セプテムクリアから人理修復RTAはーじまーるよー!
前回玉藻が出てきた時点で侵食率の方は無理だと判断してルート開拓の方へと舵を切りましたが、概ね成功しましたね。
不測の事態にも狼狽えず用意していた別チャートへと着地させることが出来ましたので満足です。
では今回何をしたのか? という解説ですが、要はホモくんが迎えるべきエンディングの為に必要なスキルを取りに動いた感じですね。
トロフィーの『スノードロップ』はそれはそれはもうめんどくさい条件下で取得となりますのでホモくんの人外化は必須条件でした。
他にも様々な条件があります。
全て解説するとなるとそれだけで多くの時間を取るので今回はこの特異点で行った3点だけ説明します。
まず1つ目が先ほども挙げたようにホモくんの人外化です。
擬似英霊になる、というのも手段の一つではありますがそれだけでは到底足りないですし、要求スペックがクソほど高いので極一般的な英霊のステータスだと届かない可能性があります。
ですので今回は平均ステータスの高い竜の方へと舵を切りました。
英霊化するなら混ぜた方が便利で強いですしね。
成長率も高いですが、立香ちゃん達の成長の機会も奪いかねない程にクソバカスペックなのでそこは要調整ですね。
2つ目は多種多様な因子の回収です。
途中凄い量の化け物達の死体をかき集めましたよね?
あれはホモくんの体を治すというのもありましたが、因子回収という目的もありました。
大量の因子の回収は正直に言ってデメリットの方が強すぎて通常プレイではまず要りませんし、やるだけ無駄ですが、『スノードロップ』の獲得の為にはほぼ必須です。
多種多様な因子を回収すればするだけその属性が付与されるので特攻対象になりやすいという致命的な弱点を抱えることになりますが、ホモくんの呪術である魂魄置換と肉体置換による呪いの質を高める為に必須なのです。
加えて大量の因子を蓄えることで内部構造を複雑化させることで玉藻による侵食率の低下を抑える効果も見込めます。
今回は60%から30%まで低下させられましたが、最低目標20%を十分に超えているので良しとしましょう。
駄目だったらリセットでしたね、ハハ。
3つ目はホモくんを気絶させやすくするためです。
大量の因子回収はそれだけでホモくんの肉体に多大な負荷を掛けます。
そもそも負けることは確定しているので如何に素早く負けさせるかというのがRTA的には重要視されます。
出来うる限り特攻対象を増やし、ホモくん自体に負荷を掛けることで時間をかけずに敗北させることを狙いに行きました。
ぶっちゃけあの流れになってしまうと立香ちゃんの運命力と合わさってほぼほぼ負け確ですし、抗えないこともないですが抗っても旨みがそこまでありません。
なので後隙やら発生がバチクソに遅い技ばっかり使う必要があったんですね。
そもそも勝つ動きをするなら叩きつけからの薙ぎ払いコンボではなく、叩きつけで地面を振動させて飛翔爆撃コンボか飛翔ゲロビで大体焼き払うことが出来ますからね。
侵食率60%も超えてるホモくんなら火力も十分なので玉藻は無理でも他は落とすことは出来たでしょうし。
玉藻に関してもタイマンかつガチガチに害悪戦法とメタを張り続ければ勝てなくはない……かもしれません。
現時点でやる意味は皆無ですが。
と、まあ今回のセプテムでのやるべき事は達成しました。
ですのでここからは特異点攻略後恒例のストレスチェックと管理です。
ロマニ辺りはストレスが爆増してるでしょうけど、所長がいないということとホモくんの人外化が進行したことでロマニのストレス値が特殊条件を達成したことにより、ストレス値が限界になっても発狂しなくなりました。
これによりロマニの精神を酷使無双することが出来るようになりました。
好感度稼ぎも兼ねて多少のストレス管理はしますが、ロマニはある程度雑に扱っても大丈夫です。
既に何度か試験済みですので安心して酷使出来ますね! (ド畜生)
>……目が、覚めた。
>体に妙な違和感を感じる。
>ベッドから起き上がり、自分の体を見てみるとまるで色素を失ったかのように自分の皮膚が真っ白になっていた。
お、白化現象が始まりましたね。
