ガチャを回して最強ステータスを目指せ! カードで作る異世界ハーレム!!   作:ブランチ

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エルフの少女アンナ

 

 ――村に来て2日目になった。

 

 日中の見回り(2日目)……問題なし。

 

 夕方の酒場での聞き込み(2日目)……良い傾向。

 探ってみたが、やはりエルフ娘(アンナ)に彼氏はいないようだ。

 

 なら、次のステップに進んでもいいよな。

 アンナに<魅了>スキルを掛ける!

 

 タイミングは、アンナと2人きりのとき。

 となると、森の見回りのときだな。

 

 ああ、明日が待ち遠しいぜ。

 

 ――村に来て3日目。

 

 森の空き地で休憩中に、

 

「アンナ、話がある」

 

 オレは行動を開始した。

 

「そこに立ってくれ」

「んん、なんで?」

 

 首を傾げながらも、言われた通りにするアンナ。

 

 悪いな……。

 本当のことを言ったら嫌がりそうだから、何も言わない。

 

 こっそりスキルを発動させる。

 ――【愛天使(キューピッド)の矢】!

 

##########

  ☆☆☆

  【愛天使(キューピッド)の矢】 消費MP9

  -…-…-…

  <魅了>、<長射程>、<放心>

##########

 

 すると目の前で異変が起きる。

 半透明の幻影が、召喚されたのだ。

 

『ラブリ~!』

 

 弓矢を持った子供の天使。

 幻影はそんな姿をしていた。

 

『ラブリ~!』

 

 子天使は弓を構え、矢を放つ。

 

「――あッ!?」

 

 アンナの悲鳴が上がった。

 胸に矢が突き刺さったのだ。

 

「しまった、アンナ!」

 

 オレは血の気が引いた。

 まさか彼女を負傷させてしまったのでは!

 

「……んん……変な感じ」

 

 しかし、アンナは無事だった。

 矢が刺さったのに?

 

 いや、あれは……本物じゃない。

 矢の形をした、閃光(ビーム)だ。

 

 ほどなくして、ビーム矢は煙のようにフッと消えてしまった。

 

『ラブリ~!』

 

 子天使の幻影も消える。

 

「なんか胸がムズムズするけど、大丈夫よ」

 

 アンナ自身がそう宣言する。

 ふぅ、まさかと思って肝が冷えたぜ……。

 

「村に戻って、安静にするか?」

「こんくらい平気よ。あたし冒険者志望だし」

 

 どうやら体に異常はないようだ。

 よかった、よかった。

 

 ……いや、よくねえ。

【愛天使の矢】はどうなった!

 

 これで<魅了>スキルが掛かったはずだが。

 よし、確かめてやろう。

 

 オレは右手を伸ばす。

 まずは軽いスキンシップを。

 

 アンナの左手に触れた。

 なめらかで、暖かい。

 

「ニングさん?」

 

 アンナがこっちを見た。

 

「嫌か?」

 

 オレは指を絡める。

 少女の細くて華奢な指に。

 

「な、なんか……くすぐったい」

 

 アンナは手を振り解く。

 

 え……?

 拒まれてしまった。

 

「ご、ごめんな」

 

 オレは慌てて彼女から離れる。

 

 おい話が違うぞ、<魅了>掛かったんじゃねえのかよ!?

 

  ◆  ◇  ◆

 

 その後、オレはしばらく呆然となった。

 エルフ娘(アンナ)に拒まれたショック。

 それは予想外に大きかったのだ……。

 

 時はあっという間に過ぎていく。

 気づくと夜になっていた。

 

 村長宅の夕食会が終わり、オレは離れ屋へ向かう。

 そこが警備員の宿舎なのだ。

 

 部屋に入り、ベッドに寝転ぶ。

 

「はぁ……どうしよう?」

 

 アンナに、見切りをつけるべきだろうか?

 要領のいい男だったら、さっさと別の女を探しに行くだろう。

 

「アンナ……何でだよ……」

 

 でもオレは少女への執着が捨てられない。

 

 童貞の悲しい習性か。

 ストーカーになる奴の気持ちが、少し分かった。

 

 アンナ……アンナ……ああ!

 

 ――コンコンという音。

 

「……ん?」

 

 またコンコン。

 誰かが宿舎に来たらしい。

 

「こんな時間に誰だ?」

 

 オレは離れ屋の扉を開けた。

 その前にいたのは……、

 

「ニングさん、起きてる?」

「え、アンナ!」

 

 愛しいエルフ娘が立っていた。

 なんで?

 

「明かりついてたから、ちょっと話したくて」

「そうか、まあ入りな」

 

 アンナを部屋に迎え入れる。

 

「あら、何かしら、この機械?」

 

 彼女の視線が部屋の隅に。

 そこには『ガチャ台』を置いてあった。

 もちろん、ゴミ捨て場で拾った『終わらないガチャ』だ。

 

 実は昨晩、街に戻って自宅から持ってきた。

 日課のガチャをやるたび、街に戻るのがめんどくさいと思ったから。

 

「ええと、それは(汗)」

 

 しかしガチャ台を持ち込んだのは、村長たちに話してない。

 しまった、部屋に入れたのはマズかった!

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