私、救済手段がなければ作るタイプです。ドヤァ 作:母は歯はいい
「もうあの二人が楽しめるように頑張ってたんすよ? もう資産無いっす。金くれっす」
「いやだわ。私に結婚祝いをくれない? 塩よりもお金を」
「とんちがいい具合にかかってますね。流石シロさん!! とはいえ、やっとALOできるんすよ! 楽しみだわ~!」
「早く随意飛行教えてくれないかしら!? 旦那と飛びたいの!」
★ ★ ★
7days ago
ボクはあの人に救われた。いや、違うかな。————
ボクは真っ暗な闇の中を来る日も来る日も進まされていた。もちろん夢の中の話だよ? 蛇行しているように見えてくる確かな道。その道は薄ぼんやりと光ってて進むことは全然無理じゃないんだよね。時々気まぐれみたいに現れる姉ちゃんみたいな藍色の蝶がいたんだけどね? 現れるとき大体ボクの後ろにいて、何か押してきてくれてるみたいでね。だから、ボクをすごく安心させてくれるんだけど……。いつの間にか気づけばボクの前に。だから、しばらく前を飛び続ける蝶を追いかけ続けるんだけど、ある程度走って時間が経つと煙みたいに消えちゃうんだよね。そのことがいつも少し怖かった。だから、見失わないように……。一緒に進むために走るんだけど。暗い、暗い、真っ暗闇に溶けたひらひらと舞う蝶をずっと追いかけてるの。
でも、どういうわけかすごく後ろが気になってきちゃうんだよね。
「それで、振り返ったその瞬間、ボクの目はパッチリ覚めちゃうんだよ」
「ユウったら……怖い夢でも見てるのかしら? ユウにすれば怖くない?」
そう言うと姉ちゃんはゆっくりと足を組み替えてお姉さん座り。撫でるみたいに自分の太ももを二、三回触った。乗ってもいいってことかな? ボクはいつか感じた、仮想世界の現実感が嬉しくなってきて、姉ちゃんに飛び込んだ。
世界中にいるはずの綺麗な蝶や、大きさのバラバラなカラフルな蝶も現れるこのセリーンガーデン。『ここはボクたち双子が触れ合える唯一の場所だ』って誇りをもって言ってもいい。だからボクはこののんびりとした時間を、ALO以外で度々来てくれる姉ちゃんといるためにゆっくり楽しむことにしている。今ボクたちが触れ合える場所が唯一で、過去最高に一番近くて落ち着くからなんだろうなぁ。
けれど、こんな幸せも感じてるのにいざ現実に目を向けると少し辛くなってくる。クスクス笑ってる
姉ちゃんはいつも大人みたいな落ち着きで、だからボクはいつも頼っちゃう。そこはやっぱり直さないといけない。今後も生きていくためにも、それは確かに重要だから。けど、本当に姉ちゃんはいつでも大人な姉ちゃんなのかなって思うことがある。だってボクたちは同い年の双子だ。今まで色んな人と関わってきたけどそこまで違うことはしていない。生まれの早さだって数時間も変わってないのにボクは姉ちゃんに甘えちゃう。
そんなボクたちにとって、生きたくても生きることができない現実がボクたちの前に立ち塞がっていた。特に姉ちゃんは、その瞬間までの時間にたくさんの余白みたいな猶予があるわけじゃなかった。
「姉ちゃんは、そんな風に考えたことないの? 例えば……ボクたちはいつまで生きていられるのか、とか」
「……えぇ、もちろん。考えたことはあるわよ」
「けど、私たちの生きる道を照らしてくれた。あれから一度も会えてないけど私を救った人はいる。多分今度はユウを優しく救ってくれるわ」
