俺は気付いてしまった。
「真島さんは俺に気がある…」
待て!早とちりかもしれない。よく考えてみよう。
「真島さんとは、居残り仲間で毎日一緒に帰っている。そして気のあるそぶり」
実質カップルではないだろうか?
「しかし、付き合ってるわけでもない。真島さんから告白してこないかなぁ…」
そう呟くと強く扉を開けられる。デジャブを感じる。
「甘い!考えがあさはかだわ」
「姉ちゃん!?聞いてたのか!?」
「独り言が大きいのよ。私の部屋まで聞こえたわ」
姉ちゃんに聞かれてしまった…恥ずかしい。
それにしても今日の姉ちゃんは機嫌が悪い、彼氏にふられたのかもしれい。けして俺のせいではない。
「告白されるのを待つなんて舐めてるわ!そんなんだから今まで彼女がいないのよ」
グサッとくる。
「本当に気があるかもわからないでしょ?」
「確かにそうだ。何も言い返せない」
「まったくしょうがない弟だね。私がアドバイスしてあげるわ」
口煩い姉ちゃんが女神に見える…少し不安だ。
「ありがてぇ姉様!」
「その呼び方やめて。まずはその子の気持ちを確かめるのよ」
「真島さんの気持ち?なるほど本当に気があるのか確かめるのか」
「そうよ。好きなタイプとか今好きな人がいるのか聞いてみなさい」
「わかった。明日の放課後に仕掛けるよ!」
「頑張りなさい。あと独り言を抑えなさい」
自分の部屋に帰る姉ちゃんを見送り、ふと考える。真島さんが俺に惚れていることがわかったらどうすればいいんだ?抱きしめるか?
放課後、真島さんとゲームセンターに来ているが話を持ちかけるタイミングがみつからない。この格ゲーが終わったら切り出そう!
「また私の勝ち、なんで負けたか…って聞いてんの?」
「…な、なにっ?」
「調子悪いの?休憩する?」
「…大丈夫。飲み物買いに行こうぜ」
こんな俺を心配してくれるなんて、結婚したい。じゃなくてチャンスが来た真島さんの気持ちを確かめるぞ!
「真島さんって好きなタイプとかある?」
なんだかキモいな俺…。
「急になにさ。声裏返ってキモいよ」
直接言わなくてもいいじゃん!挫けそうだぜ姉ちゃん!皆んなオラに元気を分けてくれ!!
「いやあれだよ。ギャルゲーの女の子が攻略出来なくてアドバイス貰おうと思ったのさ」
「ふーん」
即席にしては良い嘘がつけたぞ!その調子だ!頑張れ俺!
「真島さんしか頼まないんだ!」
「じゃあ次の勝負で買ったら教えてあげる!ジャンルは銃ゲーでスコア勝負だよ」
「いいぜ!銃ゲーは得意分野だ」
勝ったッ!第3部完!運は俺を味方している!銃ゲーで真島さんに負けたことは1度もない。
「やったー!初めて勝てたよ!」
「うぅ…(男泣き)」
なんだあのスコアは!カンストしてるじゃねぇか!ボーナスタイム長くない?俺のとき1度もこなかったよね?!
「ハードラックとダンスっちまったぜ」
「なにかっこつけてるの?負けたんだから言うこと聞いてね?」
「ヘアッ!?」
「言ってなかった?弱者にはなんの権利も選択肢もない!」
悪魔だこいつ…。これから俺はどんな罰を受けるのだろう。想像するだけで汗が止まらない。もうだめだぁ…おしまいだぁ。
「これから私を下の名前で呼びなさい!」
「えっ…」
「ほら早く読んでみて!」
「…椿…さん」
「でへへ。心地いいですなぁ」
ヤベェ。急になに言ってるのこの子?これ確かめなくても俺に惚れてるだろ!よし告白しよう!結婚しよう!
「俺のこと好きなの?」
ヒロイン以外名前が決まってない