ホモくんの人外化が始まると同時に発生するイベントなんですけど、ぶっちゃけただホモくんの見た目が変わるだけでRTAには何の影響もありません。
この白化現象についてなんですけど簡潔に説明するならばエミヤの魔力回路が焼き付いた結果、褐色になったようなものに近いです。
厳密には少々違いますが、ホモくんの魔力回路を酷使するのと人外化を同時に果たすことで全身から色という色が抜け落ちて真っ白になっていきます。
人の因子が完全に消え去ると目以外の色も完全に消え去ってモノクロになりますね。
まあ、早い話侵食を分かりやすく可視化したものになります。
>あなたはベッドから体を起こした。
はい、それじゃあ漸く動けるようになったのでまずはホモくんの状態を確認をします。
玉藻に色々と弄られた可能性は高いので現状確認は本当に大切なのでね。
……ふむふむ、ホモくんの外見自体は前と然程変わっていませんね。
精々が体が薄ら白くなって、後遺症として左目が人外化した時の不気味な瞳になっているだけです。
後は──バフ……というか、RTA的にはデバフである侵食抑制が永続で付けられてますね。
んー、やっぱり玉藻に付けられましたかぁ。
この侵食抑制というバフですが、名前の通り侵食率を抑制してくれる効果となります。
効果としては侵食スピードを40%低下といった感じですね、強い……。
まあ、永続バフとは言っても消去不可ではないので条件次第で消せるんですけどね。
ただすぐに消すとイベントが発生して余計ロスするので暫くは付けたままでいます。
どの道4章までは侵食率イベントはガッツリ進みませんでしょうしね。
3章は材料となる敵がね……。
5章も5章で大概何もないですけど、とあるルートでクトゥルフ方面にアプローチ出来るので、ちょっとだけ冒涜的な存在を回収出来る可能性があります。
なお、外神と接触したらもれなくジ・エンドです。
アビーちゃん夢の国体験ツアーは不味いですよ! (5敗)
ホモくんは外神を直視しようが、接続されようがストレス値そのものが存在しないので発狂とかしないんですけど、立香ちゃん達カルデア組がもれなく発狂しちゃうんですよね。
独占欲を発揮したアビゲイルには気をつけよう!
話はさておき、ステータスも十分確認出来たので早速部屋の外に……出ることはせずに、ベッドの傍に備え付けられている呼び出しボタンを押しましょう。
>あなたは枕元に設置されていたボタンを押した。
部屋の外に出歩いても特に問題は無いんですけど、その場合まーた何処かに集合しなければならないので今回のような出来事が起きた時はこのボタンを押した方が時短になります。
何か皆集まりますからね、緊急ボタンかな?
>ボタンを押して数分もしないうちに慌ただしく走っているような足音が聞こえてくる。
「望幸くんに何か異常があっ……たの、かい……?」
>走ってきたのだろう、息も絶え絶えな様子のロマニが酷い顔で部屋に入ってきた。
>その後ろにはダヴィンチやマシュ、そして立香もいることが確認出来た。
おっ、よかったよかった、ちゃんと全員揃ってますね。
「望幸くん……」
やあロマニ! 元気にして……なさそうですね!
相変わらずこのムーブ後のロマニの精神状況は最悪だと見て取れます。
「う、うわぁぁぁぁぁん! 望幸ぃ……っ!」
>あなたが起き上がっている姿を視認した立香がロマニの後ろから飛び出して強く、強くあなたを抱き締めた。
>不安だったのだろうか、あなたに抱きついている立香の体は小さく震えていた。
ごめんねぇ立香ちゃん。
分かってはいましたが幼馴染ルートだとホモくんに何かあった時の立香ちゃんの精神的負担がデカすぎるんですよねえ。
でも慣れて貰わないといけません。
この先のホモくんはもっともっと過酷な状況に身を置くことになります。
そうなった時に一々ホモくんのことで精神をすり減らして欲しくないんですよね。
……でも、立香ちゃんは優しい子だからなぁ。
絶対気に病んでしまうんですよね。
>あなたは震える立香を抱き返して幼子をあやすように頭を撫でた。
よーしよし、ホモくんは生きてますからねー。
立香ちゃんが気に病む必要は無いですからねー。
