俺は視線を送って来たゾルダに対して、首を縦に振った。合図を受け取ったゾルダはカードを1枚使った。
『タッグベント』
そして向こうでは、王蛇がサバイブ疾風のカードを、ダイナソーがサバイブ烈火のカードを使った。
エコー音とともに、二人のライダーはサバイブとなった。
王蛇サバイブは、上半身のアーマーに牙が大量に生え、鞭型の武器であるベノバイザーツヴァイを装備した。
対してダイナソーサバイブはティラノサウルスの尻尾が生え、足の爪はよりくっきりとして強靭なものとなった。左腕にはティラノサウルスの
頭部を模したダイナバイザーツヴァイが装備されている。
「ヴィーナスのサバイブは…。黒井が奪ったっていうのか最悪だ」
「しかもあいつももう一枚のサバイブを…」
俺たちは二人の実力差に圧倒された。
王蛇サバイブとダイナソーサバイブが争っている横で、ウロボロスとファントムバイトも対峙した。
サバイブの影響を受けてか、ウロボロスは体が白から紫色へと変色し、ウロボロス・弐式へと進化した。更にファントムバイトも、より凶暴な見た目の
ファントムファングへと進化した。
「距離を取っていてチームな分俺達が有利な筈だ。使わせてもらうよ」
と俺は引いてきたシュートベントをゾルダにちらつかせた。するとゾルダは少し沈黙してからこういった。
「お前。変わったな。願いでもできたか?」
「…間違ってはいないけど。少なくともあのサバイブは奪いたい」
俺は端的に答えると、ギガランチャーを放った。その弾丸は、見事ダイナソーの体に命中する。
「うざいわ。引っ込んどれ」
ダイナソーは怒りに任せてカードを切った。
『アドベント』
ここでまさか2枚目のアドベントだった。ダイナソーも2体のモンスターと契約していた。
現れたのは巨大なリクガメ型のモンスター、イージスロックだ。
「なんだこいつ。相当でかいぞ」
厳格な足音を立てて、こちらに歩み寄ってくる。二人でギガランチャーの攻撃を放ったが、その装甲はびくともしない。
そしてイージスロックは巨大な手で地面を薙ぎ払った。その攻撃で俺は思わず反対方向へ吹っ飛ばされてしまった。そう、サバイブ二人が戦っている所に。
「継巳!…クソ」
ゾルダこと清岡は、一か八かカードを3枚引いた。もうこの戦法しかない。
先ずは1枚目。
『アドベント』
マグナタウラスがやってきて、角をぶつけてイージスロックの進行を妨げた。
次に2枚目。
『アドベント』
今度はドラグレッダー。龍騎のカードを使った。
そして3枚目。
『ユナイトベント』
これが清岡の切り札だった。
マグナタウラスとドラグレッダーが融合する。ドラグレッダーの両手と肩に合計4門の大砲が装備された。体色はマグナタウラスのカラーである
緑色を基調とした、ドラグランチャーが誕生したのだった。
ドラグランチャーは連続して砲撃を放ち、イージスロックの進行を見事食い止めた。
「ごちゃごちゃしてはいないけど、消えてもらうぜ」
『ファイナルベント』
ドラグランチャーが変形する。口の中からも大砲が出現し、長い胴体は折りたたまれた。5門の大砲を備えたドラグランチャーーファイナルモードーの背面に
マグナバイザーをセットする。
引き金を引いた瞬間、大量のビームが乱れ飛んだ。
そしてイージスロックは必殺技ーアポカリプス・デイーを受けて爆散した。
眼前でイージスロックが倒され、ダイナソーが油断したところに王蛇が鞭による攻撃を叩き込んだ。
ダイナソーは元々怪我をしていたせいもあって、満足に戦えていない様子だった。ファントムファングも、大した活躍ができずにウロボロス・弐式に圧倒される。そしてダイナソーサバイブはあまりのダメージによって元の姿へと戻ってしまった。
「そんな、嘘やろ」
偶々良いタイミングで立ち上がった俺に、烈火のサバイブはやってきた。
「面白いじゃねえか。お前の方が、沸るぜ」
王蛇は俺に挑発してきた。それに乗るため、左手でサバイブのカードを掴み取った。
左手は炎で包まれ、ドラグバイザーは銃型のドラグバイザーツヴァイに進化する。
サバイブがあれば、オーディンに立ち向かえる。先ずはこの王蛇を倒さないといけないが。
本物のタイムベントを勝ち取るために。
俺は戦う。花枝、見守っててから。
「俺はもう後に引けないらしい。ドラグレッダー、一緒に戦ってくれ」
『サバイブ』
カードをバイザーに装填した。