仮面ライダーディケイド 現実と幻想の狭間   作:神咲胡桃

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各章のタイトルを、次回予告に書いていたタイトル的なものに変えました。
さすがに書いておいて使わないのもあれかなと思ったので、章に使おうと言うことになりました。

今回は最初に言うのですが、挿入歌は「Go!Now!~Alive A life neo」です。
龍騎の外伝作品「RIDER TIME 仮面ライダー龍騎」の主題歌です。外伝作品の主題歌なので知らない方もいるかもしれませんが、そういう方はまず話を読む前にこの曲を聞いてください。作者が数ある仮面ライダーの主題歌の中で一番カッコいいと思った曲ですので。知っている方はこのままお読みください。別に興味ねえ!と言う方もこのままお読みください。


~絶望の先の希望~

「何が起こったと言うの?魔女の結界が破壊されるほどの爆発が・・・」

突然現実世界に引き戻されたほむらは困惑し周囲を見渡す。

だが士たちは何が起こったのか、ある程度察しがついていた。

(ミラの方で何かあったか?とりあえずはこっちも何とかしないとな)

士はボロボロの体で何とか立ち上がる。海東、シンジも同じく立ち上がる。

「・・・まだ戦うと言うの?そのボロボロの体で」

「ほむらちゃん!もうやめよう?こんなことで助けてもらったって、意味がないよ!」

「まどかがいない世界こそ意味がない!あなたは憶えてないでしょうけど、この救いようのない世界で、貴方だけが私の光だった。でも、世界は残酷にもあなたを奪った!どれだけやり直しても、貴方が魔法少女になり死ぬ結末は変わることがなかった!・・・もう私にはこれしか頼ることができないの・・・」

自身の貯めに貯めた苦悩をぶちまけるように叫ぶ。その様子にまどかは何も言うことができない。

「・・・はぁ」

静寂がつつむ中、ため息が静かに響く。ほむらはその溜め息をした人物、門矢士に目を向ける。

「ほんっとにくだらないな」

「・・・なんですって?」

「お前は確かに何度もやり直してきたんだろう」

「そうよ。魔法少女になったまどかを救おうとしたし、逆に魔法少女にならないようにした。でも結果は魔法少女になったまどかの死で終わる。だから私は魔法少女と言う存在を消す。私の覚悟を間違ってるなんて言わせ「別に間違ってるなんて言わないさ!」っ!?」

焔の言葉を士は強気に遮る。

「だが魔法少女になったやつらは自分の身を犠牲にしても叶えたい願いがある。魔法少女は願いを叶える存在なんだろ?なら、お前がやろうとしてることは、そいつらからその願いを叶えるチャンスを奪うことと同じだ」

「?、あなた何を言って・・・」

まどかやシンジは、この世界での魔法少女の戦いのことを言っているのだろうと思っているが、ほむらは士の言葉に違和感を感じた。

「お前がしているのはどうにもならないと知って、自棄を起こした子供のそれと一緒だ」

「あ、なた・・・何を知っているの!」

焔が問い詰めるが、士はそれを無視し続ける。

「一つ教えてやる。お前がこいつを救えないのは、こいつの願いと相反するからだ。お前はまどかを救うことだけしか考えていない。だがまどかは自分だけの為に願いはかなえない。いつだって誰かの為にこいつは動く」

思えば、まどかはあの魔法少女の3人と出会うたびに何かと争うことをやめさせようとする。どれだけ突き放されようと見限るなんてことはしなかった。まどかの死を回避させようとするほむらにだって、それをやめるように言い続けた。

「だまりなさい・・・」

「真実を知り、真実に屈したお前とは違う・・・誰かの為の思いが、こいつの願いだ!」

「だまれええぇぇええぇええ!!!!」

「ほむらちゃん・・・」

ほむらは拒絶するように叫ぶ。それを見たほむらは、ゆっくりとしかし覚悟を決めた顔をする。

「ごめんね、ほむらちゃんの苦しみに気付いてあげれなくて。でも、私だってほむらちゃんを守りたい。・・・私の願いは―――――!」

「まどかああああああ!!!」

まどかの願いを遮り叫ぶほむらから、黒いオーラが大量にあふれる。

「なにこれ!?」

「これが彼女を狂わせているものの正体だろうね」

「海東さん、本当ですか!なら、ほむらちゃんを助けないと・・!」

「だったら、俺達も君の為に、彼女の為に手伝う!」

「シンジさん!」

「お前の願い、形にして見せろ」

「士さん!・・・はい!」

「貴方は一体、何者なのよ!」

「通りすがりの仮面ライダーだ。憶えておけ!」

士がカードを一枚取り出すと、そのカードに絵柄が浮かび上がる。それを見て優しく微笑む。

士とシンジは自身のベルトを腰に装着し、海東はディエンドライバーにカードを装填する。

 

