ではスタート
「もうすぐです皆さん!」
アースのワープで、テアティーヌの力尽きる寸前で舞い戻って来た
「すみません。遅くなりました」
「お待たせしました」
「ほう、シンドイーネを浄化したか。まぁ良い、あの程度の僕また幾らでも作れる」
「何ソレ!?」
「そんな事させない!」
「今度こそ貴方を浄化する!」
全員が飛び上がりネオキングビョーゲンへと向かう
「花のエレメント!」
しかしといった所。ネオキングビョーゲンのバリアではエレメントの技は通じず
「何か策を講じて来たかと思えば、テアティーヌの危機に慌てて舞い戻って来ただけか」
グレースの持つエレメントボトルが通用しない。それでも攻撃する事をやめなかった
「水のエレメント!」
「火のエレメント!」
「
3人で息を合わせて技を放つも届かず、ただ大きな爆煙が舞い上がるだけだった
「今の我にお前達の技は通用せぬ!」
「ッ!」
その爆煙に紛れ、不意を突いてアースの鋭い光線。ネオキングビョーゲンもそれに反応し、バリアを貼るも
「?」
撃ち抜かれた
その光景を見た蓮花達は歓喜の声をあげる
「貴様一体何を…もしやシンドイーネを利用したか?」
ネオキングビョーゲンも不足の事態で困惑し、目をこしらえてアースを見ると胸の内にシンドイーネが取り込まれている事を知った
「やはりビョーゲンズはビョーゲンズの力を吸収する。さぁ続けて参ります!!」
アースは結界内に大きな風を巻き起こして、蓮花達が空中でも戦える様に浮遊させた
「「「ぷにシールド!」」」
グレース、フォンテーヌ、スパークルの3人が、ネオキングビョーゲンの攻撃からアースを守る様にする
「「「「アース!」」」」
「ハァァッ!──音のエレメント!」
超至近距離に合わせて全力の攻撃を繰り出す
大きな爆発が起きると同時にバリアも砕かれていた
「バリアが崩れたペエ!」
「この勢いで一気に行くわよ!」
目的のバリアの突破は成功した。攻撃が通る今ならと仕掛けようとする時、ネオキングビョーゲンは不敵に笑った
「僅かに遅かったな」
ネオキングビョーゲンが全身に力を込めると、自分を封じていた光を弾き、それと同時に力尽きたのかテアティーヌは倒れてしまった
中心となっていたテアティーヌが倒れた事により、結界の維持が出来ず泡の様に消えていった
「結界が!」
「フハハハハッ!我を恐れるものは何も無い!我の勝利だ!」
「まだ負けてない!──
蓮花は3本の魔剣を囲い込む様に投げ付けて、動きを鈍らせる結界を張る
「
蓮花は3本の剣を束ねて、何か仕掛けられる前に仕掛ける
「
直接浄化技を叩き付けようと切り付けようとするが
「ハァッ!」
それに対抗して拳で迎え撃つ
「負けるかァァァ!!」
だが蓮花の気合いも虚しく揺るぎなき曙光が折れてしまう
「終わりだ!」
振り抜いた拳は蓮花を捉え、地面へと叩き付けた
「蓮花さん!!」
グレース達は急いで蓮花の元へと駆け付ける
「この程度で我を縛れると思うな!」
指先から光線を放ち、取り囲んでいた魔剣3本までも破壊した
「そんな!?」
「蓮花の魔剣が全て破壊された…」
「皆んな来るラビ!」
ネオキングビョーゲンは掌から光線を放ちダメ押しする
「ぜ、全部じゃない!」
蓮花はすぐに立ち上がりグレース達の前へと出て、手を翳してネオキングビョーゲンの攻撃を不滅の炎と翠遠の息吹で防ぐ
「蓮花駄目です!保ちません!」
「果てしなき蒼!──蒼穹無限!」
更に果てしなき蒼も加わり押し返す
「いけ!!」
更に出力が上がり何とか相殺出来た
