歌ってないだろというツッコミはしないでね
ミラが月乃と戦っていた時、響たちはオルフェノクらがいるポイントに着こうとしていた。
「よし、全員行くぞ」
翼のその声に奏者全員が頷く。シンフォギア起動のための起動聖詠を口ざすみ、ヘリコプターから全員飛び降りる。
すると響たちの体が輝き、その身体に神秘的な輝きを持つアーマーが装着されていく。
響たちが着陸した時には、全員シンフォギアを纏っていた。
立花響のガングニール、風鳴翼の天羽々斬、雪音クリスのイチイバル、マリア・カデンツァヴナ・イヴのアガートラム、暁切歌のイガリマ、月読調のシュルシャガナ。
各々のシンフォギアを纏った少女たちの近くに、オーロラカーテンが現れ士と海東も合流する。
「士さん、こんにちは!ミラ、変に緊張してませんでした?」
「?、ああ、お前あいつになんか言ったのか?」
士の疑問に心当たりがありすぎる翼たちは苦笑する。
その時爆発が起きる。丁度オルフェノクとファンガイアが通過する地点から。案の定爆炎の中から出てきたのはオルフェノクとファンガイアだった。士と海東はその集団の先頭を見て、顔を引きつらせる。
「士、あれは」
「ああ、おいお前ら!先頭にいるやつらには気をつけろ!」
「先頭、デス?」
「あれはアークオルフェノクとバットファンガイア。おそらくあの中では一番強いだろうね」
海東のその言葉に全員が息をのむ。
アークオルフェノクとバットファンガイアはどちらもそれぞれの中では、王とされるほどの強さである。おまけに他のオルフェノクとファンガイアまでいるのである。一体でも苦戦するような相手に勝てるのだろうか。そんな思いが胸をよぎるが、
「それでも、やります!だって、誰かを守るために私たちは戦うんですから!」
響のその声に感化された少女たちは気合をみなぎらせる。
「ほう・・・かなり威勢のいい者たちがいるようだな」
バットファンガイアが挑発するように声をかける。
「そういう君たちこそ、大ショッカーの駒になってまで何をするつもりだい?」
「決まっている。我々の目的は人間たちの支配、搾取にしかない!」
「くそ野郎が・・・!」
「貴様らの野望など、防人の剣で打ち砕いてやる!」
「とりあえず、お前たちは倒させてもらう」
士はディケイドライバーを腰に装着し、海東はディエンドライバーにカードを装填する。
《KAMENRIDE》
「「変身!」」
《KAMENRIDE DECADE》
《DIEND》
士はディケイドに、海東はディエンドに変身する。
「ふん、いけ!」
アークオルフェノクの言葉に手下のオルフェノクとファンガイアが突撃する。
「こっちも行くわよ!」
「絶対に負けません!」
士たちも街を守るために戦いに望む。今ここに2つ目の戦いが始まる。
「はあああ!」
マリアは自身のアームドギアである剣で、ライオンファンガイアに攻撃を仕掛けるが、その攻撃は幾ら当てても硬い装甲を貫けない。
「貴様は弱いな」
「うるさいわね!」
「俺は、貴様の攻撃を跳ね返す」
マリアが振り下ろした剣を腕で受け止め、押し返す。それだけで、マリアは簡単に弾き返されてしまう。
「くっ、硬すぎるわよ」
「俺は、貴様を攻撃する」
ライオンファンガイアはそう宣言すると、マリアに向かって右手の指先のロケットクローで攻撃する。その攻撃に意表を突かれたものの何とか回避する。だが、左手の指先のロケットクローには対応できず、防御の体制を取ることもできない。
「マリア、危ないデス!」
声と共に緑色の巨大な鎌が回転しながら飛んできて、ロケットクローを破壊する。
「マリア、無事デス?」
「マリア、大丈夫?」
戻ってきた鎌を手にする切歌と、ライオンファンガイアと自分たちが相手していたスワローテイルファンガイアを足止めしていた調が声をかける。
「ええ、助かったわ。2人とも」
