ガチャを回して最強ステータスを目指せ! カードで作る異世界ハーレム!!   作:ブランチ

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村長夫妻

 

「ごめんください」

 

 そのとき玄関の方で声がした。

 村人が訪ねてきたようだ。

 

「そろそろ時間だ。葬式の準備をしよう」

 

 オレはベッドから出て、脱いでいた服を着た。

 

 いろいろあったが、通夜は滞りなく行われた。

 

「おやすみなさい……」

「おやすみ」

 

 そしてオレたちは、別々の寝室へ向かった。

 村人の応対で疲れたし、今夜は1人で眠りたい。

 

 離れ屋の宿舎に戻り、ベッドへ横になる。

 

「――ッ?」

 

 そのとき部屋の隅で、何かがキラリとした。

 

「ガチャが、光った?」

 

 街から持ってきたガチャ台。

 表面には、魔鏡のようなパネルが埋め込まれている。

 

 そのパネルがチカチカと点滅し、光を放っているのだ。

 

「そういや今日は、ガチャ引いてなかったな」

 

 忙しくてすっかり忘れてた。

 

 ガチャにコインを入れようとしたとき、

 

「ガチャ……そうだガチャだ!」

 

 ある考えが閃く。

 

 ガチャからは出るじゃないか、不思議なカードが!

 

##########

  ☆☆☆

  【愛天使(キューピッド)の矢】 消費MP9

  -…-…-…

  <魅了>、<長射程>、<放心>

##########

 

【愛天使の矢】、それによってあり得ないことが可能になった。

 女に疎かったオレが、美少女を恋人にしてしまったのだから。

 

 なら、もしかしたらと考えてしまう。

 アンナを救えるカードが、ガチャに入ってるかもしれないと。

 

 オレは手持ちの金を確認する。

 

 村に来てからこのくらい稼いだ。

 警備報酬(3500cp)、F級魔物のドロップ(9720cp)、アンナの指導料(3000cp)。

 

 総額にして16220cp。

 うち1600はガチャに使ったから、残りは14620cp。

 

 これをすべて突っ込んで、ガチャを回してみよう。

 

 ――cp投入。

 ガチャ、ガチャ、ガチャリ。

 ガチャ、ガチャ、ガチャリ。

 ガチャ、ガチャ……。

 

 ガチャをすること、63回。(総数97+63)

 

「で、出たぁ!(驚喜)」

 

 2枚目のキラキラ光るカードが、排出されたのである。

 

##########

  【鉄の剣】

  -…-…-…

  アイテムを獲得する。

##########

 

「……あ?」

 

 手にしたカードが、ボワンと煙を吹いて爆発する。

 そして異変。

 オレの手にいつの間にか、一振りの剣が握られていた。

 

『鉄の剣』……量産品のナマクラ剣では、最上位のもの。

 街の武器屋で、普通に売ってるアイテム。

 

 ガチャから出てもあまり嬉しくねえ(汗)!

 ぶっちゃけハズレの部類である。

 

 ……まあ使わせてもらうけどさ。

 オレの『青銅の剣』より性能いいから。

 

 しかし、こんなので満足はできない。

 

 頼む、アンナを救えるスキル、出てくれ……!

 

 2度目のガチャタイムが始まる。

 

 ガチャ、ガチャ、ガチャリ。

 ガチャ、ガチャ、ガチャリ。

 ガチャ、ガチャ……。

 

 そして143連目に、(総数97+63+80)

 

「ま、またキラだぁ!」

 

 3枚目のキラカードが出た。

 

##########

  【時をかける者】

  -…-…-…

  <時間逆行>、<使い切り>

##########

 

「――ッ!」 カードを見て、心臓が破裂しそうになる。

 

<時間逆行>。

 

『やり直したい……。今朝に戻って、お姉ちゃんと義兄さんを助けたいよ……』

 

 時間を……逆に行く。

 まさかこれ、過去に戻れるスキルなのか!?

 

 だとしたら、やり直したいことがある。

 

 村長……奥さん……。

 大切な人たちを救いたい、救ってあげたい。

 

 だから奇跡よ、起きてくれ!

 

「スキル発動――【時をかける者】」

 

 さて何が起きる?

 カードに奇跡の力があるなら、アンナを救ってみせろ!

 

 ――ぐらり。

 立ちくらみのような感覚がした。

 

 体調不良? いや違うこれは。

 

 ぐらり、ぐらぐらぐら――立っている床が、建物が、激しい揺れに襲われたではないか。

 

「地震だ!」

 

 そのとき、足元が崩れるような感触がした。

 

 地割れ? 陥没? 直下で異変が起きたのは間違いない。

 

「う、うわああああ!」

 

 しかし逃れるすべはない。

 オレの体が、下に向かって落ちていく。

 

 そのまま意識を失った。

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