マリアさんは結婚したい   作:大ちゃんネオ

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おひさ~( ´・ω・)シ
今回は、いや今回も?
キャラ崩壊注意やで(ニッコリ)
まあ分かる人にはタイトルで大体察するだろうけど。
あとセリフ多め地の文少なめでお送りする今回。


襲撃、地獄姉妹

 世の中には相反するものが存在している。

 例えば、天国と地獄。

 生前善い行いをすれば天国へ、悪い行いをすれば地獄へとまあ誰もが知っているだろうことであるがそんなことを考えるのには理由があった。

 私は、地獄にいた。

 しかしその理由が分からない。

 特に罪を犯した記憶なんてないが、原罪とかを持ち出されてしまえば何も言えない。

 極めて一般的に生活し、それでいて世を乱すテロリストのような者達から世間を守るため仕事をしているのだ。死後は天国行きを便宜してもらいたいほどなのだが何故、私は…

 

「まったくマリアは隙あらば惚気おって…」

 

「切ちゃんもマリアも遠くへ行ってしまった…」

 

「響は明日彼氏とデート…私は明日独りでフェードアウト…」

 

「合コン通算150連敗…笑いなさいよ…」

 

 どうして、私はこんなところにいるのだろう…

 

 

 

 

 

 あれはほんの十分程前。

 パヴァリア残党に不穏な動きありということで私も事務室ではなく外に出ての調査にあたっていたのだが今日は特に有益な情報も得られず、司令にそのことを報告するとそのまま直帰でいいとのことで帰路についていた。

 繁華街を通り、駅に向かおうとする途中に私はあの四人。

 地獄四姉妹と出会ってしまったのであった…

 

「あら六堂君。いま帰り?」

 

「友里さん…お疲れさまです。それにしても風鳴、月読、小日向と一緒とは珍しいですね」

 

 これから四人で飲みにでも行くのだろうか?

 それにしては楽しげな雰囲気など微塵も感じられないのは気のせいだろうか?

 

「ここで会ったのも何かの縁ね。六堂君付き合ってくれない?」

 

「いや、私はその…」

 

 マリアが待って…

 

「付き合って、くれるわよね?」

 

 最早脅迫だった。

 笑顔なのに目が笑っていない。

 身の危険を感じた私は素直に従うことにしたのである。

 それでこの有り様。

 個室に通され、酒宴が始まってしまった。

 

「それじゃあみんな…独身に乾杯ッ!!!」

 

「「「乾杯ッ!!!」」」

 

「か、かんぱ…」

 

「あ、六堂君は独身じゃなかったわね」

 

「裏切り者…」

 

「あちら側の人間ということかッ!」

 

「ひどい…ひどいです六堂さん!」

 

 な、なんだこの地雷…

 迂闊にものも言えないぞ。

 

「それにしても、六堂さん烏龍茶って…お酒飲めないんですか?」

 

「…悪いか?」

 

「へぇ…意外と可愛いところあるんですね六堂さん」

 

「やっぱり男に必要なのは可愛げよ可愛げ」

 

「と言いますと?」

 

「カッコいいだけの男なんてそれで終わりだもの。すぐに飽きるわ。けど可愛げがある人とは一緒にいても飽きないのよ」

 

「さっすが友里さん!」

 

 …もうやだこの空間。

 

「で~どうなのよ新婚生活は?もう甘ったるい生活送ってるんでしょう?」

 

「いや、別にそういうわけでは…」

 

「はい!はいはいはい!あおい姐さん!その件についてはッ!」

 

「私達からご報告させていただきます」

 

「私も響からの又聞きで得た情報が!」

 

 風鳴、月読、小日向が揃って言うがどこからそんな情報が…

 

「マリア本人の惚気話です。信憑性しかありません」

 

 くそ、マリアめ。一体なにを吹き込んだんだ…?

