仮面ライダーディケイド 現実と幻想の狭間   作:神咲胡桃

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バトル回です。そしてあの仮面ライダーも・・。最後に次回予告ありです。


~怒る少女と来訪者~

「大丈夫、私はあなたと一緒にいる」

それは消えてしまった、未来。

 

「あなたのためなら命も懸けれる」

離したくはなかった子。

 

「だから、あなたの望む道を」

私はそれでも、離してしまった。

 

 

士たち一行は街を歩いていた。目指しているのは、目の前に見える大きなドームだ。もうすぐそこで、翼とマリアによるライブが行われるのだ。

「しっかし、近くに来るとなおさらでかいよな~」

ユウスケはドームを見上げながら、言う。

「まったく、なんで俺がこんなところに来なくちゃいけないんだ」

「士くん、それ会場に入ったら言わないでくださいね」

その隣の士はあくびをして、そんなことを言うが夏海に窘められる。しかし、なんだかんだで、愛用のカメラでドームを撮っている所を見るといつもの士だと思う。そんな中ミラは、ある人物たちを見つけると

「すいません、友達を見つけたのでちょっと言ってきていいですか?」

「ああ、いいよ。行っておいで」

ありがとうございます、とお礼を言い小走りで近づいていく。

「お~い、響、未来ー!」

「ん?、あ!?ミラ!こんにちは!」

「ミラちゃん、こんにちは」

ミラが見かけたのは、S.O.N.G.に所属している響と未来であった。本来なら、奏者である響はリディアン音楽院の地下にある基地で待機しておいた方がいいのだが、弦十郎が気を利かせてライブに行って来いと言ったのだ。ちなみに、切歌と調は後で落ち合うとのこと。と、そこでミラはもう一人一緒にいることに気が付く。

「あ、ミラちゃんに紹介するね。灰牧(はいまき)(あかり)ちゃん。私たちの友達で翼さんとマリアさんのファンなんだって」

「どうも、灰牧灯です」

「灯ちゃんか。私は国零未来、ミラって呼んで。よろしく!あっ、そろそろ戻らないとそれじゃあね」

そう言って、ミラは士たちのもとに戻る。灯はその後ろ姿を、どこか観察するような目で見つめていた。

 

その後ミラは士たちと、ドーム内に入りコンサートの開始を今か今かと待っていた。そして時間になり、会場が暗くなる。

 

♪~

 

軽快な演奏と共に、翼とマリアの歌声が響く。途端に観客たちが歓声を上げる。

「ひゃー、すごいですね」

「これが歌姫か」

ミラたちも二人の歌声に聞きほれていく。だが、その時間は長くは続かなかった。

コンサートも中盤に差し掛かった時、突如として爆発が起こった。その爆発に観客は悲鳴を上げ、我先に出口へ向かう。

「なっ!これって」

「おいおい、いったいどうしたんだ」

突然のことに士たちも訳が分からない。とりあえず、人の流れから外れ状況を確認しようとする。すると次は、ステージの方で悲鳴が上がる。そこには、

「あれは、何だ?」

「ノイズ!?」

突如として現れた赤や青の怪物に場はさらに混乱する。しかしミラはS.O.N.G.のデータベースで見ていた。ノイズ、それが彼らの名。

「なるほど、あれがノイズってやつか」

「ちょっと待って、たしかS.O.N.G.ってノイズと戦ってるんだろ?しかもさっきまで歌ってた翼やマリアって人も戦えるんだろ?なんで戦わないんだ」

ユウスケの至極真っ当な疑問に、ミラは答える。ミラは顔を曇らせ、その問いに答える。

「それは、おそらく人の多さが原因かと。ユウスケさんたちには言いましたが、S.O.N.G.並びにシンフォギアのことは重要機密となっています。今戦えば、観客に知られるどころか人数が多すぎて情報管制が行き渡らない可能性も」

それが、奏者たちが戦えない理由。現代日本において、シンフォギアは武力として見られる可能性がある。そうなった場合、武力の所持として日本国憲法に違憲する可能性がある。たとえ国連の管轄になったとしてもだ。それをサポートするためのS.O.N.G.なのだが、少数ならともかくここにいる観客たちの数を考えると、情報管制を完全に行き渡らせるのは困難だ。

「それでも、ただ見ているだけなんて俺にはできない!」

「ユウスケさん!」

「おい、ユウスケ!くそあのバカ!夏海、お前は避難してろ」」

ユウスケはそう言うと、人の流れとは逆、ステージに向かって走る。士もユウスケを追う。しかし、ミラは動けなかった。ノイズが怖いわけではない。それよりもまずいのは、ミラのジクウドライバーのことだ。今ここであれを見られると、シンフォギアを奪ったのは自分ではないかと疑われることになる。

「ああもう!夏海さんはこのまま避難してください」

だが、自分はS.O.N.G.のシンフォギア候補生の前に仮面ライダーだ。覚悟を決めるとミラも士たちを追う。

 

 

