FGO主要キャラ全員生存縛りRTA(1部)   作:でち公

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遅くなりましたので初投稿です。


様々な想い

 セプテム出発前から始まる人理修復RTAはぁじまぁるよー! 

 

 今回はセプテムに連れていくサーヴァントの選別とロマニ達とのミーティングが終わり次第早速特異点にシュウゥゥッッ───! していきます。

 

 というわけでさっさと起きて立香ちゃんの部屋に突撃するぞー! 

 

 >あなたは目を覚ますと首元にやたらふわふわしたものが存在していることに気がついた。

 >それはどうやらあなたが寝ている隙にベッドに潜り込んできたフォウであるようだ。

 

 あら〜^

 

 また潜り込んできてますねこの獣。オルレアンが終わってからというものホモくんの寝床によくいるんですよね。まるで忠犬みたいだぁ……。なお中身。

 

「ンキュ?」

 

 >あなたが体を起こすと同時にフォウも目が覚めたらしく目をシパシパとさせながらあなたを見上げる。

 

 おや、どうやら目が覚めたみたいですね。だからといって別に何かあるという訳でもないのでさっさと着替えて立香ちゃんの部屋に行きますよーいくいく。

 

 >あなたはフォウを軽く撫でるとベッドから立ち上がり、カルデアの制服に着替え始める。

 

「……フォウ」

 

 >着替えが終わると肩に乗ってきたフォウを連れてあなたは立香の部屋へと向かった。

 

 道中でナスビちゃんも拾えればグッドなんですけどねー。まあいなくても放送で呼ぶなりなんなりすればナスビちゃんならすぐに来ますからね。立香ちゃんは……ナオキです。

 

「怖い……見る……ですか?」

 

「あんまり……てはいない……けどね。……てるのは……だけ……伸ばして……かなくて、私の…………大切だった……が消……。それだ……か……てないの」

 

 >立香の部屋の中から声が聞こえてきた。

 >声を聞く限りどうやら立香とマシュであることに間違いは無さそうだ。

 

 お、二人揃ってますね。これは運がいい。それでは早速突入して行きましょう。

 

 デトろ! 開けロイト市警だ! 

 

 >あなたはノックをするとすかさず中に入り、柏手(かしわで)を鳴らす。

 

 レイシフトの時間だゴルァ! 

 

「わひゃあああああ!?」

 

「きゃああああああ!?」

 

「フォウ! フォー!」

 

 >突然の音に驚いて立香とマシュが大きな声を上げる。

 >またあなたの行動にフォウが文句があるらしく何度もそのふさふさとした尻尾であなたの頭を叩いてくる。

 

 はいじゃあ、混乱しているうちにさっさと二人を管制室に連れていきます。

 

 ちなみにですが今回このような入り方をしたのは二人が話していたからですね。いや別に話すこと自体は問題ないのですが、今回のケースだと長々と話されてしまってはタイムロスになる可能性も無きにしも非ずなので無理矢理中断させるべく、音を鳴らして入るということをしました。

 

 後は混乱しているうちに連れて行けばろくに反応しないまま連れ出せるからですね。誘拐犯みたいですねこれ……。

 

 まあ、特に問題は無いのでやりますけど。

 

 >あなたは二人の手を掴むと彼女たちが混乱しているうちに管制室へと向かっていく。

 

「ちょ、ちょっと待ってよ望幸! いきなりどうしたの!?」

 

「わ、わわっ……」

 

 どうもこうもないのでさっさと管制室に行きましょうね〜。

 

 >あなたは管制室に行こうと二人に言った。

 

「か、管制室? もしかして特異点の事?」

 

「私はまだ特異点の存在証明が安定化できたとは聞いていませんが……」

 

 >困惑している二人を他所にあなたは二人の手を引いて管制室の中に入る。

 >あなたが目指す先には椅子に身体を預けてグッと伸ばしているロマニがいた。

 

「んー……。よしっ、そろそろ立香ちゃんに望幸くん、それにマシュを呼ばないとね」

 

