シンフォギアのマリアと、オリキャラのマリアがややこしいのでオリキャラの方を、リアとします。※この章だけです。
弦十郎たちが情報交換のために、ミラたちのもとを訪ねて早一時間。
「・・・それじゃあ、あの怪人たちと士さんたちは関係ないということですか?」
「ああ、元より彼等も襲われていたからな」
「まあ、こいつは関係大有りだけどな」
士は海東を指差し、言う。
「どういうことですか?」
「少し前、ソロモンの杖という物が盗まれた事件があったらしいな」
「ん、だから今回の事件にはその盗まれたソロモンの杖が使われたと思われてる」
「そのソロモンの杖を盗んだのはこいつだ」
「「「「「「「「・・・えっ?」」」」」」」」
突然のことにミラたちの頭はフリーズする。
「いやあ~、その後にファンガイアたちに追われてね。不意を突かれて奪われてしまったのさ」
「「「「「「「「えーーーー!!!」」」」」」」」
「じゃ、じゃあこの人が犯人っていうことですか!?」
「いや、今回の襲撃は僕は関係ないよ。おそらく、シンフォギア奏者である君たちの力を見ることと、ソロモンの杖の試運転が狙いなんだろうね」
おおもとの元凶のくせして何を言っているのだろうか。その場にいる全員がジト目で遠まわしに非難すると
「まあ、別に僕が盗まなくてもいずれファンガイアたちが強引に奪おうとしてただろうし、その被害を防いだことに感謝したまえ」
などといけしゃあしゃあとよく言えたものだ。
「おい海東、めんどくさいことになっているってのは、どういう意味だ」
「おやあ士、ファンガイアとオルフェノクがいるのを見て、まだ分からないかい?」
挑発的な海東を無視し、士は薄々感じていた予感を強めていく。それを見た海東は薄く笑い
「どうやら、大ショッカーが再び動き出したらしい」
「大ショッカー?」
「何かいかにも悪の組織っぽい名前デス!」
「切ちゃんに同意」
「その大ショッカーというのは一体」
翼が士に問いかける。
「大ショッカーというのは、初代仮面ライダーが相手をしていた世界征服を狙う秘密結社だ」
「世界征服って・・・そんなの簡単にできるはずが」
「なら良かったんだけど、ショッカーはそれができるほどの規模と科学力を秘めていたのさ」
その海東の言葉に、マリアは信じられないような顔をしていた。士は話を続ける。
「奴らは世界征服のために一人の改造人間を作り出した。それが初代仮面ライダー。彼は、洗脳手術を受ける前に脱走。そこから、ショッカーを壊滅させるため、孤独な戦いを始めたというわけだ」
「そんなことが・・・」
「でもなんか、カッコいいです。世界の為に人知れず戦う正義のヒーローデス!」
「切ちゃん、落ち着いて」
盛り上がる切歌を調が宥める。その時、ガコッ、と乱暴に椅子を引く音が聞こえた。
「何が正義のヒーローだよ。改造人間?だったら、お前らだって同じような化けもんみたいなもんじゃねえか!」
「クリス君!?」
突然立ち上がり、士たちを非難するクリスに弦十郎が諌めようと声を上げるが、士が手を出し止める。
「お前たちみたいなのがいるから、皆が傷つくんだ!」
「雪音!」
「クリス君!」
これ以上は言いすぎだと、弦十郎と翼が止めようとすると
「ふむ、だが俺たちはお前と、いやお前たちと何が違うというんだ」
「はっ?」
士の思わぬ反論に、クリスの口が止まる。
「確かに俺たちは、敵と同じような力を持っているのかもしれない。だが、それはお前たちも一緒だろ?例えばお前たちの使うシンフォギアとやら。それは以前、月を破壊しようとしたやつが、作ったものなんだろ。そのきっかけとなったノイズの出現も、そいつが起こしたものらしいな。強大な力を持つ奴は一部の理解者以外からしたら、自分たちとは違う存在、異質にしか見えない。ほら、俺たちとお前たち、何が違う」
「それ、は」
奏者たちは俯く。だがクリスと響はビクッと体を震わせる。
「で、何がダメなんだ」
「えっ」
「ある時、誰かが言った。仮面ライダーは愛と平和のために戦うんじゃない。人々の自由のために戦うんだってな。確かに、俺たちは敵と同じ力で戦っているようなもんだが、そいつらとお前たちがしていることは一緒なのか?」
愛と平和、人々の自由。それらは似て非なるものである。愛と平和とは、誰かに守られることで得るものではない。愛と平和を求める人々が、自ら願って手に入れようとするものである。だから、仮面ライダーが守るのは愛と平和ではなく、それを手に入れるために必要な自由なのだ。
「違います!」
