ドレッドなツノが生えてきた   作:魚介(改)貧弱卿

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現状の確認

…なにはさておき、まず

私の体の現状を確認したんだけど

 

とりあえず

 

・人間だった「私」と同じ体型

・低空浮遊可能

・掌からビーム出る

・筋力はとりあえず十分

・ゴッド…フィンガーッ!

 

以上の点をご理解頂きたい

というか、これが私の現状そのものなのだから、理解する他にない

 

…どうすればいいのか

 

この状況で、どう行動するか

人型の体型を信じてサテライト拠点やフェンリル各地支部に向かうか、

さらなる潜伏の時を過ごすか

すなわち進むか、進まざるか、それが問題だ(to be or not to be)

 

…ハムレットと一緒にされても困るのだけど、こういう二者択一は大抵

どちらを選んでも後悔は付き纏うもの

思い切って選んだ上で

それを後悔せずに胸を張って生きられるような人間はほとんど(それこそ非現実的なくらいに)少ない

 

私としてはどちらでも良いのだが

流石にサリエルのコスプレをした少女が、突然なんの手土産も脈絡もなく訪れた程度で開くほどに軽い門戸ではない、少なくとも

ゴッドイーターの適合試験を受けさせられる筈だ

 

そうなったら私の細胞がオラクル細胞であることに気づかれてしまう

…ゴッドイーターがいない時代、第零世代神機を作ったのは偏食因子無きただの人間、すなわち、アラガミの捕獲、コアの摘出を行うための機材程度のモノは存在している可能性が極めて高い

 

ゲーム中では『コアを傷つけずに摘出し、回収する』事で、回収したコア=オラクルCNCを改造したアーティフィシャルCNC、すなわち『神機のコアが手に入る』とされていた

 

神機のコアはアラガミのコアを改造したモノである以上、その最初の段階に

アラガミのコアを神機以外の手段で摘出しているはずなのだ

 

私がノコノコとサテライト拠点やフェンリル支部に行ったら、

それでコアを摘出されてアヘ顔(ry

コース直行である

 

という訳で、雌伏の時続行!

 

デビドグ ビ ズスラグ(適当に振る舞う) ンパ ビベン(のは危険) ザバサ(だから)ギソギソ バンガゲ バギドベ(色々考えないとね)

 

やっぱりグロンギ語は継続っぼい

こりゃますますサテライト拠点には行けないかな

 

ラァギギジャ(まぁいいや)

 

まずは…そうだな

浮遊できるようになったから、アバドンを追いかけられるようにもなったし

そろそろ食べるかな…

いや、あれのおかげで助かった点もあるし

食べないでおこうかな

 

よし!

食べないでおく

…非常食がわりに、取っておこう

 

まぁ、冗談は置いておいて

とりあえずの確認も終わった事だし

食事にしよう

 

さてさて私の偏食傾向は〜?

 

………いままでと変わりないみたい

 

うん、鉄の塊とかコンクリートとか、ジュラルミンケースとか、どう考えても体に悪いけど、それはそれで食べられるらしい

 

…つくづく人間じゃないな

(アラガミ)って…

 

唯一の救いとしては

私の偏食傾向にヒトがそぐわない事かな?

とりあえず無惨様にはならずにすみそう

 

この生活長くなって、私が人間の頃の記憶とか無くしたら、そのうち

『Power!the unlimited Power!』(暗黒面の無限のパワーを喰らえ!)とか言い始めるんだろうか?

 

…そうはなりたくないな

 

「…サガ…」

 

アバドンを連れて適当に歩き回り

遭遇する小型を食おうと考えた私は

とりあえず黎明の亡都に向かい

 

道中で氷堕天のオウガテイル2体と

それ相手に格闘しているコンゴウを見つけて、狩ることを決めた

 

「…ギベ…」

 

まずは、御し難い方から潰す

 

そう考えた私は、

左掌をコンゴウに向けて

そこから手乗りサイズ(お手玉程度)の炎の弾を形成すると、即座に握り潰す!

 

「ゴォッゾゾ!…ギィッガァァッ!」

 

ゴッドフィンガーを発動、

抜き手状態で突進し、背後から急襲

そして、複数体のオウガテイル相手に、単独で戦って返り討ちにしていたらしいコンゴウは

野生の感覚とでもいうのか

即座に気づいて反転しようとする

 

が、圧倒的に、遅きに失した

 

「ガァァァッ!」

「ギベ」

 

そのコアはすでに抉られ

抜き取られているのだから

 

「… ジャボ ザダダバ(雑魚だったな)

 

コンゴウは最後の咆哮と言わんばかりに声を上げて、倒れ、そして霧散する

 

その霧散するオーラの中に

チラリと見えたオウガテイル堕天は

すでに逃げ出していて

そして、その足元に展開された

私の糸によるトラップにかかってもがいていた

 

ルザザジョ(無駄だよ)ボガダ ゼパ ボバセ サセバギ(小型では、逃れられない)

 

腕の発達していないオウガテイル神属の小型アラガミでは、強引な逃れ方はできない

炎熱系の能力を持つ中・大型のアラガミなら、糸を焼き払うことも可能かもしれないが、私の糸の冷却耐性は基本以上に高い

氷堕天のオウガテイルに

その糸から逃れる手段はないと言えた

 

「ガジョバサ」

 

そして、二体のオウガテイル堕天は

見事にコアを抉り抜かれて

…アバドンがかっさらって言った

 

…殺すよ?本当にさ

お前戦わないくせに食うなよ…

 

ゾンドグビ(本当に)… 」

 

とりあえずはコンゴウのコアひとつで我慢するか…いや、以前なら豪華だったんだけどね?

大型の体をのっとったからか

私自身の食事量や上がっているんだよ

 

オウガテイルの肉も消えないうちに食べよ…

 

あぁ、キンキンしてて歯に染みる…


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