東方神喰者   作:wing

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皆さんおはこんばちは。wingです。ここ数年泳ぎに行ってないなぁ・・・


Mission 21 氷皇炎舞

~レイジside~

 

 

ひとまずレイジは居間に戻ることにした。未だにレンの言葉が突き刺さったまま抜けないような気分のままだが。居間に戻るとフランと幽々子が楽しそうに談笑しており、さながら親子のようである。・・・そういえば自己紹介をするのを忘れていた。フランはもう自分の名前を教えたのだろうか。

 

 

フラン「おかえり、トイレ行ってたの?」

 

レイジ「・・・」

 

幽々子「?・・・レイジ君なんか暗い顔してるけど?」

 

 

それを聞いた時はっとしていつもの表情を作ろうとする。とはいっても明るいとはいえないものだ。

 

 

アーティ「無理してるのバレバレよあんた」

 

 

やはりこういう時の無理な演技はバレやすいようだ。軽く溜息を吐く。それを見てフランはとんでもないことを言いだした。

 

 

フラン「そうだレイジ、弾幕ごっこしよ!」

 

アーティ「なん・・・だと・・・」

 

レイジ「・・・」

 

幽々子「あらあら、突然どうしたの?」

 

フラン「なんかレイジ元気ないもん、弾幕ごっこしたら元気になるかなと思って」

 

幽々子「う~ん」

 

 

幽々子は少しの間考え込んだ様子を見せるが、いい考えが浮かばなかったのか適当に流した。

 

 

幽々子「ま、いいんじゃない?」

 

妖夢「本当に大丈夫なんでしょうか・・・。人間と吸血鬼とではちょっと無理があるのでは?」

 

幽々子「きっと大丈夫よ、主人公補正があるから」

 

妖夢「あの、メタ発言はお控え頂きますよう・・・」

 

フラン「じゃ、表出よっか♪」

 

 

そう言いながらレイジの手を引っ張るフラン。どうしてこうなるのか不思議で仕方がない。出来ればこれからの予定を考えておきたいのだが・・・

 

 

アーティ「ま、息抜きだと思ってテキトーに付き合ってやんなさい」

 

フラン「そういえばレイジの弾幕、まだ見たことないなぁ。見せてよ」

 

 

無茶振り過ぎる。バレットはサヤカに渡してしまっており手元にあるのは殆ど無いはずだ。何かあるだろうかと思ってとりあえずバレットを入れるポーチを漁っていると、幻想郷内で神機で捕喰したアラガミ、弾幕から構成されたアラガミバレットがあった。それを見て一瞬レイジは凍りつく。するとアーティがレイジの傍に来てバレットを覗き込む。

 

 

アーティ「?どした・・・oh」

 

レイジ「・・・」

 

アーティ「・・・うn、それはやめといた方がいい」

 

フラン「どうしたの?」

 

 

声を掛けられたのでそちらへ向くと、もうすでにスペルカードを手に今か今かと待ち侘びているフランがいた。しかもさっき見たような形と色だ。嫌な予感がする。

 

 

フラン「よっちゃんには当たらなかったけど、レイジならどうかなぁ?」

 

 

あからさまに不敵な笑みを浮かべる。

 

 

フラン「夢幻「幻月」!」

 

アーティ「/(^o^)\」

 

レイジ「・・・( _ |||)」

 

 

レイジの嫌な予感は完璧なほどに的中、あの高速の弾幕が一気に襲い掛かってきた。今はこんなことで無駄に体力を消費している場合ではないというのに。とりあえず先にフランをどう止めるか考えてから、今後どうするか考えておくことにした。そんな中、レンがトイレから戻ってこようとしていた。

 

 

レン「ただいm」

 

アーティ「ちょ!なんてタイm」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピチューン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アーティ「ああっ!レン!」

 

レン「ッ・・・いきなり何ですか・・・!?」

 

アーティ「フランがレイジにまぁた弾幕ごっこ仕掛けたのよ!」

 

レン「・・・見るからに激しいですね」

 

アーティ「あんな暴風域の中よく避けていられるわねあいつ・・・」

 

レン「でもすごい必死そうです、余裕はないでしょうね」

 

 

夢幻「幻月」は膨大な密度かつ高速の弾幕を展開する、フランのスペルカードの中で最強のスペル。安全地帯などは当然なく、また安定した避け方が出来ない構成となっているため一切気を抜けない。するつもりがなくてもちょん避け状態になり、見てる側も危なっかしく思えてしまう。フランがその場から動いていないのが唯一の救いか。

 

 

幽々子「あらあらあら」

 

妖夢「すごく心配になってきました・・・」

 

フラン「もう少しッもう少しッ・・・!」

 

レイジ「・・・ッ・・・!」

 

