妖怪ウォッチなぎ+   作:蕾 咲来

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あの日の君は

お母様、何処へ?」

鏡火にそう尋ねられる、まぁ最近ずっと訓練の

様子は見ていたからな…急に居なくなったら

気になりぐらいするか…

「お父さんの所にちょっと呼ばれてるから、

鏡火はちゃんと大人しくしてろよ?」

すると少しほっぺを膨らませ言う

「そのぐらいわかっております

…ですが嫌な予感がするのです」

…次期エンマの予感…か

「大丈夫、そんな嫌なことからお母さんが

みんなの事守るから」

僕が笑うと鏡火はそれを見てほっとする顔をして

「行ってらっしゃいませ、お母様」

そう言った

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

大くんの部屋に入ると突然

「空亡だ」

大くんの口からそう告げられる、なんの事だか

僕はよくわからずに少し考え思い出す

「かなり昔…ケータどかが生きてた頃の

予言かやつでしたよね?」

僕がそう言うと大くんは静かに頷き

空亡が想像を遥かに超えた力を持って

出現したとの事、

「でもなんで今になって…」

僕がそう言うと大くんは丁寧に説明してくれる

「なぎさに頼んで異世界との間に張った結界

あれに阻まれていたみたいだな、

おそらく力がさらに強大になったのは

長い年月この世界に侵入出来なく

怨みを晴らせなかったから…だと思う」

ぁあ!あれか!

すっかりあの結界の存在を忘れていた

僕は記憶の仕組みは完全に人間なので

みんなより記憶力が低いと思われがちだが

もう何万…何億…いやもっとか?

まぁ結構経っている、それは忘れて当然なのでは

なかろうか?

少なくとも大くんはいつの間にかおじいちゃん

みたいになっている

まぁ…それでもかっこいいのは本当に…

反則な気がする…

ちなみに光はというと

そんなに歳をとっているようには見えない、

むしろ変化が1番少ないかもな…彼女も

剣の影響で魂の時がほとんど動かなくなっている

僕が思い出したのに気づき大くんは話を続ける

「かと言って朱夏の転生体を探すのは

空亡を抑えながらでは難しいだからなぎさには

空亡を浄化してそのあと朱夏に合わせてやってくれ

多分3柱なら知っていると思うしな」

僕は『了解です』そう返事し大くんの部屋を出る

すると突然咲が走ってくる、

「どうしたんだ咲」

そう僕が問うと咲は慌ててきた理由を言う

「なぎさちゃんが…半霊のなぎさちゃんが…

 

 

 

 

……暴走…いえ狂乱状態に!」

おっと…さすが次期エンマ、

うちの娘は勘が鋭いようだな…早速か…

「咲、被害は?」

「私が確認した時点では魂的被害はありません

…ですが急がないと、ビタがひとりで戦ってます」

そう咲がいうとほぼ同時に急に屋敷が揺れる

すると光が現れて言う

「空亡が出た、上空よ」

……その日、妖魔界に影がかぶさった……

はぁん!?

なんでそんなすぐに来るんだよッ!!!

僕はそんな事を思いつつ結界を張って考える

まぁ文句を言ってたって仕方ないし

光に一旦ここは任せる…か?

「光、僕急いで行かなくちゃ行けない場所が…」

そう僕が言いかけると光は

「それならそっちに私が向かう、

移動速度ならあんたより早いし…それに

空亡と私って、本来の力を使わない限り

石化と石化みたいな感じだから相性悪いのよ」

「…わかった、光、じゃあ

咲に連れてってもらってくれ」

「わかった、でもあんたの為じゃないからね」

そうツンデレ娘は言って咲を連れて

なぎさを止めに向かった

さてと…

「待たせたようだな、相手をしてやるから

付いてこい!」

僕がそう言うと

「貴様のような小娘などと遊んでやる程に

我は暇ではない!!!」

そう言われる

ぁあ…自分の封印解いてなかったからか

『"スペルブレイク"』

すると空亡はかなーり見開きびっくりする

そんな違うかな…?空亡がアホなだけだろう…

「貴様さっきまで聖魔属性だっただろ!」

そんなツッコミをされたが説明面倒なので

無視だ無視!

それに…早くしないとマジでやばいからな…

「『"聖典解蝶"』そんなくだらないこと

言ってる暇あったら避けてみせろよ?」

まぁ避けてみせろってセリフ喋ってる時点で

既に全弾被爆してしまったみたいだけど

さすがにまひってるな

ダッ

「『"月斬り"』『"幻想刀夢"』

空亡、ちょっと話し合いをしないか?」

僕が斬りつけたあとにそう言うと空亡が言う

「話し合いをしようは

最初に言うセリフであろう!!!!」

そうカタカタ震えながら言ってくる、

別にそうでも無いだろ、頭冷やさせる為だし

「まぁまぁ、君を朱夏に合わせたいんだよ

少し言うとしたら君は勘違いをしているよ

場所はまだ知らないけど必ず見つけられる

方法を僕は知ってるから、どう?」

「ンなもの聞くかァァ!!!」

おっとっと?

