FGO主要キャラ全員生存縛りRTA(1部)   作:でち公

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音速で飛ぶホモってなんだよ(哲学)

そんな事を思ってしまったので初投稿です。


戦闘

 大空洞にて響き渡る銃撃音と金属同士がぶつかった時特有の甲高い音が鳴り響く。その音の正体は望幸が連射するMP5の弾をセイバーがいとも容易く全て叩き落とすことで発生する音であった。

 

「そんな豆鉄砲では私に傷はつけられんぞ」

 

「…………」

 

 挑発するように鼻で笑うセイバー。然れどそんな挑発など耳に入っていないかのように構わずセイバーに向けて撃ち続ける。そしてそれに痺れを切らしたセイバーが魔力放出を使い、一気に望幸へと詰め寄った。

 

「ふっ!」

 

 振るわれる聖剣。本来であれば容易く望幸を両断する程の威力を持つそれは望幸得意の置換呪術によって避けられ、空を切る。

 

 置換呪術によってセイバーの真横に立っていた望幸は剣を振るった事で隙ができたセイバーのこめかみに銃口を押し付け、引き金を引いた。火薬が炸裂する音とそれによって発生する鼻を突くような硝煙の匂い。

 

 こめかみに銃口を押し付けられたセイバーは銃弾を頭に受けた──なんてことは無く、望幸が引き金を引くよりも速く頭を銃口からズラし回避する。

 

 そしてそのまま望幸の首を狙って聖剣を振るう。だが、彼はそれを上体を逸らす事で回避する。そしてそのまま反撃と行きたいところだが、そこで英霊と人間との身体能力の差が如実に現れる。

 

 望幸が銃を構え、撃つよりも速くセイバーが上体を逸らしたことによって不安定な体勢になった望幸へ足払いを仕掛ける。

 

 転ばした所に聖剣を振るい、苦しまぬように一息に殺してやろうとそう思ったセイバーであったが、望幸はまるでそうすることは知っていたと言わんばかりに上体を逸らしたまま後ろに倒れ込むように飛び跳ねた。

 

「なっ!?」

 

 その結果、セイバーの足払いは空振りへと終わる。しかしそんな回避を取ってしまえば背中から地面に落ちて隙を晒すだけだとそう考えたセイバーの眼前に銃口が向けられていた。

 

 思わずその事実に一瞬惚けてしまった。こちらを見ずに、その上倒れ込む様な姿勢で滞空していると言うのに的確に此方の眉間を狙うなどと──。

 

「ぐっ……!」

 

 放たれた弾丸を間一髪といった様子で叩き落とす。だが、攻撃は防いだ。ならば後は地面に倒れ込み隙だらけになった望幸を斬ってしまえば──。そう考えたセイバーであったが先程と同じようにいつの間にか離れた場所で弾丸をリロードしている望幸の姿を見て思わず舌打ちをする。

 

『彼凄いな!? あのアーサー王の攻撃を見切れるのか!?』

 

 驚愕の声を上げるロマニ。その言葉にセイバーは何も知らぬ馬鹿がと心の中で悪態をつく。

 

 見切る? 馬鹿を言うな。

 

 あれはそもそも見えてすらいない。

 

 間を詰めた時もそうだ。あの大馬鹿者は確かに私を見失っていた。だと言うのに攻撃に反応してきたということはそれをやってくると知っていたからにほかならない。そしてそれを裏付けるように彼奴は此方を見もせずに続けて放った足払いを避けてみせた。

 

 それが意味することは──

 

「貴様、どれ程繰り返し続けている。もはや100や200などでは足らんだろう」

 

「…………」

 

「まただんまりか。本当に貴様という大馬鹿者は……!」

 

 腹の底からグツグツと煮え滾るような憤怒。それは望幸に向けられたものでもあり、同時に自分自身にも向けられていた。

 

 セイバーはその怒りのままに望幸へと斬り掛かる。だが、それも最初の時と同じように目の前から一瞬で消えたことにより空振りへと終わる。

 

「……なるほど、ようやく貴様の回避の種が分かった。私が叩き落とした弾丸と位置を置換しているのか」

 

 いつの間にか自身の背後に立っていた望幸を見て、彼が使った魔術の正体を見破るセイバー。

 

 地面に転がっていた弾丸を1つ拾い、そこに刻まれた印を観察する。

 

「だが、それはいつまで続けられる? 貴様の魔力とて有限だろう。そしてその印を刻まれている銃弾もな」

 

 確かにセイバーの言う通り魔力は有限だ。そして置換するための印も。だからこそデミサーヴァントであるマシュと共に戦うべきなのだが、マシュは動けずにいた。それは恐怖によって体が動かない、などと言う訳ではなく、セイバーと戦う直前に望幸から言われたのだ。

 

 立香と所長を守って欲しい、と。

 

 勿論それにはマシュも所長も立香も全員が反対していた。1人で戦っても勝てるわけが無い、サーヴァントですらない貴方が適うわけないと。けれど望幸はその問いにこう答えた。

 

「勝てないことと負ける事は別だ」

 

 彼が何を考えてそう言ったかは分からない。何かあのセイバーに勝つ策があるのか。そう思って彼の言う通り立香と所長を守ることに専念したが、見たところ彼の攻撃は通じず、セイバーの攻撃を躱すのに精一杯なように見える。

 

 やはり助太刀に──

 

 マシュがそう考えた瞬間、背中に氷柱を入れられたかのような悪寒が襲ってきた。その悪寒の正体は膨大な魔力が逆巻く聖剣を地面につき立てようとしているセイバーであった。

 