 帰ったら注意してやる。

 

「まずは私が響から聞いた話なんですが…」

 

 

 

 

 

 

「マリアさん達って、夫婦喧嘩とかするんですか?」

 

「結構するわよ」

 

「えー意外だな~。どんなことで喧嘩するんですか?」

 

「そうね…最近あったのだと…」

 

『千鶴、今度のデート何処に行く?』

 

『お前が行きたいところでいいぞ』

 

『ダメよ。この前、私が行きたいところだったんだから今度は千鶴が行きたいところ!』

 

『別にこれといってないからお前の行きたいところで…』

 

『いいから!どこかないの!?』

 

『お前も頑固なやつだな…ないったらないと言っているだろう!いいからお前の行きたいところを言え!』

 

『そういう千鶴こそ!』

 

「みたいな感じね。まったく頑固なんだから…」

 

「へ、へぇ…そうなんですね…」(ただの惚気じゃないですかー!)

 

 

 

 

 

 

 

「だそうです!」

 

 …まあ、こんなこともあったがしかしこれがなんだと言うんだ。

 

「姐さん!これはッ!」

 

「20マウントね…」

 

 なんだ20マウントって…

 

「マウントポイントが100貯まると酒の量が増えるわ」

 

 あ、よかった。

 なにか実害が出るようなことが起こらなくて。

 いや、もしかしたら酔っ払った果てにこの四人が暴挙に出るなんてこともありうる…

 それにまあ、まだあと80ポイントも余裕があるのだからいいだろう。

 

「で、結局そのあとのデートはどうしたの?」

 

「二人が行きたいところ半々にしました」

 

「20マウント加算ね」

 

 しまった!?

 

「それでは続いて私から…」

 

「よし、地獄姉妹の末妹。調の発言を許可する」

 

 なんなんだこのテンションは。

 これが酒の力というものか?

 酒って、こわい。

 

「あれは、私と切ちゃんとマリアの三人でお茶をしていた時のことです…」

 

 なんだか、ほんこわみたいな入り方だな。

 

 

 

 

 

「それで~アタシが包丁で指を軽く切っただけで大騒ぎしちゃってデスね。本当にかわいい人デス」

 

「ああそういえば私も前に足挫いた時に迎えに来てくれたんだけど、私歩けないから千鶴からお姫様抱っこされちゃってもうきゃ~!!!ってなっちゃって~」 

 

「おー六堂さんもなかなかやるデスね。アタシもお姫様抱っこされたいデス。されたことないデス」

 

「お姫様抱っこされるとこう…お前は俺のものだって言われてるみたいな感じで!所有されてるみたいな感じで!」

 

「「きゃ~!!!」」

 

(ジトー…)

 

 

 

 

「こんな感じで二人とも頭にピンク色の花を咲かせながら話してました」

 

 まあ、お姫様抱っこをしたのは事実だが。

 

「色気づきおって…防人としての自覚が足りん」

 

「私は響からされたことあるし…大丈夫、大丈夫…」

 

「オヒメサマダッコ?なにそれ?空想の話?新手の聖遺物?」

 

 友里さん…

 現実を見ましょう。

 

「これも取り敢えず20マウントにしましょう」

 

 くっ…現在60マウント。

 残り40マウントが貯まると酒量が増えて地獄の狂宴が始まってしまう。

 だがこの調子20マウントでいけば私が余計なこと言わない限り多分大丈夫。

 

「それでは姉上。私からも報告させていただきます」

 

「ええ。酒の肴になるやつをちょうだい」

 

 

 

 

 

 前にマリアと仕事終わりに飲んだ帰り…

 

「やだ、電車止まってるじゃない」

 

「しょうがない。タクシーで帰るか」

 

「そうね」

 

 タクシー乗り場へ移動中…

 

「まあ、こうなるわよね…」

 

 行列を見たマリアがそう呟いた。

 確かにそう言わざるを得ないほどの行列が並んでいたが仕方ない。

 私達もその列に並ぼうとしたところにマリアに電話がかかってきて…

 

「あ、千鶴からだわ。…もしもし?どうかした?…え!迎えに!ほんと?…ええ、今は翼と一緒。ええ、分かったわ。それじゃあ、気を付けてね」

 

「千鶴さん、どうかしたのか?」

 

「ええ。迎えに来てくれるみたい。たまたま買い物に出ていたからついでにだそうよ。たまたまね」

 

「そうか、たまたまか」

 

 そう言ってマリアと笑い合って、千鶴さんが来るのを待って送られていったのだが…

 その車内が私にとって地獄だった。

 私は後部座席に座り、マリアは助手席に。

 二人の談笑を聞きながら、車に揺られていたのだが…

 