《KAMENRIDE》

 

「「「変身!!」」」

 

《KAMENRIDE DECADE》

《DIEND》

 

変身した3人を見据え、ホムラは殺意をむき出しにする。

「誰にも邪魔はさせない・・・たとえ仮面ライダーでも、まどかであろうと!」

ほむらは左腰部に装着にしている可変式召喚機「飛召機甲ドミネイトバイザー」を抜き、カードデッキから引いたカードを装填する。

 

《ADVENT》

 

機械的な声が響き、ほむらの周囲にガゼルのような容姿のミラーモンスター「ギガゼール」が現れ、さらにその周囲に似たような姿のミラーモンスターも現れる。

「行きなさい!」

「俺達もいくぞ」

ほむらの声に周囲のギガゼールが士たちに襲い掛かる。士たちも武器を構えて向かい打つ。

 

 

「はあっ!ふん!」

「おらっ!うらっ!」

シンジと士は周囲のギガゼールたちを切り払うとギガゼールたちは爆発する。その2人の目の前に暁美ほむら、仮面ライダー焔が現れる。

「お前たちだけはここで排除させてもらうわ」

そう言い放つほむらは、新たにカードを読み込ませる。

 

《ADVENT》

 

ほむらの目の前にカニ型のミラーモンスター「ボルキャンサー」と白虎型のミラーモンスター「デストワイルダー」が現れ2人に襲い掛かる。

「うっ、ぐあっ!」

「があっ、だあっ!」

士とシンジも応戦するが、ミラーモンスターの攻撃を受け吹き飛ばされてしまう。

「くっ、なんだこいつら!?今までより強い・・」

「私と契約したミラーモンスターは私の魔力を食らわせているの。それによってこの子たちは強くなった」

「そんなのありかよ!?」

 

《SWORD VENT》

 

再びカードをドミネイトバイザーに読み込ませる。するとほむらの右手に巨大な大剣「ギルトブレイザー」が装備される。さらにギルトブレイザーの刀身のカバーを下げシザースのストライクベントカードを装填する。

 

《STEP-UP》

《STRIKE VENT》

 

ほむらがギルトブレイザーを構えると、剣先に機械的なハサミが現れギルトブレイザーを突き出すとハサミの刃が閉じダメージを与える。

「ふん!」

「「うわあ!」」

その攻撃を受けた2人はなすすべなく吹き飛ぶ。さらに追撃を仕掛けようとするほむらに、ピンク色の矢が飛来する。

「・・・これは・・・まどか」

ほむらが目を向けた先には、弓を構えその手足を若干震わせたまどかがいた。その隙に士はケータッチを取り出し、紋章をタッチしていく。

 

♪夜が明けても 気づきもせずに 仮想の空間♪

♪何をしたいの? 画面の中で 闇を見つめてる♪

♪もうダメだって 手を挙げてから 逆転もあるさ♪

♪あきらめないで 残る力で 扉を開けよう♪

《KUUGA AGITO RYUKI FAIZ BLADE HIBIKI KABUTO DEN-O KIVA W OOO FORUZE WIZARD GAIM DRIVE GHOST EX-AID BUILD PERFECTKAMENRIDE DECADE》

 

士は仮面ライダーディケイドコンプリートフォームへと変わる。

♪今にも あの痛みに、心が折れそうでも♪

♪案外 思ってるより 僕らはずっと 強いものだぜ♪

「俺だって・・・もう、こんなところで足踏みしている場合じゃない!たとえ怖くても、俺は誰かを助けるためなら力を恐れない!」

シンジはそう叫び、翼が描かれたカードを取り出す。それと同時にドラグバイザーが「ドラグバイザーツバイ」へと姿を変え、その口部分にカードをセットする。

 

♪Ready,Go!Now! 夢に(おど)れ 体が動くままに♪

 

《SURVIVE》

 

 

龍騎の姿が炎の渦に包まれたかと思うと、その中から仮面ライダー龍騎サバイブが現れる。

 

♪自分との闘いに もう一度挑むんだ♪

「どこまでも邪魔を!だったら・・・」

ほむらは怒りに任せ、タイムベントのカードを引き使おうとする。

 

 

♪Ready,Go!Now! 走り出そう 願った場所に向かって♪

♪鏡に映るデジャヴ 一撃で打ち砕き 真実を見逃すな♪

「そんなのお見通しだ」

《ATTACKRIDE BLAST》

 