しかし、やはり手ごわい。切歌と調の2人掛かりでもきついようだ。どうやって戦うか考えていると、銃声とともに同じ容姿で色が違う2体のファンガイア、パールシェルファンガイアが飛ばされるように転がってきた。
「ふむ、苦戦しているようだね」
ディケイドのマゼンタ色部分をシアン色にしたような姿の仮面ライダー。ディエンドこと海東大樹はマリアたちを見てそう言う。どこか馬鹿にしたような響きに、舌打ちをしたくなるが事実なので堪える。
「ここは手伝ってあげるよ」
海東はその言葉と共にカードをディエンドライバーに装填する。
《KMENRIDE》
《KIVA》
《BLADE》
海東が引き金を引くと、光と共に2人のライダーが現れる。
「ふっ」
「はあ」
仮面ライダーキバと仮面ライダーブレイド。この2人を召喚した海東はマリアたちに向かい一言
「これで足りるかい?」
今度は舌打ちを我慢できたか分からなかった。
「ほう、キバか。それで我らに勝ったつもりか?」
4体のファンガイアの後ろから現れたバットファンガイアは、そう嘲笑する。
海東はその言葉に疑問を覚えるが、それはファンガイアたちが襲い掛かってきたことで中断された。
仮面ライダー3人、シンフォギア奏者3人とファンガイア5体入り乱れた乱戦が始まる。
「ふんっ、はああ」
士はアークオルフェノクを相手にしていた。アークオルフェノクも部下を4体連れてきていたため、響、翼、クリスでその4体を相手している。響たちにはきつい形になるが、アークオルフェノクを相手させるよりはましだという判断だ。
「どうした、ディケイド。貴様の力はそんなものか」
「うるせえ!」
《ATTCKRIDE Slash》
アークオルフェノクが伸ばした触手を、士が切り落とす。だが一撃が重く防ぎ続けるのは無理だ。そう考えた士は攻めに転じる。
《ATTCKRIDE BLAST》
ライドブッカーをガンモードにして、分身した銃口で連射する。アークオルフェノクはその攻撃に怯む。その間にソードモードに切り替え、接近するが
「はあっ!せやあ!」
「あまい」
アークオルフェノクは一瞥すると、ライドブッカーの刀身を掴む。
「なっ!?」
士は力を込めるが、ライドブッカーはびくともしない。アークオルフェノクは刀身を掴んだまま、もう片方の腕で殴りつける。当たったアーマーから火花が散り、士は後ろに飛ばされる。
「ぐああ!?」
「きゃああ!」
士のそばに響たちも転がってくる。さすがにオルフェノク4体の相手はきつかったらしい。
「おい、無事か」
「これが無事に見えるのかよ!」
「まさか、ここまでとは・・・」
士の心配にクリスはギャクギレ気味に答え、士はオルフェノクの強さに慄く。それもそのはず、響たちが知るはずもないがアークオルフェノクの手下はラッキークローバーと呼ばれる、オルフェノクの中でも特に強い部類である。だが、響は
「大丈夫!平気、へっちゃらです!」
元気よくそう言い立ち上がる。だが、今のままではこの状況をどうにか、することは難しい。
ラッキークローバーがけりをつけようと響たちに向かう。その時その足を止める者がいた。
「えっ・・・」
「何!?」
突如として響たちとラッキークローバーの間に入った白い姿をした者は両腕の鉤爪でオルフェノクたちを攻撃する。響たちを助けたのはなんと
「何で、オルフェノクが私たちを」
白い毛を生やしたオルフェノクだった。
「どういうつもりだ、ウルフオルフェノク」
ラッキークローバーの1体、ドラゴンオルフェノクが響たちを救ったオルフェノクに向かって叫ぶ。しかし、ウルフオルフェノクはそれを無視し、ある人間に姿を変える。そして響はその姿に見覚えがあった。
「何で・・・灯ちゃん」
灰牧灯。響と未来の一緒にコンサートを見に行くほど仲の良い友達である少女が、オルフェノクであったことに響は動揺を隠せない。
「ごめん」
その謝罪は何に対してか。
