仮面ライダー龍騎 unite   作:moriseo

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折り返し地点まで到達しました。前半戦終了といったところです


5 渡る芸能界ライダーばかり

 「また女性ライダーか」

俺は早々に喧嘩を売った。レベル表示は偶々俺と同じだった。だから行けるだろうと舐めてかかった。

「その言葉、聞き飽きたわ!」

ヴィーナスは右手の針状のバイザーで俺に殴りかかってきた。

 仕込んでおいたカードを装填完了させる。カードを引くぬく隙を見せないまま、俺はドラグレッダーを召喚した。

 ノックバックしたヴィーナスは後ろにいた黄色のバズスティンガーに受け止められた。なるほど、人型のモンスターはスピーディな動きができるんだなと思った。この時1匹ではその程度だろうと舐めていた。

 刹那、俺の背中に激痛が走る。痛みの方向は二つ。どういうことだ?

 振り向くとそこには青と赤のバズスティンガーがいた。相手はいつのまにアドベントをしていたんだ?

「あたしの契約モンスターは3匹で1つ。アドベント1枚で3匹召喚されるわけ」

というと相手はバズスティンガーが三匹描かれたアドベントを見せつけた。

 4対1は明らかに不利だ。ドラグレッダー1匹ではどうにもならない。タッグの瑠維も呼べる時間や距離じゃない。龍騎の特性を活かせ。龍騎の長所は...。

 長考していると痺れを切らした蜂の1体が攻撃を仕掛けてきた。

「頼むドラグレッダー!」

すぐにドラグレッダーが尻尾を振って追い払う。その隙にカードを2枚引いた。

『ソードベント』

左手に装備して反対にいるバズスティンガーを後退させる。そしてもう一枚。

『ストライクベント』

右手にドラグクローを装備。火炎弾を打ち、最後の1匹から距離をとった。

 龍騎最大の攻撃スタイルになった俺は、ドラグレッダーの巨体を活かして戦おうと考えた。遠距離攻撃はそう得意には思えない。

「やるわね」

「このまま行くと、あんたが不倫してる所....ちょっと待て」

俺は写真で蜂山を脅そうとした。だがおかしな点に気づいた。

「ふふっ」

相手は不敵な笑い声を上げた。

「お前まさか男を...」

「この子たちのいい餌に決まってるでしょ!!!」

『ソードベント』

相手はバズスティンガーの針を模した双剣を装備して襲いかかってきた。同時に3体のモンスターも飛びかかってくる。

 ドラグレッダーとドラグクローから火炎弾を1発ずつ放つ。2匹吹っ飛ばしたが、最後のバズスティンガーがドラグレッダーに飛びついて地に落とされる。俺は咄嗟に剣を相手に向けたが、同時にヴィーナスの剣が俺の喉元に近づいていた。

「終わりよ」

「黙れサイコパス野郎!」

一か八か、剣を指から離した。勿論剣は宙に放り出される。刃先をヴィーナスに向けて。

 相手が怯んだ途端に俺はカードを引いた。

『ファイナルベント』

強制的にドラグレッダーに力が漲る。力が湧いた赤き龍は敵を振り払い、俺の近くにやってきた。

 低姿勢でドラゴンライダーキックを放つ。

『ガードベント』

相手が使ったガードベントはかなり強力だった。バズスティンガー3匹がヴィーナスの周りに招集され、高速回転して壁となった。

 こちらの攻撃力がまさか劣るとは思わなかった。結局相手の防御力の方が高く、俺は弾き飛ばされてしまった。まさかファイナルベントが破れるなんて...。

 しかし、相手のバズスティンガーもどうやら相当疲弊したようだ。背中の羽がボロボロであった。相手も戦えはしない筈だ。

「どのみちお前がホテルに入る瞬間は抑えたぞ」

それを聞いて相手は舌打ちをした。背後の窓ガラスを割って夜の帷の中に飛び出していった。

 なんて無茶な奴だ。

 俺は部屋へ戻った。

 冬沢さんは以前のようには怯えていなかったが、心配したような顔つきだった。

「大丈夫だったの?」

「なんとか。襲ってきたのは多分蜂山です。一緒に入っていたと思われる不倫相手のS社の社長はいなかったです。多分....」

あの攻撃も見たのだから。冬沢さんもどうやら悟ったようだ。口が大きく開く。声が出ないんだろうな。

「嘘でしょ。じゃあ人殺しじゃない...。でも証拠がないですよ。モンスターが監視カメラに映るかもわからないし」

 今の俺たちには成す術なかった。

 後から、窓から外を見たが蜂山の部屋の窓が外に開けっぱなしになっていた。その後、ライダーの力を使ったのか再びフロントにどうにかしてたどり着き、俺たちのカメラに引っかからない形でチェックアウトをしたという。

 不思議だったのは、入りのタイミングでは確実に隣にいる男の影をとらえていた。だが、ホテルの者に聞くとチェックアウトをしたのは蜂山一人であったという。

 こうして時間は迷宮入りした。

 その後、編集部に俺たちは戻ったものの、写真一枚では大した記事にならないと編集長に突っぱねられた。

 「悔しいなー」

デスクに戻ると、冬沢さんは伸びをした。

「あたし、もう少し調べてみる。継巳君は、ライダーの事件をこっそり調べなさい。黒井とか、畠山とか。どうせ他にも知ってるんでしょ?」

「検事の清岡とか?」

「...え?清岡?清岡重吾?あのスーパー検事の?」

不意に漏らしてしまった一言で冬沢さんは大きな声を上げた。自然と周囲の視線が集まる。

 俺は慌てて冬沢さんの口を押さえた。

 渡る芸能界ライダーばかりってところか。




次回予告
 いよいよ開幕するサバイブフェス
 この傷、この癖。

 開斗?
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