今現在かなり昂ってるので筆が進みますね。
そんなわけで俺の最後の初投稿だぜーッ!受け取ってくれぇーッ!(シーザー並感)
アルトリア・オルタとマルタは闇に包まれたように暗き森の中を互いに走り抜きつつも時折牽制するように攻撃を放つ。
「はっ、随分と素直に誘いに乗ってきてくれたものだな!」
「ええ、何せマスターに聞かれたら不味そうだもの──ねっ!」
黒き聖剣によって生み出された魔力弾はマルタの顔へと迫るがマルタはそれを拳に魔力を纏わせて難なく打ち払う。逸れた魔力弾は辺りの木々へと当たると爆発を引き起こし、地面を焦げ付かせる。
反撃とばかりにマルタはアルトリア・オルタに向けて拳を放つがその一撃はいなされ、逸れた一撃が地面を砕く。
「それはどっちのマスターだ?」
「決まってんでしょ──
マルタは続け様に薙ぎ払うように蹴りを放つがアルトリア・オルタはそれを宙返りの要領でひらりと避ける。その下ではマルタの蹴撃により発生した風圧が前面の木を大きく凹ませていた。
それを見たアルトリア・オルタはあの攻撃には当たりたくないものだと思いながらも、空中にいる状態で聖剣に魔力を纏わせ黒き閃光を放つ。
だがその攻撃をマルタは高く跳躍することで回避し、そのままの勢いで空中にいることで逃げ場のないアルトリア・オルタの腹を殴り抜く。
「甘いな」
その言葉とともにアルトリア・オルタはマルタの拳が接触した瞬間、己の体を自ら回転させ威力を逃がした。そしてそのままの勢いでマルタの首目掛けて聖剣の斬撃を放つ。
「っと、危ないわね!」
しかしマルタはそれすらも回避した。猫のように体を捩り、あろう事か聖剣を掴みそれを使って更に高く上空へと舞う。そして──
「ハレルヤッ!!」
気合一閃。
天高く舞ったマルタはその位置からの踵落としをアルトリア・オルタに放った。その速度は言うに及ばず。ギロチンを想起させるほどの威力を以ってアルトリア・オルタに迫り来る。
「チィッ!!」
その攻撃をアルトリア・オルタは魔力放出による空中でのブーストにより間一髪で避ける。目標を失ったマルタの踵落としは大地に叩きつけられ爆音とともに小規模のクレーターを作り上げる。
発生した砂煙を払うように手を振って中から現れたマルタはほんの少しだけ楽しげな笑みを浮かべていた。
「今のは当たると思ったんだけどね」
「はっ、聖女の名が泣く威力だな。本当は拳闘士ではないのか?」
皮肉を言うアルトリア・オルタにマルタはイラッとしたのかやや眉を顰めた。
「うっさいわね。祈りだけじゃ解決しない事だってあるのよ」
「それは聖女と崇められた貴様が言う台詞か?」
嘆息しながら聖剣を肩に担ぐアルトリア・オルタ。然れどその瞳は油断なく目の前のマルタを見据えている。そして一瞬ブレるほどの魔力放出を使った速度で近づき、聖剣に魔力を纏わせた状態で横薙ぎに一閃。
マルタはその一撃をアッパーカットによって打ち上げようとして──
「──ふっ!」
マルタは上体を後ろに反らすことで避けた。そしてその目に映ったのは破壊の嵐であった。アルトリア・オルタはあの一撃に己の宝具を乗せて放っていたのだ。それ故に絶大な破壊力を伴っていた。もし仮に迎撃していたのであれば間違いなく上半身が持っていかれていただろうことは疑いようはない。
マルタは上体を反らした体勢から後方転回の要領でアルトリア・オルタの顎に向けて蹴りを放つが、それはアルトリア・オルタが体を少しだけ反らした事により不発に終わる。
そうして二人はしばらくの間、一進一退の攻防を続けながら彼らがいた場所から離れた場所にある森林の中の開けた場所に出た。
「さて、ここなら良いでしょう。私、あんたに聞いておきたい事があるのよ」
「ほう、それは何だ?」
「単刀直入に言うわよ。あんたは
「……」
その問いにアルトリア・オルタは思わず黙り込んでしまった。
「恥ずかしい話だけど私はあの子に関しての記憶を殆ど失って──いや
「なるほど、それで私か」
その話を聞いてアルトリア・オルタは合点がいったと様子で頷いた。
「ええ、あなたは
「それは……」
言い淀むアルトリア・オルタであったが、マルタはそんなことは関係ないと言わんばかりに続ける。
「忘却補正のランクAを持つジャンヌ・オルタですらその時の記憶がほとんどなかった。まるで何かに毟られたかのようにね。ジャンヌ・オルタは最初は抑止力によるものだと考えていたみたいだけれど、キアラの話を聞いてそれは違うと判断したみたいなのよ。何せキアラもカーマもビーストであるはずの彼女達ですら記憶を剥奪されていた。特にゲーティアの方は念入りに奪われてるみたいね」
マルタがそこまで告げたところでアルトリア・オルタはふぅ、と軽く息を吐いて聖剣を霊体化させた。
「先に言っておくぞ、私も詳細な内容は覚えてはいない。精々がお前達よりも多少知っている程度だ。それでもいいか?」
「構わないわ」
「なら話そう。だがその前に──おい、マーリン。