本当にそうなのかな? 柔らかい、優しい笑みを浮かべる姉ちゃんだけど、今までずっとボク以上に辛い思いをしてきたはずだ。姉ちゃんのことだ。もしかしたら僕に心配をかけないように隠しているだけかもしれない。姉ちゃんは本心を隠すのがすごくうまいから。
けど、そんなことを考えたって最終的に考えが纏まってスッキリするなんてあるわけない。多分これが、堂々巡りってやつだ。
だから、今度は救ってくれたあの人にぶつかってみよう。どうせもうすぐ会えるんだし。待ちかねたよ、ボクたちのヒーロー。
けれど、あの日をボクは覚えている。不穏な予測も不安な夢も全て飛ばして近寄ってきたんだ。ボクたちにとって絶体絶命のピンチに颯爽と現れるヒーロー。
「だーいじょーぶ!」ってボクたちを励ましてくれる。
いつだったかな? 少しだけなんだけど、昔から憧れはあったんだ。普通の女の子だよ、って言われたいだけだからなのかもしれない。子どもみたいな夢だよ。それに焦がれていたボクはいる。
だから、今度の試合でボクを真っすぐ受け止めてね。
————ボクたちはあの人に救われたんだ。
★ ★ ★
今でも覚えている。初めて会ったのは、第一層攻略会議の時だった。
あの時の私よりも少しだけ小さな女の子と軽薄さを前面に押し出したかのような長身な男性の二人組。私たちも同じようなコンビを組むことになっていたから、数合わせとちょっとばかしの話し相手欲しさにパーティーを組んだ。
「黒いの、名前は何だい?」
「……キリトだ。そっちは?」
「ノワールだ。相棒の名前はまだ勘弁な」
その時はお互いに性別も明かさなかった。明かす必要は無いという態度での証拠だろう。例えば、あの小さな女の子らしき人がただ童顔の男の子である可能性もあるんだから。リアルに似てても確証はない。まぁ、予想通り、女の子だったんだけど。情報戦という面において私たちの圧倒的な優位を伝えるためなの?
明かさなかった理由だけをとっても、今思えば実力が足りない段階で周囲に露見するとトラブルに巻き込まれやすくなるってお互いに考えたからだろう。キリト君もノワールさんも、その当時からできた人間だったのかもしれない。
結局そんなわけでパーティーリーダーというべきなのか。お互いの代表の名前のみというのは認められていないみたいで少しだけ苛立ちはしたけど、お互い同じ状況だ。こっちも言えたものでもないから口を挟まなかった。
こんな自己紹介も真面目にしないようなグループが最後の最後まで残ったんだけど……。
6days ago
「ねぇ、キリト君。ノワールさんって本物なの?」
ここは現在アインクラッド22層・ログハウス。誰でも参加可能な予選は本番の前日にある。これから会場ではALO九種統一トーナメント、その予選を含めた前夜祭的な盛大なイベントが執り行われる。そのため、明日以降の予定決めとトーナメントに出るメンバーへの激励会もあり集まっている。もちろんここにはエギルさんやクラインさんも含めたフルメンバーが揃っていた。
そんな中、運営から告知された出場メンバーの通知を持った私の言葉をきっかけに、その場の全員が顔を上げる。SAOサバイバーのリズやシリカちゃんは名前を知っているから浮かべる表情は苦笑。リーファちゃんが首をかしげているのは当然として……シノのんはなんで見当がついているのかしら?
その疑問にきちんと答えてくれたのはご存じの通り、ノワールさんの悪友・キリト君だ。笑顔の中には興奮が含まれているけれど、その思いは何なんだろ?