アーティ「このままじゃジリ貧ね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

豊姫「~~~・・・わかった?」

 

依姫「はい、肝に銘じておきます・・・」

 

豊姫「さてと、・・・あ、結構時間が経っちゃったわね、幽々子さんを待たせてしまったわ」

 

依姫「(疲れた・・・)」

 

 

綿月姉妹は居間に向かおうと足を進める。その途中、二人の視界に何かが高速で飛んでいく光景が入ってきた。何だろうと思って向かってみると、

 

 

豊姫「Σ(゜д゜)」

 

依姫「なっ・・・これはどういう・・・!?」

 

 

まさかこんなことになっているとは思うはずはないだろう。二人はどう反応に困っている。

 

 

幽々子「遅かったわね~、こっちは中々面白いことになってるわよ~」

 

豊姫「あの、状況の説明を・・・」

 

幽々子「それがなんとカクカクシカジカ」

 

豊姫「え、カクカクシカジカ・・・!?彼、大丈夫かしら・・・」

 

依姫「大丈夫でしょう、彼は私を一度負かしていますので」

 

豊姫「なにそれすごい」

 

 

心配する豊姫に問題ないと口を挟む依姫。幽々子はそれを聞いて驚いた表情を見せる。

 

 

幽々子「あら、よっちゃんってすごく強いはずよね?てかあの子達がここに来る前にレイジ君とやりあったの?」

 

依姫「ええ。自分も弱くはないと自負しているのですが、彼の戦い方、特に避け方はとても不思議なものでした。いくら攻撃しても当たりそうで当たらない・・・今思い返しても不思議な感じです」

 

 

一方レイジはというと、慣れてきたためかさっきよりは余裕を持てるようになっていた。このままいけばフランの方から諦めてくれるかもしれない。

 

 

フラン「ねーレイジー、当たってよー」

 

アーティ「当たれと言われて当たるヤツがいるかっての」

 

レン「あれ、一発だけでも意外と痛いですよ」

 

レイジ「・・・」

 

 

確かに弾幕は当たると意外にもダメージが大きい。以前こいしの弾幕を受けたことがあるのでレンの言うことが無駄によく理解出来る。比較的穏便な戦闘手段とはいえ、弾幕の威力は使い手の力の影響を受けているのかもしれない。

 

 

フラン「そっか、弾幕が当たらないのは私が動いてないからだ!よーし」

 

 

するとフランは弾幕はそのまま、自ら移動して弾幕の飛ぶパターンを乱す。しかしこの時にはレイジはほぼ完全に慣れていたので容易に対処できた。・・・それでもたまに被弾しそうになるが。

 

 

依姫「・・・彼はもうパターンを掴みきったようですね」

 

幽々子「そうみたいね、表情に余裕が出てる」

 

 

フラン「うー少しは当たってよー、このままだと読者から「gdgd引っ張りすぎ巻きで」とか言われちゃうよー」

 

アーティ「おまえは何を言っているんだ」

 

 

言っていることが何なのかわからないが、確かにこのままのでは埒が開かない。ならばそろそろ終わらせようと、レイジは弾幕を避けつつフランの元へ走り出した。

 

 

フラン「ウフフ、弾幕を撃てないなら近接戦しかないよね。いいよ、乗ってあげる。私もそろそろ飽きてきた頃だし!」

 

 

フランは弾幕を消しレーヴァテインを出す。対してレイジは神機を使わずに相手をしようとしているようだ。

 

 

妖夢「え、無手で・・・?」

 

フラン「ステンバーイ、ステンバーイ・・・」

 

 

レイジは依然走り続け、フランはレーヴァテインを構えてレイジの接近を待つ。二人の間合いが詰まってきたその時、

 

 

依姫「ん・・・あっ2人とも、危ない!」

 

フラン「え?」

 

レイジ「!」

 

 

依姫が突然叫び、2人は動きを止める。空から何かが落ちてくるような音がする。音の大きさからもうすぐ傍にいるかもしれない。レイジは空を見る前にフランを抱えて回避行動を取った。レイジの後ろでズーンと大きな音が響く。

 

 

フラン「わっ!?」

 

幽々子「あらあらあら」

 

アーティ「チッ、またアラガミか・・・」

 

レン「気をつけてください!またアンノウンです!」

 

 

レイジとフランが起き上がって振り返ると、明らかにアラガミと思われる怪物がそこにいた。全体的に青色、背中の突起から霧状の何かを吹き出している。ブースターの役割を持っているのだろうか。骨格がハンニバルに似ており、冷徹さと荒々しさを合わせ持っている。そのアラガミの名はカリギュラ。「氷の皇帝」の二つ名を持つアラガミだ。カリギュラは咆哮を上げてレイジとフランへに突進する。2人は左右に別れるようにして避けた。

