戦姫とカリピスト 【シンフォギア×MHXX&W】   作:クソツヨ狩猟笛

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息抜きに書いた作品ですのでかなり不定期更新になります。

ダブルクロス側のハンターが持つ狩猟笛は旋律もダブルクロス仕様です。実はハンターのスキルはまだ考えてないガバっぷり。

シンフォギアの設定もアニメに公式HPの知識で詰めていますが、ガバってたら許して……許して……。

※2021/01/17

色々考え直した結果、一話を全て書き直しました。
もう跡形も無くなってます。前の状態の話を気に入ってくれた方には本当に申し訳ありません。これも全て後先考えずに書く作者って奴の仕業なんだ。


舞うは旋律、奏でるは闘争

 世界は悲劇で満ちていた。

 

 私はその残酷にただ喚く事しか出来なかった。

 

 世界は怒りで満ちていた。

 

 私は自身の無力をただ糾弾する事しか出来なかった。

 

 世界は喪失で満ちていた。

 

 私は今、目の前で失われようとする命を眺める事しか出来なかった。

 

 

 

 けれど、私はこの時知った。

 

 

 

 世界は奇跡で満ちていた、と。

 

 

 

 ──✳︎──

 

 燃え盛る実験場、そこに立つのは四人と一匹。

 

 ピンクブロンドの髪の少女と黄味がかったライトブラウンの髪の少女は部屋の隅で事の次第を固唾を呑んで見守っている。

 その二人の血の繋がりを示すスカイブルーの瞳は、実験場に乗り込んだ二人の乱入者の姿と真っ白な巨人の姿を焼き付けていた。

 

 二人の乱入者の片割れ──白いドレスの少女──は言う。

 

「見回しても見回しても苦い炎ばかり。全く嫌になるわ。でもこの世界で初めての演奏会の場所には相応しい賑わいかしら? ねぇ、ハンター?」

 

 片割れのもう一人──ターバン姿の女──は何も言わない。

 

 言葉の代わりに、背中に背負った大きな槌の様な何かの柄を取り、肩で支える様に乗せた。

 

 それは即ち、眼前に立つ白い巨人を獲物(モンスター)と認めたからに他ならない。

 

 業火を背負い四人を見下ろす白い巨人もまた、四人全てを獲物(エサ)と定め、喰らおうとする。

 

 が、先手を打ったのはハンターと呼ばれる女だった。

 

「──!」

「──

 

 ハンターが槌を振り下ろす。すると実験場に一つの音が舞った。

 

 もやは鉄火場と成り果てた戦場の空気を震わす音色はつま先を叩き潰されたネフィリムの声ならざる叫びすらも掻き消していく。

 

 その音の出所は先程の槌のような武器(狩猟笛)の中。

 

「うふふ、やっぱりあなたは私を退屈させない……あなたはどんな世界であっても厄災を退けるハンターなのね」

 

 つま先を潰された白い巨人は踏ん張りを効かせる事もままならず、そのまま自重に引かれ前のめりに倒れて──

 

「ハッ!」

 

 ハンターは振り下ろした狩猟笛を真上に振り上げ(後方攻撃)、白い巨人の顎を打ち据えた。

 すると前のめりに倒れていた白い巨人は堪らずその巨体を翻し、仰向けに沈む。

 

「──

 

 またも音色は軽やかに響き、ハンターの頭の中の譜面を埋めていく。

 

 そしてハンターはすかさず次の手を打つ。

 

 モンスターが倒れ(ダウンし)た。ならば次に狩猟笛使いがすべき事は何か。

 

 そう、頭への攻撃だ。

 

 迷いなく倒れた白い巨人の頭側に回り込んだハンターは、狩猟笛を真上に掲げ、振り下ろす(スタンプ)

 

 ──ガシュキンッ! 

