その翼は何処へ   作:フェネック

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勤めている会社の同僚が一気に部署変えしたので、受け持ちの仕事が増えたという最近の事情。すみません(泣)

一応、これは昔書いたやつですね。


空高く舞う死神

2011年5月2日 午前1時 パシュトゥニスタン・イスラム共和国

 

 

 

 

 

 

 

 

暗闇が支配する空。

それが私達の庭であり狩り場だ。午前中ずっと燦々と輝いていた太陽は既に地平線の彼方へと消え、地上を照らすものは満点の星空と月だ。我々は雲の中に隠れるように上手く飛んでいる。

 

 

 

『ガントレット2ー1よりリーパー0ー2。目標の戦域パパ・ブラボー411に進入した。…ガンレディ』

 

 

 

数百メートル先の前方を飛行する僚機からの無線通信がヘッドホンに響く。操縦輪を握る手に力が入る。同時に呼吸のスピードが早くなり、心臓の鼓動音が耳に入ってくる。…落ち着け。いつもどおり、いつもどおりにすれば無事に終わる。

 

そう自分に言い聞かせても、まだ鼓動が早い。この役割を与えられて様々な任務に従事しては戦闘を経験した。

 

それでも戦闘に怯えたり、手が震えるのは私がまだ子供だと言う事か?

 

 

 

『───リーパー0ー2。ジャック(バグラム基地コールサイン)から通信…既に味方の特殊部隊が交戦中とのことだ。状況を開始する。オーバー』

 

「0ー2、了解。アウト」

 

 

私の隣にいるコ・パイロットがそう答えると、暗視装置を装着する。

 

先頭を行く『ガントレット』と距離が段々と離れ、オービット旋回と呼ばれるこの機体特有の対地攻撃時の為の左旋回を開始する。

 

 

 

 

 

────ACー130U“スプーキーⅡ”

 

 

 

 

ロッグヒード社の輸送機Cー130“ハーキュリーズ”に大量の重火器を搭載させた局地制圧用攻撃機(ガンシップ)

 

U型の武装は毎分3600発以上のGAUー12 25mm5砲身ガトリング砲1門、ボヨールド40mm機関砲1門、M102 105mm榴弾砲1門を搭載しており、この火砲により形成された地上攻撃は半端ではない。

 

そして『リーパー0ー2』のコールサインを持つ機体に搭乗する“彼女たち”……“ウィッチ”のみで編成されたスプーキー・ウィッチーズ(またはガンシップ・ ウィッチーズ)だ。

 

その機体の機長を務めるアメリア・ウェンライト少佐は魔法力を発現させると、自身の固有魔法である魔眼を使い、味方の地上部隊を探す。

 

…魔眼とは言ったものの彼女の魔眼にはネウロイのコアが見えたりすることはない。そのかわりに十数キロ先の目標すらはっきりと判別出来る超視力を持つ。

 

 

 

「───見つけた。……回収地点から北に約2.5……ガンナー、確認出来る?」

 

 

ウェンライト少佐の問いに数秒経ってTVオペレーターから返事がくる。

 

 

『確認。報告にあった特殊部隊数名と護衛対象……他数名はおそらく対象の護衛かと。それと爆発および曳光弾を確認、部隊近くに歩兵ネウロイ多数、およそ一個中隊規模』

 

 

無線を切り替え眼下の地上部隊に呼び掛ける。

 

 

 

「リーパー0ー2よりコヨーテ1。応答を」

 

 

 

『こちらコヨーテ1、リーパー0ー2!よく聞こえ───ク ソッ……左から5体来るぞ!!ライトガンナータイプ、やらせるなッ!!!』

 

 

無線越しに聞こえる散発的な銃声と怒声───そして爆発音が響く。超視力を使い部隊を注視する。

 

 

護衛対象と特殊部隊数人を中心に他の隊員が扇状に陣取り、山の麓からビームガン、機銃を撃ちながら登ってくる歩兵型ネウロイ“ハンター”に銃撃を浴びせていた。

 