「良かった、良かったよぉ……目が、覚めてくれて……」
>涙でしゃくり上げる立香の背中を落ち着かせるようにゆっくりと優しく叩く。
>その最中、此方を揺れ動く瞳で見つめるマシュと目が合った。
おっと、マシュも結構なストレスを溜め込んでますね。
>あなたはそんなマシュに向けて手招きをした。
抱擁は手っ取り早いストレス緩和の手段でもあります。
特にこういった場面では効果絶大なので惜しむことなくやってあげましょう。
なおタイミングと相手を間違えるととんでもない事になる模様。(25敗)
>手招きされたマシュはふらふらと足を縺れさせながらも立香と同じようにあなたにしがみついた。
「望幸さん、ごめんなさい……。私、何の役にも立てなくて……っ」
>嗚咽を零すマシュをあなたはあやしながらもその言葉を否定する。
マシュはちゃんとあの状況下でも立香ちゃんを傷一つ付けずに守ってくれましたからね。
それだけではなまるです。
偉いぞー凄いぞーデミサーヴァントになってまだまだ日が浅いマシュが他のサーヴァントもいたとはいえ、立香ちゃんを守りきったのは大金星でしょう。
「私が、私がもっと強かったら……望幸さんがそんな目に遭う必要はなかったかもしれないじゃないですか」
>マシュの言葉にあなたはもう一度首を左右に振り、否定した。
>これは自業自得なのだと、マシュがどれだけ強かったとしてもあの状況下では自分は必ずこうしたと告げる。
>……何故ならばあの時はそれこそが最善策だったと判断したからだ。
実際、あの場にはマシュよりも遥かに強いサーヴァントも沢山いましたからマシュが彼等と同じくらい強かったのだとしてもホモくんがこうなるのは既定路線にすぎません。
それこそ両儀式という根源接続者さえもあの場にいてこうなったのですからマシュがいくら強くてもホモくんの人外化は確定です。
……まあ、そもそもチャートに組み込まれているので人外化しないのはまず有り得ませんけどね。
でも、人外化は本来なら4章で行う予定でした。
こうして前倒しで行えたのも巨神ルートが発生したからなんですよね。
4章で人外化を行うと常にギリギリの綱渡りをし続けることになるのでこんな序盤で人外化出来たのは僥倖でした。
お陰様でホモくんの耐久力も上がって4章で浸食率を大幅上昇……もとい、材料回収を沢山しても良さそうです。
とは言っても最初からかっ飛ばしてやったら玉藻に邪魔されるのは目に見えているのでそうならざるを得ない状況を作る必要があるんですよねー。
まあ、ゲの字が出てくることは確定事項なので幾らでもピンチを作り出せることでしょう。
具体的には魔神柱使って悪さします。
これもRTAの為……卑怯とは言うまいな……。
「自業自得って……」
>縋るように泣いていた立香が震えた声で呟いた。
>あなたは立香達に対して、あの特異点で最後の最後に大変迷惑を掛けたことを謝罪した。
>レフ・ライノールを倒す為、そして生き長らえる為にみっともなく足掻いた結果、多大な迷惑をかけた。
>よりにもよって立香達に牙を剥いたのだ。
>……その責任は取らねばならないとあなたは深く反省していた。
というわけでね。
恒例のアレをしましょう。
>あなたは立香とマシュから少し離れ硬い床に正座をすると病み上がりで悲鳴を上げている肉体を無視して土下座を敢行した。
最上級の謝意を示すDOGEZAです。
プライドは投げ捨てるもの。
ホモくんのプライドなんてあってないようなものです。
……話を重くさせて謝罪すれば時短出来ちゃうんですよねぇ。
「ちょ、いきなり何を──っ!」
>すまなかったと、深く深く頭を下げる。
>床に額が付くほどに頭を下げてあなたが今示せる最大の謝罪を行う。
>それほどのことをしたのだと、あなた自身そう思っていた。
>特に藤丸立香を危険な目に遭わせたことは何よりも許せなかった。
>守る為に得た力で立香を襲ってしまえば一体何のために強くなったというのだ。
「望幸、やめて」
>愚かしい、呪わしい。
>ただひたすらに無力な自分が呪わしいのだ。
>人であることを捨てきれず、半端な姿を晒すなどと浅ましいにも程がある。
>浅ましい、浅ましい、浅ましい……!