「あぁ、間違いなく本物だと思う。SAOクリアした後、いくら何でもSAO
……今でも生きてたんだな、アイツ」
次に口を開いたのは意外にもエギルだった。そのバリトンボイスはキッチンで料理を手伝いながらも全員に聞かせる力はあるみたい。リズも大皿を運ぶ係としてそれに追従させた。
「何回死んでも生き返る伝説の持ち主だからな、あの時は本当に死んだと思ってたんだが」
「『アインクラッドで一番死ぬ死ぬ詐欺をやらかした人』でしょ? 下の階にもその噂は広がってくるんだから。MMOトゥデイの中でも何回かはあの人が一面に出てたわよ。話題性と心臓に悪いって意味ならラフコフよりもたちが悪いわよね。現象と対策があるから気をつけろって意味だったんでしょうけど……」
ログハウス全体を談笑が包む中、二人のプレイヤーは密かに一言
「ノワールさん、か……。少し会ってみたいな」
「あの人、そんなことしてたのね……。頭は悪くないのに………………また会いたいわね」
シルフの剣道少女は好奇心を、猫のような狙撃手は事実の確認のため、目を光らせた。
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5days ago
レコンが言うには最近、都市伝説じみた噂がシルフ領を駆け回っている。その内容は
一つ、一番速いシルフよりも、さらに速いプレイヤーがいる
一つ、逆にこの世界にいても空を飛ばないプレイヤーがいる
一つ、央都アルン周辺でそのプレイヤーが二人とも現れる
胡散臭さもあるけどそれ以上に気になる話題だ。ずっとALOで最速とまで呼ばれ「
「どこにいるんだろうねぇ、ごめんねリーファちゃん」
「仕方ないわよ。結構運が絡むって聞くし……。試合があったか分からないけどデュエル大会予選見に行った方がよかったかなぁ! ……あぁもう!
時間はこのぐらいであってるよね!」
「僕たちとダイブの時間がすごくかぶってるらしいんだよ。リアルタイムで夜遅すぎると見つからないらしくてさ」
その話を聞きながら少し高度を落としてみる。どこか見逃しがあるかもしれないから。目を凝らしながら周囲を探すけど目に入るのはALOの中心である世界樹とその周辺の街だけだ。
今日もダメかと肩を落としてアルンに宿を取りに行こうと踵を返した。
けれど、その途端に私の耳に悲鳴が聞こえてきたのだ。
「! ねぇ、レコン! 何か聞こえない!?」
「え、え、何も聞こえないよ!」
耳を澄ますジェスチャーをすれば、わずかに聞こえる範囲が限定されて聞こえてくることはある。でも首をかしげてるってことは未だ、本当に聞こえてこないんだろう。その返答を聞き終わる前に音の出どころを捜索する。ALOの中でエルフは他種族と比べても耳が非常にいいと言われている。この世界に空耳なんてことは起きない。なぜなら、トークの内容は出した人のボリュームに合わせて届く距離が明確に決まっているから。だったら、私に聞こえたこの悲鳴も実体は存在しているはずなんだけど。
そうして探すこと数分。見つけたのはウンディーネの男性とノームの女性。
……男性の方はなぜか木に縛られているけれど。
「レコン、ちょっと静かにして。隠れるわよ」
「ラジャ」と一言だけ告げて少し距離を置いてランディング。互いに隠形魔法をかけてから潜伏スキルを広げてみる。……なんというか修羅場の雰囲気を察したのだ。
女性の方は非常に小柄な容姿だった。多分シリカと同じくらいの身長なんだけど、違和感をアピールするのは特に身の丈の二倍以上はある大きな槍だ。その女性は圧迫面接をするように少しずつ近寄って穂先を男性の顔に押し付け続けていた。
「ねぇ、ノワール? 最後に言い残すことは、ありますか?」
「いやぁ、これもちょっとした煽りなだけですよ、シロさん! こういった方が随意飛行マスターすると思ったんですよ!」
ケラケラと笑い続けるのは間違いなく作り笑いだろう。VRワールドは正直な心の内をアバターに表す。冷や汗はもちろん、瞳の動きもグルングルン回り続けているのが密かに隠れながらでも確認できるくらいには丸わかりだ。
対して女性は笑顔。なんだけど怒ったときのアスナさんと同じような表情をしている。あれほどの迫力を私は見たことが無い。まぁ、お兄ちゃんはしばしばそんなことをやらかしちゃって。結局、何も言わず罰を受けるがままになっているのに。
「知りません。問答無用であなたの首を落とします。最低でも五回は落としても構わないでしょ?」
「復活アイテムなんてそんなに無駄にできないでしょうに、馬鹿だなぁ」
更に煽るようにケラケラと笑いながら口は回り続ける。
……この後の展開が読めてきた気がする。でも、男性の人ごめんなさい!