 

 普通ならば肉肉しい音が響きそうな所だが、ハンターが白い巨人の頭に打ち込んだ一撃からは妙に気持ちの良い音が飛び出した(会心攻撃)

 

「──

 

 勿論、音色もだ。

 

 そして更にもう一撃、叩き付けた狩猟笛をスイングするように持ち上げる一撃(右からのぶん回し)を見舞う。

 

「──

 

 こうして、準備は整った(譜面が完成した)

 

 ──✳︎──

 

 一方、後方で座り込む少女二人は、突然の乱入者が白い巨人を蹂躙する様に困惑を隠す事が出来ないでいた。

 

「あの人、何をやって……」

 

「見て分かるでしょう? あなた達と同じ事をしてるの」

 

 ピンクブロンドの少女が呟いた一言に、白いドレスの少女が反応する。

 

 少女達は皆美しかったが、ここに居る二人と白いドレスの少女には決定的な違いがあった。

 

(なんなの……この押し潰されそうな程のプレッシャーは?!)

 

 二人の少女は、その白いドレスの少女が放つ年不相応の圧力に思わず身震いし、互いを守ろうと無意識の内に抱き合った。

 

 白いドレスの少女は抱き合う二人の少女を見て笑う。

 それは決して嘲笑の類いではなく、珍しく見た目相応の微笑ましさを内包したものだったが、二人の少女にはそれが獣が歯を剥き出して獲物を喰らおうとしている風にしか見えなかった。

 

「お、同じ事って、どう言う事なんですか、あの人も装者なんですか!?」

 

 言葉を失うピンクブロンドの少女に代わり、ライトブラウンの少女が続く言葉を震えた声で紡ぎ出す。

 

「装者? 初めて聞いた言葉ね。ええ……でもそう変わらないと思うわ。だって見て、今にも音が踊りたがってあの中(狩猟笛)で震えてるの、あなたの身体の中と同じにね」

 

「音が踊りたがっている? ……音は鳴るものですよ?」

 

「普通ならそう。でもあのハンターが奏でる音は違う。音が縦横無尽に舞うの、そしてその音は武器にも防具にも薬にもなる。不思議でしょう? うふふ……」

 

「それはどういうこと──」

 

 

 

 ──────────

 

 

 

 音が集って和を作る。

 

 断片的な音がより集り、一つの譜面を踊り切る。

 

 ハンターの周りを色づいた音が回り、三人の少女の元にもそれは届く。

 

 その音は武器、その音は力、その音は友。

 

 鉄火場で紡がれた即興曲は同じ譜面ながら一曲たりとも同じではない。

 

 観客を必要としない、ただその場にいる者にのみ捧げられる一度限りの演奏会。

 

 故に聞く者を一人残さず魅了する。

 

 狩場(戦い)こそ、彼女にとっての唯一無二のステージ。

 

 二人は本能で理解した。

 

 天高く轟くこの旋律はこのハンターの生き様を示すモノであると。

 

 

 


 

 自分の移動速度強化

 

攻撃力強化【大】

 


 

 

 

 清々しい程の音の濁流が少女達の身体に流れ込む。

 

 勇ましくも優しい、まるで励ましを与えるかの様な音色が身体の底から勇気と力を奮い起こす。

 

「さあ、あなた達はどうするの。このまま逃げる? それともハンターさんの様に立ち向かう?」

 

 白いドレスの少女は問いかける。

 

 炎に照らされたその姿は、挑戦者を見据える王者の風格を纏っていた。

 

『──!』

 

 少女二人は無言の首肯で答える。

 

 もはや、目の前の少女すら眼中には無い。

 

(……私はもう、逃げたくない!)

 

(護るために使えるのなら、私はこの力を……!)

 

 

「Granzizel bilfen gungnir zizzl」

 

「Seilien coffin airget-lamh tron」

 

 

 少女は歌う。もう失わない為に。

 

 少女は歌う。誰かを護る為に。

 

 

「ああ、素敵よ。これこそ戦士の姿、人の身で天を掴む様な無謀、だからこそ心が昂るの」

 

 

 ──理由も無くただ惹かれ合った音色は今ここに、無二のハーモニーを生み出す。




マリアさんがガングニールとの適合試験したのっていつ位なんですかね……?

ブレイブ笛の操作感が好きなのでRISEでのキビキビ動く狩猟笛が凄く楽しみです。
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