永琳「…すごいわね。とても人間とは思えない回復力だわ」
サヤカ「私達神機使いはアラガミと戦うため自ら体内にオラクル細胞を取り込んでますから、携帯してる回復薬を使ったってのもあるんですが、回復力も高くなるんです」
戦いの後、サヤカのケガの回復速度に驚く永琳。普通の人間ならば、まだ動くこともままならない状態なのだ。
永琳「…うん。もう頭も腕も完治してるみたいね」
サヤカ「よかった、ありがとうございます。…これからどうしようかなぁ」
サヤカがこれからの行動について考えていると、玄関から誰かが走り込んできた。
?「おい!なんか竹林で妙な怪物の群れを見たんだがこっちに来なかったか!?」
永琳「あら、妹紅じゃない。そいつらなら、主にこの子がやっつけてくれたわ」
妹紅「え?そいつが?…まぁ、何事もなかったならいいんだが」
サヤカ「あ、あの…あなたは…?」
妹紅「おっとすまない。私は藤原妹紅。ここの竹林の案内人をやってる」
サヤカ「案内人?この竹林はそんなに広いんですか?」
妹紅「ああ、ここは迷いの竹林といってな、目印にできるものがほとんどない。だからとても迷いやすい場所なんだ。無計画に入ったら、まず抜け出せないな」
永琳「そう。だから妹紅が迷った人たちを出口に連れてってあげる案内人をやってるのよ」
サヤカ「私、何気なく恐ろしい所にいるんですね…。あ、そうだ永琳さん、私博霊神社って所に行きたいです。まだお礼を言っていませんから」
永琳「いいわよ、レイジ君って子も探さないといけないんでしょ?気をつけて行ってらっしゃい」
サヤカ「ありがとうございます!レイジさんを見つけたら、また来ますね!」
妹紅「博霊神社に行くのか?なら任せておけ、私についてこい」
サヤカは永琳、優曇華にお礼を言い、服を着替え妹紅と共に永遠亭を後にする。
竹林の中は静かで、風が竹の葉を揺らす音しか聞こえない。
サヤカ「わあ…ホントに竹しかありませんね」
妹紅「まあ竹林だからな。あんまり私から離れるなよ。迷っちまうからな…あ、そういえばまだ名前を聞いてなかったな」
サヤカ「はい、私は行方サヤカと申します。一応私は外来人…って人らしいです」
妹紅「やっぱりな。その服といい、その武器といい、何となく想像はついてたよ」
サヤカ「目立ちますよね、この格好は…」
妹紅「気にすることはない。この幻想郷じゃ、その程度じゃ誰も驚かないよ」
サヤカ「ほっ、助かりました」
雑談をしていると、竹が生えていない場所に出た。どうやら出口のようだ。
妹紅「着いたぞ。ここが竹林の出口だ。お前は博霊神社に行くんだったよな。なら(少女説明中…)いけるか?」
サヤカ「大丈夫です。ご親切にありがとうございました」
妹紅「気にするな。もしまたここに来ることがあったら、竹林に入った後、私の名前を大声で呼んでくれ。すぐに駆けつける」
サヤカ「わかりました。ありがとうございました、妹紅さん!」
サヤカは手を振りながら、竹林を後にし博霊神社に向かった。
少女移動中…
一方、博霊神社――――――
?「ふーん…地底に怪物ねぇ…文のヤツ、こういう時だけまともな記事書くのよねえ」
?「普通の攻撃が効かない怪物なんて、見たことも聞いたこともないぜ…これは異変だな」
?「そうね。また地底に行く必要があるわね」
?「じゃ、早速行こうぜ霊夢!」
霊夢「お昼食べてからね。新聞によれば、こいつが解決してくれたみたいだし」
霊夢と呼ばれた少女は記事の写真に写るレイジを指さす。
?「誰だこいつ?見ない顔だな、外来人か?」
霊夢「多分ね。今回の異変は、こいつと共にやってきた可能性が高いわ。魔理沙、私はひとまずお昼を作るけど、あんたも食べるでしょ?」
魔理沙「おう!」
霊夢は昼食を作りに台所に向かう。魔理沙は新聞を読みながら考え事をする。
魔理沙「(そういや今朝神社に遊びに行ったら、血だらけで倒れてるヤツがいたよな…あいつもこいつと一緒に来たヤツなのか・・・?見慣れない格好だったし)」
一方サヤカは博霊神社に到着、「博麗の巫女とその友人」を探していた。
サヤカ「(神社ってここだよね…。誰もいない…なんでだろ)」
サヤカは神社の境内に誰もいないことを不思議に思う。とりあえず賽銭を入れようと賽銭箱を探す。
サヤカ「あった…。えーと財布はここかな…っと、
チャリーン
霊夢は台所にいるにも関わらず、その音を聞き逃さなかった。霊夢は目を光らせ、弾丸のような速度で外に飛び出た。
魔理沙「うおッ!?」
魔理沙は驚き、霊夢の後を追う。
霊夢「今!お賽銭入れたわね!?あんた!」
サヤカ「え、あ、はい…いけませんでしたか?」
霊夢「あありがとおおおおおおおおお!!!」
霊夢は突然抱き着いてきた。
魔理沙「どうしたんだよ霊夢、お前が満面の笑みなんて珍しいな…ん、お前は…」
