ではスタート!
メガビョーゲンが現れた場所へと行くと、子供のヒーリングアニマル3人が捕まっていた。
しかも、メガビョーゲンはすこやか饅頭を媒体とし6体も存在した
「皆さん、ここはラテとわたくしにお任せ下さい!」
「ラビリン、わたし達にも手伝わせて!」
「あの子達を助けたいの!」
「お願い!」
「俺達全員で行けばすぐに終わるから!」
「こっちこそお願いするラビ!」
ラビリン達からエレメントボトルを受け取り、蓮花達も手を掲げて抜剣の体勢へと移る
「「「「スタート!」」」」
「「「「プリキュア ・オペレーション!」」」」
「「重なる二つの花!」」
「キュアグレース!」
「ラビ!」
「「交わる二つの流れ!」」
「キュアフォンテーヌ!」
「ペエ!」
「「溶け合う二つの光!」」
「キュアスパークル!」
「ニャ!」
「「時を経て繋がる二つの風!」」
「キュアアース!」
「ワン!」
「「「地球をお手当!」」」
「「「「ヒーリングっど♥プリキュア!」」」」
「「「抜剣覚醒!」」」
「輝け!
「燃やし尽くせ!
「吹き抜けなさい!
「先ずあの子達を助けよう!」
「ラビ!」
グレースが捕まったヒーリングアニマルを助けようとすると、それを投げ付けて横をすり抜けた
「任せて…キャア!?」
地面に落ちる前に受け止めようとしたが、メガビョーゲンがそれを阻み、また捕らわれてしまった
「焼き饅頭にしてやらぁ!!」
不滅の炎の刀身に炎を纏わせ突き刺そうとする
「くら──」
「メガ!」
「嘘だろ!?うわっ!」
攻撃する時、ヒーリングアニマルを盾にした。傷付ける訳にも行かず、途中で攻撃するのを止める。けれど動きが一瞬止まり、その隙を突いてメガビョーゲンのカウンターを貰う羽目になる
「紅牙!あっと!」
蓮花も他のメガビョーゲンに邪魔をされて近づけない
「「ハァァァ!」」
今度は両側から、スパークルと紫苑が光のロープとツタを伸ばして救出を試みるも
「メガビョーゲン!」
「ちょ、ええ!?」
「もう!」
逆にロープとツタを掴み投げ飛ばす
「チームワーク良過ぎるペエ!」
ペギタンの言う通り、メガビョーゲンにしては統率の取れた動き。近付く事が困難を極めていた
「プリキュア !エレメントはあの赤い奴の方だ!」
「え?エレメントさんは1人だけ?」
「すこやか饅頭は6個入りで1つラビ!」
かなり特殊なメガビョーゲンだという事を理解した
「6個入りで、1つ……あぁ!!」
何故だかアースの攻撃の手が緩んでしまった。そのせいで攻撃を受けてしまった
「どうしたのどっか悪いの!?」
急な動きの変化に戸惑い心配する
「すみません…あのすこやか饅頭を攻撃する事などわたくしにはとても…!」
「「「好き過ぎ!!」」」
「「「真面目にやれ」」」
すこやか饅頭が好き過ぎる故、アースは泣いて悔やみ無理とへたり込んで動かない。
思わずグレース達、蓮花達はツッコんでしまう
「あそこまでなるともはや病気だな」
「でも、その好きな気持ちは分からなくもないわ!」
「いやでも、ちゃんとしてくれないと…」
アースが戦力外となってしまい、状況は一気に不利となる
「恐らく、アレに野生のナノビョーゲンが付いていたのだろう。人間がナノビョーゲンを持ち込んだんだ」
サルローのアレと言うのはすこやか饅頭の事だ
「だったら尚更、わたし達で責任持って浄化しなくちゃ」
「ごめんね皆んな。わたし達のせいで…」
「こんな失敗やらかすなんて思ってもみなくて…」
「私も、ナノビョーゲンはビョーゲンズにしか作り出せないかと思っていたわ」
「まさか野生のナノビョーゲンが存在なんて…」
「ごめんな。今すぐ助けてやるから」
自分達のやらかした事に悔いて、急いで浄化しようとするのだが
「今更なんだ?災いを持ち込むのはいつだってお前ら人間なんだ!」
「「「「「「……」」」」」」
サルローの言葉は胸に突き刺さり、そうとした言いようがなかった
「違う…ラテ!」
その時、ラテの頭の装飾のハートが光り輝き、その影響で上空にゲートが開いた
「うわぁぁぁ!!?」
