遠く離れて   作:おたふみ

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遠い彼に近づく為に

由比ヶ浜さんの結婚式の数日後、小町さんと会っている。

 

雪乃「ごめんなさいね、呼び出したりして」

小町「いえいえ。雪乃さんとお話し出来るの楽しいですから」

雪乃「ありがとう。それで、比企谷君なんだけど…」

小町「お兄ちゃんがどうかしましたか?」

雪乃「彼にプロポーズしようと思うの」

小町「えっ?ゆ、雪乃さん、本気ですか?」

雪乃「えぇ、本気よ」

小町「…わかりました。雪乃さん、兄の部屋に押し掛けてください」

雪乃「そ、それはどうなのかしら…」

小町「雪乃さんが行くことを伝えたら、だぶん逃げます、あのゴミぃちゃんは」

雪乃「それは…、否定出来ないわね」

小町「だから、住所だけ教えます」

雪乃「逃げ道を塞ぐのね」

小町「そうです♪」

雪乃「…」

小町「どうしました?」

雪乃「彼の逃げ道だけ塞ぐのは卑怯ね」

小町「え?」

雪乃「私も退路を断ってから行くわ」

小町「な、なにをするつもりですか…」

雪乃「仕事を辞めて部屋を退去して親と絶縁するわ」

小町「そ、そこまでしなくても…」

雪乃「これは私の覚悟よ」

小町「わかりました。小町に出来ることがあれば言ってください」

雪乃「ありがとう、小町さん」

小町「いえいえ、雪乃お義姉ちゃん」

雪乃「こ、小町さん、気が早いわ」

小町「そんなことないですよ。雪乃さんなら大丈夫です」

 

仕事を辞める手続きに入ると姉さんが慌てて部屋に来た。それはそうよね、雪ノ下系列なんだから。

 

陽乃「雪乃ちゃん、どういう…。これは…」

雪乃「姉さん、お世話になったわね」

陽乃「部屋に何もない…」

雪乃「すべて処分したわ。それと、姉さんにはこれを…」

陽乃「…通帳」

雪乃「煮るなり焼くなり好きにしていいわ」

陽乃「な、なにをするの!」

雪乃「私、比企谷君のところへ行くわ」

陽乃「ちょ、ちょっと待って雪乃ちゃん。何もそこまでしなくても…」

雪乃「いえ。比企谷君にはそれぐらいしないと伝わらないわ」

陽乃「確かにそうかもだけど…」

雪乃「今から母さんに会いに行くわ」

陽乃「会ってどうするつもり?」

雪乃「比企谷君と結婚するために彼の元に行くと伝えるわ」

陽乃「お母さんが許すと思う?」

雪乃「許す許さないじゃないわ。何があっても彼のところへ行くわ」

陽乃「知らないわよ、どうなっても」

雪乃「勘当してくれるなら、儲けものね」

陽乃「そこまで覚悟決めてるなら何も言わないよ。雪乃ちゃん、頑張りなさい」

雪乃「姉さん…。ありがとう」

陽乃「雪乃ちゃんがデレた!」

雪乃「で、デレてないわよ」

 

さぁ『魔王』はクリアしたわ。『大魔王』と勝負よ。絶対に勝って貴方とところへ行くわ。

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