 

 

アーティ「・・・ん、どっからか変な気配がするわね」

 

依姫「お姉様、裏手からも妙な気配がします」

 

豊姫「な、何が、どうなっているの?」

 

依姫「私にもわかりませんが、恐らくレイジ君が先程話していた「アラガミ」という怪物なのでしょう」

 

幽々子「うーん、・・・じゃ、こうしましょ」

 

 

二人の会話を聞いていた幽々子はしばし考え、思いついたことを話し始めた。

 

 

幽々子「レイジ君、フランちゃん、裏手の方からも攻め込まれてるみたいなの。私達はそっちへ行って相手してくるわ。悪いけどあなた達はそいつをお願いするわね」

 

フラン「うん、任せといて!」

 

 

そう言うと幽々子、妖夢、綿月姉妹は裏手の方へ向かった。アーティ達も彼女達の援護のために裏手に行くことにし、戦闘中のレイジに声を掛ける。

 

 

アーティ「ならあたし達も裏手に行くわ。レン、あんたも来なさい」

 

レン「ええ。レイジさん、二人だけになりますがいけますか?」

 

レイジ「(コク)」

 

アーティ「なるべくこっちもケガ人出さないようにやってみるから、やられんじゃないわよ!」

 

レン「もしそちらが先に討伐を終えたらこちらに合流を!」

 

レイジ「(コク)」

 

 

これでこの場に残ったのはフラン、レイジ、そしてカリギュラ。それぞれの視線がぶつかり合う。

 

 

フラン「こいつは中々面白そうだね~」

 

「グオオオオ!」

 

 

カリギュラはフランに向かって突進し、パンチをしようと腕を振るう。殴るために腕を振ったなら容易にかわせる。しかしカリギュラのパンチは殴るためのものではなかった。

 

 

ジャキンッ!

 

 

フラン「!?」

 

 

フランはパンチを容易にかわしたが、直後にカリギュラの手首から巨大なブレードが現れたのだ。予想もつかない攻撃に、咄嗟にフランはレーヴァテインを出して防ぐ。

 

 

フラン「くッ!・・・よっと。あ~びっくりした~」

 

 

仕込み刀のようなものなのだろうか。外観からはまったくといっていいほどわからなかったため、驚きを隠せない二人。しかしあまりボヤボヤしている場合ではない。裏手ではレンとアーティが幽々子達を守るようにして戦っているだろう。早めに終わらせようとレイジは神機を手にし、カリギュラに向かって走り出す。

 

 

「グルゥアア!」

 

 

今度はおもむろに両手首からブレードを展開し、切り刻もうと腕を振るい始める。レイジは刃の乱舞をかわしながらカリギュラの懐に潜り、胸部を一突きしようと神機を突き出す。するとカリギュラの背中の方から「バシュッ」という音がした後、彼の視界から突然姿が消えてしまった。恐らく背中のブースターのような器官を使って飛んだのだろう。攻撃が空振りし、どこへ行ったのか探そうと辺りを見回す。

 

 

フラン「レイジ上ッ!」

 

レイジ「!」

 

 

フランの声を聞いて反射運動のように上を向くと、もうすでにこちらに向かって垂直落下しているカリギュラの姿が目に入った。回避行動に移るのに十分な間隔が空いているが、ここはあえてカウンターを狙うことにした。レイジはゆっくりと構え、フランはレイジを助けようとスペルカードを使おうとするが、間合いを考えると間に合わない。お互いの距離があと3、4メートルくらいになった時、レイジは真上にジャンプ、カリギュラは手首からブレードを出して横薙ぎに腕を振るう。

 

 

フラン「あっ危ない!」

 

 

こう言うのも無理はない。攻撃が来ている中であえて飛び込んでいるのだから誰でも危ないと思うだろう。レイジも少々強引な手だとは思っている。しかしいつ倒せるかわからないので、それならば早めにケリを付けてアーティ達の加勢に回りたい。攻撃が目の前に来た時、レイジは体を捻るようにして回転、ブレードを紙一重でかわす。空振りしたカリギュラの腕を踏み台にもう一度ジャンプ、カリギュラの背中を捉えた。狙いは背中のブースターのような器官。これを潰せば空に逃げられることもなくなり、機動力もガタ落ちするだろう。すかさず神機を振り抜く。カリギュラはなんとか避けようとするが間に合わず、ブースターに直撃、大きな破裂音と共に砕かれた。

 

 

フラン「おおっすごーい☆」

 

 

カリギュラは悲鳴を上げて地面に激突。いい感じにダメージを与えたが、まだ致命傷ではないだろう。止めを刺そうとレイジは落下しつつ神機を突き出す。

 

 

「グァアッ!」

 

 

