ゼルダの伝説〜異世界の兵士共 NS(イセカイのツワモノドモ ニュー・ストーリー)〜   作:油揚げパン

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自衛隊と光と影の住人5

 晩餐会から数日後、帝都領にあるアルヌスのポストハウスからインパ宛に手紙が来ていた。

 

 「…青の印の手紙…緊急か?」

 

 ハイラルで青の印は公務や支援要請等で使われる特別な物で、通常は赤の印が押されて配達される。

 

 「………!?(ハイリア人の子供が2人とゾーラ族の子供が奴隷だと!?)」

 

 そこにはリンクが逃走を助け、現在アルヌス難民キャンプにあるポストハウスで保護している事が書かれていた。写し絵も添えてあるので間違い無いだろう

 

 「……プアル!」

 

 インパは仕事の補助をしてくれているシーカー族のモノクロメガネを付けた若い女性のプアルに声を掛けた

 

 「あひゃああ!!……あれ?どうしたのですか?そんなに怖い顔して…」

 

 眠気と戦っていた時にインパに呼ばれビックリしているプアル

 

 「この写し絵を複製して、すぐにキングゾーラ殿に手紙を送れ、内容は『行方不明のゾーラ族の子供が見つかったかも知れない。この写し絵の子供に見覚え無いか?』とな」

 

 「…ええええ!!!?わかりました!」

 

 「私はハロルドの所に行って、誘拐されたハイリア人の事を上にあげて来る。…皇帝の協定違反だ」

 

 インパは、王族秘書長のハロルドの元へ向かった。

 

 ◆

 

 ハイラル駐屯地に国王の使いが来て、応接室で松永ニ佐と話をしていた。来てる理由はもちろん手紙の報告書の事だ。

 

 「…そんな事があったのですか」

 

 「えぇ、ゾーラ族は水属性なので子供は特にあまり長時間陸上を動く事が出来無い、ですのでニホン経由でアルヌスに向かい、保護してコチラに連れて帰りたいのです。…入国料や手続きがあればお願いします。」

 

 「…事情はわかりました。上に確認を取りたいので少しお待ち下さい。」

 

 

 そう言って松永ニ佐は応接室を出て防衛省に電話をし、特地の担当をしている柳田ニ尉に連絡が行った。

 

 

 ◆

 

 1時間程すると確認が取れて松永ニ佐はハイラル城の使いの者に確認を取った。

 

 「お待たせしました。確認が取れてアルヌスの難民キャンプにいるのは確認取れました。」

 

 「おぉ、それでは…」

 

 「えぇ…ただ、保護した時に怪我が酷いとの事だったので、念の為コチラの病院で治療を受けております。…もしゾーラ族の医者等が同行するのであれば、体制を整い次第対応出来るそうです。」

 

 「おおお…ありがたい!…ではこの事をゾーラ族の族長殿に報告して対応いたします。」

 

 こうしてゾーラ族の引き渡しが行われる様になった。ハイラル城の使いは城に戻る為馬車に乗り、帰ろうとした時に思い出した

 

 「ではこれにて…あ!」

 

 「いかがされました?忘れ物でも…」

 

 「いえいえ、帝都にはニホンの駐屯地があるんですよね?」

 

 「えぇまぁ…」

 

 「アルヌスの陣地では嵐の対策はされてますか?」

 

 「嵐…ですか?」

 

 「えぇ、…帝都が抗議を受け入れない場合、帝都は嵐になるので…それでは」

 

 そう言って馬車に乗ったハイラル城の使いは城へと馬車を走らせ始めた。

 

 「…嵐だと?何かの隠語か?」

 

 松永ニ佐は『嵐』と言うキーワードをハイラルで使われるの隠語と思い、ハイラル城の国営図書館にいる二科の自衛官に確認を取った。




次回からアルヌスに戻ります。原作で言うクーデターが起こった動乱編の辺りになります。

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