ポケットモンスター、蒼灰の物語   作:黒霧春也

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アルセタウン

 あれから歩いて数時間後、やっとの事でアルセタウンに到着したので、スカイをゴージャスボールの中に戻す。

 

「ここが、アルセタウンか。思っていたよりも大きい」

 

 俺が前いた地方都市程ではないが、人通りも結構あるのでビックリだな。

 

「そういえば、グレイは何処で泊まるんだ?」

 

「それは、どっかのホテルかポケモンセンターだろ」

 

 当たり前の事を聞いて来たのでそう返す。

 

「なら、私の実家に来ないか?」

 

「いや、流石にそれはダメだろ。それに、今日はトレーナーランクの承認とアイテムや食料などを買わないといけないからな」

 

 それに、何か嫌な予感がするな。

 

「そこは一旦置いておいて、実家に来てよ」

 

「あのさ、そこまで俺を連れて行きたいんだ?」

 

 しつこいので聞いてみると

 

「聞きたい事があるのとグレイと一緒に旅をしたいから、家族に紹介したいんだ」

 

「色々突っ込みたいが、一緒に旅をしたいのは何故だ?」

 

 正直、町に到着したら別れるものだと思っていたから驚く。

 

「えっ、私はてっきり一緒に旅をすると思っていたが違うのか?」

 

「昨日初めて会った奴にそう言われる方が不思議だ」

 

 アニメでは何かのイベントがあって主人公と旅をしているのは見た事あるので、そのパターンかと考える。

 

「グレイは疑り深いのだな」

 

「慎重なのは悪い事ではないからな」

 

「別に私は怪しい者でもないし、グレイの事は信じているぞ」

 

 なんで、こんなに人の事を信じられるのかが不思議だが

 

「仕方ないか、後でお前の実家に行かせて貰うな」

 

「それは良かった。それと、折れるのが早かったな」

 

 これ以上、話し合いをしたら目立つから引いただけだ。

 

「まぁ、まずはポケモンセンターとフレンドリーショップに行きたいけど、何処だ?」

 

「それは、私が案内する」

 

 アイレはニッコリ笑って俺の手を掴んで来る。

 

「じゃあ、ポケモンセンターに向かおうぜ」

 

 喋り方が男口調なせいで女に見えないのは気のせいか?

 

 そう思いながら、歩いて行く。

 

 町の入り口から、赤い建物であるポケモンセンターに到着して、中に入ると

 

「なる程、この町のポケモンセンターも結構大きいな」

 

 アニメみたいなので内心ではテンションが上がっているが、なんとか表に出さないようにする。

 

「グレイ、とりあえず受付に行ってポケモンを回復させようぜ」

 

 アイレが、俺の手を繋いだまま受付に歩き始めたので

 

「あのさ、いい加減に手を離してくれないか?」

 

 これだと、新人トレーナーが2人みたいに見えるよな。

 

 そう思ってなんとも言えない気分になった。

 

「ちょっと待ちなさい! 落ちこぼれのアイレ」

 

 鋭い声が聞こえて振り向くと、金髪の目つきの悪い少女がこちらを睨んでいる。

 

「アイツは誰だ?」

 

 アイレに聞いてみようとしたが、本人がガクガク震えているので、何かあるなと思う。

 

「プリマさんに挑戦する前のジムトレーナーにすら、全く歯が立たなかった貴女がまだトレーナーをしているなんてビックリよ」

 

 なる程、いじめっ子か……。

 

 それだと、かなり厄介な存在になるな。

 

 そう考えていると、金髪の少女はさらにアイレの事をボロカス言って来る。

 

「貴女のお姉さんは腕利きのトレーナーなのは知っているけど、スクールで最下位クラスの貴女にはその才能がないのよ」

 

 アイレをみると半泣き状態になっていた。

 

「才能ね……。それなら、お前は才能はあるのか?」

 

「貴方、アタシを知らないのかしら? スクールでトップクラスの成績で卒業したマーロよ」

 

「いや、俺は他の街から来たから知らないぞ」

 

「なる程、田舎者ね。それなら、まずは貴方にポケモンバトルして貰うわ。落ちこぼれのアイレと一緒にいるならザコね」

 

 なんか、言葉がイラつくが

 

「いいぞ。ただ、バトルのルールはどうする?」

 

「1対1のバトルでいいわ」

 

 良かった、フルバトルなんて言われたら終わるからな。

 

「了解した」

 

「なら、ついて来て」

 

 マーロがそう言って来るのでついて行き、ポケモンセンターの横にあるバトルフィールドに到着する。

 

 そして、トレーナーの立ち位置に俺とマーロが立つ。

 

「それじゃあ、アタシのポケモンを出すわね」

 

 マーロはモンスターボールを手に取り投げると

 

〔ピー〕

 

 ピジョンが出て来た。

 

「このポケモンがアタシのエースのピジョンよ」

 

 ……。もっと強いポケモンが出て来ると思ったが、この程度か

 

「頼むぞ、スカイ!」

 

〔ガウゥ!〕

 

 俺は腰のゴージャスボールを手に取ってスカイをフィールドに出す。

 

「えっ……? そのポケモンってガブリアスよね!?」

 

 周りの人や相手がかなり驚いているので

 

「そうだが、何か問題はあるのか?」

 

「貴方、初心者潰しなのかしら! こんなの勝てるわけ無いじゃない!」

 

「ハッキリ言うが、お前が喧嘩を売って来たから買っただけだからな。あと、確認しないお前が悪い」

 

 今回はメガ進化しなくてもいいかと思いながら話す。

 

「うぐっ、見た目だけの可能性もあるわよね」

 

 なんかブツブツ言っているので

 

「始めないのか? それと、さっきはアイレの事をバカにしたから、その分の仕返しもしないといけないな」

 

 俺はマーロを睨みつける。

 

「こうなったら、貴方をボコボコにするわ。ピジョン〈たいあたり〉」

 

 スタートも言ってないのに攻撃して来たが、スカイは

 

〔ガウ?〕

 

 ピジョンをはたき落として地面に沈める。

 

「ピ、ピジョン?」

 

 ピジョンを見ると戦闘不能になっていたので

 

「俺が何もしなくても勝利出来たんだけど……」

 

 なんとも言えない雰囲気になっていると

 

〔ガウゥ♪〕

 

 スカイが抱きついて来たので、頭を撫でる。

 

「戻ってピジョン」

 

 向こうはポケモンもボールに戻して

 

「貴方、何者よ!」

 

「お前に教える気はない!」

 

 アイレにどうやって謝らせてやろうと考えていると

 

「確かに、今回は彼女が悪いわ」

 

 20歳くらいのスーツを来た女性が出て来て、マーロを睨む。

 

「えっ……、プリマさん」

 

 ほう、この女性がこの町のジムリーグか。

 

「貴女にはバッジを渡したのは間違いだったかもしれないわ。まぁ、それはいいわ。貴方にわたしはポケモンバトルを挑むわ」

 

 なんか、話がややこしくなって来た!!

 

 もちろん、受ける義務は無いので

 

「僕はこれからフレンドリーショップで買い物をしたり、ご飯を食べたいのでお断りします」

 

「もし、わたしに勝ったら賞金を渡すけど嫌かしら?」

 

 何、賞金だと……。 確かに、お金が無くなった終わりだからな。

 

 そう考えて、スカイを見ると

 

〔ガウゥゥ!〕

 

 完璧にやる気になっていた。

 

「決まりね。貴方はガブリアスでいいのかしら?」

 

「いいですよ」

 

 俺とアルセタウンのジムリーダーの戦いが始まる。

 

 

 

 

 

 

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