これ以上食らうものかと言わんばかりにカリギュラはバックステップで攻撃をかわし、レイジの急降下突きは地面に突き刺さる。流石に簡単にやられてはくれないようだ。

 

 

フラン「やるじゃんレイジ、さ、パパッと終わらせちゃおうよ」

 

レイジ「(コク)」

 

フラン「よーし、禁忌「クランベリートラップ」!」

 

 

フランがスペルカードを使用、するとカリギュラの周囲に魔方陣のようなものが現れ、そこから弾幕が展開された。カリギュラは手首のブレードを振り回して弾幕を切り刻む。

 

 

フラン「あ、気を取られてるみたい。レイジ、出番だよ!」

 

 

弾幕を捌こうと躍起になっているようだ。攻撃するなら今がチャンス。レイジは弾幕に巻き込まれないよう注意しながらカリギュラの懐に潜り、神機を捕食形態にして腕を喰らおうとする。しかし相手が周囲を薙ぎ払うようにブレードを振り回しており、狙いが定まりにくい。捕喰攻撃が外れてしまい、しかもブレードが腹をかすめていった。

 

 

レイジ「ッ」

 

 

幸い服をかすめた程度で済み、安堵する。カリギュラはレイジを捕捉し攻撃しようとするが、そうするとフランの「クランベリートラップ」が全身に命中してしまう。かなり鬱陶しそうだ。

 

 

「グオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 

あまりに鬱陶しかったのか、咆哮を上げるカリギュラ。怒りで活性化したようだ。すぐさまカリギュラは大きく息を吸った後、何かを吐き出してきた。見る限りでは冷気のブレス。食らったらまず氷漬けだろう。サッと後ろに下がってそれをかわす。その後もカリギュラは周囲に向かってブレス攻撃をした。何をしているのかと気になったが、すぐに理解することになる。

 

 

フラン「あれ、弾幕が出なくなっちゃった」

 

 

カリギュラの周囲を見てみると、魔方陣が凍り付いている。やがて魔方陣はパキンと割れてしまった。

 

 

フラン「・・・スペルブレイクされちゃった。でもまだスペカはあるもんね!禁忌「レーヴァテイン」!」

 

 

今度はフランも前線に出て戦い始めた。近接戦は遠距離より危険が伴う。フランの安全を考えあまり前線に出したくはないが、本人が言うことを聞いてくれない。

 

 

フラン「やっぱ近接戦は楽しいね!・・・え、危ないから下がれって?やだね!こーんなに楽しいんだもん!」

 

レイジ「・・・」

 

 

しかし、フランが前線に出てから戦況が良くなってきている。カリギュラの額を割り、尻尾を切断したりと(ゲームでは出来ません)、どんどん圧倒している。

 

 

「グウウアアアッ!」

 

 

苦し紛れにブレードでレイジに攻撃してきた。レイジは避けずに神機を捕喰形態に変えてブレードを喰らい折り、バースト。カリギュラは痛みで怯む。

 

 

フラン「おおっカウンター!カッコいい!私もやってみよ!」

 

 

カウンターは真似して出来るほど簡単ではない。やめるように言うが・・・

 

 

フラン「やだね!あんなに面白そうなの見せられて黙ってられないよ!」

 

レイジ「・・・」

 

 

レミリアの気持ちが少しわかるような気がする。そう思っている間にも、カリギュラはもう片方のブレードでレイジに攻撃してきていた。

 

 

レイジ「・・・!」

 

フラン「それっもーらい!」

 

 

ドカーン!

 

 

突然、レイジを攻撃しようとしたカリギュラのブレードが爆発。「きゅっとしてドカーン」をしたようだ。これで両腕のブレードが破壊された。

 

 

フラン「どお?私だってやれば出来るんだからね!(ドヤッ)」

 

レイジ「・・・」

 

 

呆れて物も言えないが、おかげで相手の攻撃範囲を大幅に減らせたのも事実。まだ敵は倒れそうには見えないが、そろそろ止めを刺しておきたい。レイジは力強く踏み出して走り出す。カリギュラもやられるものかと氷の槍を作り出し、構える。

 

 

フラン「いい加減倒れてほしいよ」

 

「グオオオオオオ!」

 

 

カリギュラは低めにジャンプした後、貫こうとすべくこちらに突進してきた。かなりのスピードだ、斜め前に避けつつ反撃するのが望ましいだろう。攻撃を引きつけてから、一気にかわし、斬り抜けるようにして神機を振る。

 

 

レイジ「!」

 

 

しかし振っている時に気が付いた。反撃するにはリーチが若干足りない。

 

 

ズバァッ!!