士がライドブッカーガンモードの射撃で、ほむらの行動を阻害する。ほむらが怯んだ隙にシンジが一枚のカードを使用する。

 

《STRANGE VENT》

 

声が響くと同時に絵柄が変わりカードが排出されるが、もう一度カードを使用する。

 

《STEAL VENT》

 

♪Ready,Go!Now! 走り出そう 大事な君の為に♪

ストレンジベントが変化したスチールベントの効果で、ほむらの手に握られていたカードがシンジの手元に移動する。

「なっ!?返しなさい!」

 

♪鏡に向けたトリガー 情熱を打ち込んで 限界を超えてゆけ♪

ほむらは同じくスチールベントを使い取り返そうとするが、それより早く飛来したピンク色の矢がタイムベントのカードを撃ち抜く。

カードを撃ち抜いたのは紛れもないまどかだった。

 

「あ、ああ、あああああああああ!!!」

ほむらの叫びに呼応するように、ボルキャンサーとデストワイルダーがまどかに襲い掛かる。それをギガゼールをあらかた倒した海東が撃ち抜きまどかを守る。

「そんな・・・これじゃあ、まどかを」

ほむらは怨嗟を込めた視線を向け、その身体からは闇のように黒いオーラがさらにあふれる。

「許さない・・・ユルサナイイイイィィイィイイ!!!」

ついには言葉までおかしくなってきたほむらは、ギルトブレイザーを投げ捨てドミネイトバイザーにカードを装填する。

 

《EVOLUTION VENT》

 

「何だあのカード!?」

始めてみるカードにシンジは驚く。

虚空から咆哮と共にドラグブラッガーが現れ、その姿が文字通りの進化をする。龍のような見た目から、翼のついた人型に近い姿となる。そして「絶希龍ドミネイトドラグーン」へと進化を終える。

「コワシテヤル・・・コノセカイノスベテヲハカイシテヤル!」

「なんだ?お前も破壊者を名乗りたいのか?悪いがそれは俺の専売特許だ」

そう言いながら士はライドブッカーから、カードを取り出す。

「ちょっとくすぐったいぞ」

「えっ?」

 

《FINALFORMRIDE MA、MA、MA、MADOKA》

 

士が取り出したカードを使うと、まどかの周囲に魔方陣が浮かびあがり光と共にまどかの姿が変える。

翼を持ち、白と桃色のドレスに髪はロングヘアのツーサイドアップへ変わっていく。その雰囲気は神々しさすら感じられる。

「これは・・・」

「お前の願い、その先に掴むものだ」

「私の願いのその先・・・」

まどかは何かを噛み締めるように胸に手をかざす。

「ヤメ、テ。そのすガタを、ワタシニミセナイデ!」

「GAAAAAAA!!!」

「ヒッ!」

ほむらはそのまどかの姿を見た途端、頭に手を当て取り乱す。ドミネイトドラグーンが咆哮を上げ、まどかに襲い掛かろうとする。

「やらせるかよ!」

 

《GUARD VENT》

 

シンジが呼び出したドラグレッダーがサバイブの影響を受け「烈火龍ドラグランザー」へと姿を変え、ドミネイトドラグーンの火炎弾からまどかを守る。

 

《FINAL VENT》

 

ファイナルベントのカードを装填すると、ドラグランザーがバイクへと変形しシンジはそれに飛び乗る。ウィリー走行で走りドラグランザーの火炎弾を次々と命中させていく。

「GYAAAAAAAA!!!」

ドミネイトドラグーンは悲鳴のような咆哮を上げ、退いていく。

「士、僕たちも」

「ああ」

 

《KUUGA KAMENRIDE ULTIMATE》

 

士はクウガの紋章をタッチし、仮面ライダークウガアルティメットフォームを召喚する。

 

《FINALATTACKRIDE KU、KU、KU、KUUGA》

《FINALATTACKRIDE DI、DI、DI、DIEND》

 

「「ハアアア!」」

士は飛びかかってきたボルキャンサーにカウンターで拳を叩き込む。海東はデストワイルダーにエネルギー波を撃ちだす。2体のミラーモンスターはその攻撃を食らい爆発する。

「ガアアア!ワタシガ、ワタシガアアアア!」

「ほむらちゃん、落ち着いて!」

魔法でほむらを抑えていたまどかだが、その魔法が強引に砕かれ、錯乱したほむらが、カードを再び読みこませる。

 

《FINAL VENT》

 

