仮面ライダーディケイド 現実と幻想の狭間   作:神咲胡桃

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不協和音が誘う宿命
~YOU ARE DEMOM~


前回の仮面ライダーディケイド

「これって、士と同じ」「案内するね、S.O.N.G.に」「ノイズは、触れたものを例外なく炭素とする」「S.O.N.G.とは、特異災害対策機動部のことだ」「私は・・よく分かんねえ」「例のシンフォギアが何者かに奪われた」《ATTCKRIDE THRASH》「あなたは誰!?」

9つの世界をめぐり、その瞳は何を見る。

 

「きゃあああ!」

謎の仮面ライダーの攻撃によってミラは大きく吹っ飛ばされ、変身解除される。その際、いくつかのウォッチが転がり、謎の仮面ライダーはそのライドウォッチを拾う。

「返して、それは私の」

「逢魔ジオウになるために必要なもの?」

「えっ・・・」

喋った。今まで沈黙を保っていた仮面ライダーが今になって話した。だが、ミラにとって重要なのは話したことでもなく、その内容でもなく、聞いたことのある声だった。

「その声、まさか」

「久しぶり、会えて嬉しい、ミラ」

目の前の仮面ライダーは変身を解く。そして現れたのは、自分の名前と全然違うと言っていた青い髪で、自分よりも少し背が低いくらいの女の子。短い方が似合うのではないかと言ったら、次の日には髪を短くしてくるような子。大人しくて、控えめで、大切なお友達。その名は

「ツキ、ノ?月乃なの?」

「うん。憶えてくれてんだ。良かった」

月乃と呼ばれた少女はそう言って、安堵の息をはく。

「良くないよ、なんでこれ、こんな」

言いたいことが浮かんでは消える。口を動かそうとしても、うまく動かない。それを見た月乃は微笑み、ミラの耳元に口を近づけ

「私の目的、だよね。それはね、ミラを連れて帰ることだよ」

「なっ、」

その理由に、ミラは絶句する。月乃は立ち上がり、距離を取る。すると、タイミングを計ったようにオーロラカーテンが現れる。

「また来るね」

それだけ言うと、月乃はカーテンを通り消えた。

 

 

「おらあああ!!!」

「くっ!」

一方士はクリスの攻撃に防戦一方だった。攻撃の厚みが半端ではない。士もライドブッカーをガンモードにして反撃しているが、押されているのは目に見えている。

「くそっ!おい、少しは話を」

「うるせえ、てめえは私が倒す」

聞く耳持たないとはこういうことだ、と壁に隠れながら思う。とりあえず反撃に出るしかない。士は勢いよく飛び出すとカードを装填する。

 

《ATTCKRIDE BLAST》

 

クリスにライドブッカーを向けると、銃身が分身しそれらが一斉に銃撃を行う。しかし、クリスは飛んで避ける。そして、クリスはガトリング砲を巨大なバスターライフルに変化させる。これは、シンフォギアの持つ専用武器であるアームドギアの効果である。だが、専用武器と言っても武器種が同じわけではなく、使用者の心や記憶と言ったものに作用することで形を成す。少なくとも今言えることは、士に対して容赦がないことである。

「まとめて、吹き飛ばす!」

バスターライフルが火を噴き、士がいたところを直撃する。士はぎりぎりで避けていたが、着弾の余波だけでもすさまじい衝撃だ。とてもこんなところで使うものではない。完全に頭に血が上っている。

「このガキ!お尻ぺんぺんしてやらねえと分からないみたいだな!」

士は立ち上がり、カードを再び装填する。

 

《KAMENRIDE KABUTO》

 

瞬間、ディケイドの姿から仮面ライダーカブトの姿に変わる。仮面ライダーカブトは、マスクドフォームという姿も持っており、防御力に優れている。カメンライドの場合は、現在のライダーフォームにしかなれないが、フォームライドでなることもできる。まあ、今回は使わないのだが。士は新たに一枚のカードを取り出し、装填する。

 

