仮面ライダー龍騎 unite   作:moriseo

19 / 46
今回で4章が完結します。
普段は主人公の開斗からの視点を描いていますが、花枝の活躍を描くのはかなり新鮮な気分でした。

読後、よろしければお気に入り等お願いします。励みになります。


4 禁断の魔術

 『ユナイトベント』

 これがあたしのジョーカー。

 ブランウイングとパシフィックエンジェルが光に包まれる。白鳥の仮面を被った天使が降臨した。名はミケランジェロ。

 神々しい姿に、ビートは唖然としている。

「な、なんだ。・・・だからどうした。俺と同じことしただけだろ。やれ」

ビートはベヒーモスに攻撃するよう命令をした。声が震えているのがわかった。ボクシングの試合では威勢がいいのに。

 まあ、本当に命がかかっているとなると怖いものか。

 今一瞬自分の初陣を思い出した。それはモンスターとの戦いだった。今思えば、ライダーと戦うのは初めてかもしれない。

 ベヒーモスは動かない。ミケランジェロのせい。

 ミケランジェロが放つ光を浴びたモンスターは服従する。動けなくなる。

「どうしたんだよ。動け、動けよ」

大きく手を動かしたりしてベヒーモスにアピールするビート。だけどそんなので動いたら溜まったもんじゃない。その巨体はびくともしない。

 あたしはゆっくりと近づいた。

 足がすくんで動けないのかしら。そこにウイングスラッシャーで一突き。見事相手を転ばせた。

 首元に刃を突き付ける。

「どうしてあなたの腕は治ったの?」

「・・・あんた、あのときの保険会社の人か。まさか女に負けるなんてな。・・・治ったのは腕だけだ。まだ内臓とか肋骨っていう体の内部は治ってない」

余計に疑問が深まった。治すなら内臓の方が簡単そうだけど。けれどボクシングの練習に復帰したいなら、・・・外部だけ治せばどうにかはなるか。

 でもどうやって?

 

 

 

 それは渚川花枝が今日この病院を訪れる少し前の出来事。

 力山大志の病室には大きなハードで顔を隠した人物が入ってきた。面会に関しての制限は緩くしていたものの、どうして。

「力が欲しいか?腕を直して欲しいんだろう?」

高い声だった。女性に思えるが、その割には背が高い。

「治せるのか?すぐにだ。俺には時間がない」

力山の声は震えていた。謎の人物を前にして、半信半疑になっていた。

 それもそう。

 目の前に時計が描かれたカードを見せられて疑惑の念を持たない人がいるとすれば、それはライダーだ。

 力山はまだライダーではない。

 この人物は、力山をライダーにするためにやってきたのだ。

「いいだろう。お前の腕だけはすぐに治してやる」

『タイムベント』

持っていたカードが輝き出し、力山の包帯が巻かれた腕に光が灯った。

 それから力山は腕を動かすことができた。まだ半信半疑だ。だが、包帯をとっても問題がない状態になった。一瞬で。

 自分の腕をまじまじと見つめた。信じられないが、治っている。痛みもない。調子に乗ってシャドーボクシングをしてみた。

 すると痛みが体に迸る。痛んだのは、自らの腹部だった。つまりまだ内臓は治っていない。

「外側だけは治してやった。内臓等も治したいなら、ライダーになれ」

「は?」

すぐに聞き返した。

 ーライダー?さっきから何者なんだこいつ。

 力山の承諾も得ないまま、謎の人物はスマホを取り出した。

「鏡にかざせ。そうすればお前はライダーになれる」

その後、ライダーについての説明が軽くなされた。耳には残っていたが、意識して聴けていなかった。意味のわからない内容だからだ。

 謎の男もしくは女はすぐに姿を消した。

 こうして力山は仮面ライダービートとなった。

 

 

 「ふーん、そういうことね」

多分その謎の男もしくは女は、さっきあたしがすれ違った人なんだろう。

「だから俺は内臓をすぐに治すために、ボクシングで勝つためにライダーになった」

 この時、あたしに一瞬の迷いが生じた。 

 勝負はあたしの勝ち。でも、この人を生かすも殺すもできる。

 それにしても、タイムベント...,

 そんな化け物じみたカードがあるなんて。その謎の男もしくは女もライダーなのかしら?

 運営って考えもあるわよね。このライダーバトル、スマホのアプリになってる以上、運営があるはず。

「あなた、あたしに協力しなさいよ」

「え?」

まあそういう反応になるとは思ったけど。あたしが最強なのよ。

 その後、力山を解放した。現実世界に戻ると、とりあえず保険金が降りる手続きをしてもらった。お金は欲しいだろうしね。

 万が一何かあったとき、とりあえずこの人を頼ろうかしら。

 

 病気を出ると、開斗から連絡が来ていた。

『土日空いてるだろ?どっか出かけないか?』

珍しい。そういえば最近はデートも行ってなかったなあ。

『いいよ。ディズニー行きたい!』

開斗はOKとスタンプを送ってきた。

 

 このデートがあんなことになるなんて思ってもいなかった。




次回予告 5章
 ディズニーランドでライダー通知が届き、開斗はミラーワールドに突入する。
「白い、ライダー?女か?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。