第2形態になったみたいだ

まぁあのぐらいで第2形態になるってことは

相当弱いのかもな

いや…スキルにかけている可能性はあるか…

しかしなぜこのタイミングでなぎさが狂乱状態に

そして僕は予言の話をさらに考えてみる、

…もしかして!なぎさが狂乱状態になったのって

空亡の仕業!?

盲目だった…とりあえず空亡を倒せればなんとか

なるかもしれないな…

しかし空亡に告げられる

「ハハッ…お前、あの半霊とペアの半人か、

良い知らせをしてやろう、実に愉快だ

半霊が貴様の猫を殺したぞ笑

貴様がやけに急いでたのはこれか、

だが…もう手遅れの用だな!!」

え…は?…

ちょっと待てよ…猫?それはビタのことなのか?

光達が向かったんじゃなかったのか?

それとも咲が死んでしまったのか?

でも…きっとマイニャンなんだしバックアップが

………………………バックアップがあっても

1時間以内に復元しなければ出会った頃と

変わらぬ関係となる…

そうたしかビタが言っていた…

そしてそのまま蘇生するとしても

魂を維持する為の結界を脹れるやつは

あの場になぎさしかいない

けどなぎさは今狂乱状態、

僕が行って間に合うかと言われれば

多分間に合わないだろう…嘘だろ?

僕がショックのままに膝から崩れ落ちて風月丸を

落としてしまう

そして空亡もその隙を逃すほどお人好しでは

無い、僕に向かって技が放たれるのであった

ズィイッン!!!!

その時音が鳴るその音は僕とぶつかった音ではなく

…大くんが剣で空亡の技を弾いた音だった

「大丈夫か?…ここは俺やカイラ、ぬらりに

任せろ…なぎさはなぎさだけにやれる事を

全力でやって来い」

そう言われる……

…諦めたら100%助からなくなっちゃうもんな

たとえ助からない確率が99.99%だったとしても

その0.01%は助かるかもしれない

…今は走るしかないんだ!

「僕…行ってくる!!!!!」

走り出す僕を哀れむ声で何か空亡は言っていて

そんな事わかってるんだ

でもここで諦めたらダメじゃないか

判断を間違えたことも今は言っててもしょうがない

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「指定位置に『"結界"』!!!!」

結界を張れる範囲に入った瞬間に発動させる

…しかし

そこにビタの気配はなかった、間に合わなかった

僕がグズグズしていたせいだろう…

走る為に妖気を全力で使ってしまったせいで

これじゃあなぎさを止めることすら…

出来ないのかもしれない

強く握りしめた拳から静かに赤い涙が流れた

その時人影らしきモノが刺そうと飛んでくる

僕は拳を開き受け流す

「なぎさお前自分がした事に気がつかないのか?」

僕はそう狂乱状態で喋ることの無いなぎさに聞く

腹いせでしか無かった

そして気づく、地面に落ちて壊れているソレを

妖怪パット唯一ビタのデータを保存出来たソレだ

「アハハハハハッハッハッハァッー!!!!!」

そう僕の言葉をなぎさが笑う、

いつの間にか刀を交えていた、その時の僕は

どんな顔をしていたのだろう

しばらくすると光や咲が現れる、そして

状況を理解すると屋敷に向かっていった

そう…初めからこうであれば良かった

大事な僕のコを無くすことは無かった

「『"光夢幽幻"』」

僕がその術を放つとなぎさは静かに崩れ落ち

謝りだした、ごめんなさい、ごめんなさい

そう言い訳なんてしたくなさそうに。

その時のなぎさの顔は見れなかった、

見たくなかった

見てしまったら自分に言い訳出来なくなりそうで

自分の無力さに更に失望しそうで

怖かった、だから僕はなぎさの顔を見ずに

そっと背中を合わせて空を眺めていた

何も変わらないとしても

また…守れなかったんだ、

誰かを失うってことは怖くて苦しくて悲しくて

悔しくて吐き出しそうな程嫌なことだって

知っていたはずなのに…

また大事なカゾクを…ビタは戻ってこない

その事実から…目を逸らしたかった

でも…逸らせはしなかった

更なる事件はその数日後に起こる

僕はやっぱり…馬鹿でしかなかったんだ。

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