「くっ!ノイズが目の前にいるというのに戦えないとは」

ステージ袖にいる翼は歯噛みをしながら、戦いにいつでも出れるように待機していた。防人と己を呼んでいる分、この状況が歯がゆいのだろう。

「しかし、まだ観客は避難できないのか。これでは・・っ!?」

まだ、大半のノイズがステージ側にいることが救いだろう。そう思っていたその時、こちらに来る2人の男が視界に入った。

 

「ノイズ、なんでこんな時に。未来は逃げて」

「響はどうするの」

響と未来は観客席からノイズの様子をうかがっていた。灯とははぐれてしまったが、きっと逃げているだろう。

「それはもちろん「おーい!響、未来」あ、クリスちゃん!」

2人の元にクリスが合流する。

「おい、あれを何とかするぞ。おっさんから観客の非難は済んだって連絡が来た」

「うん分かっ「二人とも、あれ見て!」

未来の焦ったような声に2人がステージを見ると、そこには二人の男がいた。しかも、片方は知っている人で・・・

「「「士先生!?」」」

 

 

士とユウスケはステージに着くと、ノイズを見てその姿を改めて見る。

「こいつらがノイズ。触れたら炭素にされるって話だけど」

「俺たちはこの世界の人間じゃない、おそらく戦えるだろ。やるぞ」

ユウスケは適当極まりない士の答えに不安を覚えるが、今はそれにかけるしかない。二人はそれぞれのベルトを装着する。

 

「「変身!!」」

 

《KAMENRIDE DECADE》

 

ユウスケは仮面ライダークウガに、士は仮面ライダーディケイドに変身する。2人はノイズに対して攻撃する。士の考えた通り、2人の攻撃はノイズにダメージを与え炭素化することもない。

「よし、これなら」

「フッ、さっさと終わらせるぞ」

そう言いつつ、士はカードを一枚装填する。

 

《ATTCKRIDE THRASH》

 

士がライドブッカ―で敵を斬っていく。その際、刀身が分身し通常よりも大きなダメージを与える。

「フッ、ハア!」

士が刀身を一撫ですると、その周りのノイズは爆発し消滅した。

「やったな、士」

「ああ」

 

「やっぱり、お前が、お前が!」

そんな風に話していると、突如として声が響き、さらに士たちに攻撃が襲い掛かる。降り立ったのは、赤と白のアーマーに身を包み、銃を持った少女だった。

「っ、何をするんだ!」

ユウスケは突如攻撃してきた少女に問いかける。

「うるせえ!てめえに用はない。私が用があるのはそいつだ。お前があいつらを傷つけたんだろ、悪魔野郎!」

少女は銃を士に向ける。その顔は、怒りの感情で埋め尽くされていた。

「悪魔?俺がか」

「今度は私たちをつぶしに来たってことか、士先生?いや、悪魔!」

「その顔・・・雪音クリスか!」

士はその少女の名前を思い出す。しかし、何故ここまで恨まれているのか分からない。それに彼女は言った、悪魔と。その時、

「やめてください!クリスさん。何を・・」

「なんだよ。お前もそっち側だったんだな、この裏切り野郎が!」

ミラが間に立ちふさがり、クリスを宥めようとする。が、クリスは逆上したようにミラに銃を向ける。

「クリスちゃん待って!」

「やめろ!雪音」

「響、先輩」

ミラの前に黄色のアーマーの少女と青色のアーマーの女性が降り立つ。降り立った2人、響と翼を見てクリスが銃口をかすかに揺らす。瞬間、爆発したドームの穴から何者かが飛び降りてきた。士とユウスケはそれが何かすぐに思いだす。

「おい、あれって。オルフェノクとファンガイアじゃないのか」

「ああ、何でやつらがここに」

オルフェノクは仮面ライダーファイズの世界の敵であり、死んだ人間が覚醒することで進化した姿である。オルフェノクは使徒再生という攻撃によって人間をオルフェノクにしようとする。だが大半の人間は耐え切れず、灰となり死んでしまう。そしてファンガイア。彼らは仮面ライダーキバの世界で人間からライフエナジーと呼ばれるものを吸い取り殺す。どちらもこの世界にいるはずの無い者たち。それが何故ここにいるのか。とその時、ガタッという音と共に逃げ遅れたのだろうか、一人の男性が現れる。オルフェノクはその男性に触手のようなものを伸ばし突き刺す。

「やめろっ!」

ユウスケが叫ぶが、男性は苦しみだし灰となった。

「人が、灰に」

その声は誰のものか。あまりにも、あっけない死に響たちは動けないでいた。しかしその中で、クリスが叫ぶ。

「やっぱり、お前のせいだ。お前がこの世界に来たから!」

その声に反応するように、オルフェノクとファンガイアが襲いかかる。士たちや響たちも応戦する。

「クッ、ハア!くそ、何でこの世界にいる。・・・ぐあっ」

オルフェノクと戦う士は突然背中からの攻撃をくらう。後ろを向くとそこにはシンフォギア、イチイバルを纏うクリスが銃を構えていた。

「あんたの相手は私だ!悪魔野郎!」

「はあ・・ったく、だったらかかってこい。相手してやる」

言い聞かせるよりは、死なない程度に相手した方が早いと判断した士はクリスと戦うことにする。

「覚悟しろ!」

士対クリスの幕が上がる。

 

