 

「う、海崎!二式水戦改、は、発艦させます!!」

 

ブーンとそれぞれが艦載機を飛ばす。

全部が練度が限界に達している水上機たちだ。

 

クルーザーからかなり離れたところで通信機が起動する。

相手は、明石さんみたいだ。目の前でディスプレイが投影されそこには明石さんの顔が映る。

その隣には提督さんの顔が

 

≪桜さん、深海棲艦化は13%です・・・あと、それの影響で艤装の出力が80%しか出せません。ご注意を≫

 

≪くれぐれも無理はするな、もし負ければ・・・≫

 

「提督、私は負けませんよ。妹は姉に勝てないんです」

 

そう、妹たちがどんなに頑張ろうと私に勝ることはなかった。

悲しいとも思えるけど、それでも私は彼女たちに勝たなければならない。

 

「隊長!!11時の方向!!深海江戸彼岸棲鬼を含む艦隊を発見!!テキ連送だ!!すでに第1次攻撃隊を発艦中だ!!」

 

「艦隊、輪形陣に変更!!水戦隊は艦隊を周回して敵を発見次第突撃!!」

 

通信を素早く切り、稲荷さんたちに指示を出す。

私を中心として輪形陣が構成され、主砲と対空兵装の最終確認が艤装内の妖精さんたちによってなされる。

どうやらオールグリーンみたいだね・・・左腕の兵装も大丈夫。

 

「第一次攻撃隊を確認!!対空初め!!!」

 

号令を狼煙として稲荷さんたちと一緒に砲を放つ。

重巡用の3式弾を装填しててよかった。自発装填も三式弾!!

 

「隊長!!水戦隊がこれとは別の攻撃隊と空戦に入るとのことです!!」

 

久崎ちゃんがライフル型の12㎝単装砲を発砲しつつ報告する。

戦闘回線を開いてるからこういうのは楽だなぁ・・・まあ今は関係ないけど。

 

「無理はさせないで!!被弾したら後方に撤退!いいわね!!」

 

「はい!!」

 

「隊長!!上だぁッ!!」

 

その言葉を聞いて上をバッと見上げる。

すでに突入姿勢に入っている深海棲艦の爆撃機・・・もう爆弾を投下!?このコースは、直撃っ!!

そういえば、左腕はかなり硬いって・・・なら!!

 

左手で持つ8㎝高角砲を艤装に連結させ左腕でその爆弾を受ける。

直後、爆発するが・・・ダメージはない。

 

「隊長、無事か!?」

 

「大丈夫です!!対空を怠らないで!!」

 

この数・・・確か桜型汎用軽空母の艦載機数?でもそれにしても多い。

二隻分?まさか敵の二隻とも空母形態なの?ほとんどが、誰が言ったかたこ焼き艦載機・・・落としても落としてもまだいるっ。

 

「くっそ、相手は機動部隊編成か!?」

 

「い~や、違うみたいよぉ。たいちょ~私の偵察機が稲荷ちゃんが見つけた艦隊を写真撮影して送ってくれたわ~」

 

その声と一緒に深海江戸彼岸棲鬼が移されている艦隊が投影される。

編成は、江戸彼岸棲鬼とあの駆逐は・・・新種!?イロハ順だとあれは・・・ラ級駆逐艦か!!

つまり、江戸と彼岸は混ざって深海棲艦になってあの駆逐艦たちは第2防戦隊の久崎型の子たちか。

でもあの姿は重巡洋艦の姿のはず・・・つまり、鬼っていう枠組みだからレ級みたいなもの!?

 

「なるほど・・・艦隊、対空戦をしつつ敵艦隊に近づきます!!とーりかじ、10!!」

 

「了解だ!しかし、この数を相手しながらとなると!!」

 

稲荷さんが愚痴を言いながら、左に曲がってゆく。

しかも対空をしたままだからかなりの練度だ・・・でも、このままだと稲荷さんの言う通り不利になる。

この数・・・ただでさえ水戦隊が別動隊を相手してるとはいえ・・・

 

≪待たせたな、チェリー。≫

 

「グレイ!?」

 

ハワイ側から攻勢をし続け・・・それでも突破できないから来れないと思っていた支援艦隊。

でも、グレイが。ああ、きてくれた。

 

≪もう、エンタープライズはせっかちさんね。≫

 

≪すまない姉さん、ホーネットも≫

 

≪あとでハンバーガーおごりなさいよね!!姉さん!!≫

 

グレイのお姉さんヨークタウンさんと、グレイの妹さんホーネットさん。

ヨークタウン級の空母がそろい踏み。これほど頼りがいのある艦隊はいない。

駆逐隊は・・・シムス級が勢ぞろいって・・・豪華だわ。

 

≪こちらは水戦隊が相手してる方を相手しよう。≫

 

「お、おい!!こっちは誰が!!」

 

≪瑞鶴艦上戦闘機隊・・・岩本隊。そういえば分かるでしょ!!≫

 

割り込むように瑞鶴ちゃんが投影され、突然の割り込みにヨークタウン姉妹は驚いている。

それにしても瑞鶴ちゃん・・・その姿って。

 

≪待たせたわね、上空援護は任せなさい!!≫

 

瑞鶴ちゃんがあの大戦で最後の正規空母になった時、最終的な改装を受けた姿。

艦載機運用能力だけではなく、砲雷撃戦能力を持たせた姿。

でも単艦で?