「そうだ。翼は誰か気になる人とかいないの?」

 

「なんだ急に」

 

「いや、あんまり翼からはそういう話聞かないから…ぶっちゃけ緒川さんとはどうなの?」

 

「なっ!?お、緒川さんと私はけっしてそのような間柄ではないッ!!!」

 

「そう?お似合いだと思うわよ。緒川さんは家事出来るし、そもそも翼の部屋の片付けをしているのは緒川さんでしょう。もう付き合っちゃいなさいよ」

 

「私はそういうことには興味は…」

 

「そう言うけど翼もそのうち分かってくるわよ。この先、周りは結婚して子供が出来ていくなか一人だけそういったことに縁がなく、一人寂しく老いていくのかという恐怖が…」

 

 それを聞いて、一瞬恐怖を感じたが幻だと切り捨てた。

 

「結婚はいいわよ~。ねー千鶴?」

 

「………」

 

「ねー?」

 

「………まあ」

 

「嫌なのッ!?」

 

「そういうわけではないが、その…他の人がいる場でそういう話はするな…」

 

 恥ずかしい、と小声で千鶴さんが言ったのを私は確かに聞いた。

 

「もう千鶴ったら照れて可愛いんだから~!」

 

「やめろ!手元が狂ったら事故るぞ!」

 

「大丈夫。千鶴を信じてるから」

 

「マリア…」

 

「千鶴…」

 

 二人の間に妙な空気が流れ、徐々に二人の顔が近づいて…

 

「あぁ!!!千鶴さん前ッ!前ッ!!!」

 

「「あ」」

 

 

 

 

 

「その場はなんとかなったがまったく…イチャつくところを見せられ、危険な目に合わせられるかもしれなかったのです。姉上ッ!これはどうでしょうかッ!!!」

 

「ギルティ。一億マウント」

 

 思わずむせた。

 い、一億?

 いやいや待て待て。

 100貯まって酒量が増えるなら一億だとどうなるんだ…?

 

「みんな、六堂君を押さえて」

 

「はっ」

 

 え、ちょ、ま。

 地獄姉妹の妹達が長女の命令を受け、私を羽交い締めにする。

 

「と、友里さん…なにをする気ですか…?」

 

「んー男体盛り」

 

 男体盛りッ!?

 ふざけるな!そんなものにされてたまるかッ!

 なんとか拘束から脱け出そうとするが…なんだこの力どこから出てるんだ!?

 

「「「地獄パワー」」」

 

「地獄パワー!?」

 

 そんなよく分からないものに負けてたまるか…!

 絶対に屈したりなんかしないッ!

 

「六堂君、お酒に弱いわよねぇ?ほら、口を開けて飲んで」

 

「くっ…飲むわけには…」

 

「隙あり」

 

「しまっ…ゴプッ!?」

 

 酒が流れ込んでくる。

 アルコールが身体に回って…

 

「ん…ぁ……」

 

 身体に力が入らなくて、なにも考えることが出来なくなって…

 

「大人しくなったわね。地獄の六班長も酒には敵わないのね。さあ、脱がしましょう…」

 

 シャツのボタンに指がかけられ外されて…

 すまない、マリア…

 俺は…

 

「なにを、しているのかしら」

 

「マ、マリア…」

 

 くらくらとした頭と目でマリアを認識する。

 確かに、マリアがここにいる。

 けど、なんで…?

 

「千鶴の帰りが遅いから心配になったのよ。電話しても出ないからGPS…ごほん!愛の力で見つけたのよッ!」

 

「今、GPSって言ったな」

 

「うん、言った」

 

「誤魔化したよ…」

 

「う、うるさいわね!とにかく、千鶴は返してもらうわ」

 

「そいつぁ出来ない相談だぜ姉ちゃん。今日わし等はこの兄ちゃんでしっぽり楽しむんや」

 

 あんまり意識がはっきりしないが取り敢えず友里さんの口調がおかしいのは分かる。

 

「それにほら、姉ちゃん幸せのお裾分けしとるんやろ?わし等にもお裾分けしてくれや」

 