 む、ナスビちゃんはどうやらまだ聞いてないみたいですね。とは言っても今までの経験上、今日辺りに特異点イベが発生するのはほぼほぼ確定事項ですし、ささっとセプテムに突入しておきたいんですよね。

 

 というわけで……

 

 オッハー! (クソデカボイス)

 

 >あなたはロマニの後ろに音もなく立って挨拶をした。

 

「それじゃあ──って、わああああああああああ!?」

 

 >あなたが背後に突然現れたように感じたロマニは驚きのあまり椅子から転げ落ちた。

 

 相変わらず一発目は高確率で驚きますねー。それはさておきロマニを驚かしたのは少し訳があります。

 

「なななな、なんだいなんだい!? 何でもう三人ともいるんだい!?」

 

「あはは……おはようロマン」

 

「おはようございますドクター」

 

「あっ、うんおはよう皆……ってそうじゃなくてだね!?」

 

 >思わずその場の流れに流されてしまいそうになったロマニだが、何故三人がここにいるのかと言う当たり前の疑問を抱いた。

 

「えっと、私達は望幸に連れてこられたんだけど……」

 

 >そう言いながら立香はあなたの方をちらりと見る。

 >あなたはその視線に気がついてここに来た理由を説明した。

 

「特異点の存在証明の安定化に成功したのかを聞きに来たって……。まあ、うん丁度昨日の深夜辺りに安定させることに成功したよ」

 

 あっ、ふーん(察し)

 

 驚かせて心を揺さぶったことでロマニが口滑らせましたね。

 

 はい、そうです。今回ロマニを驚かせたのは彼の口を滑らせるためにやったのです。ロマニは動揺していれば時折ポロッと口を滑らせるので今回のように知っておきたいこと言ってくれましたね。

 

 ここで聴き逃してはいけないのはロマニが深夜辺りに安定させたという事です。これを言ったということはつまりロマニは今オーバーワークをしている状態で全く体を休めていません。

 

 つまりこれを放っておくと高確率でロマニが過労で倒れます。そうなると少々面倒なので釘を刺しておく必要があるでしょう。

 

 >あなたはロマニに深夜辺りということはちゃんと体を休めているのか? と聞いた。

 

「え? ……あ。……いや、大丈夫大丈夫。その日はたまたま深夜まで作業してたけどいつもはしっかり寝て身体を休めているよ」

 

 嘘つけ。絶対嘘だゾ。

 

 >あなたはそう言う割には目の下に隈が見えると伝えた。

 

「えっ、嘘だろ!? しっかり隠せてたと思ってたのに!」

 

 嘘だよ(ブラフ)

 嘘は良くないってそれ一番言われてるから(特大ブーメラン)

 

 >あなたは嘘だと告げた。

 

「だ、騙したな!?」

 

 そうだよ。

 

 >あなたはロマニにしっかりと休息を取って欲しいと言った。

 

「そうだよ、ロマン! それで倒れちゃったらどうするの?」

 

「い、いやぁ〜大丈夫だよ。自分の体のことは自分がよく分かるから。限界を見極めることくらいできるよ。それに僕はドクターでもあるんだからね」

 

「ドクター、日本の諺に医者の不養生というものがあるそうですが」

 

「……」

 

 ロマニの顔がすごい引き攣ってて草が生えますよ。

 

 まあ三人に勝てるわけが無いからね。仕方ないね。

 

 と、まあ立香ちゃん達からも援護射撃を貰えたのでちゃちゃっと丸め込みましょう。

 

 >あなたはロマニが倒れられたらカルデアはどうにもならなくなると言った。

 

 いや実際問題、臨時の所長になっているロマニがぶっ倒れたら特異点関連での話がマジで進み辛くなります。ダ・ヴィンチちゃんもいるので少しくらいは進みますが、やはりロマニがいるのといないのとでは目に見えて差が出てしまいます。

 

 なのでしっかりと序盤の内に釘を刺すことが大事なんですね。

 

「……うん、分かった。肝に銘じておくよ」

 

 ほんとぉ? (疑惑の眼差し)

 

 >あなたはもし嘘をついたら気絶させてでも休ませると少し脅迫するように言った。

 