しかしその代償は割りにあってなかった。不滅の炎と翠遠の息吹も破壊さた。果てしなき蒼は剣全体にヒビが入ってるものの、辛うじて手に収まっていた
だがこれで果てしなき蒼以外の魔剣は破壊された
「それでも防いだ!悪いけど後は皆んなに──」
蓮花が皆んなに呼び掛けてる最中、砕けた魔剣の破片に紛れて何かが飛び出して
「え…?」
蓮花の腹を貫いた
「油断したな抜剣者」
その何かとはネオキングビョーゲンの人差し指だった。人差し指を伸ばして油断の隙を突いたのだ
「ぶっ…」
指を縮ませると蓮花の腹には大きな空洞が出来、大量の血が流れ出る
吐血もしながら膝から崩れ落ちる
「待って…待ってよ!!」
スパークルは蓮花を膝に乗せて、流れ出る血を手で抑えようとする
「止まらない…何で…?何で!?止まってよ!!何で止まらないの!!?」
「スパー…ク、ル……」
震える手でスパークルの手を止める
「蓮…兄ぃ…?」
涙を流すスパークルに頑張って笑顔を作る
「抜剣者は短命だと聞いていたがその通りの様だな」
ネオキングビョーゲンは只々嘲笑っていた
「レンカという奴も、古のプリキュア と共に戦った奴も、他の抜剣者達も、お前も全て逆らえない死の運命なのだ」
「た、確かに俺達抜剣者は…魔剣を持ったが故危険な場所へ向かって行く。だがなぁ……気に入らねぇよ!!」
「何だと?」
「例えそれが決められた運命だとしても、俺達は自分の意思で考え行動して来た。残酷な最期を迎えたとしても、その人達が選んだ事だ!」
蓮花の言う通り、これまで死んでしまった人達は最後まで自分の意思を貫いてきた。例えそれが敵だったとしても
「それを軽々しく『運命』の言葉ひとつで纏められてたまるかぁ!!」
蓮花は右手を翳し、それに合わせて果てしなき蒼がカタカタと震えながら浮遊する
「のどか、ちゆ、アスミ、ラビリン、ペギタン、ニャトラン、ラテ……ひなた…後は頼んだよ!!」
急激に果てしなき蒼の波動の出力が上昇し、超スピードでネオキングビョーゲンへと飛んで行く
「覚醒剣!」
「蒼天神威!!」
超強力な波動を纏いネオキングビョーゲンの腹に突き刺さる
「それが…どうしたというのだ!!」
だがそれをネオキングビョーゲンは吸収する
「オオォォォォォォ!!!」
邪悪なオーラは果てしなき蒼を包み、その光さえも吸収し体内へと取り込んだ
「無駄な足掻きだったな」
「かはっ!」
血を吐きながらも蓮花は翳した手をスパークルの首に引っ掛け、自分の体を引き寄せて
「っ!」
スパークルとキスした
「れ、蓮兄?」
「フッ…」
蓮花は最後にスパークルに笑顔を見せて胸の中で動かなくなった
「え…?待ってよ…嘘だよね蓮兄?」
「蒼咲さん…」
「ねぇ蓮兄…」
スパークルは蓮花の手を持ち上げて、自分の頬に当てさせて離すが、その手は糸の切れた人形の様に力無く落ちる
「蓮花…」
「嫌だよ…嫌だよぉ……」
「蓮花さん…」
「…約束したじゃん!!」
『──お手当てが終わっても皆んなとずっと一緒に居ようね』
「蓮兄!!」
涙を流し、名前を叫ぶも返ってくる言葉は無い
「プリキュア もヒーリングアニマルも全て我の養分となるが良い!!」
そして、死体と変わり果てた蓮花以外のその場にいる者達、グレース達とテアティーヌをネオキングビョーゲンは体内へと取り込んのだ
邪魔する者が居なくなった事によりネオキングビョーゲンは、病原菌を世界中へと撒き散らした
「フハハハハッ!全ては我が手に!」
////////
「此処は…ネオキングビョーゲンの中?」
のどかが気がつくと近くラビリン。そして周りには倒れてる友達の姿
「皆んな!」
