マリアさんは結婚したい   作:大ちゃんネオ

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前回投稿から空きすぎィ!
つい最近投稿してた気がしてました()
けどしょうがないよね12月だから
師走だから
Twitterばっかやってる?
……忙しいから当然だよね!(誤魔化す)


大人のクリスマス

 12月24日。

 ケーキ食べて、プレゼント渡して、子供達を寝かせて、張り巡らされたサンタ捕獲用のトラップを掻い潜り枕元にプレゼントを置いて……。

 

「これで、クリスマス完了だな」

 

 そろそろ日を跨ごうという時間。

 ソファにもたれそう呟いた。

 クリスマスは25日だが、ぶっちゃけ24日がクリスマス本番で25日は消化試合感凄まじい。

 子供にとってしてみても25日はサンタからのプレゼントを開封してそのおもちゃで遊ぶくらいのものだろう。

 そしてあとは大晦日、お正月と空気は様変わり。

 今年一年も早かったなぁ。

 

「なにもう終わった気でいるの。クリスマスは明日が本番でしょう」

 

「そうは言ってもな。明日は別にやることないしいつもと変わらぬ休日だぞ?」

 

「じゃあ明日は私とデートしましょう」

 

 急なお誘いに面食らう。

 久しぶりのデート。と、言ってもだ。

 

「アリアと千歳はどうする。留守番させるつもりか?」

 

「まさか。鯉音がアリアと千歳のためにクリスマスパーティーするっていうからそっちに行くのよ二人は」

 

 なんと。

 初耳だぞそんなこと。

 

「だから、久しぶりに二人で。ね?」

 

 うーん……。 

 二人が心配であるが……もう大丈夫だろう。

 鯉音やお付きもいるし事故はないはず。

 

「それならいいが……」

 

「やった。それじゃあ明日は早いからもう寝ましょう」

 

 ……明日、早いのか。

 まあ、別にいいが。

 それに恐らくマリアのやつしばらく前からデートしようと計画していたんじゃ……。

 

 

 

 

 

 

 12月25日。

 サンタからのプレゼントに喜ぶ顔を見て、鯉音に連れられて行った二人を見送って、いざデートへ……。

 

「格好がなってないッ!」

 

 怒られた。

 理不尽に。

 別に問題ない格好だろう。

 普通にジーンズ履いて、シャツ着てコート羽織って。

 変なところなんて何もない。

 むしろマリアの格好の方が気合入り過ぎというかなんというか。

 

「ああもう。ほら着替えて着替えて」

 

 マリアに背中を押されて寝室へ。

 クローゼットを漁るマリアは「はいこれ」と俺が見知らぬ男物の服を渡してきた。

 暗めなグレーのニットと黒いロングコート。

 暖かそうでいいが……。

 

「おいマリア。俺はこんな服買った記憶ないんだが」

 

「当然よ。だって私が買ったんだもの」

 

 何故俺の服をマリアが買っている。

 そもそもサイズだって合ってるか疑わしい……。

 

 

 合ってる……。

 ぴったりだ。

 なんでだ……。

 

「うんうん。やっぱり似合ってるわ。よし、それじゃあ次は髪セットするわよ」

 

「まだやるのか……。というかいいだろう別にそこまでしなくても」

 

「駄目よ!久しぶりのデートなんだからお洒落して歩きたいの!」

 

 さいですか。

 ……これは、俺の持論であるがこういう時、男は流されるのがいい。

 そうする方が物事がしっかりと回るので女に全てを委ねるのがいいのだ。

 というわけで、髪をセットされた。

 ……いつぶりだろうか、こんなにお洒落な感じにセットされたのは。

 普段は寝癖を整えるぐらいしかしないからな。

 

「よし。それじゃあ行くわよ!」

 

 おー。

 とりあえず、マリアに全てを委ねていこう。

 決めるところだけ決めればいい。

 

 

 

 と、言ってもだ。

 運転は俺がするものである。

 マリアの運転技術もかなりのものだが、デートだし、マリアはバッチリとおめかししているし。

 普段から俺が運転しているし。

 とりあえずマリアがカーナビしているが……行く先は大体予想ついた。

 

 

 

 

 街を歩く。

 休日とクリスマスが合わさり普段より人の数は多い気がする。

 

「街もクリスマス一色ねぇ」

 

「今日でクリスマスも終わって次は大晦日、そして正月。今度は節分にバレンタイン。雛祭りやって千歳が小学校に入学してGWに盆が来てハロウィンやってまたクリスマス。イベントだらけだ。またすぐ一年過ぎるぞ」

 

「そうね。最近は特に一年が過ぎるのが早くなった気がして……」

 

「歳取った証拠だな」

 

 そう言ったら脇腹を突かれた。

 もう互いにいい歳なんだから別にいいだろうに。

 

「歳を取ったで思い出したけど……」

 

 マリアが俺の顔を見つめながらそう切り出した。

 

「千鶴って、老けないわよね。なんで?」

 

 なんで?と聞かれてもだな……。

 

「知らん。個人差だ個人差」

 

「うーん。別にスキンケアとかしてないのに肌綺麗だし美白だし羨ましいわ。あれかしら、千鶴の血を飲めば私も……」

 

 怖いことを言わないでもらいたい。

 毎日血液を与えるこちらの身にもなってほしいものだ。

 

「けど本当、千鶴は老けないわね。昔から全然変わってないわ。髪短くしたぐらいよね」

 

「まあ、30過ぎたから少し落ち着こうと思ってな……」

 

 前髪を弄りながらそう返す。

 また伸びてきたな、そろそろ切るか……。

 

「あ、ここ見てもいい?」

 

「ん」

 

