「この世界の名前はミッドチルダ。魔法とよく似た魔導と呼ばれる技術が発達し、別次元の世界に行くことも可能になったと。・・・調べれば調べるほど、不思議な世界です」
「今まで訪れた世界とは、だいぶ違う感じだよね」
「ミラさん。時空管理局についての文が・・・」
「ありがと、エルフナインちゃん。なになに・・・。時空管理局とは、各世界間での治安維持や警備を引き受けている民間警備会社。当初は複数の世界にて運営されていたが、とある世界との上層部の癒着が判明し、それ以降は民間に引き渡された」
士が管理局で仕事をしている間、夏海たちはこの世界について調べていた。だが調べるほど、ファンタジーめいた世界だという感想が頭に浮かぶ。
「士さんは大丈夫なのかな?」
「門矢士のことだから、適当にどうにかしてると思うけど」
「うーん。ホントに大丈夫かなぁ」
当の士はというと、ある部屋でとある人物の前に立っていた。
「初仕事ながら、お疲れ様。報告はきいとるよ。さっそく手柄をあげてくれたようで、私が君を選んだのも間違いでなかったと証明されたようで、安心しました」
「光栄の極み」
「それで、どうやった?部隊独立人員として動いた感想は」
部隊独立人員。今年から八神ハヤテを中心とした、地位のある者たちが導入した担当。特定の業務に付かず個々人の判断によって行動するための人員。他の部署との連携を重要視する教導科では、異質な存在だが強いて言うなら、誰よりも教導科のメンバーと言える担当だろう。
「変な奴の指図を受けなくていいのが良かった。おかげで動きやすかったしな」
士の言葉は、組織の一員としては少々危ういレベルだったが、ハヤテは気にした様子もなく話を続けていく。
「そう言ってくれたら、導入したかいがあったというものですね。よろしい。これからの活躍も期待しています。それでは業務の方に戻ってください」
士はハヤテに背を向け、部屋を出る。ハヤテはその扉から手元の書類へと視線を動かす。
「なのはちゃんは大丈夫かなぁ」
無意識にポツリと漏れたその呟きは、彼女の心情を表していた。
「貴様!あれはどういうつもりだ!」
「・・・あれとはいったい何でしょうか」
「先の戦闘で、貴様が俺の命令もなしに勝手に飛び出たことだ!」
とある一室では教導官を示すマークを服に付けた男性が、高町なのはに向かって怒鳴っていた。
「・・・ですが、あのままでいれば、いずれ接近を許し一気に瓦解してしまう危険がありました」
「それを何とかするのが貴様らの役目だろう!それにいざとなればエリートたる俺がいるのだ。お前たちは壁となって俺を守ればいいんだ!わかったな!」
大きな声で怒鳴り終わると、男性は足音を響かせながら部屋から出て行った。それを見ていたなのはの同僚の男性職員が、舌打ちと共に愚痴を呟く。
「なんだよ。オロカのあの態度。何もしない上に対して強くもない癖にエリートだとか、偉そうに」
先ほどまで怒鳴っていた男性、オロカに聞かれれば間違いなくまた怒鳴りだしそうな愚痴を言う彼を咎める者はいない。高町なのはの配属されている部隊のメンバーたち全員が、彼のように思っているからだ。実際なのはの行動は正しいものだったと全員判断している。だがそれを誰もしなかったのは、異形の怪物というものに、足が出なかったからに違いない。
そして怒鳴られていたなのはは俯き、拳を握りしめていた。
街の郊外にある廃工場。そこでは一人の女性が適当な場所に座っていた。彼女にとってはすでに慣れた物であり、しかしいつもと違うものがあった。それは手の中にある丸い物体。それを握りしめながら、彼女は最愛の親友の名を声に出す。
「なのは、ハヤテ。私は親友の為なら・・・・」
夜は更けていく。様々な思いを置き去りにして。
1つの世界の話を前章、後章に分けてるんだけど、後章の挿入歌っている?
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入れてほしい
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邪魔。入れなくていい
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前章にも入れてほしい
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後章だけで良い