中学校に入ると私の個性は、10億ボルトを超えるまでになっていた。出久に負けないように試行錯誤しローレンツ力を利用して物体に電磁加速を加えて放つ超電磁砲〈レールガン)が使えるようになったのもこの頃だった。
比較的に手に入りやすいアミューズメントパークのゲームのコインを弾丸の代わり使うことが多い。
コインの場合は音速の3倍で放つと。威力と貫通力は、弾道上にある物を全て薙ぎ払うぐらい高い。空気との摩擦熱でコインが溶けてしまうため射程は50m、弾丸の速度を上げれば射程は短くなる。
コイン以外では、ホームセンターで手に入るペアリングを使う場合もある。これはベアリングの大きさで射程や速度が変わるが、大きいものは、その分重く携帯にも不便なためピンポン玉位の大きさの物を数個と拳大のものを切り札として1個カバンに入れている。
私と出久、爆豪は同じ中学校に上がり同じクラスとなった。
出久は中学でも無個性と云うことで馬鹿にされることがあった。主に私たちとは、別の小学校から来た子達だった。
そんな彼らも3か月もすると表立って馬鹿にすることは無くなった。
何故なら、数日おきに出久と爆豪の学校の敷地を文字通りに全体を使う壮絶な鬼ごっこが行われるのだ。
元々強個性の持ち主の爆豪ならわかる…例え4階から飛び降りようとも爆破の個性で飛行すら出来るのだから
この学校で爆豪と渡り合えるとしたら同じく強個性の持ち主の御坂ぐらいだろうと言うのがこの学校の生徒の一般的な意見なのだった。
それが蓋を開けてみれば爆豪との追いかけっこの中で、体育倉庫の屋根や2階ベランダの縁を飛び越えベランダまでジャンプして飛び乗る。3階ぐらいの高さからなら無傷で飛び降りる。
本当に無個性かと疑いたくなる位の身体能力に
出久が、雄英高校に行くんだと公言しても馬鹿にする人も少なくなっていた。
最近出久にちょっかいを掛けてくる理由は、無個性の癖にというよりは自分たちにとっては高嶺の花である美琴とイチャイチャして居る事が気に入らないという理由の方が多いのかもしない。
中学生になり、美琴は整った顔立ちに肩まで伸びる茶髪にピン止めを付けている。スタイルもよく胸はグラビアアイドル並みで、体育の時などは男子の視線を集めてしまう程だ。
個性、運動神経、学力も学園トップクラスでるのだが、その事で驕ったり鼻にかけるようなこともなく、活発でやや勝気なこともあるが誰に対しても飾ることなく平等に接し明るくさっぱりした性格でもある。中学一年の時にすら学年を超えてファンクラブが出来るほどに人気があったのだ。
そして、学校でもアイドル並みに人気のあったイケメンや、サッカー部や野球部などの運動部系のエース等、学校でも人気のある男子が美琴に告白するが軒並みお断りされ全滅している中……
容姿は地味で、身体能力・運動神経は高いが無個性である出久が、終始美琴を一緒に居ることが気に入らないのだ。
昼食は常に一緒に食べ、通学時・帰宅時も美琴と一緒なのだ。
しかも自分たちには見せることのない頬を赤くし優しい笑顔を出久だけに見せているのだからその嫉妬心も大きいものになるのだった。
美琴も中学生になり男子から告白すされることも多くなれば、出久と一緒に居る事で他の男子から嫉妬心を出久が集めている事は理解していたが‥…
最近の出久は、実は女子の中では優良物件としてじわじわと人気が出てきているのだ・・・・・・
真面目で優しくて勇敢な性格、無個性でも諦めずにヒーローに成ると修行をし極限まで体を鍛え(呼吸法の事を知らないのでそう思っている)爆豪とも互角に渡り合っている。
困っているといつも助けてくれる。かと言って暴力的ではなく不良やしつこいナンパから助けてくれた時も相手を倒すわけではなく
相手の攻撃(個性を含む)を受け止め、受け流し、相手の体制を崩し相手をケガさせることなく制圧するのだ。
容姿も悪く言えば地味だが良く言えば可愛いともいえる容姿だ。しかも学力も雄英高校に行こうというのだから成績も低い訳もない。
美琴、爆豪に次ぐ成績なのだ、必ず学年で五指には入っているこれで人気が出ない方が不思議なぐらいだろう。
同じ女子なのでそう言った女子の中のうわさは美琴にも流れてくる。
そのため、美琴も出久の側を感情的に離れ難くなっているのだった。
中学3年になったころ、ニュースにもなったヘドロ・ヴィランの事件が起き、ヘドロ・ヴィランに捕まった爆豪を出久が勇気と気転をきかせ救い出したのだ。
その後しばらくして、出久は修行の後や休みの日に一人で出かけることが多くなった。休日に私が遊びに行くと何時も既に出かけてるのだ。
数日後、学校で女子たちが出久が近くに海岸でゴミ拾いをしていると話しているのを聞いた。近くの海岸の砂浜は、潮の流れの関係か漂着物も多く
また、漂着物のゴミで汚れている為か不法投棄も多く問題になっていたのだ
普通なら流木や海藻、プラゴミなどなのだが、近くの海岸は大型洗濯機やドラム缶、大小のコンクリの塊などが其処ら中に落ちているのだ。
私が砂浜に行くと砂浜は、見違えるように綺麗になっていた。それなりに広い砂浜全体に落ちていた多量の漂着物も不法登記のゴミもその大部分が消えていたのだ。
あたりを見回すと、出久が、業務用の大型洗濯機を抱え砂浜を道路にとまったダンプへと走っていくの見つけた。
僅か数日でこの広い砂浜のゴミを一人で運んで居たのだろう。
砂浜の8割は、ゴミ一つ落ちていなかった。残りのゴミもこのペースで行けば、2~3日で綺麗になるだろう。
ゴミ拾いを頑張る出久に近づき声をかけるとダンプに洗濯機を積み終えた出久が近づいてくる私に気がついたのか手を振ってくる。
「出久、ゴミ拾いしてるの?、私も手伝おうか?」
「大丈夫、あと2~3日で終わりそうだし、一人でやるよ…意外と良い訓練にもなるし」
出久は額の汗を拭いながら言う
出久曰く、粗大ごみやコンクリートの塊などはダンベルと違い、掴む場所や持ち上げた後にバランスを取るのが難しく良い訓練になるとの事らしい。
私はしばらく出久の様子を見てると私の他に、出久の様子を見ている人がいるのに気が付いた…金髪の痩せこけた男の人だ。
痩せこけたと失礼な感想だが、これでもオブラートに包んだ感想である。
はっきり言えば、病的に痩せこけた。骨と皮だけ等などが正しい感想だと思えるぐらいなのだから‥‥
その男の人は、私に気が付くと
「いやぁ~、彼は、凄いね……僅か6日間でこの広い砂浜のゴミを殆ど撤去してしまった。」
そう話す男の言葉に私もうれしくなる。出久が褒められて悪い気はしないしね…。
砂浜のゴミ拾いを終えて1週間ぐらいした頃だった
出久が、何時ものようにお爺ちゃんのところにきて修行を始める前に
「お師匠様、美琴ちゃん……僕、個性が発現したかもしれない」とこう言ったのだった。
長くなったのでまた分けます。
なんだか、盾の世界に行く行く詐欺になりつつあるな・・・・
誤字報告有難うございます。
とても助かります。