PC版まちカドまぞく/シャミ子覇王ルート主人公生存縛りRTA   作:セノ

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 某怪異マンション作品の影響で脳内がホラーで染まってしまってなかなか筆が進まなかったので初投降です
 あと今回は短い上にセリフ多めで語録要素もRTA要素無いので飛ばしてしまって結構です
 Part3は半分くらい書けてるので近々上げるゾ

 強くなっても根っこはあまり変わってない。これだけははっきりと真実を伝えたかった


閑話/第69回吉田家家族会議

「それでは・・・第69回吉田家家族会議を開催します!」

 

「「わー」」

 

 パチパチパチと2人分の拍手の音が鳴る。

 テーブルを囲むのは魔族の眷属兼主婦こと吉田清子、幼馴染ガチ勢との噂名高い現最魔族候補の吉田優子、家族随一の頭脳派との噂もある吉田良子の3名。

 

 母の音頭に乗っかり場を囃し立てる2人の姿はもはや慣れたものであった。

 コホン、と気持ちを切り替えて足を肩幅ほどに開いて左手のしゃもじを左斜め上へと掲げる珍妙なポーズから着席状態へ移行した清子は、既に69回目ともなるこの催しについて確認を取り始める。

 

「さて、この催しも既に69回目。分かっているとは思いますが、これは日々の節目となる何かしらのイベントを機会として互いの情報共有や現状の再確認を行うことが目的です!と、いうわけで何か変わったことがある人は挙手!」

 

「とは言ってもやっぱりお姉がまぞくに覚醒しないと大きな変化はそうないよね」

 

「良・・・不出来な姉でごめんなさい・・・」

 

「う、ううん。お姉を責めてるわけじゃないよ。こればかりは本人の意思じゃどうにもならないことだし」

 

 良・・・!と感動に震える優子は、しかし即座にキリッとした表情で母に向かって挙手する。

 

「おかーさん、報告が2つ!」

 

「はい優子!」

 

「まず1つは新しい情報源の確保です」

 

「ほう…というと?」

 

 優子はポケットからスマホを取り出し、ちょちょいと操作すると画面が全員に見えるよう卓上に置いた。

 

「佐田杏里、といいます。なんでも元の学校じゃそこそこ名の知れた情報通だそうで、私と望亜のことも知っていました」

 

「・・・お姉、その人まぞくか魔法少女の可能性はない?」

 

「いえ、どうやら顔が広いのと行動力がずば抜けている以外は普通の女子高生みたいです。どちらに与しているという訳でも無いようで、学校にいる魔法少女の情報についても聞き出せました」

 

「なるほど…優子の方面からも情報が手に入るのはありがたいですね。優子には望亜についてもらってるので、これまでは私か良子でしか情報が集められませんでしたから・・・」

 

「それと2つ目ですが・・・」

 

 優子が画面をそのままスライドすると桃色の髪を持った少女が隣の席で望亜と談笑している写真が映し出された。

 

「千代田桃、という名前の魔法少女についてです」

 

「!・・・千代田、ですか」

 

 優子の口から出た名前に息を呑んで画面の中の桃に注視する2人。千代田の姓を持った魔法少女、それはこの場において非常に重要かつ衝撃を与えるに足る存在だった。

 

「・・・やっぱり、千代田桜さん、の?」

 

「だと思います。先の杏里ちゃん曰く、世界を救ったワールドワイドな魔法少女の1人だそうです。偶然だとは・・・」

 

「思えない。ううん、思いたくないね」

 

「でも千代田桜さんの御家族なら協力できる可能性はあるかもしれませんよ?」

 

 清子の言に優子は難しい顔をする。否ではないが肯でもない、といった複雑な表情だ。

 

「いえ、協力を打診するのは少し様子を見てからにしましょう。」

 

「なぜ?」

 

「杏里ちゃんが、千代田さんは身寄りが居ないと言っていました。だから、今は知らないとしても事実を知ったらもしかしたら・・・。」

 

「危険な存在になる可能性は、あるね。」

 

 良子は、目を強く瞑り悩んだように黙り込むと、やがて口を開いて提案した。

 

「じゃあ…とりあえず協力の打診や情報の開示は控えめに、しばらくお姉に様子を見てもらうって方向でどうかな」

 

 2人はそれに仕方ない、といった風に同意する。

 

「変に刺激するのもあれですし・・・」

 

「せめて御先祖とコンタクトが取れれば、そうでなくても一族の力さえ使えれば・・・もどかしいですね」

 

