『これはキオクだ 4年前の記憶 まだ僕が人間であることを失う前の記憶』
「よ…よかった…優ちゃんだけでも逃げれたら…僕は…」
百夜ミカエラはフェリドにやられた傷により今にも死にそうだった
そこに吸血鬼が来て、フェリドが撃たれてることを知った吸血鬼はミカエラを殺そうとした。その時綺麗な、けれどもどこか威圧が込められた声が吸血鬼たちを止めた。
「やめなさい、その人間は私のものです」
その声の主は、日本にいる吸血鬼を束ねる女王クルル・ツェペシだった。
クルルを見て吸血鬼たちは動揺している。
それらを無視してクルルはミカの血を舐めると、床に倒れてるフェリドを見た
「これはいったいどういうことかしら?フェリド・バートリー」
クルルが聞くと倒れていたフェリドはニヤっと笑って体を起こした
(そんな…確かに頭を撃たれたはずなのに…)
ミカはただ絶望していた
「これはこれは、我らが吸血鬼の女王クルル・ツェペシ。君はいつも綺麗だねぇ」
「あらありがとう、あなたも相変わらずいやらしい顔で笑うわねぇ」
二人はその後も軽く言葉を交わすが、クルルは今回の件でフェリドに問うた
「あなたはワザと逃した、私の飼ってた天使を。一人は逃げ、一人は死にかけてる、この事件に弁明ができるというのなら今すぐ「いや〜」…」
クルルの言葉を遮ってフェリドは口を開いた
「弁解すべきは君の方じゃないかなぁ?君は天使の呪いに触れた、それに君も昨日お気に入りの子を逃したじゃないか。これらを僕が上位始祖会に言えば…」
クルルはフェリドの話を黙って聞いていたがフェリドの発言の中に反応した
「…え?よく聞こえなかった。上位始祖会が何?」
「だから〜僕がこの件を…」
フェリドが同じことをもう一度言おうとした瞬間、殺気の籠もった攻撃をなんとか避けるがそれも悪あがきでしかなく、腕を切断されて5秒もしないうちにクルルはフェリドを踏みつけていた。
第七位始祖が手も足も出ない程圧倒的な力を持っているのが第三位始祖で女王のクルルなのだ。
フェリドはクルルに降参すると切断された自身の手を拾って退散した。
そしてクルルは今にも死にそうなミカに注目した
「おい人間、まだ生きたいか?私ならお前に命をやれるぞ、永遠の命を」
「……要らない…」
ミカはなんとか拒否の意を唱えたが女王にはそんなこと関係なかった
「ははは。そうか命は要らないか、だがお前に選択権はない。私の血を飲みお前は…人間をやめろ」
クルルは自分の唇を噛み血を出すとそれをミカに飲ませた
「うわあああああぁぁあああ!!!」
ミカは身体中をなにかが駆け巡る違和感に耐えられなくなり意識を失った
(あの時から僕は人間であることをやめた。)
今ミカは吸血鬼の都市サングィネムで貴族を集めて今後の作戦を話している広場に来ていた。
「我らは《日本帝鬼軍》を殲滅することに決めた、戦争だ!
世界の安定を守るため我らは欲深い人間どもを皆殺しにする!」
クルルが人間どもに戦争することを決めるとそこに集まっている吸血鬼どもは
「オオオオ!」と闘志を燃やしていた。
(今あの子はどんな姿なのかしら…ウフフもうすぐ会えるからね、私の可愛いシオン)
クルルは頬を少し染めてニコニコと笑顔だった。
「…ックシュン!」
「あら?シオン風邪でもひいたのかしら?」
「最近ぐーたら生活が多いからじゃない?」
クロとヒメは自身の主人を見ては「「移さないでよ」」と口を押さえている
「いや…多分誰かが噂をしてんのかも。めんどくさいことでも起きるんじゃない?」
シオンは空を見上げた。
(あれから随分たった。元気かな…会いたいな久しぶりに)
優しい風がシオンの顔を撫でる、その心地よさがどこかあの女王様と重なって
シオンはそっと目を閉じ、もう少し風を感じていた。
次回少しシオン君登場します!
これからなるべく頻繁に更新するようにしますのでよろしくです!