「ごめんなさい。無理矢理やるような人達にはお裾分けなんて出来ないわ」

 

「そうかい…お前ら、この姉ちゃんに地獄姉妹の恐ろしさ教えてやれや」

 

「分かりやした…」

 

「一人であたいらに勝てるなんて思わんことやなぁ」

 

「この場を邪魔するとは…遺憾である」

 

 他の奴等も大概である。

 

「たとえあなた達が相手だろうと…負けないッ!」

 

「ぐっ!?なんだこの幸せオーラはッ!?」

 

「私達じゃ敵わない…!」

 

「独り身の私達じゃ…響…」

 

 なんだか、よく分からないが勝ったらしい。

 めでたしめでたし…うっ、気持ち悪い…

 

「大丈夫?」

 

「うぅ…気持ち悪い…」

 

 マリアの肩を借りて立ち上がった。

 最悪な気分だ。

 例えるなら、一日で一生に飲む酒を全て飲まされたような気分…うっぷ…

 

「くっ!私達姉妹が敗北だなんて…」

 

「悪いわね。これが既婚者と独身の差よ。分かったら、早くいい人見つけることね」

 

 マリア…

 それは、彼女達に効く…

 

「ぐはっ!!!」

 

 四つの骸が、座敷を転げた。

 

 

 

 

 帰りはマリアの運転する車に揺られた。

 ただの車に乗っているはずなのだが、荒れ狂うベーリング海のカニ漁船に乗っているようで漁師さんってすごいと思った。

 

「そんなこと言ってないでもう寝なさい。明日も駄目そうなら仕事休んで…」

 

「それは…出来ん…。二日酔い程度で休んでたまるか…」

 

「なら尚更寝なさい」

 

 むう。

 そうは言っても気持ち悪さが勝って眠れんのだ…

 

「しょうがないわね。ほら、眠れるまで手を握っててあげるから」

 

「そんな子供のような真似、しなく、ても…すぅ…すぅ…」

 

「ほら寝た。千鶴は千鶴が思っている以上に子供っぽいんだから。そこが可愛いんだけど」

 

 

 

 

 翌日。

 

「体調はどう?」

 

「問題ないどころか妙にスッキリして変な気分だ」

 

 ここ最近で一番の目覚めと言ってもいいだろう。

 目が冴えてる。

 

「はい出かける前にこれ」

 

 そう言ってマリアは緑茶と梅干しをテーブルに置いた。

 どういう組み合わせだ?

 

「二日酔いに効くらしいのよ。これ」

 

「なんだそのおばあちゃんの知恵みたいなのは…」

 

「おばあちゃん?」

 

 すいませんでした。

 お母さんとか言われるのはよくておばあちゃんは駄目なのか…

 まあ、ありがたくいただいてと。

 酸っぱ苦い。

 妙な組み合わせは妙な味になるものだ。

 

「それじゃあ、行ってくる」

 

「あ、待って」

 

 今度はなんだと首を傾げるとマリアは俺のネクタイ直して…

 

「はい、いってらっしゃい貴方」

 

 ん。

 マリアからいってらっしゃいの言葉とキスをもらって更に元気になった気がする。

 今日も一日頑張るぞ。

 とりあえずまずやることは…

 

「マリア、昨日のGPSの話なんだが…」

 

「な、なんのことかしら~?」

 

 まったく嘘がつけないんだからこいつは。

 まあ、あえてそのままにしておいたから昨日は助かったので怒る気にはならないが咎めておかなければ。

 まったく…




オマケ

「六堂さん!以前の恋愛ゲームを作り直しました!ぜひやってください!」

「そんなこと言ってまたマリアしか選べないんだろう?やるだけ時間の無駄だ」

「いえいえ。今回はしっかり他の人達も選べるようになってます」

「ほう?まあ、テストプレイぐらいならしてやる。どれどれ…」

(とりあえずテキトーに立花あたり選ぶか)

「よし、始まったか…」

〈ザクッ!〉

「ザク?…おい、画面が真っ赤になったぞ」

『駄目じゃない千鶴…私以外の女を選んじゃ…』

〈GAMEOVER〉

「…おい」

「ボクは選べると言っただけで遊べるなんて一言も言ってません」

「じゃあどうして作った」
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