ガチャを回して最強ステータスを目指せ! カードで作る異世界ハーレム!! 作:ブランチ
「……街で買った物だ。複雑な仕掛けがついてるから、触らないでくれ」
とりあえず警告。
「そう、分かった」
幸いアンナは、もうガチャ台に興味を示さなかった。
なら話題を逸らそう。
「で、話って何だ?」
「あのね……その……」
アンナは語り出すも、どこか歯切れが悪い。
「ちょっと来て欲しいところがあって……」
どうも宿舎の外に連れ出したいらしい。
「いいぜ、連れて行きな」
アンナの申し出とあっては、断る理由がない。
しかし、どこへ行くのか?
「……
連れて来られたのは、村長宅。
すでに明かりが消えている。
「なんでここに――」
「家の中では静かにね」
アンナが口を閉じるジェスチャーをした。
話をさえぎられてしまう。
まあ、しつこく聞くもんでもないし。
アンナのやりたいようにさせてやろう。
彼女が向かったのは、村長宅の2階。
そこには確か、寝室があった。
階段を上ったとき。
――ッ。
――――ッ。
寝室の方から、物音が聞こえてくる。
いるのは村長夫婦のはずだが……。
夜の寝室。
若い夫婦。
物音。
――むむむッ!
その3つのキーワードでピンときた。
まさか、まさかまさか、この音ってぇ……。
ベッドがギシギシと軋む。
夜のレスリングの音じゃねえか!
思わず、アンナの手を掴む。
これ以上は駄目だ。
そして通路を戻り、家の外に引きずり出した。
「なぜあんな現場に行ったッ?」
母屋から離れたのを確認し、問い詰める。
「……欲しいの」
アンナが無表情でつぶやいた。
「教えて欲しいの……お姉ちゃんと義兄さんがやってることを」
「――なッ」
頭をガツンと殴られた気分になった。
教えて欲しい、夜のレスリングについて。
性へ好奇心を持ち、子供が大人になる。
この娘は、ちょうどその境にいるのか。
「ごほん、そういうのは、村の大人に聞いた方が……」
「は、恥ずかしいよ。身近な人に聞ける話じゃないし」
言われてみればそうである。
でも部外者のオレは違う。
村社会で変な噂になるリスクがないってことか。
「……分かった、教えてやるよ」
オレは語った。
村長夫婦がベッドで何をしていたのかを。
「――ほ、本当なの?」
アンナは聞き入っている、顔を真っ赤にしながら。
「ショックだったか?」
「……うん」
「ふふ、まだまだ子供だな」
「だから子供じゃないって!」
「よしよし、これで話は終わりだ」
「……待って、まだ納得してないよ」
アンナが食い下がってきた。
「又聞きしたけど、それが本当なのか確かめたわけじゃないし……」
ええとつまり、自分で確認したいってこと?
「いや、確かめるって言ってもな(汗)」
「確かめさせて」
そのとき、アンナが手を握ってきた。
「――え?」
「ニングさんと……確かめたいの」
少女の指が、こちらの指に絡まってくる。
細くて、すべすべして、暖かかった。
な、ナニコレ……女の方から誘ってきた。
童貞20年で初めての体験である。
<魅了>か、<魅了>スキルの仕業なのか?
今になって、ようやく効いてきやがったらしい。
「……後悔しないか? オレはしょせん流れ者だぞ」
「あたしも冒険者になるんだよ。冒険者の人に……大事なものをあげたっていいでしょ」
それを聞いて安心した。
「オレの部屋に来な、知りたいことを教えてやる」
少女の耳元で囁くように告げた。
そのままチュッとキスをする。
エルフの尖った耳先に。
そしてエルフ娘は言われた通りにした――。
◆ ◇ ◆
翌朝――村に来て4日目。
オレはベッドで目を覚ました。
寝ているのは……自分だけか。
ぬくもりの残るベッドから身を起こす。
シーツからほんのりと、少女の香りがした。
アンナはもう起きたのか。
身だしなみを整え、朝食会に向かう。
村長宅に入ったとき、
「「あ――」」
「おはよう……」
なぜかもじもじするアンナ。
「おはよう、昨日は良い夜だったな」
「う、うん……」
エルフ娘は、耳まで真っ赤になっている。
ふふふ可愛いなぁ。
恋人ができた。
やっとその実感が湧いた気がする。