士の問いにいの一番に答えたのは、響だった。
「私たちはノイズに襲われたりしている人たちの為に戦っています!」
「あっ・・」
「だったら、そのために戦えばいい。お前たちがしていることを誇っていれば良い。そもそも俺は何も悪いなんて言ってないしな」
沈黙。そして、その言葉にクリスは顔を背け、
「・・・その、悪かった。あんなこと言って」
クリスの精一杯の謝罪に士は優しく微笑む。そして、次だと言わんばかりにミラに顔を向ける。
「で、お前はどうするんだ」
「・・・何がですか?」
「それはお前が一番、分かってるんじゃないか。それでも分からないなら言ってやる。お前、あの赤い仮面ライダーと戦えるのか?」
「友達、なんだよね。無理矢理聞いたりはしないけど、でも話を聞くくらいはできるよ」
士と響の言葉に、ミラは手を強く握る。
「あの仮面ライダー、彼女の名前は
ポツポツとミラは、月乃について語りだす。他の皆はそれに静かに、耳を傾ける。
「彼女とは、中学生の頃に同じクラスで、そのよしみで知り合ったんです。ただ、あの子は私のことを知っていたみたいですけど、どこで知ったのかは教えてくれませんでした。もちろん、仮面ライダーだったなんて知りませんでしたけど」
「それについては、君の家臣君に聞いた方がいいんじゃないかい?」
「えっ」
すると、柱の陰からマリア・イグナイトが出てきた。
「リア・・・」
「あの女性は」
「どうも、私はマリア・イグナイト。我が魔王の忠実なる家臣にございます」
「魔王?」
「その話は後でします。とりあえずリア、あなた月乃が何でこの世界にいるのか知ってるの?」
魔王の話だとかは後にしないと、話が進まないと判断したミラは、月乃がこの世界にいる理由を知りたいのも相まって続きを促す。
「紅守月乃、彼女がこの世界にいる理由はおそらく、スウォルツが連れてきたのでしょう」
「スウォルツ?でも、あいつは世界を移動なんて・・・」
「はい、スウォルツが世界を移動するなどできるはずがありません。おそらく、協力者がいるのではないかと」
そう言いながら、海東を見るとその本人は首を振り否定する。
「いやいや、僕は連れてきてないよ。まあ、心当たりはあるけどね」
「鳴滝の野郎・・・」
「えっと、お取込み中申し訳ないのだけど、ミラのことも説明してもらえないかしら」
「ああ、すいません」
ということで、ミラの世界のことを話して数分
「つまり、ミラちゃんは最高最善の魔王とやらになろうとしてて」
「それを、スウォルツって人が邪魔しようとしてるってことだね」
「ついでに鳴滝って人の方は、士さんを倒そうとしているということか」
説明を終え、やっとのことで全員が状況を把握した。
「・・・しかし、あの者がゲイツライドウォッチを持っているとすると」
「ん?ゲイツ?」
ミラはリアが零した言葉に疑問を浮かべる。
「ええ、あの者が変身しているライダーは、仮面ライダーゲイツ。未来の世界において、あなたの家臣となる仮面ライダーであり、その運命を持つ者に現れるウォッチでもあります」
「じゃあ、月乃は私の家臣になるってこと!?」
まさか自分の友達を家臣にしているとは・・・。まさかの事実にミラがちょっぴり凹む。
「しかし、本来の歴史によれば彼女がその力を覚醒させるのは、まだ未来のはず。おそらく、スウォルツがその力を目覚めさせたのだとは思いますが」
「月乃が言ってた。自分の目的は、私を連れて帰ることだって」
きっと、怒っているのだろう。ミラからすれば、ちょっとした旅行のつもりでいるのだが、月乃からしたら何か事件に巻き込まれたのではないかと、心配もするだろう。結局は自業自得だ、そう思い顔を伏せると
「ねえねえミラ、ミラは月乃って友達と喧嘩してるみたいなものなんだよね」
「響?」
話しかけてきた響にミラは首を傾げる。
「喧嘩してるみたいなものだよね?」
「・・・まあ、そうだとは思いますけど」
「だったら、仲直りすればいいんだよ!」
その言葉に、なぜかミラは光がさした気がした。
「私たちもね、今はこうして皆で仲良くしてるけど、前は戦ってたんだ。それでも、今はちゃんと仲直りして助け合えてる。だから、ミラちゃんも月乃って子と仲直りすればいいんだよ」
「でも、許してくれるか」
「そんなの、ちゃんと話さないと分からないよ」
「あっ・・・」
ミラは思わず周りを見る。皆、笑っていた。ミラを応援するように。
「そう、だね。私、ちゃんと月乃と話し合ってみる」
「うん!」
「私たちも手伝うデスよ!」
