ガチャを回して最強ステータスを目指せ! カードで作る異世界ハーレム!! 作:ブランチ
「なんだ藪から棒に?」
答えたのは中年の男。
彼こそは、この酒場の店主である。
「おやっさん、街で顔が利くだろ。それで何組ものカップルを仲介したって聞いたぞ」
出会いを求める者を助ける、『出会いの導師』。
店主は冒険者たちから、そう呼ばれているのだ。
「だがな、ワシはタダで助けるわけじゃないぞ」
「分かってるよ。店でいちばん高い料理と、高い酒をくれ」
貯金をはたいて散財。
これで店主の機嫌はだいぶよくなる。
「よしよし、ワシの知ってるべっぴん娘の情報を教えてやろう」
「待ってました!」
「まず『○×亭の看板娘』。美人で愛嬌があるという――」
「待て、そいつ知ってるぞ。男癖が悪いって評判のビッチだろ!」
悪いが論外だ。
「むぅ、『女戦士のA子』はどうだ? 面倒見が良い姉御肌で――」
「そいつ、彼氏いるんだが」
「……そ、そうだったか? ワシの情報がちと古かったようだな」
まあそういうこともある、よな?
「ごほん、『女魔法使い・B子』は? クール系で頭も切れるという――」
「そいつ猫被ってるけど、性格が悪いクソ女だぞ」
「『女神官・C子』は? 性格も良いし、優しい娘だぞ」
「知り合ったら、宗教の集まりにしつこく誘われるらしいんで、ちょっと……」
「さっきからケチばかりつけおって! お前、本当は情報通だろ!」
「そりゃオレだって、自分なりに情報を集めちゃいるわ」
でもロクな女が見つからなかったんですハイ。
「だからとっておきの情報くれよ」
「ぬぬぬ」
え……何よその反応?
「まさか、これ以上は知らないのか?」
「い、いや待て待て! 思い出したぞ」
ほう~とりあえず聞いてみようか(疑念)。
「街を出てしばらく先に、『メジハの森』があるだろ。そこに村があるのは知ってるか?」
「森の村? 知らないな」
「その村にな、
「エルフ……エルフってあのエルフ!?」
長い耳をした、美男美女ばかりの亜人。
大陸でもお目にかかるのは珍しい種族だ。
「そ、そのエルフ娘はどんな評判なんだ?」
「さあな、ワシも噂で聞いただけだし。自分で確かめに行きな」
なら善は急げだ。
オレは森の村へ行ってみることにした。
◆ ◇ ◆
街を出て、平原を歩くこと30分くらい。
向こうに森が見えてきた。
このメジハ地方に広がる、森林地帯だ。
森の道を進むことしばらく。
――向こうに何かいる!
ガサガサと草むらの揺れる音。
そこから出てきたのは、
「ガルルルル!」
ランクF級、一般人が死傷するリスクのある魔物だ。
「だが
『青銅の剣』で攻撃!
「ギャン!」
グレーウルフをサクっと瞬殺。
「スキル発動、【解体】」
オオカミの死体が消え、ドロップ品が落ちる。
『オオカミの毛皮』、40cpで売れる素材。
F級の魔物うめえ! G級に比べて、ドロップの値段が倍だ。
ほくほくしながら、毛皮を拾う。
しかし、この森には魔物が発生しているようだ。
警戒しながら進もう。
そして街を出てから、1時間ほど経っただろうか。
「――村だ」
森を切り開いた、開拓村にたどり着いた。
人口は、30人もいなさそう。
数戸の建物に、数家族が暮らす小集落である。
「エルフ娘も簡単に見つかりそうだな」
さっそく村を見回ってみる。
「ん、あんたよそ者だか?」
道で、農夫っぽいオッサンに呼び止められた。
「ああ、街から来た冒険者だ。よろしく」
とりあえずフレンドリーに接する。
「冒険者……冒険者と言っただね!」
農夫が詰め寄ってきた。
「おめえさん、この村で仕事をする気はねえだか?」
なんか話を切り出された。
「別に仕事を探してるわけじゃないんだ。ちょっと私用でな」
「ふぅん、そうかい」
農夫は諦めて立ち去って行く。
「……あ、いっけねぇ」
村人から、エルフ娘の情報を聞き出さないと。
「待ってくれ! 教えて欲しことがあるんだが」
「んん、タダで教えろってのは虫が良すぎねえかぁ?」
農夫が苦笑いしながら振り返る。
「……分かったよ。
こうして交渉が成立した。