仮面ライダーディケイド 現実と幻想の狭間   作:神咲胡桃

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※注意 作者は原作未プレイです。ご注意ください 


夢幻の世界の住人
~夢幻の旅人~


前回の仮面ライダーディケイド

「もしかして、彼女なの?」「もしもの為に作っておいたそいつ専用の術式だ」「私は内通者の存在を知った」「あいつらの思いは、多くの人を救う仕事に就く人間に必要な思いだ!」

数多の世界を巡り、その瞳は何を見る

 

 

 

その空間に、彼は立っていた。

 

「俺は誰なんだ…?ここは、どこだ?」

 

何度目かも分からない自問を繰り返し、何もない場所をひたすら歩く。

彼はこうして歩き続けているが、何かが見えることも、誰かに出会うこともない。疲れることもなく、彼はずっとこの何もない空間を歩き続けている。

 

「まあ、別に何もないわけじゃないけど・・・っと、噂をすれば何とやら」

 

おもむろに立ち止まった彼の周りに、コミカルな姿の黒い悪魔が現れる。

 

「シャドウかよ・・・こいつら数ばっかでてくるからめんどくさいんだよなぁ」

 

そう言いながら、彼は右手にある物を呼び出す。

それは大きなカギのような見た目をしていた。彼はそのカギを肩に載せ、シャドウと呼んだ悪魔を挑発するように左手をクイックイッと動かす。

 

「キィイイ!」

「ほぉら!」

 

彼の目の前にいたシャドウが、その行為を正しく理解したのかは不明だが、そのコミカルな見た目とは裏腹に備えている凶悪な爪を振り上げ、彼に向けて飛びかかる。

それを彼は、カギを振り上げることで受け止め蹴り飛ばす。

 

「ギィィイイイ!」

「ははっ!もっとかかってこい!」

 

 

 

 

 

「―――ふう。こんなもので良いか?」

 

そう言って、再びカギを肩に載せる。

彼の周りには、彼によって倒されたシャドウが転がっていた。そのシャドウたちも、闇へと溶け消えてしまった。

 

「しっかし、本当に何もねえなぁ。やっぱりこういうのは、賑やかでなく・・・ちゃ・・・」

 

カギをしまい、両手を広げて大声で話していた彼は、その声量をどんどん小さくしていった。

やがて黙り込んでしまい、ため息をつく。

 

「はあ・・・・。またこれだよ。時々湧き上がる空しさ。こんなに静かじゃなかった・・・なんて、記憶がねえのに分かるわけないだろ。・・・はあ」

 

もう一度大きなため息をつき、しゃがみこんだ彼は、霧に覆われた空を見上げる。

これは彼がほとんど記憶がない中で憶えていた、数少ない記憶だ。正確に言うならば、身体にしみ込んだ習慣と言うべきだろうか?

行き詰ったり、落ち込んだ時は空を見上げる。そうすると、自分の悩みがちっぽけに思えてくる。この名前も、そう言った理由でつけられたのだろうか。

彼は、自分の頬を叩いて気合を入れ、勢いよく立ち上がる。

 

「よしっ!悩んでても仕方ない!とりあえず、歩いてみっか…!いくぞ、ソラ(・・)!」

 

元気よく一歩を踏み出したソラは、ずんずんと歩いていく。時々現れるシャドウとの闘いを唯一の娯楽としながら、当てのない旅を続ける。もっとも、進んでシャドウと戦いたいわけではないのだが・・・。

 

「・・・なんも見つかんねえ!」

 

かれこれどれくらい歩いただろうか?暇だからと、数を数えながら歩いたが、1万を数えたあたりでやめてしまった。

それでも歩き続けていると、ソラの目の前には街が見えてきた。

 

「街ねえ・・・って言っても、また人無しの街なんだろ」

 

実はこうして歩いている間にも、ソラはいくつか街を見つけていた。しかし、その全ては全く同じ街(・・・・・)だった。

当初は街を見つけたことを喜んでいたりもしたが、百回目の同じ街を見つけた時は、期待するのをやめた。

まったく足取りを変えることなく、街に入っていく。変わらない街並み、どれだけ人を探そうとしても人っ子一人いない。

今回もどうせ同じだと思いながら、街を通り抜けようとすると、シャドウの鳴き声が聞こえた気がした。

 

「シャドウの鳴き声・・・あいつら俺がいないところでも湧いたりするんだな」

 

さほど気にすることなく、素通りしようとしたが、ソラの足がピタッと止まる。

 

「・・・・・どうせ暇なんだ。せっかくなら、見に行ってみるか」

 

言い訳のように言葉を並べながら、シャドウの鳴き声がした場所に向かってみる。

結局の所、彼は何かしらの希望を持っているのかもしれない。居たところで意味のない街。しかし、初めてこの街を見つけた時のように、この街で何か起こるのではないかと、期待しているのだ。

 

「さーてと、ここらへんだと思うんだが・・・お、いたいた。・・・・・・なんだアイツら」

 

高台の下を覗き込み、シャドウを見つけたソラが目にしたのは、何とも奇妙な光景だった。

そこには確かに、シャドウが数体いた。そして、そのシャドウと戦っているやつがいた。

ピンク色の鎧を纏った人と、赤い鎧に頭には角を生やした人、そしてなんかゴチャゴチャしてて顔が三つついてる人が、シャドウと戦っていた。

 

「俺以外の、シャドウじゃない人間なんて、初めて見たぞ。・・・いや人間かは知らんけど」

 

事実上初めての、自分以外の人間を見たソラはどうするべきか。答えはすでに出ていた。

 

「そうだな。折角見つけたんだ。あってみるか!」

 

カギを呼び出したソラは、一切の躊躇いもなく高台から一気に飛び降りた。

 

 

 

この出会いが、彼に何をもたらすのか、まだ誰も知らない。

 

 

 

 

 

 




今回のクロスオーバー先である「キングダムハーツ」を提案してくださったM Y様、ありがとうございました!

前書きにも書きましたが、作者は未プレイなので、いろいろとおかしいところが出るかもしれませんが、温かい目で見逃してください。

1つの世界の話を前章、後章に分けてるんだけど、後章の挿入歌っている?

  • 入れてほしい
  • 邪魔。入れなくていい
  • 前章にも入れてほしい
  • 後章だけで良い
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