「あ、あはは……大丈夫。倒れないように疲れたらちゃんと身体を休めるよ。僕だってそんな風にやられるのは嫌だからね」

 

(確認)よし。

 

 とりあえずはこれでロマニはしばらくの間は無茶をしなくなるでしょう。ですが時が経つにつれてまた無茶をしだす可能性もあるのでその時はホモくんが言った通り気絶させて無理矢理休息を取らせるか、もしくは睡眠薬をサッー! (迫真)するかの二択ですね。

 

「……さて、ちょうど皆揃ってるからこのまま次の特異点に向けてのミーティングをしようか。おーい、ダ・ヴィンチ! 眠いのはわかるけどそろそろ起きなよ」

 

 >ロマニがそう言って様々な書類で埋め尽くされた机の方に声をかけた。

 

「ん……んん? ああ、なんだい。もう皆揃ったのかい?」

 

 うおっ、ダ・ヴィンチちゃんいたのか。書類の山に埋もれてて全く分からなかったゾ……。まあ、ダ・ヴィンチちゃんがいるのは毎度のことですから構いませんけども。

 

「いやぁ、すまないね。ここの所オルレアンから持ち帰った聖杯の解析にかかりっきりでね」

 

 >そう言いながらダ・ヴィンチは大きく口を開けて欠伸をする。

 

「そろそろミーティングを始めようか。それじゃあ今回の特異点についてなんだけど──」

 

 ここからは親の顔より見た説明が流れるので倍速しましょう。超スピード!? 

 

 それでは倍速しているうちに今回のミーティングについてざっくりとですが纏めておきました。

 

 ・時代は古代ローマ。

 ・聖杯の場所は不明。

 ・歴史に対してどういう変化が起きたのかも不明。

 ・やるべき事は前回のオルレアンと同じ。

 ・敵対サーヴァントと中立サーヴァントの見分けは現時点で不可能。

 ・みんな無事で帰ってきてね! OK? 

 

 OK! (ズドン)

 

 だいたいこんな感じですね。

 

 では説明も終わりましたし、レイシフトする所まで一気に倍速で流して──うん? 

 

 ちょっと待ってください。なんかロマニが特殊な台詞を言ってますね。

 

「あと、これだけは伝えておくね。今の古代ローマの観測精度はかなり不安定だ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。どちらが原因にせよレイシフト先のローマは明らかな異状を示している。それもオルレアンの時以上にね」

 

 おい馬鹿やめろ。厄介なフラグを建てるのをやめてもろて。

 

 明らかにセプテムは通常ルートではない可能性が高いですね。下手すりゃ巨神ルートに突入してませんかねこれ。

 

 いや、まあ巨神ルートは巨神ルートで特殊なルートになるので上手く立ち回ることが出来れば通常ルートより遥かに速く終わらせることが出来るので良いと言えばいいんですが……。

 

 仮に巨神ルートだとすると今のホモくんが契約してるサーヴァントですとかなり相性が悪い子が多いですね。

 

 巨神はその伝承から神性持ちに対して特攻が入ります。なので玉藻、カーマはまずアウト。

 

 キアラは……どうなんでしょう。

 

 女神変生のスキルもありますけれど神性自体は持っていないので特攻対象には入っていなさそうですが……。ただキアラは人造の神になった事もあるのでそこを加味すると微妙なところですねー。

 

 それになにより気をつけないといけないのは巨神の場合、ホモくんは神性持ちなので大ダメージ必至なんですよね。立ち回り次第ではいらんところでぽっくり死んでしまうでしょう。

 

 まあとりあえずは安牌を取ってアルトリア・オルタを連れていきましょうかね。

 

 何だかんだ色々と語りましたが、巨神が出てくる確率は相当低いですし、そもそも現時点で影響があるのならば更に確率低いでしょうしね。

 

 何せ初っ端から巨神が出てくる訳がありませんし。

 

 おっと、そろそろレイシフトの時間ですね。

 

「皆無事に帰ってくるんだよ。プログラム・スタート!」

 

