『サバイブ』
紅蓮の炎が俺の体を包む。
合体を解除したドラグレッダーが飛来し、ドラグランザーへと進化した。
そして相棒と共に、俺は龍騎サバイブへと進化した。
「こいつじゃ物足りなかったからな。楽しませてくれよ」
王蛇サバイブはカードを1枚引くと装填した。
『ソードベント』
すると、カードが装填されたベノバイザーツヴァイの鞭が真っ直ぐに張り伸ばされ、鋭い剣となった。
俺も対抗しようとソードベントを使用する。ドラグバイザーツヴァイの先から刃が展開され、銃剣のような武器と化した。
剣と剣がぶつかり合う。
「俺の道にとってお前は邪魔だ。お前を倒す」
「ほう。そんなに熱いこと語るやつだったか?」
黙って刃を押し付けた。王蛇は少しずつ後退していく。
鍔迫り合いで勝つことを諦めた王蛇は、剣を引いた後にカードを1枚切った。
『クリアーベント』
知らないカードだ。その名の通り、王蛇は姿を消した。
反射的に当たりを見渡した。刹那、背後から攻撃を喰らう。背面を振り返るも、当たり前だが誰もいない。いや見えない。そうこうしている間に、俺はもう一撃、二撃と連続で攻撃を喰らっていく。
黒井の囁きだけが聞こえる。
「どうした。そんなもんか?折角サバイブを手に入れたってのに。虚しいもんだな」
落ちつけ。カードが答えてくれるはずだ。
カードを引く。
引いたカードは見たことがないカード。映画のフィルムが帯状になったようなイラストだ。
『ストレンジベント』
とりあえずカードを装填してみたものの、不穏な予感がするカード名だった。カードが装填された後、ストレンジベントは新たなカードとなって戻ってきた。カード装填口が再び開く。
そういうことか。何か別のカードに変わるわけか。もう一度カードを使った。
『フリーズベント』
その瞬間、何かが凍っていく音が聞こえた。それは背後からだった。振り向くと、徐々に足から凍っていき、姿を現す王蛇がいた。
「なんだと」
最後の言葉を発して、頭部まで凍りついた。
今しかチャンスがないと踏み、カードを引いた。
『シュートベント』
ドラグランザーが俺の元に舞い降りる。バイザーを銃のように構えて引き金を引いた。
刹那、ドラグランザーの炎の息とバイザーからのレーザー光線が王蛇を襲った。
凍りついた王蛇は何も抵抗できずに吹っ飛ばされた、一瞬のうちにミラーワールドから追い出されていった。
攻撃を終えた余韻で、俺は暫く途方にくれていた。自分が手にした力の数々を今になって実感した。最初はモンスターを退治しているだけだったのが、自衛をするようになり、遂に今何の躊躇いもなくライダーを攻撃した。
我に帰ると、周りにいたゾルダやダイナソーがいなくなっていたことに気づいた。
ミラーワールドから帰還した所、法廷は案の定大騒ぎになっていた。あらゆるものが破壊され、粉々になっていた。
近くにいた清岡に話しかけた。
「やっと来たか。黒井は倒せたのか?」
「ああ。なんとか追い払うところまでは」
「まあ十分だろうな」
「...そういえば彼は?」
源二のことを言った。
「あいつなら、お前にサバイブを渡した後一目散に逃げ出したぞ。気づいていなかったのか?」
自分がどれほど戦いに夢中だったかを思い知った。
「一応追いかけたんだがな。逃げ足が早いこった」
その翌日、竜木源二が活動休止をすることが発表されたのだった。問題を起こした黒井は、信用低下を招いた挙句、ミラーワールドから脱出後指名手配になった。ウラヌスは資材差し押さえになり、倒産した。
こうしてライダーの戦いは現実世界にまで影響を及ぼし始めた。