《ATTCKRIDE CLOCKUP》

 

「姿が変わった!?それでも、くらえ!」

クリスは士の姿に驚きつつ、もう一度砲撃をする。着弾を確認し地面に降りる。だが、クリスは見ていた。弾が着弾する直前に、士の姿が消えたことを。すぐさま、アームドギアを元に戻し周りを警戒する。その時、突然両腕が後ろに回される。

「なっ!?いつの間に」

「やっとつかまえたぜ、面倒かけさせるなって」

士はクリスの両腕を掴み動きを封じる。クロックアップは、カブトの世界の仮面ライダーが使える能力で、使用した対象の思考速度、身体能力、感覚、またそれらに伴う行動(使用者の発した声など)を加速させる。元はワームのクロックアップに対抗するための手段であるため、ワーム相手には特にアドバンテージとはならないが、クロックアップについて来れない者なら話は別である。ちなみにクロックアップは誰が使おうと1分で解除される。話は戻り、士はクリスの動きを封じて話を聞こうとする。

「おい、何でおれを悪魔だと言う」

「あの男が言ったんだ。最初は信じてなかったさ。だが、やつが言っていたことがどんどん現実になった。実際あんたは、少しも否定しないしな!」

「くそ、またあの男か」

士が知り合いの浮浪者に、愚痴を浮かべているとクリスが拘束を振り払った。振り返ると同時に、銃を突きつけようとするが士は右足で抑え込む。そして行き着く暇も与えず、そのまま乗せた足で銃身を押し込み、その反動でクリスに蹴りをお見舞いする。

「くう!まだまだ」

クリスは未だに戦う姿勢を見せると、突如クリスの足元に銃弾が叩き込まれる。オルフェノクかファンガイアか。どちらにせよ、2人が警戒すると

「やあ士、元気だったかい?」

士には聞きなれた声が聞こえた。見上げると観客席に、手に青色の銃を持つ男が一人。

「海東?」

「久しぶりだね」

海東大樹。士よりも前から異世界を渡り歩いており、自分が価値を見出したお宝はどんな手を使っても手に入れようとする自他ともに認める泥棒である。そんな彼も仮面ライダーであり、手に持った銃ディエンドライバーを使い、仮面ライダーディエンドに変身する。ちなみに、大樹もオーロラカーテンを扱うことができ、それで世界を移動している。今回もそれでここに来たのだろう。

「お前、この世界に来ていたのか」

「ああ、この世界にもお宝があるみたいだからね。でもまあ、今はちょっとめんどくさくなってるけどね。」

「なに?」

そんな風に話していると、クリスが叫ぶ。

「何者かは知らねえが、そいつの仲間だってんなら容赦しねえ!」

「やれやれ、またかい士。どの世界でも人気者だね」

生身で銃を突きつけられても、いたって平然としている大樹に士は呆れる。大樹ほカードを一枚取り出し、ディエンドライバーに装填する。

 

《KAMENRIDE RIOTROOPERS》

 

大樹がクリスに向け引き金を引くと、薄い茶色の仮面ライダーが3体現れた。ライオトルーパーと呼ばれる彼らは仮面ライダーファイズの世界の量産型のライダーで、強さはそこまで強くないが数をそろえることでその真価を発揮する。そのためか、召喚される際は複数で召喚される。

「なんだこいつら!?」

ディエンドのことを知らないクリスは突然のことに驚くも、ライオトルーパーを相手にする。

「おい、どういうつもりだ」

士が聞いてるのは、手助けをしてきたことではない。この男のことだから、気紛れだとか適当にはぐらかすに決まってる。それよりも、何故ライオトルーパーを出したかだ。普通大樹はライオトルーパーを逃げる時の盾ぐらいにしか使わない。士との戦いを見ていたなら、ライオトルーパーでは歯が立たないのは知っているはずだ。