>挙句の果てにその浅ましさから立香を危険に晒し、剰え味方であるはずのマシュやサーヴァント達にすら襲いかかったのだ。
「ねえ、望幸。お願いだから謝らないで」
>……それは出来ないとあなたは立香の言葉に首を左右に振った。
>自分が仕出かした事の大きさは理解しているつもりだ。
>故に謝罪で済む話ではないが、それでも謝らねばならないのだ。
「違う、違うんだよ望幸。望幸が悪いならもっと悪いのはきっと私だよ」
>その言葉にあなたはピタリと動きが止まった。
「私、望幸の負担にしかなってない。マシュにも望幸にも守られて、挙句の果てに望幸がそんな目に遭わないといけないくらいにまで追い込んで……」
>はっ、はっ……と立香の呼吸が荒くなっていく。
「強くならなきゃって決めたのにまるで変わってなかった。ケイローンやクーフーリン……それに望幸にだって訓練をつけて貰ったのに何も変わっていなかった。だから、だから……謝罪するべきは私で、悪いのも──」
>違う。
>立香は何も悪くない。
>だって立香は一般家庭の人間なのだ。
>魔術師としての『責務』を果たす様な訓練を受けていたわけではない。
>ただの……優しい女の子なのだ。
「なら望幸だって──!」
>それも違うのだ。
>何故ならば星崎望幸という存在は何処まで突き詰めようが魔術師でしかない。
>魔術師として生きる未来しか存在していないのだ。
>だと言うのに本来ならば魔術師である己が背負うべき人理修復という重責を一般家庭の人間である立香にも背負わせてしまっている。
>だからこそ、私は浅ましく、無力で愚かな自分を恥ずかしく思う。
「……っ」
「ぅ、はいはーい! お話は一旦ここまで! 望幸くんも病み上がりな上に起きたばっかりだから疲れてるだろうしね。お話はまた望幸くんが元気になってからでいいね?」
「う、うん……分かったよダヴィンチちゃん」
「マシュもそれでいいよね?」
「……」
「マシュ?」
「……ぁ、えっと、はい。私もそれで大丈夫です」
「はいはい、それじゃあ皆解散! 私とロマニは望幸くんのメディカルチェックをするからちょっとだけ残るけどね! まあ、彼の結果はちゃんと君達にも伝えるさ。だからしっかり帰るんだゾ? 特に扉の反対側にいる君達もね」
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「……うん、皆ちゃんと帰ったかな」
扉の前から気配が完全に消えたことを確認して、その上で一応念の為に扉を開けて周囲も確認したが、影も形も見えず、式神だったり魔術などの怪しいものも目視できる限りでは存在しなかった。
扉の前に待機などしていないで中に入れば良かったのでは? と思わなくもないが、仮にカルデアが契約しているサーヴァント全員が来ていた場合、この部屋に入りきらないからサーヴァント達は外に待機していて良かったのかもしれない。
「──それで、望幸くん」
扉を閉めてベッドから身体を起こして座っている彼の方へと向き直る。
……酷い瞳の色だ。
片方だけではあるが、瞳の全てが反転して狂った色彩を放っている。
彼のサーヴァントである玉藻が抑え込んだがそれでも彼の中に宿る呪いに近しい力が彼の体の変異を引き起こした。
結果として彼の左目は人の物から外れたものへと変わってしまった。
「体の調子はどうだい?」
そう聞くと彼は自分の体を確かめるようにゆっくりと体を動かし、そして魔力回路を励起させて不調がないかを調べた。
「さして異常は感じられない。むしろ前に比べて力が漲るくらいだ」
「……もう、全部治ったと?」
「ああ、少なくとも俺はそう思う」
「ごめん、ちょっと触診させてね。ほら、ロマニも手伝って」
「えっ、ああうん。そうだね、望幸くんちょっと調べさせてもらうね」
彼の体を触診し、異常がないか調べたが……全くと言っていいほど異常が見つからなかった。
断裂した筋肉も、砕けた骨も全て完治していた。
普通ならば完治するまでに数年を要する傷がたった一週間も掛からずに治るなどと魔術があったとしても考えられない結果だった。
「触診した限りだと異常はまるで見つからないね。でも、触診だけだと流石に心配だから後で精密検査をしようか」
「そうだね、それが良さそうだ」
恐らくは何も異常はないとは思うが、彼は怪我を隠すような事をする子だ。
万が一にも怪我を隠していたら大変困る。
ロマニとダヴィンチはお互い顔を見合せて今後の予定を詰めていく。
「ところで望幸くん、その……体に異変がある、よね?」
「これのことか」
ロマニが目を伏せて遠慮がちに尋ねると彼はそっと左腕を持ち上げた。
一見するとただの普通の左腕だが、彼が魔力を流した次の瞬間、あの特異点で見られた醜悪な竜の腕へと変化した。
「……ッ、やっぱり」
「一部ではあるが、竜……竜? の肉体へと変化出来るようだ。とは言え、あくまで一部。加えて変化出来るのは一つの部位だけだ。全身を竜に変えることは出来なさそうだ」
背中から鋼鉄の翼が生えたり、頭頂部に光輪が出現したり、4つの尾が生えたりと目まぐるしく彼の体が変化する。
だが、彼の言う通り一つの部位しか変化出来ないようで先程彼が変化させた左腕は元の人間の腕へと戻っていた。
「それは彼女達が抑え込んでいたはずじゃ……」
「抑え込まれてはいるとも。これはあくまで滲み出た力と魔術を合わせて使ったからこそ起きる変化……だと思う」
「肉体置換、だったかな。一応聞くけどそれ大丈夫なのかい?」
「暴走という意味なら問題ない。人の意識を消されるほどの侵食は感じない。恐らくだが玉藻達が一定のラインを超えないように制限しているのだろう」
「ん? 人の意識を消される?」
「あっ」
聞き捨てならない言葉が聞こえて彼の方を見てみれば明らかにしまったといわんばかりの顔をして、此方から顔を逸らしていた。
へぇ、ふぅん、ほぉーん?