巧みに配置された特殊部隊員が互いの死角をカバーする十字砲火をおこない、対象から先に少しずつ後退する光景にアメリアはとても真似は出来ないと思うと同時にウィッチでもないのにネウロイを次々と屠る特殊部隊員に尊敬の念を抱く。

 

 

『───長!…機長!ウェンライト少佐!交戦許可はまだですか?早く撃たせてくださいよー!』

 

 

少しの間おもわず呆けていたアメリアはTVOの声で現実に戻る。ブームに手を掛けると僚機のガントレットへ無線を繋ぐ。

 

 

「ガントレット2ー1、こちら0ー2。ジャックから交戦許可は?オーバー」

 

 

『0ー2少し待て。…ジャック、こちらガントレット2ー1。味方特殊部隊と護衛対象を確認した。航空支援が必要だ。交戦許可を』

 

 

『───ジャックよりガントレットおよびリーパー。標的への交戦を許可する、繰り返す交戦許可。良い狩りを』

 

 

バグラム基地指令所のオペレーターが口に出した言葉におもわず口元に笑みを浮かべているであろう隣のコ・パイを見やるアメリア。

 

思った通りに不気味な笑みを浮かべていたコ・パイのオーブリー・オルブライト大尉を見たアメリアは溜め息つく。それにオーブリーが不思議そうに首を傾げる。

 

 

「何ですか少佐?」

 

「いや、ちょっと……ねぇ」

 

 

再び首を傾げるオーブリーを放って、FCO(火器管制官)に指示を出す。

 

 

「FCO、ターニャ。交戦許可が下りたわ。後は任せる」

 

 

『了解したわ少佐』

 

『FCOよりオールガンズ。狩りの時間よ、いつもどおりに仕事をこなし、いつものようにお客さんを……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『焼き尽くせ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 地上  シャヒコト渓谷 リマ1377点

 

 

 

─────MSG. B.Reyes

 

 

 

 

『デルタ・フォース』

 

 

 

正式には第1特殊部隊作戦分遣隊デルタ(1st Special Forces Operational Detachment-Delta)と呼ばれ、リベリオン軍切っての精鋭である彼等の任務は敵戦線後方からの奇襲や要人救出など……通常の戦闘部隊では達成出来ない、不可能な任務に彼等は従事する。 だが、その活躍は公には出ない。リベリオン政府がデ ルタを公式に認めていないこともその要因の一つだろう。

 

 

他国でさえ持たない最新装備や新型火器、車両、システムを使うことも要因に加えるがもっとも知られたくない要因の一つは彼らが請け負う任務に“汚れ仕事”が あることだ。

 

 

メディアには悟られたくない事実が多々ある特殊部隊を隠す為にリベリオン政府が彼らに背負わせた十字架は重い。世界中の憧れでヒーローまたはアイドルであるウィッチとは距離が離れすぎている。

 

 

 

 

 

ウィッチの光にデルタの影あり───。

 

 

 

 

 

だが、汚れ仕事ばかりでは彼らは納得しないし、暴れたくもない。

 

パシュトゥニスタンでのコマンダー型ネウロイ(前線指揮官型)の捜索および排除を目的として動いていたデルタに今回回ってきた任務は要人の救出。しかも敵地のど真ん中と言っても過言ではないほどの危険地帯に赴くのだ。

 

 

 

当然、彼らは狂喜し了承した。

 

カンダハールからナイト・ストーカーズ(第160特殊作戦航空連隊)のMH-60ブラックホークに乗り、南に位置するネウロイ回廊こと『シャヒコト渓谷』に向かい────現在に至る。

 

 

 

デルタ隊第一分隊指揮官のブランドン・レイエス曹長は対象である要人を背後に伏せさせ、自身が持つHK416カービンで狙いを定め十発前後をハンター部隊に発砲し、2体を排除する。

 

 

「ウィル、ランドン後退しろ!ベネット、デニスは援護だッ!!!」

 

 

レイエスの指示に即座に行動開始するデルタ隊員たち。一番前にて銃撃していた二人が全速力で駆け上がり始め、その二人を援護する為の激しい銃撃が開始され、ハンター数体が光の塵と化す。

 

右翼を担当している第二分隊も同様な動きで徐々に後退してはハンターに銃撃を浴びせていた。

 

