総武高校生徒のある人物に兄弟姉妹がいるのはまちがっている。   作:銅英雄

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妹達(しすた~ず)

こんにちは!比企谷小町です!今日はクラスの友達である義昭ちゃんこと昭ちゃんと一緒にショッピングです!

 

昭ちゃんと一緒に遊ぶのは初めてなんだけど……。

 

「昭ちゃんって休みの日も制服なんだね……」

 

「……私は見ての通り幼児体型だからな。制服じゃないと小学生に見られてやりにくい」

 

「はえ~。昭ちゃんも大変なんだね」

 

「身長も130でピタリと止まってずっとこのままだ。私服も無くはないんだが、私がきても小学生の遊戯会だと思われるのが関の山だよ」

 

……等と言う理由で昭ちゃんは休みの日も制服なのです。神様って残酷なんだなぁ。およ?あれって雪乃さん?

 

「雪乃さーん!」

 

雪乃さんを呼んだんだけど、雪乃さんは気付いてないみたい。もっと近くに行った方が良いのかな?そんな時に小町の背後から声がした。

 

「小町さん?」

 

「えっ?雪乃さん……?何時の間に小町の後ろに?でも前にも雪乃さんが……」

 

「……なんとなく小町さんが戸惑っている理由がわかったわ。彼処にいる人を私だと思ったのでしょう?」

 

「えっ?ええ……?」

 

な、何がなんだかわかんない……。

 

「何をしている小町。雪ノ下先輩に用事があったのではないのか?」

 

「材木座さんも一緒だったのね。私達はこれから喫茶店に行こうと思うのだけれど、良かったら貴女達もどうかしら?」

 

「邪魔にならなければ是非。小町はどうするんだ?」

 

はっ!一瞬トリップしてた!と、とにかくあの雪乃さんそっくりの後ろ姿をした人の正体が知りたいけど……。

 

「勿論小町も行きます!」

 

今は雪乃さんとの親睦を深めないとね!

 

「決まりね。では私は彼女に詳細を話してくるわ」

 

そう言って雪乃さんは小町が声を掛けようとした人の所へ歩いていった。雪乃さんの知り合い……?

 

 

~そして~

 

「紹介するわ。こちらは……」

 

「ああ良いよ。自分でやるから。……氷上水乃です。信じられないと思うけど、雪ノ下雪乃の双子の姉になります。学校は海浜総合高校に通ってるよ」

 

「えっ……。ええーっ!?」

 

「……まぁ小町さんはその反応になるわよね」

 

「雪乃も数日前に知ったもんね……。それも唐突に」

 

雪乃さんの双子のお姉ちゃん!?でもなんで名字が違うの?いきなりのカミングアウトで頭がパンクしそうだよ!

 

「一卵性双生児ですか?凄く似ていますね。雪ノ下先輩と会って然程日数が経っていない私はどう反応したら良いかわかりませんが……。材木座義昭です。雪乃先輩には以前小説の原稿を見てもらいまして……」

 

「小説の原稿?」

 

「材木座さんはプロのライトノベル作家なのよ」

 

「へぇ~。私ラノベはよく読むから凄く興味あるよ!良かったらその事についても色々聞きたいな。どんな作品を書いてるの?」

 

「……氷上さんが御存知かわかりませんが、◯◯……という小説を執筆しています」

 

「嘘っ!?私あの小説の大ファンなんだよ!まさか大好きな小説の作者さんがこんな身近にいたとは……」

 

小町が放心している間に雪乃さんの双子のお姉ちゃんの水乃さんは昭ちゃんと会話を弾ませていた。

 

「……驚いたでしょう?」

 

「はい……。にしても滅茶苦茶似てますね。後ろ姿だけだと判別出来ませんよ……」

 

「私にはよくわからないのだけれど、そんなになの……?」

 

「最初水乃さんの事を完全に雪乃さんだと思って声を掛けようとしたくらいですから……」

 

危なかった~!雪乃さんが後ろから声を掛けてくれなかったら小町が恥ずかしい想いをするところだったよ……。

 

「……という経緯で私と雪乃は離れ離れになったんだけど、数日前に再開して今に至るって訳」

 

「成程……!この展開は参考になりそうですね!」

 

「おっ、もしかして◯◯のキャラの設定に載せてくれるの!?」

 

「はい。流石に真相を丸々載せる訳にはいきませんのである程度はぼかしておきますが、丁度小説内に雪乃先輩のようなキャラも存在していますから上手く組み込んでみましょう。只そのキャラの追加は大分先にはなりますが……」

 

「いやいや、◯◯の設定に使ってくれるなら話して良かったと思うよ!」

 

「……本来なら他人の私が聞く話ではありませんでしたね。申し訳ありません」

 

「気にしないで。雪乃も信用出来る人になら話しても良いって言ってたし。材木座さんとは初対面だけど、信用出来ると一目でわかったしね。それは私が材木座さんのファンだからじゃなく、材木座義昭という1人の人間を見て私が判断したからね」

 

和気藹々と昭ちゃんと水乃さんが小説についてのあれこれを話していた。小町と雪乃さん空気だな~……。

 

「水乃さん、立ち話もなんだし喫茶店の方に行かないかしら?」

 

「それもそうだね。材木座さんもごめんね。立ち話を長くして」

 

「いえ、気にしてませんよ」

 

「それで雪乃さん、これから行く喫茶店ってどんな所ですか?」

 

「私も詳しい場所はわかっていないのよね……。だから水乃さんに着いて行く形になるわ」

 

「今から行くのは私の穴場だよ」

 

「それは楽しみですね」

 

それから小町達は水乃さんの穴場だという喫茶店に行って色々な話をした……んだけど、殆んどが昭ちゃんの小説についてで小町は空気になる事が多かったです。まさか雪乃さんまでもが昭ちゃんの小説に釘付けとは……。

 

昭ちゃんの小説……お兄ちゃんに借りて読もうかなぁ?

新作の主人公は……?実装されたら少し設定変えます

  • 材木座義昭
  • 相模雄一
  • 氷上水乃

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