 テーブルの上にどこからか引っ張り出した白い用紙を置き、スラスラと書き込んでいく良子。

 と、そこに優子が問いかけた。

 

「そういえば良子は市内の闇の一族に関しての調査を続行してるんですよね?首尾はどうですか?」

 

 その言葉にピクリ、とペンを止めた良子。そのままペンを置き、傍らに置かれていた鞄からなにやら数枚程度をホチキスで止められた書類のようなものを取り出した。

 

「うん、前回のに加えてさらに5件の闇の一族を確認した。その中で協力を取り付けられそうなのは・・・2件かな」

 

「やっぱり光の一族との戦闘に発展する可能性もあるとなるとそのくらいになってしまいますか。それでも多い気はしますが」

 

「ダメそうな2件は非戦闘タイプの魔族で、特にこれといった能力も持たない一般的な闇の一族の末裔のそれだった。残りの1件はちょっと好戦的すぎて手綱は握れないかな。いざって時に鉄砲玉にするなら十分だけど」

 

「良が、怖いこと言ってます・・・!」

 

 良子の発言に考え込む清子と若干引き気味な優子。優子に至っては育て方を間違えたか、などと親でもないのに親目線で自分の無力を嘆く有様である。

 

「それで、協力できそうな2件は?」

 

「1つは・・・まぞくって言っていいのかな。望亜さんみたいな人なんだけど、多分あれは闇の一族だと思う」

 

「望亜くん?」

 

 疑問符を浮かべる優子に対し、同意の意志を示す。

 

「うん、たぶん同じ制服着てたからお姉の学校に通ってる人だと思う。小倉さん、って言う人だよ」

 

「小倉さん・・・わかりました。こっちでもちょっと接触してみますね」

 

「小倉さんはなんていうかな、独自の方法でオカルトに精通してる人みたい。千代田桜さんの存在も知ってるみたいだったし」

 

「確かに、情報源の限られるこちらとしては是非とも接触しておきたいですね。優子が上手く仲良くできるといいんですが、頼みましたよ」

 

「がってん!」

 

ぽよん、と豊満な胸を叩く優子。おそらくはドンと任せろ、という意図なのだろう。

 

「残る1件は・・・場合によるって感じかな 」

 

「場合による?」

 

「知ってるかな、たまさくら商店街にある『あすら』って喫茶店なんだけど」

 

「それなら主婦間の交流で聞いたことがありますね。なんでもすごく美味しいレストランだとか。まぞくの店だったんですか」

 

清子の言葉にこくりと頷く良子。

 

「本人達はできるだけ荒事は起こしたくない・・・って言ってたけど、どうかな。どうもあの狐っぽい人は荒事を引き起こしそうな気がする」

 

「狐っぽい?」

 

「うん、バクの人と狐っぽい人。積極的には協力できないけど降りかかる火の粉は祓うって言ってたよ。個人的な印象だけど狐の人はかなりのやり手に見える。」

 

「やり手・・・ですか。でも積極的に協力できないとなると・・・」

 

 若干残念そうな清子。しかし、小倉さんなる人物の協力を新たに取り付けられそうとわかり気分は明るいようだ。

 

「まあいいでしょう、とりあえずこれで報告は以上ですか?」

 

「はい!」

 

「うん」

 

 報告が終わり次第、即座に紙にペンを走らせる作業へと戻る良子。

 

「よろしい!では優子、小倉さんとの接触、千代田桃の監視と協力の是非について尽力を期待します!」

 

「らじゃー!」

 

「良子も、引き続き協力の可否に関わらずまぞくの捜索をお願いしますね。把握してるとしてないでは大違いですから!」

 

「わかった」

 

「それでは吉田家一同、全力でもって頑張りましょう!」

 

「おー!」

 

「おー」

 

 2人の返事に満足気に頷くと最初と同様の謎ポーズをとりなぜか声高らかに宣言する。

 

「それではこれにて、第69回吉田家家族会議を終了します!2人ともお疲れ様でした!」

 

「「わー」」

 

 パチパチパチという拍手の音の後、鼻歌交じりに台所へと戻っていく主婦。

 その後ろでは仲良し姉妹がその姿を見送りながらヒソヒソ話。

 

「なんか今日おかーさんテンションおかしくありませんでした?」

 

「日頃の疲れとお姉や望亜さんが高校入学した喜びとで混ざっちゃったんだよ、きっと」

 

「あとおかーさんだけ報告無かった・・・」

 

「日頃の家事にお仕事に望亜さん関係にといろいろ大変だし、仕方ないと思うよ」

 

「・・・お疲れ様です」




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