瀬笈葉を愛しすぎてる人が鬼滅の世界に転生して植物のような特異体質を得て日輪刀を食った話 作:カラー・ロザリオ
「カハッ!」
痛い! 凄く痛い! 肋骨にヒビが入ったかもしれない、折れたかもしれない! あのやろう! 偶然とはいえ親父の姿になりやがって!
でも、あっちも怯えた様子だ。怯えたいのはこっちだ!
「スゥ、!」
痛い、長男の炭治郎があそこまで痛がるなら俺には耐えられない。が、耐えられるならまだ折れてない。でもヒビは入った! 呼吸で痛みを和らげろ!
「よし! 俺はまだ平気で戦える!」
「そんな! 普通の人間ならこれで死ぬのに! 私の本気なのに! 5人以上も食べたのよ!」
これで本気?! 少なくとも五人は食っている。
少なくとも鬼にされた直後の鬼は伊之助の骨を折るほどの力がある炭治郎が本気で取り押さえる程の力がある。なのに、無惨から貰った血が少ないのか?
途中まで斬れた頸の影響でまた姿が戻ろうとする鬼は血鬼術で咄嗟に誰かの姿になり、そのあと俺の親父の姿になる。この姿に俺が弱いことをわかっているんだ! けれど、何故咄嗟に使った? 俺までの距離がある。元の姿は白い。目も紅かった。
「化け物め!」
「蕎麦屋のおやっさん?! 危ないから下がってろ!」
何故外に出てるんだ! 持っているのは、長い棒か? 包帯か何かで棒に包丁を巻き付けてる。
「俺は見たぞ! こいつの姿が変わるところを! 五人も食ったことも聞いた! お前だ! お前が娘を食い殺したんだ!!」
「やめろおやっさん! 」
「止めないでくれ! 家族の仇だーー!!」
「私は化け物なんかじゃない!」
まずい! あのままじゃおやっさんが! ダメだ! 雷の呼吸でもないかぎり俺の最速の技でも間に合わない! 俺が間に合わないなら、刀だけでも間に合わせる!
刀を投げる。刀はおやっさんを殺そうとした鬼の手首を切り落としてそのまま奥へと飛んでいってしまう。おやっさんは目の前で刀が横切った為に驚いて一歩引いた。
俺はそのまま飛び込んで鬼の両手首を掴んで抑えつける。
「それじゃあ鬼は殺せない! あの刀じゃないと死なないんだ! 持ってきてくれ!」
「そいつは家族の仇なんだ! 俺が殺してやる!」
「素人が刀を振っても斬れないぞ!」
おやっさんは自分で斬るつもりだ!
「血鬼術!」
「無駄だ。どんな姿でも押さえつける力は弱めない!」
完治してないから血鬼術が使えず元の姿に戻っていく。それはわかってた。けれど、まさか本来の姿があんな姿だったのか。
「…………」
俺は投げ飛ばされていた。しまったと思った。咄嗟に受け身をとるも既に鬼の手はおやっさんに伸びていた。
逃げろ! そう言おうとした瞬間、おやっさんの持っている棒とは別の棒が鬼の頭を叩く。
「こ、この白いのが!」
蕎麦屋を教えてくれた人! それだけじゃない! 町の人達が集まっていく!
「怯えてじゃダメだ! 目の前に化け物がいるのに、旅人さんじゃなく、俺達が町を守らなくてどうする!」
「そうだ! 自分の町は自分達で守るんだ!」
「こいつが! 夫を殺した白い化け物!」
「よくも俺の婚約者を! 白い化け物め!」
まずい! これはまずいぞ! しまった! 人が集まったら刀を思うように振れない!
鬼は耳を押さえ、震えている。恐怖を感じているんだ。
「その言葉を口にするな! 人間なんて全員食い殺してやる! 醜い姿にしてやる!」
恐怖で早く動けなかった鬼の攻撃に間に合い本気で懲り飛ばす。人混みから外れた鬼に止めをさそうとおやっさんから刀を取ってそのまま追撃する。
「お前も……さっきどんな姿でも力を弱めない。そう言った。でも、私のこの姿を見て弱めた! 私が醜いから! この白い姿が!」
「それは勘違いだ。あまりに綺麗だったから、見惚れてた」
見惚れてたからと言って、手加減するつもりはない。
「葉の呼吸 五枚目」
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「太陽の下を歩けないなんて、まるで鬼だわ」
「体は真っ白だし、目は真っ赤よ。白い悪魔の子よ」
あれ? これは、何? 記憶? 誰の?
「お前白くて気持ち悪いんだよ」
これ、私だ。人間だった頃の私だ。
「今年も不作だ! あれもこれもあの鬼の子のせいだ! あんなのがいるから不幸な事が起きる!」
違う! 私のせいじゃない! 私そんな力持ってない!
「こいつ人間の癖に日に当たっちゃいけないんだって! 本当か試してみようぜ!」
痛い! やめて! 肌が焼けるように痛いの! お願いだからやめて!
「あの子と関わるのはやめなさい! へんなのが移ったらどうするの!」
私は変じゃないよ! どうしてそんな事を言うの!
