今回からジクウドライバーの音声は、カタカナ表記に変えます。
オーロラカーテンが消え、そこにいたのは・・・
「・・・士くん」
「へっ。おせえんだよ。毎度毎度」
「士さん・・」
「どうやら無事みたいだな。ほら、ミラ、忘れ物だ」
そういって、士はミラにジオウライドウォッチを渡す。
「あっ・・でも、私は」
「ハハ八、結局貴様はそうだ。どれだけ未来を拒もうと、貴様は逢魔ジオウとなる運命なのだ。ハハハッ!」
「っ!」
スウォルツの嘲笑に、しかしミラには唇を噛むしかできない。スウォルツの言うとおりだ。どれだけ変えようと足掻いても、結局この未来へしか・・・
「それはちがうな」
「ハハハハッ!、ハ?何?」
士はハッキリと否定した。何故?スウォルツの言うように、自分は変身しようとしてるのに。
「こいつは確かに、どんなに足掻いてもすぐに未来が修正されちまう」
「そうだ。それがそいつの「それは!そもそもこいつが未来自体を拒んでないからだ」
「えっ?」
「どいうことだ、士」
私が未来を拒んでいない?なぜそう言い切れるのだ。実際何度も変えようとしていたのはミラが一番知っている。それとも本当は、私が最低最悪の魔王になりたいと思っているということだろうか。
「魔王となるのは、一人だけ。つまり、証を手に入れれるのはこいつだけだ。それによって最低最悪の魔王になるという未来も決まった。だが行き着く未来が必ずしもそことは限らない。夏海、お前言ってただろ。未来は変えられるんじゃないかって」
そうだ。だからこそ、変えようと足掻いて、それでもだめっだっ・・・いや、ちょっと待て。
「何を言っている」
士はちょっとした手品の種明かしをするように説明する。
「今から未来の逢魔ジオウは過去の、つまり今のこいつに託したのさ。最低最悪の魔王になった自分を唯一正せる人間。過去の刻零ミラという存在に。そのためにマリアを未来から過去に来させた。本来自分がなりたかった、最低、最悪の魔王じゃなく最高、最善の魔王への道を!」
「最高、最善の魔王・・・」
その言葉は、なぜかミラの心にストンと落ちた。不快ではない、むしろ心地よさまで覚えた。
(そっか、そうだったんだ。わたしはなりたかったんだ。みんなを不幸にするんじゃない。皆を笑顔にできる人間に、王に!)
ミラは立ち上がり、ジクウドライバーを装着する。
《ジクウドライバー》
「私は決めました。皆の笑顔を守りたいから。だから、私はなります。最低、最悪の魔王なんかじゃなくて最高、最善の魔王に!」
力強い言葉で宣言し、ジオウライドウォッチを掲げる。
《ZI-O》
その言葉に士は笑みを零し、ミラの隣に並ぶ。
「夏海ちゃんは隠れてて」
「休んでなくていいのか」
「ばかっ。こんな時に休んでいられるかよ」
「士さん、ユウスケさん、いきましょう!」
「くそっ、貴様、何者だ」
その、もはやお馴染みのセリフに士は答える。
「通りすがりの仮面ライダーだ。憶えておけ!」
「「「変身!」」」
《KAMENRIDE DECADE》
《ライダータイム!仮面ライダージオウ》
仮面ライダーディケイド、クウガ、そしてジオウ。今ここに3人の仮面ライダーが集結した。今、決戦が始まると思いきや、マリアが現れる。
「マリア?おい、何しに来た」
「まさか・・・」
「折角の我が魔王が覚悟を決められた日、祝います」
「ちょっ!それ恥ずかしいからやめ」
「祝え!すべてのライダーの力を受け継ぎ、時空を超え過去と未来全てをしろしめすときの王者。その名も仮面ライダージオウ。今ここに、新たな歴史が始まりし瞬間である。」
「もう~」
唐突に始まったセリフにやや緊張感が削がれる。彼女はあんなこといつもやっているのだろうか?
「まあ、なんでもいい、いくぞ」
そう言った士を先頭に戦いが始まる。
「オオオーー!ハアッ!」
ユウスケはアナザービルド相手に、接近戦を仕掛けていた。殴る。ひたすら殴る。ワンパターンに見えるが、相手に反撃の隙を与えずに責め立てる。これはかなり、効果的である。しかし、敵も馬鹿ではない。先端がドリルのような武器で反撃され、距離を離される。
「くっ!やっぱ一筋縄じゃいかないか。だったら、超変身!」
ユウスケは超変身し、フォームチェンジする。タイタンフォーム。防御性能に長け、ダイナマイトの爆発にも耐えうる装甲を持つ。アナザービルドはユウスケの左肩に向けて、武器を振るうがそう簡単に切り裂けるわけがない。逆にユウスケは、その腕を掴み右手で思い切り殴りつける。そして、アナザービルドが落とした武器を拾う。拾った武器は形を変え、タイタンフォーム専用武器タイタンソードに変わる。
「ハア!オラ!ハアアア、オリャアー!」
タイタンソードを使い、アナザービルドに斬撃を浴びせた後、剣を引き、突き指す。突き立てられた剣を中心にクウガの紋章が浮かびあがる。ユウスケが剣を抜くとアナザービルドは爆散した。炎の陽炎に揺らめくその姿は、まさしく、
一方刻零ミラこと仮面ライダージオウは、アナザーオーズに苦戦していた。バッタのような跳躍力で攪乱され、隙ができると、トラのような鍵爪で攻撃される。厄介極まりない敵だった。
「ウアッ。ッ・・このままじゃ、ん?これは・・・」
対策を考えていると、持っているブランクウォッチが光り輝いていることに気付く。手に持つとさらに光が強くなり絵柄が変わった。
《BUILD》
「我が魔王、それを使ってください」
「マリア?」
「それには、仮面ライダービルドの力が込められています」
たしか、アナザービルドはユウスケさんが相手していたはず。ということは、ユウスケさんがアナザービルドを倒したのだろう。
「よ~し、私も!」
《BUILD》
ミラはビルドライドウォッチをジクウドライバーの左側にセットすると、ジクウドライバーを一回転させる。
《アーマータイム! ベストマッチ!ビルドー!》