10キロ近くある分隊支援火器(SAW)のMK48機関銃をハイレディで持って走って来るランドンが岩場へ滑り込むと、依託射撃でハンター部隊を釘付けにする。 一足先に位置についていたウィルは20インチモデルのHK417で7.62mm弾をハンターのコアがある胸のど真ん中や頭を的確に撃ち抜いては歓喜の声で叫ぶ。

 

ハンターも負けじと、その数に物を言わせ濃密なビー ムガンや機銃による弾幕でデルタ部隊に攻撃する─── 応戦するデルタ。

 

 

「1時方向に新たなライトガンナー!」

「任せろッ!!」

「次、10時のアサルト!……よし!」

 

 

数々の修羅場を経験してきた彼らは銃撃されているのにも関わらず、生き生きしている。

 

アドレナリンが煮えたぎっているのか、それともおかしくなってしまったのか。 第三者から見ればおおよそこう思うだろう。

 

 

 

だが、これが『デルタ』であり─────精鋭を表す“戦闘スタイル”だ

 

 

 

レイエスが数発ずつハンターに撃っていると、マガジンが空になる。 空になったマガジンを背中のバックパックの中に素早く入れ、ポーチから新たなマガジンを取り出し装填する。その動作はものの数秒以内、熟練した動きだ。

 

レイエスが再び応戦しようと銃を構えた瞬間、背後で発砲音が響いた。彼が振り向くと後ろの岩場に隠れていた要人がAKS-74Uを構え、2~3発ずつの射撃をおこなっていた。

 

全身白装束で顎髭が長く伸びている男は先ほどまでの少し怯えていた様子とは変わり、その目は戦士のように……猛禽のごとく鋭かった。

 

 

「伏せていてくださいッ!!あなたは───」

 

「私も戦士だレイエス曹長。たとえ私が死のうがそんなことは関係ない。こんな老いぼれ、此処でこの命散ろうが悔いはない」

 

 

レイエスは尚も食い下がろうとしたが応じる気はないのだろうと諦め、「では、お願いします」と自分の隣へと移動させる。

 

位置につくと射撃を続行し始める彼は……パシュトゥニスタンの対ネウロイ組織『アル=カーイダ』の司令ことウサーマ・ビン・ラーディン大佐(リベリオン軍 上層部による特別階級)だ。

 

80年代のネウロイ・パシュトゥニスタン侵攻時には 『ムジャーヒディーン』の一員として戦って勝利に貢献したベテランだ。

 

侵攻時に数々の武勲を成し遂げたことによりパシュ トゥニスタン以外の中東の国々でも英雄としてその名 が知られており、政治的にも影響力は大きい。

 

なんでも、カーブルでの会議に参加するために輸送機で移動中にネウロイに襲われたらしい。運が悪い。 ……そんな彼を失うことを恐れたリベリオン政府は付近で任務中のデルタに救出を命令したのだ。

 

レイエスも銃撃に参加すると、機関銃を装填中のランドンを援護していたウィルが何かに気づき報告する。

 

 

「12時より新たなハンター部隊ッ!!!約2個中隊規模。コイツらゴキブリかよッ!!」

 

 

ウィルの言葉にレイエスは頭を上げソレを視認する。

 

 

「ガントレット!出番だ。すぐに火力投射を要請する!標的はストロボより南にいる奴らすべてだッ!!」

 

 

『了解したコヨーテ。頭を下げてろ』

 

 

 

その無線が聞こえた次の瞬間には、地上に無数の花火が咲き乱れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地点上空.3000m

AC-130U SpookyⅡ ──CS.“Reaper0ー2”

 

 

 

 

 

 

操縦席にいるウェンライト少佐の命令によりFCO(火器管制官)のタニア“ターニャ”マッカートニー軍曹が攻撃担当クルーたちに指示する。

 

 

「TVO(TVオペレーター“ガンナー”)カルル。地上部隊より目標指示、標的はストロボより南にいるサーマルすべてだ。準備できしだい撃て」

 

 

「だから『カルル』じゃなくて『カール』です よッ!!ダ────もうっ!」

 