虎の尾を踏みたくないので終わってから出ます。
「出しなさい。拒否権はありません」
「……へぇ? いやっすよ!」
「出しなさい」
「無理っす! メニュー開けないしぃ、アハハハハ!!」
「出せ」
「……はい」
うん、ほら、、、だと思った。それが済めば女性の表情は非常に柔らかいものになった。いつでもきつい性格なだけじゃなく優しさが表面に現れるときがデフォルトなんだろうか?
「えぇ、それがいいと思います。それと、
盗み見は感心しないわね」
数秒前まで男に向いていた視線をこちらに向けた。完全にタゲられた!!
持っていた槍を右手一本に持ち替え肩の上に載せる。間違いない、投擲だ! 1秒未満で股関節をガッと広げ上体を低く、そのまま右足を起点に爆発的な前進運動を加えながら豪快なピッチングのモーション。
「レコン、かがんで! 「少しだけ、遅かったわね」
まるで一陣の風のようだった。槍そのものが速すぎて、目で捉えられない! 木々の隙間を槍は一寸のずれもなく正確に進んできたのだろう。私の背後で槍は止まった。音の出どころに振り向けば、その槍は
「いや、シロさん! スキルはちょっと待って! 多分あの子ら、俺のお客だわ!」
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4days ago
ノワールというプレイヤーと一番最初に会ったのはALOじゃなくGGOで、あまり思い出したくもないデスガン事件よりも前のことだ。一時期彼のプレイスタイルのマイナーさとその強さで有名になっていた。
私がへカートを手に入れて間もないころ、44マグナムをメインに据えて、サブアームに光剣を持っていたから非常に目立っていた。それだけでも目立つのにさらに腰のベルトに両刃のナイフを五本くらい吊っていれば余計目立つ。ただ、ノワールって和訳すると【黒】って意味なんだけど、全然黒じゃなかったのよね。むしろ白だった。ただ、防具じゃなくてもはや布。ぼろ布とかが妥当。
猶更存在が意味わからない。ただ、ランキングなんかでは結構上の方だったから「へぇ、強いんだ」なんて感想は思ったけど。
正直な話、偶然見かけた狩り場でも破天荒というか何しているかわからないったらない。辛うじて光剣の軌道だけは見えるんだけど、それも瞬きを一回挟んだだけで戦闘が終了していた。結局敵は全滅。そこまでしか見れなかったけど結局のところ、よく分からない。
対戦した経験がないから詳しい情報もない。その上試合の動画はあまりにも少なかった。
ある時、誰も来ないような街の隅にあるバーに彼が入っていくところを見かけた。ただの好奇心とどんな正体を持つプレイヤーなのか。そんな可笑しなことが気になって、いつもなら入るはずもない辺鄙なバーの扉を押した。
彼はカウンター席の中でも一番奥にいた。透明なグラスの中には茶色い飲み物が氷と一緒にカラーンカランと音を立てながら彼の手に収まっていた。
隣には座らなかった。カウンター席に背中合わせ、テーブル席の通路側に陣取った。けれどここなら、話はできるみたい。敢えて後ろを振り向いて口を開く。
「ねぇ、ノワールさん? だっけ? 素材集め手伝ってくれない?」
リアルなら後も考えてる誘い文句だけど、ここでなら倫理コードに引っかけるトラップだ。よって、役割としてはただのジョークかこちらでいい思いをしたいかなんだけど。正直このゲームではジョークだと断じないとやってけないところがあるから。引っかかったら文字通り素寒貧に撃ち抜かれる方が可能性が高い。だから、こんな話かけ方をすることは少なからずある。……もちろん相手は選ぶけど。
こっちを向いたノワールさんはサングラスをかけて無精ひげの生やしたアバターでワイルド系おじさんみたいなタイプだった。いいアバターだと思うけど、私の好みではない。……ま、そんな好みなんて私には関係ない。早く強くならなければならなかったから。
私の声掛けに反応したからだろう。こちらを見るおじさん面は愛想の良さそうな笑顔を浮かべ口を開いた。
「おぉ、愛い嬢ちゃんやな。一回だけなら構わんよ。ただ、あえてそんな言葉づかいをするのは感心しねぇな」
ただ、後半に連れて表情はしょっぱくなっていったけど。割と真面目なタイプなのかもしれない。そう思うくらいには優しそうな雰囲気を醸し出した。
そして、狩りに行っただけの話だ。
でも、後一回だけ関わる経験がある。それは死銃事件の時だ。キリトと知り合ったタイミング。けれど、アレを思い出すタイミングは今じゃない。
結果として会えるんだから妙な縁だと思う今日この頃。
「あら、久しぶり。BoB以来じゃない?」
「久しぶりシノン。明日の18時にALOの世界樹前で。待ってるっすよ」
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☆ ☆ ☆
2days later
学校から帰り、郵便箱からハガキ二枚と茶封筒一枚が来ているのを取り出し、課題をデスクトップでさっさと終わらせることまで日課だ。もちろんきちんと終わらせる。
これからは少々めんどくさいけど仕事になる。伝手で譲ってもらったノーパソを開きながら仕事メールを確認。
さて、やりますか!