 

≪頼むよ、春秋ちゃん!夏冬ちゃん!≫

 

≪はぁい!!≫≪もちろん≫

 

春秋と・・・夏冬ちゃん?

私は分からないな・・・なんでだろう。

 

「!?春秋、夏冬!?」

 

久崎ちゃんが驚いたように通信ディスプレイを見る。

そこには久崎ちゃんに似てるようで似ていない二人の駆逐艦娘。

・・・多分私が戦没した後の子なのかな。私は第1防戦隊、自分の妹と稲荷型、久崎型は縁的な意味合いでは全員把握しているが、それ以外は全然知らないし分からない。縁が直接的に結ばれないからかな?

 

「あ、隊長。この二人のことは、この作戦が終わったら説明します!」

 

「そうね・・・お願いするわね?」

 

「はい!!春秋、夏冬。瑞鶴さんをお願いね」

 

≪もちろん!今度こそ一緒に帰りますよ!≫≪頑張る。だから沈まないでね≫

 

その直後、岩本隊の零戦52型が頭上を通過していく、この対空砲の花火の中を通り過ぎて攻撃隊を撃墜していく。

そのおかげか、敵の第1次攻撃隊は全滅。いまなら!!

 

「艦隊!!機関最大!!単縦陣に変更、一気にT字有利に持ち込みます!!稲荷さんと黒峰さんは装填を徹甲弾に変更、久崎ちゃんたちは焼夷弾に変更!!」

 

「応!!」「了解したわ~」「わかりました!!」「焦らず・・・いそいで。」「て、徹甲弾じゃなくて・・・所、焼夷弾装填、了解です!!」

 

全員の機関が最大となり、最大船速で列を崩さないようにしつつ近づく。

相手が対応しようとするも、もはやもう遅い。

 

「とった!!全艦、アンカー投錨!!緊急停止!!!!!!」

 

私の号令で、ちょっと無茶なことをする。けれど、稲荷さんたちは文句の一つも言わずにアンカーを投錨して停止する。いきなり停止したことによって、江戸彼岸棲鬼たちの標準がずれる。

 

「バカナ!?」

 

「全門斉射ぁっ!!てーっ!!!」

 

私の砲が発砲されると、それを合図として稲荷さんたちが発砲する。

艦砲だけじゃなくて対空砲と対空機銃まで使うわけだから相手は大混乱、そして艦砲は江戸彼岸棲鬼に集中しているためダメージが大きいと思う。

 

「オノレ、オノレェッ!!イマイマシイカンムスドモガ!!コノワタシガ、モウチュウハダト!ダガ、シトメキレナカッタキサマラノ」

 

「まだです!!夜戦、発動!!」

 

私がそう叫ぶと、艤装が光り出して周囲が一時的に夜のように真っ暗になる。

これは艤装の機能の一つで、周囲一帯を暗くして一時的に夜戦を可能とさせているのだ。

 

「ナァッ!?」

 

そして、第1防戦隊の夜戦で一番怖いのは。

 

 

 

「こんばんわぁ~、そして、さようならぁ~?」

 

「ナ・・・ニッ!?カハッ・・・」

 

音も立てずに抜錨して、江戸彼岸棲鬼の後ろにいるラ級駆逐艦に気づかれずに移動した黒峰さんは油断しきっている江戸彼岸棲鬼の後ろから天龍ブレードを突き刺す。

そして、容赦ない稲荷さんによる雷撃は、避けることもせず江戸彼岸棲鬼に突き刺さる。

 

「バカ・・・ナ。コノ・・・私ガ・・・私?私たち?あぁ・・・そうだ・・・私たちはっ」

 

江戸彼岸棲鬼が最後の言葉を残し海底に沈んでゆく。ラ級駆逐艦たちは久崎ちゃんたちによって早々に沈められる。・・・案外、あっけない終わりでしたね。

 




春秋型汎用駆逐艦

久崎型の発展艦の一つの形。
春秋型は久崎型の中で対空と対潜を中心として強化された代わりに艦載機を積めなくなった。大戦末期の瑞鶴の護衛を任され、その最後はマリアナ海峡にて艦載機の特効を受け春秋は沈没。夏冬はその帰り道瑞鶴を攻撃しようとした潜水艦と相打ちになって沈没した。


夜戦システム
ようせいさんたちのぎじゅつ。


瑞鶴 強襲改装

大戦末期の瑞鶴の改修後の姿。
どうあがいても艦隊戦に巻き込まれるため20.3㎝連装砲を前と後ろに一門ずつ装備した。血戦仕様とも呼ばれている。これとは別に決戦仕様もあるらしい。
 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。