ほむらの後方にドミネイトドラグーンが舞い降り、合わせた両手にエネルギーが溜まっていく。

「まどか!止めるぞ、アイツを」

「はい!」

「士!僕からのプレゼントだ。受け取りたまえ」

 

《KAMENRAIDE KIVA》

 

士の目の前に海東によって召喚された仮面ライダーキバが現れる。

「なるほど、大体分かった」

 

《FINALFORMRIDE KI、KI、KI、KIVA》

 

「ちょっとくすぐったいぞ」

「うあっ」

士は騎馬の背中に両手を突き開くように動かし、キバを「キバアロー」に変形させる。

「えええええ!?何ですかそれ!?」

「とりあえずさっさと決めるぞ」

まどかの驚きを軽く無視し、必殺技を撃つべくカードを装填する。

 

《FINALATTACKRIDE MA、MA、MA、MADOKA》

 

士はキバアローを構え、まどかは自身の弓を巨大化させ矢をつがえる。

「ウアアアアアアアア!!!」

ほむらも飛び上がりキックを放つと同時に、ドミネイトドラグーンも貯めていたエネルギーをビームとして放つ。

「ほむらちゃん・・・今、助けるから!」

ほむらと士が放った矢はとてつもないエネルギーと共に、ほむらの攻撃を突破しほむらに命中させる。

「きゃあああああ!!!」

地面に落下したほむらは変身が解除される。

「ぐっ、うう」

「ほむらちゃん!」

「なかなかおもしろい結果になったじゃないか」

まどかがほむらの介抱のため近づこうをした時、オーロラカーテンが現れ鳴滝が出てくる。

「この世界でやりたいことは終わった。だが貴様を葬り去ることは出来なかった。おのれディケイドぉーーーーーーーー!!!!!貴様の旅が続く限り、私の旅も終わらない」

そう言い残しオーロラカーテンに消えていく。立ち上がったほむらもその後を追いオーロラカーテンに入ろうとしていく。

「ほむらちゃんどこに行くの!?」

「まどか・・・必ず、私があなたを救う。その時まで私は終われないわ」

まどかにそう伝え、その姿もオーロラカーテンに消えていく。

その場にはただ闘いの終わりを告げるがごとく、静かに風が吹くだけだった

 

 

 

 

そして、決着をつけたらしいミラとも合流し、光写真館に戻っていた。

「そっか、それじゃほむらちゃんって子は鳴滝さんと・・・」

「ああ、おそらくほかの世界に言っている頃だろう」

「まどかちゃんは、どうするつもりなんですか?これから」

「えっと、他の魔法少女の人達と仲良くなろうかなって」

まどかの考えにユウスケや夏海が驚く。

「ま、妥当だろう。この世界が崩壊したことで、この世界での魔法少女のバトルロワイアルはなくなったも同然だ」

そう、仮面ライダーが生まれない世界で、仮面ライダーが生まれたためこの世界は破壊されたのと同義だ。そのためこの世界で起こっていたバトルロワイアルは、必然的に争いは終わりになる。しかしそれを知らない者が未だほとんどだろう。

「だから、私はいろんな魔法少女と仲良くなって、助けあいたいんです!」

「うん、いいことだと思うよ」

「私も、それがまどかちゃんらしいかなと思います」

「えへへ」

無邪気に笑うまどかを士はパシャリと撮る。

「・・・それじゃあ、わたしはこれで。本当にありがとうございました。皆さんもお気をつけてください」

まどかはお礼の言葉と共に頭を下げ、光写真から出ていく。

「まどかちゃん、大丈夫ですよね?」

「あの子は、これからも魔法少女として命を懸けて戦うんだよな」

まどかが魔法少女として生きると死ぬ運命が待っている。と言われているだけに、不安が襲ってくる。しかし士は至って軽く。

「それは何とかなる」

「ほんとか!」

「暁美ほむらがこの世界での仮面ライダーを生んだことで、この世界はほとんどが破壊されている。しかも、暁美ほむらはこの世界にいないから、世界の融合が起きることもないだろう。だったらこの世界の真実(・・・・・・・)を知ったとしても、死の運命とやらもあいつ次第では変えることができるかもな」