 

そう叫ぶのはこのスプーキー・ウィッチーズ唯一の男性乗組員のカール・アイブリンガー軍曹だ。彼はカールスラント連邦空軍から研修目的に派遣されたガンシップクルーで、ウィッチーズからは『カルル』の愛称で呼ばれる。本人は気に入っていないが。

 

彼の隣にいる赤外線検出担当官のフィオナ・エインズワース軍曹が肩をぽんぽんと叩き、話掛ける。

 

 

「───大丈夫……私は気にしないから」

 

 

「いや、俺が気にするから」

 

 

『もう慣れたろーカルル?そんな一々気にすんなって。こんな“美”少女たちから呼ばれるんだ。ありがたいと思え、金払え』

 

 

「何故『美』を強調する『美』を!つか呼ばせたら金とるのかッ!?」

 

 

『さっさと撃て!カルル』

 

 

「ダ────ッ!!!わかったよ。FCS異常なし、標的確認。味方が近い、最初は40mmでヤるぞ。発射」

 

 

カールがディスプレイのサーマル映像に映し出された標的(ハンター群)に照準を重ね、スティックのトリガーを引く。

 

ドウッドウッとボヨールド40mm機関砲が最初の火蓋を切り、40mm砲弾の速射をハンターへと浴びせる。 初弾と数発は至近だったが、残りがハンター部隊に直撃し十数体を排除する。

 

機内にある貨物室だった場所にはスプーキーの攻撃の要である砲熕兵器と砲弾が所狭しと搭載され、装填兼魔法力注入要員である砲手たちが各武器に位置につき、今は砲手の一人が40mm砲弾のクリップを新たに装填する。

 

 

「前衛の標的群に直撃弾多数。グループ1はほぼ無力化、グループ2は散開……3は未だ密集している。3を105mmで叩く。105mm、ガンレディ?」

 

 

『105mmガンレディ(準備良し)』

 

 

武装を切り替え、発砲する。

 

音速で放たれた砲弾が標的群の中央に着弾すると着弾点近くにいた十数体がかき消え、爆発による衝撃波と爆炎、破片がサンドイッチされたパンチをその周りにいるハンターへと喰らわせる。効果は絶大だ。

 

爆炎がおさまると着弾点付近のハンターは十数体程度しかおらず、残念なことに生き残ってしまったハンターが地面に倒れ、もがいていた。

 

 

 

「グループ3無力化」

 

『支援に感謝するリーパー!これより移動を開始する』

 

 

 

チカチカと点滅する赤外線ストロボを付けたデルタとアル=カーイダの民兵たちが護衛対象のビン・ラーディン大佐を守る態勢のまま渓谷中腹にある回収地点へと向かう。

 

すると、ハンター部隊の中から噴煙を吐きながら突き進む何かが高速でデルタ部隊の左至近に着弾した。

 

 

 

『ATタイプのロケット弾攻撃を確認』

 

 

「見えた。グループ2……40mm撃て」

 

 

 

砲弾を受けたATハンターが吹き飛ぶ。残存ハンターはそれでも追い続けていた。

 

 

『────0ー2、こちらガントレット。別の戦域上空を飛行中のプレデターが渓谷に移動中のトライジャ級陸戦ネウロイの群れを捕捉した。……本機はこれより味方航空部隊と共に迎撃に向かう。オーバー』

 

 

『0ー2了解。アウト』

 

 

ガントレットが旋回し、離れていく。これで戦力は半減したが任務に支障はない。

 

順調に進む地上部隊を監視しつつ旋回するスプーキーⅡだったが、IR担当官のフィオナが新たなセンサー情報を報告する。

 

 

「…IRに反応。地上走査レーダーにも。低空で地上部隊に接近中の機体を捕捉」

 

「見えた。ネッサー(航空ヘリ型ネウロイ)だ。数2、味方部隊がヤられる前に始末するぞ。イコライザーレディ」

 

 

カールがスティックのカーソルボタンでGAUー12 25mm5砲身ガトリング砲の俯角を調整する────発射。

 

 

 

ヴアァァァァァァァァァァ!!!