ミラの目の前に人型の鎧が現れ、なぜか決めポーズ的なものを取る。そして、その鎧は分解してミラの体に装着されていく。両肩部には大きなボトルのような形のデバイス、そして顔には「ビルド」の文字。手には専用武器ドリルクラッシャークラッシャーが装備された。
「おお、おおっ!すごい、なにこれ!」
「祝え!」
「えっ?」
「全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え過去と未来をしろしめすときの王者。その名も仮面ライダージオウ ビルドアーマー。まず一つ、ライダーの力を継承した瞬間である」
「えっ、まさかそれって、新しいアーマー使うごとにするの!?」
いきなりの祝え!にまたもや恥ずかしさが込み上げるが、まずは目の前のアナザーライダーである。その時、士の相手をしていたアナザー龍騎が吹っ飛んできた。
「へえ、それがこの世界のビルドの力ってやつか」
「士さん!」
士がミラの横に立ち、ビルドアーマーを眺める。だが、アナザーライダーが立ち上がったのを見て、ある物を取り出す。
K-TOUCH(ケータッチ)。ディケイドの強化アイテムであり、これを使用することで、士はコンプリートフォームへと変わる。ケータッチに専用カード、コンプリートカードを入れ、浮かび上がった紋章を押していく。
《KUUGA AGITO RYUKI FAIZ BLADE HIBIKI KABUTO DEN-O KIVA FINALKAMENRIDE DECADE》
すると、ディケイドの姿が変わり、9枚のカードが片方の肩からもう片方の肩へと胸を通り設置される。最後に頭にディケイド自身のカードが設置された。そして、ディケイドライバーのバックルを右側に移動、ケータッチをバックルがあった場所にセットする。ディケイドコンプリートフォームの完成である
「いくぞ。ここで終わらせる」
「はい!」
士とミラは同時にアナザーライダーに向かって走る。
♪光り歪む その度に 新しい空♪
「ふんっ!」
「ハア!」
二人はそれぞれの専用武器を手に、もともと戦っていた敵を相手にする。
♪僕を目覚め さすように 手招きをする♪
「でああ!」
ミラはドリルクラッシャークラッシャーを連続で当てていく。その怒涛の攻撃にアナザーオーズは怯んでしまう。
♪予想外の 現在地 地図はいらない♪
「フッ、ハアッ!」
士はライドブッカ―をソードモードにし、冷静に攻撃を当てていく。
♪とりあえず右 つぎ、左 道は探すさ♪
アナザー龍騎が反撃しても、しっかりと対処する。完全に士のペースだった。
♪それぞれの世界が(How many cards in the world)♪
♪僕に求めてくる(NO hesitation in my mind)♪
♪通り過ぎずに 戦うこと♪
士の一撃によってアナザー龍騎が倒れたのを見て、ケータッチを取り龍騎の紋章をタッチ、続いて右側にある「F」をタッチする。
《RYUKI》
《KAMENRIDE SURVIVE》
胸のカードの絵柄が龍騎の最終フォーム、龍騎サバイブになり、ディケイドのとなりに現れる。これが、コンプリートフォームの能力。九人の仮面ライダーの最終フォームを、ディケイドと同じ動きしか取れないという制限があるものの、呼び出すことができる。
♪Ride the wind 駆け抜けろ(Get pass the world)このクロニクル♪
♪手に入れてゆく 強さのCard♪
ミラはジオウライドウォッチのボタンを押し、続けてビルドライドウォッチも押す。そして、ベルトを一回転させる。
《フィニッシュタイム!》
《ビルド》
士は龍騎のファイナルアタックライドのカードを右側のバックルに装填し、押す
《FINALATTCKRIDE RYU,RYU,RYU,RYUKI》
♪Your eyes will 旅の中(I got the cause!!)きっと見える♪
《ボルテックタイムブレイク!》
突如として現れたグラフに挟まれ身動きが取れないアナザーオーズに、ミラはグラフを滑りながら、ドリルクラッシャークラッシャーで突撃する。
士はライドブッカ―で×の字の炎を纏った斬撃を飛ばす。それと全く同じ動きを龍騎も取り、二つの斬撃がアナザー龍騎に向かって飛んでいく。
♪目指すべきゴールの場所が・・・Just keep on walking♪
二人の必殺技を食らった2体のアナザーライダーは、爆散。その力をジオウに渡す結果になった。
「よしっ!」
ミラはガッツポーズ、士は峰の部分を一撫でする。破壊者と魔王の勝利だった。
前書きでも言いましたが、前編、後編に分けており、前編は終了しました。
今回は試しに平成仮面ライダーなら必ずある、バトルシーンでの挿入歌を入れてみました。ハッキリ言うと、これが長くなった理由の一つでもあります。ですが、バトルシーンでの挿入歌はまさしく、バトルを熱くする重要な要素でもあると私は思っています。
見分けがつきやすいように、歌詞の文には両端に♪をつけています。今回の挿入歌は、
Ride the wind です。仮面ライダーディケイドで使われていました。
それでは、後編をお楽しみに!
1つの世界の話を前章、後章に分けてるんだけど、後章の挿入歌っている?
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入れてほしい
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邪魔。入れなくていい
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前章にも入れてほしい
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後章だけで良い