 >ロマニの掛け声と共にレイシフト装置が起動する。

 

 後はレイシフトするのを眺めるだけですので今回はここまでとなります。ご視聴ありがとうございました。

 

『アンサモンプログラム スタート。霊子変換 を 開始 します』

 

「ねえ、望幸」

 

 >あなたの隣に立つ立香がそっと手を握ってきた。

 >まるで決して離しはしないとでも言わんばかりにあなたの手をぎゅっと握る。

 

『レイシフト 開始 まで あと 3 2 1 ……』

 

「今度こそ私は君の──」

 

 >立香の口から無意識的に零れた言葉。

 

『全工程 完了。グランドオーダー 実証 を 開始 します』

 

 >だがレイシフトによる音に掻き消され、あなたの耳に届くことはなかった。

 

 

 

 ■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪

 

 

 

「また……()()()()()()

 

 幾度となく感じ取れた嫌な感覚にこれで何度目なのだろうかと褐色の肌の少女は昏い瞳で独り言ちる。

 

「貴様ァッ……!」

 

「何だ、まだ息があったのか」

 

 そう言って褐色の少女は足元に目をやるとそこには身体を上下半分に切り落とされたレフ・ライノールが悪鬼の如き面貌で褐色の少女を睨みつけていた。

 

「何のつもりだ……!」

 

「言ったところで()()()には何も分からないだろうが、私には私なりの願いがある。それを叶えるにはお前達が邪魔だっただけの事だ」

 

 だから召喚された直後に斬ったのだと褐色の少女は言外にそう言っていた。

 

 そして褐色の少女はレフ・ライノールがまた何かを言う前に余りにも昏い瞳で彼を見下ろし──頭を踏み砕いた。

 

 完全に破壊されたレフ・ライノールの身体は黄金の粒子となって消えていく。

 

 だがそんなことなど興味はないといった様子で一瞥すらくれずにある一方だけをじっと見つめていた。

 

「なあ、マスター。もういいだろう。君はもう十分に頑張ったんだ」

 

 褐色の少女は愛おしい存在に語りかけるように優しく言葉を紡ぐ。

 

「私は君が苦しんでいる姿をもう見たくない」

 

 脳裏に過ぎるのはもう名前も、姿すらも思い出すことの出来ない誰かだった。思い出そうとする度に頭が割れる程の痛みが襲いかかる。

 

 だがそれでも褐色の少女は自身が覚えているとある記憶を思い出していく。それはまるで自分を戒めるかのように。

 

『ぐぅッ……!』

 

 ──大切な人だった。

 

『ガッ、ぁぐッ!』

 

 ──そんな人が出会う度に欠けていった。

 

『まだだ……まだやれる……』

 

 ──どれだけ傷ついても狂気的とも言えるほどに前に進もうと必死だった。

 

『……ちくしょう』

 

 ──もう見たくなかった。

 

『……()()()()

 

 ──もう聞きたくなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ゛ あ゛ ぁ゛ ぁ゛ あ゛ あ゛ ぁ゛ あ゛ あ゛ ぁ゛ あ゛ ! ! ? ? 

 

 

 ──大切な貴方があの異質極まりない魔術陣らしきものの中央で聞くに堪えない悲鳴を上げるのを。

 

 褐色の少女は今も尚襲いかかる常人なら発狂してもおかしくは無い程の激しい頭痛に苛まれても深く、深く自身という存在にその記憶を刻みつける。

 

 褐色の少女はうっすらと目尻に涙を溜めながらも自分が為さねばならないと覚悟を決めた。

 

 嗚呼、そうだとも。例え恨まれたって構いはしない。嫌われたって構わない。

 

「私は──」

 

 大切で愛おしい貴方を……

 

 

 

 

──()()()()()()()

 

 

 

 

 それだけが私が君に出来る精一杯のことだから。

 




出落ちしたレ//フですが、実を言うとホモくん達を本気で殺しにかかろうと先に準備してました。
まあ、褐色の少女に出会い頭にレ//フされたんですけど。

それにしても褐色の少女とは一体……(すっとぼけ)

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