 

 

レイジ「・・・?」

 

 

見当違いだったのだろうか。驚くほどクリーンヒットした手応えを感じた。カリギュラの体は上下真っ二つに別れ、血しぶきを上げて崩れ落ちる。

 

 

フラン「わ~☆レイジそれ何~?」

 

 

フランが神機を指さして喜んだ表情をしている。何なのかと思いレイジも神機を見てみる。すると刀身の先から、仕込み刀のような刃がその姿を覗かせている。普段の3倍ほどリーチが伸びており、折り畳み式、おまけに見た目も悪くない。(ちなみにこの時レイジの神機の刀身は「神斬りクレイモア 真」)

 

 

フラン「避けながらそれで攻撃したの見てびっくりしちゃったよ~」

 

 

恐らくブレードを捕喰した時に能力を写し取ったのだろう。幻想郷(ここ)に迷い込んでから発現した自らの能力によって。

 

 

フラン「あっそうだ、裏手で皆がまだ戦ってるんだった!早く行こ!」

 

レイジ「(コク)」

 

 

神機を捕喰形態にしてコアを回収し、裏手へ向かう。刀身から更に伸びる刃の戻し方がわからないので神機を肩に担いで移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アーティ「ふい~」

 

レン「なんとか終わりましたね・・・」

 

 

一方、アーティ達もレイジ達がカリギュラを倒し終わるのとほぼ同時に討伐を終えていた。裏手の方ではカリギュラがもう1体、さらに小型のアラガミもいたようだ。

 

 

アーティ「まさか表にいたアイツと同じヤツがもう1体いたとはね」

 

レン「しかも小型のアラガミの群れも一緒に・・・。今回は流石に疲れました」

 

幽々子「・・・終わったのかしら」

 

依姫「ええ、これで全部のようです」

 

妖夢「ふう・・・死ぬかと思いました・・・」

 

アーティ「フン、全くよ。こいつら守りながら戦うのはもうこりごり」

 

レン「まあまあ・・・」

 

 

うんざりした表情で愚痴をこぼすアーティ。そこにレイジとフランがやってきた。

 

 

フラン「あれ、そっちの方が数多かったんだ」

 

幽々子「ええ、おかげで手間取っちゃったわ。そっちはどう?」

 

フラン「こっちも無事に終わったよ。私とレイジの華麗な連携プレーを見せたかったな~」

 

アーティ「そんなに絶好調だったらもっと早く来れるでしょ・・・って、それ何!?」

 

幽々子「あらレイジ君、それは?」

 

 

レイジの神機を見て驚いている。それもそのはず、刀身が驚くほど長くなっているのだから。とりあえず理由を説明する。

 

 

アーティ「・・・あいつのブレードみたいなの喰らったらこうなってたァ?」

 

レン「レイジさん、どんどんパワーアップしていきますね・・・」

 

幽々子「相手の技を取り込めるなんて、面白い武器ね」

 

 

とはいえ、戻し方がわからない。紅魔館の時のように、念じたらなんとかなるだろうか。

 

 

――――カシン、ガシャガシャ、カチン。

 

 

フラン「あ、戻った」

 

幽々子「まあそのままじゃかさばって邪魔くさいからね~」

 

 

「さぁ、お茶でも飲もう」な感じの雰囲気になったのも束の間、依姫が突然声を張り上げて呼び止める。

 

 

依姫「・・・!皆さん、まだ終わっていません!奴はまだ倒れていない!」

 

豊姫「え?何を言って」

 

 

 

 

「グウウウウウウ・・・」

 

 

 

妖夢「・・・ええっ!?」

 

幽々子「あらあら、こっちはもう疲れてるというのに」

 

豊姫「そのようには見えませんが?」

 

幽々子「一々気にしないの」

 

アーティ「・・・チッ、往生際の悪いヤツね」

 

レン「動けなくなる程のダメージをはずですがね・・・」

 

フラン「まだ遊び足りないのかな?いいよ、遊んであげる」

 

レイジ「・・・」

 

 

全員が再び戦闘態勢に入り、再び動き出したカリギュラの様子を窺う。

 

 

「オオオオオオオ!!」

 

 

雄叫びを上げ、氷の槍を作り出す。最後の抵抗ということか。

 

 

レン「――――来ます!」

 

レイジ「・・・!」

 

 

 

その時。別の方向から何かが突然飛び出してきた。

 

 

「ゴアアアアアアアア!!」

 

 

!?

 

 

カリギュラを含めその場にいた全員が咆哮がした場所に視線を向ける。このとき”それ”は跳躍しているところだったので詳しい姿はわからない。しかし見たことがあるような気もした。”それ”は紫色に燃える槍を持っていて、カリギュラに狙いを定めているようだ。カリギュラも氷の槍で攻撃する。

 

 

ガッ!シュウウウウウウウ・・・!