私はMMOトゥデイに雇われているしがないライターだ。
今日も今日とて取材班がとってきたインタビューをもとに文章をつけなくてはならない。
これが終わらない仕事という奴かなんて感傷に浸りながらキーボードに叩き込んでいくと次の仕事名は【ALOデュエル 徹底解説!】なんて題名の仕事だ。デュエルは専門じゃないなんて考えていると日時と出場選手欄を見て仕事を振られた理由に納得。
その舞台の名はALO九種族統一トーナメント
こういうのは鮮度が良くないとせっかくの努力が無駄になる。つまり、人が足りないから色んな人に仕事をおっつけさせてるんだろう。正規の労働者じゃないのに見事に大量の仕事を割ってくる辺り中々めんどくさい事態だ。ハイハイ、ワーホリワーホリ。
何度も予選を見直しながら解説文とコメントを適宜書き加えていく。あんまりデュエルはやってないんだけどなぁと思いながらも未だに覚えている知識に見事助けられているので文句を言えるはずもなし。
そんな作業をしばらく続けると、ふと目についたのはインタビュー内容を録画したものだ。
kirito
順位を確認してみると彼は二位。あのキリトが二位なんて相当珍しいこともあるもんだな。
それからいつも通り茶封筒を探るとUSBが見つかった。重いデータはいつもこの形なのだ。中には参加者のアンケートデータと試合映像、それからインタビュー映像もある。彼は律義にアンケートに答えたらしい。恐らく彼女の物言いだろうと当たりをつけアンケートに目を通す。
『結構楽しみにしてたが、アイツがあそこまでコテンパンにされるとは思わなかった。
昔からの友人とまたデュエルしたかったけど、、、楽しかったよ』
そんな小学生みたいな感想をこんな雑誌に載せるなとは思いながらほかの項目にも目を通すと「私がおすすめするすごいデュエルは?」という質問にも答えていた。
『決勝よりも準決勝の方がレベルが高かったと思う』
相変わらずの塩対応気味だけどあの効率厨のキリトが素直にレベルが高いというにはしかるべき理由があるのだ。なら、まずはそれを確認しよう。
キリトが書いた試合は【Yuuki vs Noir】
多分苦虫をかみつぶしたような、ゴキブリでも見たかのような表情を浮かべているだろう。昔っからノワールって名前にいい噂は微塵も聞かないんだけど。アイツの名前は久しぶりに聞いたしやっと復帰したのかな?
けど、キリトは最後コメントを残していたんだけどもちろん訳が分からない。未だに厨二病イタズラ小僧を抜け出せていない彼の感覚で言えば少し分かりづらい方がいいのかと思ったのかもしれない。
因みに長年関わってきた私もその試合を見る前まではキリトが残すこの言葉を理解できなかった。
アイツは、もう嵐って言っても過言じゃない。