「ま、まあ今回だけだからな!」
「うん、皆ありがとう!」
その瞬間ミラが見せた、とびきりの笑顔に、そこにいた少女たちは一斉に顔を赤くした。
今回はこれでお開きとなり、S.O.N.G.の方で引き続き警戒することになった。士と海東は弦十郎に、出口まで案内され廊下を歩いていた。その気になれば、2人はオーロラカーテンを使えるのだがあえて言わなかった。
「今回は本当にありがとう。彼女たちの不安を取り除いてくれて」
「別に。励ましてやろうとしたわけじゃない」
「とか行って、毎度のごとく説教してたじゃないか」
そんな海東の挑発を再び無視し、士は前を歩いている弦十郎に問いかける。
「しかし、なんでシンフォギア奏者ってのは、ああも極端な奴が多いんだ」
「そうだな、これは彼女たちのプライバシーにも関わることなので、詳しく答えることはできないが、敢えて言うなら彼女たちもそれなりに痛みを持っているのさ」
「それは、体にかい?それとも、心?」
「両方だ」
いきなり核心を突く質問をする海東に、弦十郎は以外にもすんなりと答えた。
「彼女たちは戦いの中で、いや、それ以前からも傷を負っていたりする。例えば、響くんはシンフォギア奏者となるキッカケの事件で唯一の生き残りだったんだ。だが、それが皮肉にも彼女と、その家族を世間の風評被害が襲った。それに、彼女は不幸体質ともいえるほどに運が悪くてな。それも相まって、困った人を見ると自分のことよりも、その人のことを優先してしまう。翼くんは「今のお前は自殺したがっているようだ」なんて言っていた」
それを聞いた士は、
(いつの世も、そういった迫害は消えない、と。怪人どもが世界征服するよりはまだいいだろうが、される方からすれば、迫害する方も怪人と変わらんだろうに)
などと思っていた。
「本来、彼女たちのそういった負担やらは、我々がサポートしていかなければならないのだがな。何とも難しい話だ」
弦十郎は顔を曇らせそう言うが、意外な男が弦十郎に声をかける。
「だが彼女たちは、戦い続けてる。彼女たちの痛みとやらは分からないが、それでも今なお戦い続けているのは、君たちのサポートが彼女たちを確かに助けているからじゃないのかい」
海東はそう声をかけると、いつの間にか着いていた出口のエレベーターに乗る。士もそれに乗り込み、
「まあ、さっきあいつらに言ったことは、お前にも当てはまるということだな」
『だったら、そのために戦えばいい。お前たちがしていることを誇れば良い』
扉が閉まり、エレベーターは上に昇って行く。弦十郎は士に言われたことを思い返し、笑う。
「ふっ、俺もまだまだ、だな」
「我が魔王、これを」
「?、これってライドウォッチ、だよね?」
地下基地から帰る途中、ミラはリアから、ある物を渡される。それはライドウォッチ・・・であろうはずだが、形が変なのだ。通常よりも小さめの黒と金で装飾されたウォッチが2つ、横でくっついており全面中央にはジオウライドウォッチのカバーらしきものが付いている。
「リア、これは?」
「我が魔王が紅守月乃と話されると言っても邪魔も入るでしょうし、何より素直に事が運ぶとは思えません。それはジオウの強化アイテム。ぜひ有効扱いしてください」
「強化アイテムか・・・。ちなみに強化した時の名前ってあるの?」
興味本位でミラは名前を聞いてみる。
「その名は・・・」
「仮面ライダージオウⅡ」
はい、いかがでしたでしょうか。書いてる途中で思い出したんですが、ユウスケの存在忘れてました(汗)。一応ユウスケは夏海が無事かどうか、確かめに戻ったということで。それから、前にも言いましたが今週から2週間ほど私事で投稿が遅れる可能性大ですので、ご了承ください。次回はバトルパートの予定。
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1つの世界の話を前章、後章に分けてるんだけど、後章の挿入歌っている?
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入れてほしい
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邪魔。入れなくていい
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前章にも入れてほしい
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後章だけで良い