 

 

相反する属性の攻撃がぶつかり合い、蒸気が激しく立ち上り双方の槍が消滅する。蒸気のせいでカリギュラと乱入者の姿が見えない。

 

 

アーティ「珍しいこともあるのね、アラガミの方から片づけるなんて」

 

レン「・・・」

 

 

バキッッ!!

 

 

蒸気で視界が晴れない間に、何かを殴りつける音が響く。その後蒸気の中からカリギュラがすごい勢いで吹き飛ばされ塀に叩き付けられるのが見えた。カリギュラは倒れ込み、ピクリとも動かない。

 

 

フラン「わぉ」

 

 

ようやく視界が晴れ、突如やってきた乱入者の姿が明らかになる。すると現れたのは・・・

 

 

レイジ「・・・!」

 

アーティ「ハンニバル・・・?」

 

 

レイジ達の視界に入ったのはハンニバルだった。どおりで見たことがあると思ったワケだ。しかしハンニバルとは正反対の体色をしており、全体的に黒い。黒いハンニバルはカリギュラをしばし眺めた後、こちらに顔を向ける。

 

 

レイジ「・・・」

 

「グルル・・・」

 

 

しかし不思議なことに、威圧感を殆ど感じない。黒いハンニバルから漂う雰囲気が、自分の知る誰かに似ているような気すらした。すると途端に黒いハンニバルは篭手のある右腕でパンチをしてきた。ハンニバルの射程内にいたアーティ、レンはそれぞれ違う避け方で避ける。レンはバックステップ、アーティはしゃがんでかわした。

 

 

アーティ「ッつ・・・」

 

 

アラガミとの戦いでどこか負傷したのだろうか、外見からは見当たらないが、アーティが片足を押さえている。しかしハンニバルは待ってくれるはずもなく空振った腕をもう一度振り裏拳攻撃。

 

 

レン「あっ危ない!」

 

アーティ「チッ・・・うごッ!!」

 

 

アーティはなんとか避けようとするが足の痛みのせいで思うように動かず、裏拳が直撃してしまった。10メートル程吹き飛んでしまったが地面に着いた時に受け身を取って体勢を立て直した。ズザザーッと滑り止まったところでレンが無時を確認しに向かう。

 

 

レン「大丈夫ですか!?」

 

アーティ「このくらい大丈夫よ・・・」

 

 

そう言いつつペッと血反吐を吐く。あの様子ではアーティはあまり無理をさせてはいけないだろう。

 

 

レン「一旦離れましょう、レイジさん、すみませんがこの場はお任せします」

 

 

黒いハンニバルはレンが喋っている間に飛び上がって幽々子達のいる方に落下しながら殴り掛かろうとしている。レイジは急いで幽々子達のいる所へ走り、バラバラになるように退避するよう伝え、自分は待ち構えて装甲を展開する。

 

それを聞いた全員がそれぞれバラバラな方向に回避する。レイジは避けずに装甲を展開したまま待ち構えている。これで少しでも気を引いておきたい。

 

 

「グルオオッ!」

 

 

ガッッ!!

 

 

レイジ「ッ・・・。!?」

 

 

ハンニバルのパンチを受け止めたと思った瞬間、突然視界が歪みだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ここは、どこだ・・・――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――俺は・・・・・・何だ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――神機・・・どこやったっけ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――エイジス――――そうだ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――エイジスはどっちだ――――

 

 

 

 

 

 

 

―――ああ・・・。俺、死んだのか・・・?―――

 

 

 

 

誰かの視点での映像のようだ。とはいっても声ですぐにリンドウのものだとわかった。どうやら鎮魂の廃寺付近を彷徨っているらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ああ・・・眠いな――――

 

 

 

 

 

 

すると目の前が点滅し始め、視界が不明瞭になる。今のリンドウはかなり危険な状態だ。思考がまともに働いていない。息が荒く、アラガミ化した右腕を押さえてヨロヨロとした足取りだ。侵喰も進行しているはず。

 

視界の点滅が終わると、辺りが木で一杯の場所にいた。森の中にいるようだ。リンドウはボーっとしたまま歩き続ける。しかしここで妙な光景が目に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何なのあいつ!弾幕が効かないし凍らせようとしてもすぐ割られちゃうよ!」

 

「あんなの見たことない・・・!これって異変!?」

 

「そうかもしれないけど知らないよ!あいつどうすんのさ!?」

 

「今は・・・逃げるしか・・・」

 

「そんなのやだッ!あたいは最強なのに、最強のあたいが、こんな怪物なんかに~!」

 

 

「・・・?」

 

 

 

 

・・・妖精がいる。しかもチルノと大妖精だ。プリティヴィ・マータに追いかけられているらしい。逃げ回っているが、やがて回り込まれてしまい、絶体絶命のピンチに。それを見てリンドウは無意識の内にプリティヴィ・マータに向かって足を進めていた。