「ちょーっと詳しく聞かせてくれるよねっ?」
ロマニと一緒にどういうことか彼に吐かせる為に詰める。
「私の見解ではアレは幻想種の強大な力に呑まれた結果、意識が飛んで暴走していたと思っていたんだけど……どうやら違うようだね?」
「人の意識が消える……ってことは、あの時の君は正真正銘の竜になっていたということかい? ごめん、詳しく話してくれる? 知っていることと分かってること全部」
「……う」
「悪いけど、僕はそんなものを見過ごすことは出来ない。ただでさえ、君には無茶をさせすぎている」
ロマニと私の問い詰めるような視線に根負けしたように彼はポツポツと話し始めた。
「あの時に限った話だが、人の意識と化け物──竜としての意識の異なる精神が同時に存在していた。だが、同じ器に異なる精神を保有することは余程相性が良いか、格の差がない限り器の主導権を握る為に潰し合いが始まる」
人と竜、どちらの格が高いのかと言われれば問われる迄もない。
「加えて混ざったのは竜だけじゃない。混ざったその分だけ潰し合いはより苛烈になる。結果として俺の人としての意識は争いに負けて消滅しかけた。……消滅しなかったのは玉藻──いや、
斯くも仮に人の意識が消滅したところで星崎望幸であったことには変わりがない以上、時間経過で精神の潰し合いは融合へとシフトする。
そうして統合された意識群はまた星崎望幸としての輪郭を生み出して『
……その為の魂魄置換だ。
星崎望幸の魂が存在する限り、魂に刻まれている情報から精神の複写を行い、肉体の自我を塗り潰す。
そうすれば元通り、人間であった頃の星崎望幸の再現が可能だ。
だからこそ、あの時賭けに出たのだ。
「「…………」」
その話を聞いて私とロマニは絶句した。
言葉が続かなかったのだ。
「きみ、は──」
死をまるで恐れていない。
いや、そもそも恐れるということ自体を分からないようだった。
死への恐怖──いいや、そもそも恐怖という感情自体が欠落しているようにしか思えない。
生まれの問題か? 悲願を背負った子に対する教育の成果か?
いいや、いいや、これはそんな生易しいものじゃないだろう。
生の渇望という生物が持って当たり前の渇望を有していない。
自分の死をなんとも思っていない、思えないのだ。
彼にとっては死という事象も当たり前のこと。
私達が常日頃から呼吸をすることに何も疑問を抱かないように彼は自分の死にあまりにも無頓着だ。
「何が君をそこまで……させているんだい?」
絞り出すような震える声でロマニは質問を投げかける。
その質問に初めて彼はきょとんとしたような表情を浮かべた。
「約束を果たすため、カルデアを守るため、立香を元いた場所に帰すため──何よりも立香に幸せに生きて欲しいから」
だから死力を尽くす。
だから無茶を通す。
「それこそが立香を巻き込んでしまった一人の魔術師としての果たすべき責任だろうから」
その為ならば自分の命だって捧げられる。
「あ、勿論人理修復を円滑に行う為でもある。……本当だよ?」
はは、と小さく笑う彼の瞳はあまりにも輝いていて天に満ちた星々のようだった。
それはまるで彼の善性を証明しているかのような輝きで──
──死にたくないと、生にしがみつく臆病で醜い
曇らせ書くの苦手マンです。
心理描写が納得いかなさすぎて全然書けませんでしたわ。
ロマニとホモくんはある意味対極の存在ですが、同時に多くの共通点が存在あったりなかったり。
ちなみにホモくんは大概立香ちゃんに対する想いがヘヴィですが、立香ちゃんも負けず劣らず大概です。
いつかそれも書けたらいいなぁ。
ちなみにこの場に妖精眼持ちいたらマジの地獄でしたわよ!
ホモくんの過去パート
-
いる
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いらない