 

「くうっ!」

「立花!むっ!」

響と翼は苦戦を強いられていた。シンフォギア、ガングニールを纏う響と天羽々斬を纏う翼は、ファンガイアとオルフェノクと戦っていたが防戦一方になっていた。マリアたちがやられてしまったのも分かる。だが、諦めるわけにはいかない。必死に食らいつく2人を見て、助けようと思いつつも手が動かない。怖いのだ。ジクウドライバーを使い、強奪事件の犯人だと疑われて響たちに嫌われるのが。

「うわあっ!」

その声に顔をあげると、オルフェノクの攻撃をくらったのか響が倒れていた。ミラは急いで、響のもとに行く。

「響!」

「えへへ、大丈夫、だよ。これくらい。私は誰も傷つけない、そのために命を懸けて戦います。だから、早く逃げて」

「クッ。刻零、響を連れて撤退しろ」

無理だ。翼ひとりでは倒すことはできない。響がいても無理だ。・・・もう、怖気ついてる場合じゃない。ミラは立ち上がる。それを響は不思議そうに見上げる。

「ミラ?」

「私は・・・ここで戦えないで、何が王なの!」

 

《ジクウドライバー》

《ZI-O》

 

「それって、奪われたはずのシンフォギア・・」

「なにっ。何故それをお前が」

ミラはジクウドライバーを装着し、ジオウライドウォッチをセットする。奪われたはずの装備を何故ミラが持っているのか。だがミラは、それに答えずドライバーを回す。

「変身!」

 

《ライダータイム! 仮面ライダージオウ》

 

ミラはジオウに変身し、ジカンギレードを片手に突撃する。2対1ではあるがこういった怪人の相手は慣れている。的確に攻撃を当て押していく。その様子を2人は信じられないという顔で見ていた。何故ミラがあの新型シンフォギアをもっているのか、使い方を知っているのか、なぜあのように戦いなれているのか。困惑する二人をよそにミラは決着をつけようとしていた。ファイズライドウォッチをジカンギレードにセットする

 

《FINISHTIME FAIZ GIRIGIRITHRASH》

 

「はあああ!!!」

赤いエネルギーを纏った刀身でオルフェノクを切り裂く。ファイズの力によって斬られたオルフェノクは灰となった。響と翼の2人がかりでも倒せなかった敵を倒してしまった。2人はその強さに驚く。

「ふう、・・・っ!?」

 

《FINISHTAIM GEIZ GIWAGIWASHOOT》

 

 

まず一体とため息をついたミラはファンガイアが残っていることを思い出し、警戒する。がその瞬間どこからか飛んできた矢がファンガイアを貫き、ファンガイアは爆発した。

コツ、コツ、コツ

ミラが攻撃が飛んできた方向を見ると、そこには

「誰!・・・仮面ライダー?」

赤を基調とし顔には『らいだー』の文字。その手には、赤い弓のような武器が握られている。そして腰にはジクウドライバー。つまりジオウと、ミラと同じ世界の仮面ライダー。

「あなたは誰!?」

謎の仮面ライダーはその問いに答えず、手に持った武器を折りたたむように斧の形に変形させる。

 

《Oh!No!》

 

沈黙を保ったまま、ミラに襲い掛かる。ミラも応戦するが、いきなりのことにうまく対応できずジカンギレードを飛ばされる。そのまま手を緩めることなく、ミラを斬りつける。

「うあ、がっ!ああ!」

そして、おしまいと言わんばかりに切り上げる。

「きゃあああ!!」

 

 

 

次回 仮面ライダーディケイド

「いったい、何者なの」「久しぶり、会えて嬉しい、ミラ」「やあ士、元気にしてたかい?」「お前が来るから、皆が傷つくんだ!」「今のお前は自殺したがってるようだ」「彼女は不幸体質ともいえるほどに運が悪くてな」「私はあなたが羨ましい」「どうやら、大ショッカーが再び動き出したようだ」「あなたを絶対に連れて行く」「これが私の選んだ道だから!」

~不協和音が誘う宿命~

 

全てを破壊し、全てを繋げ!




はい、いかがでしたでしょうか。シンフォギアの世界編から章自体を前編後編に分けようと思います。いわゆる、本家のディケイドで一つの世界を2話に分けていたみたいな感じです。理由はこの方がディケイドっぽいかなと思ったからです。というわけでお願いします。クロスオーバーの要望も募集しております。詳しくは活動報告まで。
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1つの世界の話を前章、後章に分けてるんだけど、後章の挿入歌っている?

  • 入れてほしい
  • 邪魔。入れなくていい
  • 前章にも入れてほしい
  • 後章だけで良い
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