 

 

「うう~~、このままじゃやられちゃうよ!」

 

「ち、チルノちゃん、あ、あっちから何か来る・・・」

 

「え・・・?」

 

 

大妖精がリンドウの存在に気づき、視線を向ける。新手かと思っているようだ。リンドウは始め歩いて接近していたが段々速度が上がり、やがては走り出し、侵喰された腕が変形し剣の形になる。

 

 

「ひっ・・・!」

 

「うぉぉおおおおおおお!!」

 

 

声を張り上げ、斬りかかるリンドウ。二人はもうダメだと思い込み、咄嗟に目を瞑る。

 

 

 

ズバアッ!!

 

 

「グアアアアアアアアアアアア!?」

 

 

 

しかし斬られたのはプリティヴィ・マータだった。顔を割られ、悲鳴を上げた後力なく崩れ落ちる。

 

 

「・・・あれ?」

 

「助けてくれた・・・?」

 

「ッ・・・フウッ・・・ハァ・・・」

 

 

アラガミを倒したリンドウは剣形態になっている腕を元に戻し、苦しそうに再び歩き出す。

 

 

 

 

 

 

――――アラガミ・・・か?――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あの、助けてくれて、ありがとう・・・」

 

 

リンドウは無視して歩き続ける。

 

 

「ちょっとアンタ!一体誰なの?見かけない格好だけど?」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――誰だ、俺を呼ぶのは――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ、聞いてるの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――くらくらするな――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

するとリンドウは突然苦しみだした。

 

 

「うぅ・・・ぐ・・・」

 

「え・・・!?」

 

 

突然の事態に困惑するチルノと大妖精。しばし経った後、落ち着いたかと思うとリンドウは上半身をだらりと脱力。その後突然咆哮を上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐぉおッお・・・・・うわああああああああああああああッッ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視界が暗転し、やがて晴れると、塀が目の前に現れた。しかし妙に視点が高い位置にある。地面が少し遠くに感じる。リンドウ自身も気になったのか、チラと自分の体を見た。するとリンドウの体は完全に黒いハンニバルへと変貌していた。しかしリンドウは何故か気になっていない様子。アラガミ化で思考の一部が狂ってしまっているのだろうか。

黒いハンニバル(リンドウ)は塀を超えると、カリギュラと幽々子達を発見。途端にリンドウは自分でもわからない衝動に駆られる。

 

 

 

 

 

 

 

――――アラガミかあああああ!!  よくも仲間を!うおおおおおっ!――――

 

 

 

 

ここからは完全に我を忘れているようにも思えた。無意識の内に紫色に燃える槍を作り出し、カリギュラに突進。衝突する氷と炎の槍。立ち込める蒸気。

 

 

 

 

 

 

 

――――他のヤツらは何やってる!?・・・ちっ、浅いか!――――

 

 

 

 

カリギュラは目の前が蒸気で遮られ動きが止まっている。黒いハンニバル(リンドウ)にはカリギュラの姿が見えているのか、この隙を逃さず拳を握りしめて思い切り振りかぶる。

 

 

 

 

 

――――くたばれえええええ!!――――

 

 

 

バキッッ!!

 

 

 

生々しい音と共にカリギュラは吹き飛ばされ、塀に叩き付けられる。その後倒れ込み、動かなくなったのを確認する。

 

 

 

 

 

―――お前らさえいなければ・・・どこだ・・・全員無事か・・・うッ!?―――

 

 

 

 

 

 

 

蒸気が晴れ、視界に幽々子達が入ってくる。無事を確認しほっとするのも束の間、体が勝手に動き出した。

 

 

 

 

――――うあッ、何なんだ・・・。 やめろ――――避けろ!!――――

 

 

 

自分の体が勝手にアーティ、レンを攻撃しようとしている。右腕がもうすでに殴り掛かろうと振りかぶっており、止めようとするも中々止まらない。逃げるよう叫ぶが相手には聞こえていない。

 

 

 

 

 

――――避けてくれ!!頼む!!――――

 

 

 

 

リンドウの望み通り、なんとかパンチを避けてくれた。しかし奥から誰かがこちらに向かってくるのが見えた。こっちに来るなと言おうとするが、その途端に体の制御が効かなくなり裏拳をしてしまい、アーティを吹き飛ばす。更に自身の体は空に飛び上がり落下しながら攻撃しようとしている。

 

 

 

 

 

 

――――うろちょろしてんじゃねえ誰だ!!――――

 

 

 

 

その”うろちょろしているヤツ”を見ると、それはレイジだった。

 

 

 

 

 

――――ッ、新入りか!?うおおおおおお止まれえええええええ!!――――

 