「絶望する様な事では無かろう。生きるという事は戦う事、戦いに勝った者だけが生きる事を許される。その勝者が我ただ1人あったというだけだ」
「…生きる事は戦う事。そうだね、わたしもそう思う」
のどかはその言葉を否定するどころか、同じだと共感する
「わたしは病気と戦ったから今元気でいられる」
「のど…か?」
「ちゆちゃんは未来の目標に向かってずっと戦ってて、だから毎日が充実してて」
「…」
「ひなたちゃんは自分の嫌いなとこと戦いながら、いつも笑顔でドンドン強くなって」
「…」
「アスミちゃんは戦いの中で生まれて、今もずっと大好きなラテの為に戦い続けてる」
「…」
「ラビリンもペギタンもニャトランもラテも、故郷を離れて地球の為にずっと戦い続けてくれてる」
「「「…」」」
「蓮花さんや紅牙さんや紫苑さんも、自分達の運命と最期まで戦っていた。わたし達いつも何かと戦っている。戦いながら生きてる。貴方の言う通り」
のどかの言う様に誰もが沢山色んな事を背負い、考え、やり抜いている
だから
「だからわたしは戦い続ける」
ネオキングビョーゲンの顔が歪む
「今までと同じ…今まで以上に戦い続ける。勝つ為じゃない、負けない為に、わたしが健やかに生きる為に、大好きな人達が健やかに生きられる様に。他の全てを見下して、虐げて、奪ってく貴方みたいな存在のせいで悲しむ人が増えない様に!!」
「今更人間1人に何が出来るというのだ?」
「出来るラビ!諦めない人が居れば、勇気付けられる人が生まれるラビ!一緒に戦う仲間が増えるラビ!」
人間のパートナーと
「仲間が出来たら支え合える!」
「弱い心も、貫きたい想いも!」
「そして一緒に立ち向かえる!」
ヒーリングアニマル達が手を取り合い
「失敗しても、間違っても!」
「笑い飛ばしてフォローし合って!」
「もっと大好きな仲間になる!」
そうやって積み上げた絆が
「大切なものがドンドン増えて」
「もっともっと守りたくなって」
「もっともっと諦められなくなるのです」
今の彼女達を作り上げたのだ
「1人じゃ難しくても」
「皆んなで手を取り合って」
「諦めずに」
「戦い続けます!」
「わたし達は!」
「「「「生きたい!!」」」」
のどか達だけではない。テアティーヌやヒーリングアニマル、すこやか市の皆んな、そして地球上で生きとし生ける全ての者が『生きたい』という思いを抱き、それが光となりネオキングビョーゲンへと集まる
「な、何だ!?この生気に満ちた光は!?」
その光が、体内に取り込まれていたのどか達を外へと連れ出した。
それだけでは無い。光の一部がラテが身に付けてる装飾に。そしてヒーリングステッキへと宿った
「皆んなの想いです。この星に生きる全ての命が、心の肉球にキュンと来た。生きたいという叫びの結晶です!」
「小賢しい真似を!許さんぞ!!」
「この星の全ての皆さんと!」
「「手と手を繋いで!」」
「「ハートを繋いで!」」
「「地球をお手当てするんだ!(ラビ!)」」
「「「「スタート!」」」」
「「「「プリキュア ・オペレーション!」」」」
「「重なる二つの花!」」
「キュアグレース!」
「ラビ!」
「「交わる二つの流れ!」」
「キュアフォンテーヌ!」
「ペエ!」
「「溶け合う二つの光!」」
「キュアスパークル!」
「ニャ!」
「「時を経て繋がる二つの風!」」
「キュアアース!」
「ワン!」
「「「地球をお手当!」」」
「「「「ヒーリングっど♥プリキュア!」」」」
「ふわぁ〜!」
「浮いてんじゃん!」
変身したグレース達の身体は光り輝き宙に浮いていた