アルトリア・オルタが虚空に向けてそう言うと何処からともなく彼女達の周囲に花弁が舞い始めた。そして彼女達を中心に薄いドーム状の膜が張られると忽然と姿を消した。いや、正確に言うならば見えなくなったと言うべきだろうか。
それを確認したアルトリア・オルタはマルタの方へと改めて向き直る。その表情は月明かりに照らされているだからだろうか。どこか悲しげな様に見えた。
「さて、何から話そうか──」
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「私が覚えているのはこのくらいのものだな」
「……なるほどよく分かったわ。注意すべきはマスターの瞳が赤く染まった時ね」
「ああ、そうだ。しかし彼奴の蒼い瞳が完全に染まり切る前であれば防ぐことも出来る。だが、彼奴が何を以ってそれをやめるのかを判断しているのかが未だに判明していない」
アルトリア・オルタはお手上げだと言わんばかりに肩を竦めてため息を吐く。
「分かったわ。それと一応聞いておきたいのだけど、今は他のサーヴァント達も覚えている子もいるけどそれに関して思い当たることは?」
「それはマーリンだろうな。私も魔術に関しては然程詳しくない。故に何をしているのかは分からんが、聞いたところによると
「……そう言えば彼奴冠位のキャスターだったわね」
今更ながらに思い出したことに思わず顔を顰めるマルタ。あのどうしようもないロクデナシが冠位だと言うことに今一納得がいかないと言った様子であった。
そして同時にある事に気がついた。
「彼奴はあの魔術陣が何か分かるんじゃないの? 仮にも冠位のキャスターなんでしょ?」
「──いや、それが
「なんですって?」
耳を疑うような言葉に思わず聞き返してしまったマルタ。仮にも冠位のキャスターが何一つとして分からない魔術式があるのかという当たり前の疑問。その疑問に答えるようにアルトリア・オルタは話を続けた。
「どの知識と照らし合わせても欠片たりとて合致しない。そもそもアレは本当に魔術なのかと言っていたな」
「そもそもの話、魔術ではない可能性があるということね。あーもう、本当に我がマスターながら面倒なことをしてくれるわね」
「全くだな」
2人は互いに顔を見合わせて苦笑した。
「それで、貴様はこれからどうするつもりだ? 戦うと言うのであれば相手をするが」
「いや、悪いけれど私はここで引かせてもらうわ。ジャンヌ・オルタにも話しておかないといけないしね──って、ああ……タラスクには悪い事をしちゃったわね」
己が呼び出したタラスクの気配が消えてしまったことに申し訳なさと寂寥感を感じつつも、自分が為すべきことのために立ち止まってはいけないのだと知っているからこそ彼女はジャンヌ・オルタが待っているであろう城へと帰らなくてはいけない。
そして身体を霊体化させる直前にマルタはアルトリア・オルタの方を向いた。
「こっちも教えておくことがあるわ」
「なんだ?」
「ティエールに向かいなさい。そこに清姫とエリザベートが行くようにファントムが誘導してるわ」
「了解した。マスターにも伝えておこう」
「あとあの子──ジャンヌ・オルタと戦う時はジークフリートを連れてきておきなさいな。あの子は捻くれてるくせに根は真面目なもんだから1人で全部背負おうとするのよ。まったく……ほんと誰に似たんだか」
「ジークフリートだと?」
ジークフリートを連れてこいという言葉に思わず疑問を抱くアルトリア・オルタ。ジークフリートを連れてこいとは一体どういう事なのか、ファヴニール関連かと思いはしたが、憶測ではあるが戦う場所はきっとあの城内だ。
ならばそんな狭いところでファヴニールを戦わせるのは愚の骨頂。いくらあの突撃女と言えどそんなことはしないはずだ。
ならば何故──?
思考の渦に呑まれかけたアルトリア・オルタであったが、続くマルタの言葉に頭を上げた。
「それからこれは忠告ね。あの子、尋常じゃないくらい強いわよ。それこそあなた達カルデア陣営が総出でかからないと負けるんじゃないかしら?」
「──何だと?」
「伝えておくのはそのくらいかしら。それじゃあ今度は本気で戦いましょうね」
そう言ってマルタは手をひらひらと振ると霊体化して何処かに消えてしまった。そしてそれとともに今まで張られていた薄いドーム状の膜も消える。
残ったアルトリア・オルタはマルタの話に考えるべきところは山のようにあるが、今はマスターである望幸がいる場所に戻るべきかと判断して彼の下に向かう。
マルタが教えた総出でかからないと負けるという言葉。それはキアラやカーマ達ビースト適性を持つ者達ですら今のジャンヌ・オルタには手を組まないと負けるという事を表している。
一体彼奴は何をしたというのか。
その疑問だけがアルトリア・オルタの胸中をぐるぐると回り続けていた。
ホモくんは一体なんなんですかねぇ……。
そしてやっぱ裏でなんかやってたキアラ。それと同時になんか凄く強いらしい邪ンヌ。マーリンはこっちでも過労死枠。もっと働け(無慈悲)
これはガバる(未来予知)
シャボン玉のように儚く散ったので失踪します