 

 

 

どうにかして暴走する体を制止させようとするがそうもいかず。結果的にパンチをしてしまう。レイジが攻撃を受け止めてくれたのが幸いか。

 

と、ここで視界がまた暗転。気が付くと目の前で拳を装甲にぶつけたまま動かないハンニバルの姿が。どうやら記憶の再生が終了したらしい。

 

 

 

「グルルッ」

 

 

 

黒いハンニバルは腕を戻し、しばらくレイジを見続けた後、振り返り、塀を上ってどこかへ去っていった。

 

 

妖夢「すごい・・・防御しただけで追い払った・・・」

 

 

事態にようやく収拾がついたと安堵する一同。しかしレイジはその気分になれなかった。

 

 

レイジ「・・・・・・」

 

 

さっきまで見ていた記憶で確信したことがある。まずリンドウはアラガミ化して黒いハンニバルになってしまったこと。そして彼が何らかの原因で幻想郷に迷い込んでしまったこと、この2つだ。

 

何故アラガミ化が進行してあんな変わり果てた姿になってしまったのか。

・・・恐らくサカキ博士が依頼したミッションでシオを捕獲した時のことを考えると辻褄が合うかもしれない。あの出来事が起こる前まで、恐らくシオはリンドウを保護した後鎮魂の廃寺付近に定住、”ゴハン”の時間に外出する時を除きずっとリンドウの傍に居ただろう。レンと感応現象が起きた時、リンドウの意識が戻るまでずっと傍にいたのを見たのだから、この可能性は十分にあり得る。そしてレイジを含む第一部隊が鎮魂の廃寺でミッションを遂行している時にシオは偶々食事をしに外出、そこをサカキ博士らと共に捕獲。・・・こういった流れだろう。

 

 

幽々子「とりあえず建物に被害はないわね。よっし、皆、お茶でも飲みましょうか」

 

妖夢「でも庭の方はメッチャクチャに・・・。これ全部片さないといけないんですよね・・ハァ」

 

依姫「私も手伝ってあげるから、そう落ち込まないで。まずは一旦休憩しましょう」

 

レン「レイジさん、アーティさんのケガの治療をするので先に戻ってますね」

 

アーティ「・・・別にいいって・・・ッつ・・・」

 

レン「やせ我慢しても意味はありませんよ。さ、ゆっくりでいいですから・・・」

 

 

 

フラン「・・・ん、レイジどうしたの?あいつが逃げてった方に何かあるの?」

 

 

問題はリンドウが何故、幻想郷(ここ)に迷い込んだのかだ。ただ歩いて幻想郷に入れるワケがない。・・・もしかすると、レンと感応現象を引き起こすまでリンドウのことを「忘れて」いたことが原因だろうか。キスメ曰く、「幻想郷は忘れ去られた存在が辿り着く場所」。支部長がリンドウの死を告げる話を聞いた後、皆が完全に「リンドウは死んだ」と思い込んでいたからだろうか?皆が彼を「死んでいなくなった存在」と思い込み、アラガミとの戦いの日々の積み重ねによって皆の記憶から薄れていったことでリンドウが幻想郷(ここ)に来てしまったのだろうか?

 

 

フラン「ねー、レイジったらー」

 

 

どういう経緯があったにせよ、あのままリンドウを放っておくワケにはいかない。なんとかして助け出さなければ。まだ彼が死んでいないとわかった以上、助ける方法は絶対にあるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――リンドウさんの足跡を辿って、運よく彼に出会えたとしましょう―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――もし・・・その時、彼がアラガミになっていたらどうしますか?―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――あなたは――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その「アラガミ」を殺せますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラン「 レイジッ! 」

 

 

 

 

レイジ「・・・!」

 

 

フラン「もう、さっきからボーっとしちゃって・・・一体どうしたの?」

 

 

レイジは何でもないと軽く微笑する。

 

 

フラン「うー、絶対何か隠してる!あんなに真剣な顔してたんだもん、絶対考え事とかしてたでしょ!」

 

レイジ「・・・」

 

フラン「ねーねー、何考えてたのか教えてよー」

 

 

フランがこの問題に関わる必要はない。これは自分で解決すべきことなのだ。そう、他の誰でもない、自分が。

 

とはいえ、どうすれば助けられるのか、それはまだわからない。レンは「アラガミ化した人間の治療法は見つかっていない」と言っていた。しかしだからと言って始めから諦めたくない。

 

今、レイジの中でリンドウを必ず救い出すという決意と、どうすれば助けられるのか、自分は本当に助けられるのだろうか、という複雑な思いが渦巻いていた。

 




作「冥界って避暑地によさそうだな、行ってみたいな」

弟「今楽にしてやる」
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