「無駄な足掻きを。全ては我が蝕んだ後だ!!」
ネオキングビョーゲンは角から強烈な攻撃を繰り出したが
「「「ぷにシールド!」」」
ラビリン、ペギタン、ニャトランの3人のぷにシールドが合体し完璧に防ぎ切った
勢いに乗ったグレース達は一瞬でネオキングビョーゲンへと近付く
「ヴヴァァァ!!」
最早余裕などしてる暇は無い。ネオキングビョーゲンも全力でグレース達を倒すべく、オーラを触手の様にして攻撃する
「ハァァッ!ぞりゃあ!」
「ハァァ!ハッ!」
「ハッ!せやぁ!」
「フッ!ハァァ!!」
皆んなの想いを一心に受け取ったグレース達の攻撃は、ネオキングビョーゲンの攻撃を物ともせず破り、とうとう懐へと掻い潜った
「何!?」
「「「「ハァァァッ!!!」」」」
4人の一糸乱れぬ攻撃が決まり大ダメージを与える
「プリキュア ァァァ!!……うぐっ!?」
ネオキングビョーゲンがグレース達へ手を伸ばそうとする時、胸の辺りを抑え込み苦しみ出す
「一体何が……?」
グレースが考えてると、隣から誰かが肩を叩いていた
振り向くと、人の形を成した蒼い光だった
光の人がグレース達に何か教えるかの様に指を指していた。その先には、ネオキングビョーゲンが抑える胸の内。
蒼い光が僅かながら光っていた
「あれはもしや…!」
「間違いないわ!」
「やっぱ蓮兄最っ高!!」
その光は、最後に蓮花が放った果てしなき蒼だった。所有者である蓮花が死んで力が失われていたと思われていたが、光を取り戻し、ネオキングビョーゲンの動きを封じて弱体化させていた
「もしかして貴方は…」
グレースがもう一度蒼い光の方へ振り向くが、泡の様に消えようとしていた
蒼い光が消える寸前グレースはその光を掴む
「蓮花さん…」
「今ラテ!」
「蓮花さん、ありがとうございます!!」
「「「「ヒーリングっどアロー!」」」」
「「「「プリキュア !ファイナル!ヒーリングっど♥シャワー!」」」」
「ウグゥゥゥ!!」
だが弱体化しようとネオキングビョーゲンは、両手で受け止めようとして踏ん張る
「この我が、見習い共と人間なんぞに!!」
「「「「わたし達は!」」」」
「「「「生きる事を!」」」」
「「「「健やかな未来を!」」」」
「「「「諦めない!!」」」」
グレース達の想いに応え、スペシャルヒーリングっどボトルの力が上昇した
威力が更に上がり、その力に耐え切れずネオキングビョーゲンを呑み込んだ
「ウガァァァァ!!ヒーリングッバ〜イ!」
「「「「お大事に!」」」」
「わふ〜ん!」
ネオキングビョーゲンを浄化した事により、地球を蝕んでいたものが全て浄化された。
これで地球は、すこやか市は、皆んな元に戻った
そしてグレース達は、丘の上で昇る朝日を眺めていた
「浄化…」
「出来たのね…」
「はい、ですが…」
グレース、フォンテーヌ、アースはスパークルの方へと目を移す
そこには、動かなくなった蓮花を抱き抱える姿のスパークルが
「蓮兄見て、アタシ達皆んなでお手当て出来たよ。だからね…」
蓮花の頬に一滴の雫が落ちる
「だからね…褒めて、よっ…いつもみたいに、さぁ…れんにぃ……」
目元が涙で溢れ返り、視界がぐちゃぐちゃになっていた
グレース達もそれを見て、込み上げる嗚咽を我慢して俯いていた
そんな悲しみに浸る彼女達の後ろから、ある1人の人物が歩いて来る
「偶然か必然か。またもその光景を目にする事となるとは」
「え…?」
レンカだった
ネオキングビョーゲンが浄化された今となって現れたレンカ。それが何を意味するのか
主人公が死んだ!?(2回目)
次回に続きます