「だが、魔力切れを待つのも面倒だ。辺り一帯に散らばった弾丸を纏めて消せば貴様は置換することが出来んだろう」

 

「…………!」

 

 セイバーが何をしようとしたのか気づいた望幸は上へと向かって弾丸を放った。そしてそれと同時にセイバーは地面に聖剣を突き立てた。

 

 そして巻き起こる破壊の嵐。

 

「きゃあああああ!?」

 

「うっ……ぐぅっ!」

 

 聖剣を突き立てたセイバーを中心として大空洞の地面全体に亀裂が走り、その亀裂から焼き付くような魔力が迸る。セイバーを中心とした所からあらゆるものが吹き飛び、消し飛んでいく。

 

 仮にマシュが守らなければ立香もオルガマリーもこの世から消えていたことは想像に難くないほどの破壊であった。

 

「これで逃げ場はなくなったな?」

 

 地面にばら撒かれていた弾丸は先程の一撃で全て砕かれ、セイバーの言う通り空中に逃げた望幸は逃げ場を無くしていた。

 

 銃を撃とうと構える望幸よりも早く宝具の準備が完了していたセイバーは望幸に向けて聖剣を構える。

 

「……逝け、大馬鹿者」

 

 魔力が渦巻く聖剣の力を解放しようと振り上げ──

 

「私のマスターを虐めないでくれますかぁ〜?」

 

 横合いから飛んできた強烈な攻撃によって地面と平行線を描くほどの速度で吹き飛ばされた。そしてその速度を維持したまま岩壁へと叩きつけられ、岩壁に大きな罅が刻まれた。

 

「ぐっ……貴様は……」

 

「困るんですよねえ。私のマスターにそんな事をするなんて」

 

 手足に宇宙のような紋様と青い炎を纏い、セイバーを不敵な笑みで見下ろすのは望幸と契約したサーヴァントの1人である──

 

「ポンコツか」

 

「誰がポンコツですか!?」

 

 セイバーのあまりな言葉に思わず突っ込んでしまうカーマ。その姿に嘆息しながら現れたもう1人のサーヴァントは上から落ちてきた望幸を優しく受け止めて地面へと降ろした。

 

「はぁ……馬鹿な事をやらないで下さいませんか? それに貴方だけのマスターというわけでもないでしょうに」

 

 そう言ってカーマの後ろから現れたのは殺生院キアラであった。その姿を見たセイバーは思わず頭を抱えてしまった。

 

「あの大馬鹿者はなんというものを呼んでいるのだ……!」

 

「ふふ、随分と酷い言い草ですね?」

 

「貴様らを見ればそう言いたくもなろう。それで、もう1人はどうした?」

 

「あら、気づいていらしたんですのね」

 

 その言葉を聞いたセイバーは鼻を鳴らした。

 

「当たり前だ。ほんの一瞬とはいえ、馬鹿げた魔力を感じたのだ。それこそこの聖杯を凌駕するほどの魔力をな。となればそこの大馬鹿者がまた何かしら厄介な奴を引き寄せたのであろう? で、そいつは何処に行った」

 

「彼女は少々下準備に向かいましたよ」

 

「下準備……ああ、なるほど。そういう事か」

 

 キアラの下準備という言葉に眉を顰めたセイバーだったが、少し考えたのちに合点がいったと言わんばかりに納得した。

 

「それで? 黒い王様はどうするんですかぁ〜?」

 

「ふん、貴様ら2人を相手して勝てるとは思わんからな。潔く引くさ」

 

 煽るような物言いで言うカーマをセイバーは冷徹な目で淡々と事実を告げる。そして今までのことを思い出しセイバーは自嘲するかのように笑った。

 

「は、知らず、私も力が緩んでいたらしい。あの時躊躇したせいでこんな事になるとはな。私も大概あの大馬鹿者に執着していたということか。それに結局、どう運命が変わろうと私一人では同じ結末になってしまうのだな」

 

 そこまで言うとセイバーは1度大きく息を吐いて、望幸の方をなにか大切なものを見るかのような優しさの籠った目で見つめた。

 

「まあ、こうなってしまっては仕方あるまい。私もそちら側に行くとしよう。今度こそ大馬鹿者の、マスターの旅を終わらせる為にな」

 

 そう言うとセイバーは今まで纏っていた鎧と聖剣を消して紺色のドレス姿へと変わった。そして望幸へと近づくと自身が身に纏っていた服の装飾品の一部を渡した。

 

「必ず私を呼べ、いいな?」

 

 そう言ったセイバーの身体が黄金の粒子へと変わっていく。そして消える直前、まるでこれから悪戯をする童のような悪どい笑みを浮かべ、望幸の胸ぐらを掴んで強引に引き寄せた。

 

「──」

 

「なぁっー!?」

 

「あらあら……」

 

「ええ!? いきなり何して……」

 

 カーマ、キアラ、立香の驚愕の声が上がる中、セイバーは3人に対してしてやってやったと言わんばかりの不敵な笑みを浮かべる。

 

「なに、唾付けというやつだ。ではな」

 

 言いたいことだけ言ってこの特異点から消失したセイバー。それはこの特異点Fで発生していた狂った聖杯戦争が幕を下ろしたことを意味していた。

 




どうしてそんなガバをするんですか?(現場猫並感)

感想読んで弾丸の回転も置換したら超級覇王電影弾をしながら音速でホモくんがカッ飛ぶのかと想像してしまいました。いくらなんでも酷すぎでは?

次回からまたRTA形式です。そんなわけで失踪いたします。

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