 マリアが目をつけた店に入る。

 女性向けの店なので俺が見るものは特にないので黙ってついていく。

 そしてあれこれ悩むマリアから飛んでくる質問にそれとなく返す。

 ……なんだか、久しぶりだなこの感じ。

 新婚以来と言っても過言ではない気がする。

 

「千鶴?聞いてるの?」

 

「あ、ああ。なんだ?」

 

「これとこれどっちがいい?」

 

 白とネイビーのタートルネックの二つどちらかで悩むマリア。

 他のは悩んでもそこまでではなかったのだがこれはすごい悩んでいる。

 本気だ。

 ふむ……。

 

「それ、どっちも買ってやる」

 

「えぇ?そんな、悪いわよ」

 

「いいさ。今日はクリスマスだろう。プレゼントだ」

 

 そう言ってマリアから服を受け取り会計へ。

 ……想像の3倍の金額だった。

 まあ、プレゼントだし……。

 プレゼントだし……。

 

 

 

 いろんな店を連れ回されると早くも夜に。

 イルミネーションが街を照らし、幻想的な雰囲気とはこういうことを言うのだろうと一人納得していた。

 

「綺麗ね……」

 

 マリアはそう呟き街を眺めている。

 

「もう少し、歩くか」

 

「いいわね」

 

 俺の言葉に同意するとマリアは腕を組んできた。

 そして俺を見上げると、可憐な笑顔を咲かせる。

 ああ、ずるいなと思う。

 魅了されてしまうではないか。

 いや、魅了なんてものはとうの昔にされていた。

 いつまでも、この笑顔は変わってほしくないものだ。

 

 

 

 少し歩くと大きなクリスマスツリーが飾られていた。

 周りには俺達のようなデート中の恋人や夫婦が多く見られる。

 

「ここなら、ちょうどいいわね」

 

「ちょうどいいって、何がだ?」

 

「それはね……はい、これ。クリスマスプレゼント」

 

 小さな、ラッピングされた箱を手渡すマリア。 

 受け取るとわりとしっかりとした箱だということに気が付く。

 開けていいと言われたので開けてみると、プレゼントの中身は腕時計であった。

 それも、ブランド物の。

 

「千鶴。あんまりブランドとかこだわらないから。安いのつけてると格好つかないわよ。あなた一応幹部なんだから」

 

「……これは、つけて仕事出来ないな」

 

「ええ!?なんでよ!別に問題ないでしょうこれ!」

 

「そういう問題じゃなくてだな……。その、任務の時に壊してしまうかもしれんし……」

 

「もう。任務の時は外して本部にいる時は着けるって考えはないの?」

 

 あ、たしかにそうだな。

 あんまりに嬉しくて頭が回っていなかった。

 

「……そうだな、そうする」

 

「ええ。そうして」

 

 そう言って微笑むマリア。

 ああ、自分が情けない。

 時計屋なんて今日は行っていないので前から準備していたのだろう。

 だというのに俺は何も準備していなかった。

 ここ数年はプレゼントをあげたりもらったりということをしていなかったから……。

 

「すまないマリア……。お前に返せるものがない……」

 

「いいのよ。それに今日服買ってもらったし……」

 

「だが値段が釣り合わんだろう」

 

 ああ、くそ。

 情けない。

 自分が情けない。

 なんて駄目な男なんだろうか。

 自己嫌悪に陥る。

 そんな時、ある光景が目に入った。

 これで、返せるとも思っていないが、それでも……。

 

「千鶴そんな凹まな……っ!」

 

 唇を合わせる。

 数秒が永遠へと引き延ばされる。

 唇を離すのが惜しい。

 

「あっ……え、その……」

 

「……すまない。今はこれでしか返せない。また後でちゃんと時計の分は……」

 

「い、いいのもう!その……充分、だから……」

 

 顔を赤くして俯きがちにそう言ったマリアの声はどんどんボリュームが落ちていった。

 

「私からするつもりだったのに……」

 

 本人は聞こえないように呟いたのだろうが生憎と地獄耳なのだ俺は。

 だが、聞こえなかったふりをしてマリアの手を引いてこの場を後にした。

 そろそろ、アリアと千歳を迎えに行かなければならない。

 それに……恥ずかしいのは、マリアだけではないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 帰りの車内は賑やかになった。

 今日あったことをアリアがたくさん聞かせてくれたからだ。

 

「ねーねー。パパとママ、おしゃれしてるけどなにしたの?」

 

「今日はパパとデートしてきたのよ~」

 

「えー!ずるいずるい!アリアもパパとデートしたい~!」

 

「アリアにはまだ早いわ~。ねー千鶴?」

 

「そうだな……。今度、デートするかアリア。しっかりとエスコートするよ」

 

「なっ!?」

 

「やったー!パパとデート~」

 

 マリアが抗議を訴える視線を俺に向ける。

 怖いからやめてもらいたい。

 

「千鶴。私の時はエスコートするなんて言ったことないわよね?」

 

「別にいいだろう。アリアは子供なんだからちゃんと見てあげないといけないし」

 

「ふん。もう知らないわ」

 

「おい……。拗ねるなこれくらいで……」

 

「許してほしかったら……また、デートしましょうね?」

 

 マリアを横目で見る。

 優しい笑みを浮かべるマリアを見たら、答えは自ずと決まる。

 

「ああ」

 

 恐らく、マリアといればずっとデートさせられるのだろう。年甲斐もなく。

 だが……そんな将来を、俺は楽しみにしている。

 とても明るく、素敵な未来だと、そう思えるから……。

 




オマケ クリスマスプレゼント

『俺様を手にして、お前はなにをする?』

千歳「宇宙最強の剣豪になる……!」




マリア「どうしましょう千歳がおもちゃの剣と会話するように……」

千鶴(プレゼントミスったかな……)
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