「皮肉にも、世界を崩壊させるかもしれない行為が、彼女を救ったと言うことですか」

やるせない、といった表情で隣に何かを引っ付かせた(・・・・・・・・・・・)ミラが言う。士はそんなの知らんとばかりに次の話題を振る。

「さて、それじゃあ俺達も次の世界に「ちょ、ちょっと待てよ士!」・・・なんだシンジ」

士の言葉を焦っているシンジが遮る。

「俺はどうやって元の世界に変えるんだよ!?」

「そんなの、俺が知るか」

「そんなの無いだろ!」

「・・・仕方ないね、今回は大サービスだ」

栄次郎のコーヒーを飲んでいた海東が右手を振ると、オーロラカーテンが出現する。

「これを通れば、君の世界に帰れる」

「おっまじか!良かったぁ。これでやっとかえr――――」

「いいからさっさと帰れ」

「うおわっ!」

帰れることに安堵していたシンジを士が強引にくぐらせる。そして、今まであえて触れていなかった存在に目を向ける。

「で、お前も帰るのか?」

「・・・ミラが帰るのなら帰る。でも、ミラは旅を続けるみたいだし、私もついていくことにする」

士の問いに答えたのは、青い髪にミラより頭1個分小さい女の子そして現在ミラの腕に引っ付くように座っている紅守月乃だった。

「とりあえず、自己紹介。知ってると思うけど紅守月乃。年はミラと同じで、ミラの親友。ミラがこのまま旅を続けたいと言うから、私もついていくことにする」

無表情で淡々と語る月乃。まあ、ミラの腕に引っ付いたまんまなのでシュールな光景である。

「おっ、新しい旅の仲間か。今日はごちそうにしないとね」

「じゃあ、新しく旅の仲間が増えるってことか。俺は小野寺ユウスケ。仮面ライダークウガだ。よろしく、月乃ちゃん」

「私は光夏海と言います。よろしくお願いしますね」

「で、そこに居るぶっきらぼうが、門矢士だ」

「今更紹介するような奴じゃないだろ」

士はそう切り捨て、月乃と月乃が引っ付いてるミラを写真に収める。

「ふむ、それでは、そろそろ別の世界に行くとしようか」

栄次郎が奥から出てきて言う。しかし、それに待ったをかける人物がいた。

「ちょっと待ってください」

「ちょっと待て」

「「ん?」」

思いがけず声がそろった2人を何事かと全員が注目する。

「まだ俺のするべきことを終えていない世界がある」

「なんだそれ?そんな世界あるのか?」

「はい、あります。なので今から行こうかと」

「ん?いまから?」

何のことかわからないユウスケを尻目に、ミラはジオウウォッチⅡを取り出す。

「それじゃあ、戻りましょうか(・・・・・・・)

こうして光写真館は、光に包まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白い犬のような動物がある建物を見つめる。いや、正確にはある建物が存在していた(・・・・・・)と言う方が正しいか。目を離したわけでもないのに、気づけば消えていた(・・・・・・・・・)建物。それに入っていた人間を思い出しため息をつく。

「ハァ。やれやれ、いったい何者だったんだろうね彼らは。僕の知識にすら存在しない存在、仮面ライダーか。興味深いとしか言えないね。だが今回のことは同時に、この世界が崩壊するかもしれない危険性があった。ならば余所者の彼らにはこの世界からいなくなって貰った方がいいか・・・。しかし、感謝もしているよ。おかげで、僕の計画(・・・・・)も軌道修正できそうだ。まさか彼女がここまでするなんてね」

誰に喋るわけでもなく話す何か(・・)は、犬のような、などと可愛らしい言葉では表せないほどおぞましかった。

「僕から魔法少女についての力を奪った誰かさんのやり方は、なかなか面白かったけどね。僕のように初めに飴を与えるのではなく、後から飴を与える。まあ、ここはその何者かと僕の目的の違いからくる相違点だろうね。だがこの世界が崩壊しかけていることと、暁美ほむらがこの世界から居なくなったことで、僕の邪魔をしてくる者はいないだろう。ただ、彼女(・・)の因果が壊されているのは予想外だった。気にしても仕方ないから、彼女の置き土産として受け取るとしよう。ふぅ、この世界から逃げても、僕の邪魔をしようだなんて。見上げた執念だよ、まったく」

白い何かはそのまま見ていた建物に背を向け、歩き出す。

その影は悪魔のような形をしていた。

 

 

 




はい、魔法少女まどか☆マギカの世界編は今回で完結です。とはいっても、今の章はあと1,2話ほど続くんですが。
今回の話のあとがきにオリジナルライダーである仮面ライダー焔の設定を解説しようかなと思ったんですが、オリジナルライダーを作ることが楽しすぎてでっかくなったのでやめておきます。先に述べたように1,2話投稿したら、これまでの世界の設定などの設定集を書くつもりですので、そこで解説しようと思います。

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1つの世界の話を前章、後章に分けてるんだけど、後章の挿入歌っている?

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