「ずっと引き込もって、役立たずの疫病神」
私だって外に出たいよ! 遊びたいよ! どうして! どうして!! 走り回って、転んで! 泥だらけになって! 皆と一緒に遊びたいのに!
「あんたなんか生まれてこなければ良かった! なんでこんなのが生まれたの!! 」
お母さんもどうして! 酷いよ! 私だって好きでこんな姿に生まれたんじゃないよ!
「化け物!」
「悪魔の子!」
「あんたなんか村にいるだけで不幸なのよ! さっさと食われればいいわ!」
置いてかないで、やだ! お母さん! やだ!
……助けて
「白い人間とは珍しい。特別な鬼になりそうだ」
誰だろう。もういいや。
「私、自分の姿が嫌い」
「私の血を与えよう。新たな姿になれる。その代わり私の役に立て」
その人から貰った血を飲むと、血鬼術で自分じゃない、誰かの姿になれた。
「一人も食っていないのに血鬼術……」
その人は今までにない目を向けてくれた。私に期待の目を向けてくれた。でもそれは直ぐに終わった。
「私は思い違いをしていた。お前はただの出来損ないだった。人間の出来損ないを鬼にしたところで何も出来ない」
失望した目で私を見た。村の人たちとは違う、恐ろしい目だった。
それでも嬉しかった。私は私以外になれる。人を食べていけば普通になれる。太陽の下を歩けないのは変わらなかったけど、普通の生活ができた。
それでもバレては傷つけられて、化け物だと罵られる。恐れられて逃げられる。嫌だった。
「あまりに綺麗だったから、見惚れてた」
初めての言われた。生まれてから一度も聞いたことがなかった私を褒める言葉。旅人。誰なんだろう。誰も私の姿を誉めてくれなかった。誰も私を良いと思わなかった。でも、少なくともこの人だけは、私の事を綺麗だと言ってくれた。見惚れてくれた。だったらせめて、偽りじゃない、本当の自分の幸福のまま死にたい。
私は自ら頸を差し出した。
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「一枚目 深緑の温もり」
鬼の頸は落ちる。その表情は安らいでいた。
「お前は白く美しかった。雪みたいだった。赤い目もルビー見たいで綺麗だった」
「るびー?」
「赤い宝石だ。とてもきれいな」
「そっか、ルビーか、私は雪で宝石なんだぁ。初めて言われた。ありがとう」
最後の最後に照れた顔でお礼の言葉を言いながら消滅していった。
今度生まれわかるとき、彼女に不幸な事が起こらないように。
「死んだ、のか? 化け物は。いや、鬼は」
「ああ、死んだよ」
歓喜の声は上がらなかった。鬼は死んだとはいえ、返らぬ人の方が多い。皆悲しみと向き合いながら礼を言って、家に戻る。最後に残ったのは蕎麦屋のおやっさんだけだった。
「一つ、聞いてもいいか」
「ああ」
「どうして、あんな必死に殺そうとしたのに、頸を取った時は情をもった表情をしたんだ」
「それは、この鬼は鬼になる前、疎まれ、虐げられ、幸せなんてない日々を送っていたからだ」
「どうしてそんなことがわかるんだ」
「病気だよ。この人は生まれつき、アルビノと言う病気だったんだ。白い髪と肌に赤い目。太陽の下を歩けないし目もみえずらい。まともな生活なんてない」
「……」
「それでも、罪のない人を殺したのは許されない事だ」
「俺の妻と娘を殺した。許せない。けれどもう終わった。なら、俺はあの鬼にすることは恨む事じゃない。自分も他人も、幸せにできるような人に生まれ変わるよう、祈ることだ」
「……そうか」
この時代はアルビノは迫害する対象だ。海外なら、魔女狩りとして殺されるだろう。幸せなんてどこにもない。
俺は町を後にした。鎹鴉から告げられる、次の目的地へ向かうために。
本編で
葉の呼吸
一枚目 深緑の温もり
東方自然癒のスペカ参考。心身ともに癒す効果がある。集中力が上がったり毒の進行もとても遅くなる。回復の呼吸を元にしたこともあり治りが早くなる。
鬼を斬ると痛みは無く太陽の下の大自然にいるような安らぎを与える。
二枚目 虫食い黄葉
東方自然癒のスペカ参考。連激で虫に食われたように相手を切り裂く。突きも可能。
三枚目 悲しき落葉
次々と枝分かれするような剣技で相手を斬り落葉ように落とす。
四枚目 咲いた葉鞘
カウンター技。葉鞘のように刀を身に近づけて攻撃を受けた瞬間にしなりを入れて反撃する。
五枚目 風揺られの扇
流れるような一振。水の呼吸の水面斬りと似ているが緩やかな曲がりがあるため断面が真っ直ぐではない。風揺られの扇・進になると水面斬りと同じになる。
読者の皆さんは東方自然愈、瀬笈葉を知っていますか?
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知らない。
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ちょっと聞いたことがある程度
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ゲームはやったことないけど動画とかで
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ゲームやったことあるから物凄く知ってる。
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愛してる。好き。幸せになってほしい。