「士、周りを見てみたまえ」

「周り?・・・おい、オルフェノクやファンガイアはどこ行った」

「引いたよ。おそらく、様子見だったんだろうね。だから、もうすぐ」

一体何が狙いなのか。士が考えあぐねていると、大きな声が響く。

「そこまでだ!!」

「っ!?おっさん・・・」

声の主は、現れた弦十郎だった。その時、クリスを抑えていたライオトルーパーたちが光となって消えた。

「クリス、話はあとで聞かせてもらうぞ」

その言葉にクリスはバツが悪いように顔を背ける。弦十郎はステージまで降りると、士たちのもとに向かう。

 

 

そして現在、リディアン音楽院の地下にあるS.O.N.G.の地下基地に士たちはいた。

「俺は、特異災害対策機動部S.O.N.G.の司令官である風鳴弦十郎だ」

「門矢士だ」

「海東大樹」

「今回はうちのシンフォギア奏者であるクリス君がすまなかった」

「別にいつものことだ。気にしてない」

弦十郎が頭を下げて謝罪するが、士にとってはいつものことなので特に気にすることではない。

「そうか、ありがとう」

「それで何が聞きたいんだ?」

「・・・話が早くて助かる。それでは単刀直入に聞かせてもらう。君たちは一体何者だ?」

 

 

一方その頃、別の部屋ではミラと奏者である少女たちがいた。

「えっと、別の世界の人間、デスか」

「うん、そうだよ。こんなこと、すぐに信じてもらえるとは思えないけど」

「なるほど、平行世界から来たということか」

「えっ」

あまりにも翼が自然に受け入れていたので、ミラは声に出して驚く。マリアは苦笑して

「私たちも平行世界には行ったことあるから、そこまで驚きはしないわ」

「そうだったんですか」

ただ、ミラが落ち込んでいる理由は、それだけでない。翼とマリアは顔を見合わせると、部屋の隅にいるクリスに声をかける。

「おいクリス」

「うるせえ、私は悪いと思っちゃいない。だって実際にあの男が言ってた通りになって、だから」

「もしかして、その男の人って浮浪者みたいな人ですか?その人にこう言われたんじゃないですか。ディケイドは悪魔だとか」

「・・・・」

「何か思い当ることがあるのか?」

やっぱり、といったミラに翼が訪ねる。ミラは過去に自分も同じようなことを言われたことがあると説明した。

「それでクリスちゃん、なんて言われたの?」

「・・・ミラの言った通りだよ。ディケイドは悪魔だとか言って、その後に起こるだろうみたいなこと言ってた」

「具体的には?」

「この世界に新しい敵が現れること、マリアたちがそれと戦うこと・・とか」

クリスは俯いたまま答える。それに一瞬間が空いたことから、今回のことも聞いていたのかもしれない。

「何で言わなかったんだ」

「最初に聞いたときは、全然信じてなくて、でも本当に現実で起き始めたんだ。私が最初に言っておけば良かったって思っても、なかなか言い出せなくて」

クリスの気持ちも分からなくはない。例えるなら、悪戯したことを母親に言い出せない幼児のようなものだろう。だが、今回のことはそんな優しいことではない。死人が出ているのだ。

「大丈夫だよ。別に全部クリスちゃんのせいじゃ」

響がクリスを慰めようとするが、翼はそれに厳しい言葉を投げる。

「響、さすがに今回ばかりは」

コン、コン、コン

「?、はい」

「私だ。一旦君たちも交えて、情報交換をしたいのだが」

ノックをしてきたのは、弦十郎だったようで応対をした未来は部屋に招き入れる。

「疲れているであろう所すまないな。それでは、さっそくだが現状について纏めようと思う」




はい、いかがでしたでしょうか。今回はついに海東大樹も参戦です。作中でも言いましたがライオトルーパーって基本盾役ですよね。結構カッコいいと思うんだけどなあ・・
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1つの世界の話を前章、後章に分けてるんだけど、後章の挿入歌っている?

  • 入れてほしい
  • 邪魔。入れなくていい
  • 前章にも入れてほしい
  • 後章だけで良い
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