霊夢「ねぇあんた、いくら入れたの!?いくら?いくら?」
サヤカ「あの…ここでのお金の単位は何ですか?」
霊夢「円よ?」
サヤカ「あ、ごめんなさい…私が入れたの、
霊夢はそれを聞いた瞬間凍りつく。しばし間が開いた後、
霊夢「…はっ、あんた誰?」
さっきの行動は完全に無意識だったようだ。
魔理沙「…ああ、こいつぁアレだ、朝私が遊びに行った時神社の前で倒れてたヤツだぜ」
サヤカ「あ、あの!その時はありがとうございました!ちょうどお礼を言おうとここまで来たんです」
霊夢「お賽銭くれなきゃお礼とは認めないわ」
魔理沙「まあそう言うなって。私は霧雨魔理沙。でこいつは博霊霊夢ってゆうんだ、よろしく頼むぜ」
サヤカ「私は行方サヤカと申します。永琳さんから話は聞いています。助けてくれてありがとうございました」
魔理沙「いいっていいって。それよりも丁度良かったぜ。私達はこれから昼飯なんだ、お前も食うか?」
サヤカ「ええと、実はもう永琳さんのところで食べて来ちゃいました…」
魔理沙「そうか。まあとにかく上がっていけよ、小腹が空いたら余りを食えばいいしさ」
サヤカ「すみません、お言葉に甘えさせていただきます」
サヤカ、魔理沙、霊夢は神社の中に入る。霊夢は台所に戻り、魔理沙はサヤカを居間に連れて行く。
魔理沙「なあお前、この記事に見覚えはないか?」
魔理沙は新聞を見せようとする。サヤカは見せられる前に答える。
サヤカ「ええ、永琳さんのところで読みました。地底にアラガミが現れたってヤツですよね」
魔理沙「…アラガミ?お前、何か知ってるのか?」
少女説明中…
魔理沙「ふ~ん、大体事情はわかったぜ。普通の攻撃が効かないってのは本当だったんだな…」
すると霊夢が鍋を持って居間に入ってきた。
霊夢「お待たせ~。とりあえず味噌煮込みにしたわ」
魔理沙「おお、お前にしては豪華な料理じゃないか」
霊夢「うるさいわね、さっさと食って地底調べるわよ…あんたは食べないの?」
サヤカ「ええ、昼食はもうとりましたから」
少女食事中…
霊夢「御馳走様。さて、サヤカ…って言ってたわね。洗いざらい吐いてもらうわよ」
魔理沙「なんでこいつが犯人みたいな口ぶりなんだよ…」
霊夢「今回の異変はこいつと、記事に載ってたヤツが最も関連していると睨んでるわ」
魔理沙「まあそれは間違いじゃないと思うけどさ。こいつは何も悪いことしてないと思うぜ?」
霊夢「それくらいはわかってるわ、私はただ「こいつと記事に載ってたヤツが関連している」と言っただけよ」
サヤカ「…霊夢さんの言う通りです。私は元の世界でも、アラガミと戦う毎日を送っていました」
霊夢「アラガミ…記事に載ってた怪物のことね。まずはそいつらについて詳しく教えて頂戴」
サヤカ「わかりました」
サヤカはアラガミについて説明し始める。霊夢と魔理沙は真剣な表情でそれを聞く。
霊夢「なるほど、大体理解できたわ。今回の異変は骨が折れそうね」
サヤカ「厄介事を持ち込んでしまってすみません…」
霊夢「気にすることはないわ。ここは全てを受け入れる幻想郷。害となる存在じゃなければどんなヤツでも歓迎するわ」
魔理沙「さ、行こうぜ地底に!」
サヤカ「あ、ちょっと待って下さい。今永琳さん達がアラガミに対抗するための手段を研究しているそうです。まずはそこに行きませんか?」
霊夢「それもそうね。いざという時にあんたの足手まといになるのは癪だし」
魔理沙「じゃ、ちょっとバビューンと飛んでくるぜ、サヤカはここで待ってろ、すぐ戻ってくるからな」
すると霊夢と魔理沙は竹林に向かって速いスピードで飛んで行った。サヤカはそれを見て唖然としている。
サヤカ「そ、空を飛んだ…!?しかも単体で…優曇華さん、あなたの言う通り私の知ってる常識がどんどん覆されていきます…」
何もすることがないので体操でもしようかと思った頃、魔理沙の言う通り、程無くして戻ってきた。
サヤカ「はやッ!?竹林まで結構距離ありましたよ!?」
魔理沙「諦めろ、ここは幻想郷だぜ?」
サヤカ「はあ…あ、まだ支度してないんでした、ちょっと待っててください」
サヤカは神機を取りに屋内に戻り、すぐにまた現れる。
魔理沙「じゃ、改めて地底に行くとするか!」
霊夢「サヤカは魔理沙の後ろに乗りなさい。魔理沙、いけるわね?」
魔理沙「大丈夫だ、問題ない。サヤカ、しっかり捕まってろよ!」
サヤカ「はい!」
三人は地底を目指し、真っ直ぐに跳んで行った。
弟「お前ホント味噌好きだよな…」
作「何が悪い」
弟「味噌粥といい味噌煮込みといい、全部お前の好物じゃねえかよ」
作「諦めろ、ここは幻想郷だぜ?」
弟「その理屈で大体のことが許されるとこが幻想郷の怖いとこだな…」
次回は再びレイジsideに戻ります。