 

 

 

砲身が高速で回転し始めたと思うと、けたたましい射撃音と同時に真っ赤に火を吐き、毎分3600発以上の25mm徹甲焼夷弾が地上へと“鋼鉄の雨”を降らせる。

 

雨の直撃を浴びたネッサーはテイル部分をもがれ安定性を失い、地面へと叩きつけられ消滅。何とか回避しようとジグザグに飛行していたもう1機にも雨が容赦なく降り注ぎ穴だらけとなり墜落する。

 

 

『よくやったカール』

 

 

ウェンライト少佐の褒め言葉に笑顔を作り頬をかくカール。

 

 

「い、いやぁ───ぐぼッ!?」

 

 

フィオナが隣の席からカールの腹部へと拳を叩き込んだ。突然の奇襲により腹を押さえ呻き声を上げ、床でジタバタする被害者(カール)

 

 

 

「………」

 

「お…俺なんか悪いこと……したかな?」

 

 

「知らん」と一言呟いたターニャはニヤニヤと笑みを浮かべる。ターニャが再びディスプレ イに目を向けると、ヘッドホンや機器から突如として警告音が鳴り響いた。

 

コックピットでも同様に鳴り響いていた為、機長であるウェンライト少佐が声を出す前に電子戦担当官(EO)が叫ぶ。

 

 

 

「ロックアラート!?回避、回避ッ!!」

「畜生!どっからだ?!」

「カール!索敵急いでッ!!!」

 

 

忽ちに騒然と化した機内。ウェンライトがオービット旋回を中断し、回避態勢に入った直後、一定間隔で鳴っていたアラート音がミサイル発射を示す鳴りっぱなしモードに切り替わる。

 

 

「アクティブジャマーオン!」

 

 

EOのオドワイヤーが機外に装備されているQRSー84対赤外線ジャマーを作動。地上から突き上げてきたネウロイの赤外線誘導ミサイルがシーカーを惑わされ、あらぬ方向へと進み起爆する。

 

 

「クッ……!」

 

「次来るぞッ!!!」

 

 

ウェンライトが機体を操り必死に急旋回しているが元は輸送機。期待通りの機動性が無いので動きが鈍い。

 

アクティブジャマーが迫り来る4発のうち2発に効果を発揮するが、残りの2発はそれでも突っ込んでくる。

 

 

「フレア!フレアッ!!!」

 

『フレア発射!』

 

 

ディスペンサーからマグネシウムの光を放つ欺瞞弾であるフレアが散布され、ギリギリの距離でミサイルがフレアに食いつき、爆発。至近距離だった為、飛び散った細かな破片が機体に当たる。

 

 

「見つけた!シュヴェル(対空車両型)だ。数1、機長!旋回を」

 

『今やっているわ!』

 

「……よし射線確保!105mm発射!!」

 

 

照準内におさまった戦車の車体を利用した対空車両型に向け、必殺の105mm砲弾を喰らわせる。

 

直撃を受けたシュヴェル級は砲塔が宙高くへと舞い上がり、まるでガラスか陶器物を割ったかのように光の破片と化し消滅する。

 

静まり返った機体。 ただ、エリソン社製T56ターボプロップエンジンの呻り声のみが響く。

 

緊張感から解き放たれたクルーたち。その事をよそにウェンライトのヘッドホンに地上部隊からの無線が入る。

 

 

 

『───こちらコヨーテ1。回収ヘリに搭乗、対象は無事だ。……リーパー0ー2、いや、ガンシップウィッチーズ───支援に感謝する。オーバー』

 

 

特殊部隊員からの言葉に胸を撫で下ろすウェンライトは一息つくと言った。

 

 

 

「こちらリーパー。私たちのおかげだけじゃないわ。地上で対象を守った貴方たちの方がずっと立派だったわ。 また、どこかで会えばその時は……よろしく」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「0ー2───アウト」

 




多分ですが、もしかしたらまたこんな感じの番外編を投稿するかもしれません。あぁ……肝心の本編続きは鋭意執筆中です。ネタ探しに何かおすすめの本とかありませんかね?

ではでは、またいずれ。今度は出来るなら本編で
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