風月さんに止めるように頼まれちゃったけど
なんで風月さんがやらないんだろう?渦符さんもいたはずなのに…まぁ考えてもしょうがないか…
もうなぎさ達は戦い始めていたので時間はそんなにある訳では無い
…半霊ちゃん…見ないうちに随分強くなったんだ…まぁこっちの世界の時間だと何十年も経ってるんだしそれはそうね
「お二方!そこまでにしてください」
私のその声に半人さんが驚いて声を上げる
「は!?アリエ?」
しかし半霊ちゃんはそのまま攻撃を続ける、しかしそれをうける半人さんではない、そのまま受け流し結界を張り守りを固める
「聞こえなかったの?そこまで、そう言いましたよね?」
そう私が言う、すると半人が
「アリエには関係無いことだろうが」
そう半霊を押し返し言う、私の声か半人が飛ばしたせいだかはわからないけど半霊は正気に戻ったようだ、それを見て私は半人の頬を叩く
「なぎさ…あなたバカなの?そんな事をして何かが変わったの?」
私はそう問う、記憶を消して何が生まれたのかを
「…何も変わんねぇよ…だからこそだ」
…
「だから?…こそ!??」
私がキレる声に一瞬体をビビらせて
「だって!何も変わんねぇならなぎさかあんな顔する必要もねぇだろうが!!!!」
本当にこいつはバカだ
「あんな顔?」
「辛そうな顔だよ!あんなに…あんなに!!!」
本当に本当にバカだ
「なぎさ、鏡見た事ある?」
「は?」
本当に…
「自分がいっつもどんな顔してるか見た事あるかって言ってるのッ!!!!」
「当たり前だろ?醜くて汚くてごちゃごちゃで」
最高に…
「じゃあなんでそんな顔だか知ってる?」
「生まれつきゴミなんだろ」
最低に…
「じゃあ何?私にお前はゴミに助けられたゴミ以下だとと言いたいの?」
「そんな訳ねぇだろ!!!!!!」
…呆れる
「なぎさ!あなたがやってる事は偽善だって!単なる自己満足でしかないって気づいてる!??」
私がキレ気味でそう言うと少し戸惑ったように、一瞬なってから叫ぶ、
「僕は正義を気取ったことも無い!」
その目には涙が浮かんでいて…まだまだ子供というか…やっぱり泣き虫なのだ…
「じゃあなんだって言うの!?言ってみなさいよ!」
「善悪感情なんて無い…気まぐれでしかないんだ」
…気まぐれ…ね
「嘘、でしょう?」
「…そんな訳…」
動揺するような、救いを求めるような視線でこちらを見てくる
「あなたは投げだす事と抱える事しか知らないわ…何故、私に言わなかったのかしら?」
「…自分が苦しい思いをすればいいと思った…もう誰かを傷つけたくないどか…嘘は言わねぇよ…疲れた」
…それでいいよ…君は…ずっとそのままでいて欲しい
「やっと言ってくれた…ありがとう」
「!?」
教えてくれたのはなぎさじゃない
「1人で抱え込まないでよ…私、一緒にいさせて、私にも背負わせてよ」
「…お前何にも悪くねぇだろ?…って言っても無駄そうだな」
私がにっこり頷くとなぎさは最後の悩みが吹っ切れたように…昔のような笑顔で
「んじゃ、行ってくるか!…僕の愛した世界へ…ほら、なぎさ行くぞ」
「え!うん…やっぱり演技か」
「決まってるだろ?それともお前も僕の事疑うのか?」
すると半霊ちゃんは少し起こったように
「いつもは疑っちゃうけど…今日は信じるよ」
私はこの一瞬…世界が戻ったように見えた、
どんなに変わっていても…なぎさが変わらなければ元通りになった気がした。
私はアリエ=シルフィ、
とある世界のとある村で
なぎさに手を引かれて歩み出した1人の詩人である