「私はウルフオルフェノク。この世界の要、シンフォギアを調べるためにリディアン音楽院に潜入していたの」
「そんな・・・」
ならば、自分と友達になったのも、そのシンフォギアを詳しく調べるためだったのだろうか。そう思うと悲しくなる。しかしオルフェノクはそんな感傷にも浸らせてくれない。
「ウルフオルフェノクよ。今のはどういうつもりだ?」
返答によっては始末すると言わんばかりの迫力で、アークオルフェノクに灯は怯えることなく言う。
「私は・・・この世界を破壊したくない」
「なに・・?」
「あ・・」
その言葉に士や響、翼とクリスも呆気にとられる。
「私は、確かに最初はただ命令の為に潜入していた。でも、彼女たちの戦いを見るたびに、歌を聴くたびに!なにより、響たちと一緒にいるたびに、皆と一緒にいることが嬉しくなってしまった!だから私は、この世界を、今の日常を・・壊したくない!」
「灯・・・」
灯の心からの叫びに響は、気力を感じた。諦めたくないと考えるよりも早く、体がそう叫んでいるのだ。響は灯が伸ばした手を掴み、立ち上がる。
「ふん、愚かな。そうしてこいつらを守っても、人間とオルフェノクの共存など!」
「できるさ!」
アークオルフェノクの声を遮るように立ち上がった士の声が大きく響く。響たちを指差して言う
「こいつらは、人間とオルフェノク、その違いを越えて友達になった。最初に敵同士だったやつらが、助けあうために手を繋いだ!他でもないこいつらの歌で!」
「だからなんだというのだ!」
「まだ分からないか?こいつらの歌は人と人とを結ぶ。たとえどれだけの壁ががあろうとそんなものは関係ない。なぜなら・・・」
「こいつらの歌には魂が宿ってるからな!」
士がそう締めくくると、マリアや切歌、調、海東が士たちのもとに集まる。
「あなた達、大丈夫!?」
「あいつら強いデース・・・って誰デス!?」
「だれ?その人?」
「えーと、正義のオルフェノクさんです!」
響のざっくりとした説明に、全員苦笑する。その時、ライドブッカーから1枚のカードが飛び出す。それはファイズのライダーカード。しかも灯に呼応するように光を放っている。
「・・・海東、これを使え」
「?、いいだろう」
士は海東にカードを渡し、海東はディンドライバーに装填する。
《KAMENRIDE FAIZ》
引き金を引く。普段ならここでファイズが召喚されるのだが、なぜか光弾が撃ちだされ灯の手に行きある物に変化する。
「それは!なぜここに!?」
「これは?」
「それはファイズドライバー。仮面ライダーファイズの変身ベルトさ」
「お前の思いに、そいつが反応したんだろう。今はお前の力だ」
「私の・・・」
灯は不安げに響の方を向く。響は灯の不安を吹き飛ばすように、笑って頷く。それで覚悟が決まったのか、ファイズドライバーを腰に巻く。そして、変身アイテムであるファイズフォンに『555』『Enter』と入力。
《5,5,5 STANDING BY》
「変身!」
電子音声と共にファイズフォンを掲げ、ファイズドライバーにセットする。
《COMPLETE》
灯の体に紅い線が浮かび仮面ライダーファイズへと変身する。
「私はもう迷わない・・・。迷っている内に守りたいものが壊れていくなら・・・。戦うことが罪なら、私が背負う!!」
はい、いかがでしたでしょうか!
最近、この小説を書いているとファイズをやけに優遇している気がする今日この頃。
他の作者さんの小説を読んでいると、自分のとクオリティが全然すごいということに打ちのめされそうになりますね。自分の稚拙な小説でも読んでくださる読者様には感謝しかありません!
お気に入り登録、感想励みになります!
1つの世界の話を前章、後章に分けてるんだけど、後章の挿入歌っている?
-
入れてほしい
-
邪魔。入れなくていい
-
前章にも入れてほしい
-
後章だけで良い