そして中から1人の少女がメガビョーゲンの頭に落ちた。その衝撃でメガビョーゲンは地面に倒れ、捕まっていたヒーリングアニマル達は解放された
「何々?ここ何処?」
見た目は少女だが、衣装といいグレース達プリキュア と何か似ていた
「あの姿は、まさかプリキュア !?」
テアティーヌがそう断言したのだ。彼女は間違い無くプリキュア なのだろう
「誰?」
「あ、こんにちは!わたし『キュアサマー』。もしかして皆んなも──」
「危ない後ろ!」
フォンテーヌの呼び掛けにすぐさま反応して、喋りながら攻撃を受け流した
「プリキュア なの〜?」
「俺達3人は違うけど…」
「そうなの?…うわっ!?」
流石に油断し過ぎなのか、メガビョーゲンの尻尾に叩き倒され気絶してしまった
「アース、蓮花さん達と一緒にお願い!」
「チャンスよ!」
「人質も取り返したし!」
グレース達は今が好機と言い、ステッキからロープを伸ばしてメガビョーゲンを纏めて拘束する
「人間が地球に酷い事してるとか、アタシ全然分かってなかったけど!でも、今からでも遅くないよね!」
「これ以上酷くならない様に、最悪の未来を避ける為にわたし達に何か出来る筈よ!」
「そして少しでも健やかな未来を…わたし達だけじゃない。地球の沢山の皆んなが、健やかに生きられる世界にしたいから!」
グレース達の言葉を聞いて、サルローは唸る様に考えていた
「サルロー、貴方の事も分かるわ。私もいざという時が来たら、人間を浄化する覚悟はあります」
「テアティーヌ様…」
「でも、人間に深く関わった者として言わせてもらうと、人間には未来を変える力があると信じたいの。私には、さっきの見慣れぬプリキュア の存在がその希望の様に思える」
「…」
獅子奮迅するグレース達だが、圧倒的に数で不利となっている
「アースこの子は任せた!」
「宜しくね!」
「ですが!」
「て、お前ら上見てみろよ!また誰か降って来たぞ!」
見かねた蓮花達もグレース達の援護に行こうとする時、キュアサマーが降って来たゲートから更にもう1人の人間が降り立った
「……」
その子はキュアサマーと違い、私服姿で何やらステッキを持つ少年だった
「居た」
少年はゆっくりとキュアサマーが居る所まで歩いて来る
しかし、それをメガビョーゲンが見逃す筈も無い
「君、危ない!」
蓮花が呼び掛けると同時に、メガビョーゲンの拳を突然出現した青い盾がそれを阻んだ
「メガ!?」
「メガ!メガ!メガ!!」
連続で繰り出すメガビョーゲン達だが、硬くビクともしない盾は全て受け流し、防ぎ切っている
「退いてろ」
今度は複数の盾が出現し、盾自体が動きメガビョーゲン達を押し退けた
「あの方は一体…?」
「それよりあの子凄い。俺達が苦戦してたメガビョーゲンをたった1人で相手にしてる」
キュアサマーの下へと辿り着いた少年は起きる様に呼び掛ける
「サマー起きろ」
「彼女は気絶してます。無理に起こしてはいけません」
「そうか……それなら」
「おい蓮花!メガビョーゲンが来るぞ!」
「ク…果てしな──」
蓮花と紅牙が背後から来るメガビョーゲンを追い返そうと構えるが、またも青い盾が出現して攻撃を防ぎ、押し返した
「聞こえなかったのか?退いてろと言った筈だ」
少年は鋭い目付きでメガビョーゲン達を見上げる
「それに気に入らない。この俺を見下すのか?いいや駄目だ」
少年はステッキ上部に付いてるルーレットに手を翳す
「何人たりとも、この俺を見下す事を許さない──ルーレットスタート」
少年はルーレットを回した
『TECHNIC!』
そんな音声が鳴り響くと、ステッキ上部のルーレットが緑へと光を纏う
「まぁ、この状況なら当たりか?」
そして少年が走り出した
「まさか1人でやる気なのか?」
「無茶だ!1人では危険過ぎる!」
しかしながら、蓮花達の心配とは裏腹に上手く攻撃を避けていた
「フッ!」
少年は大きくジャンプし、メガビョーゲンの頭をステッキで叩き殴った
「メガ!」
だが空中では避ける事も出来ない
「蓮花早く!」
「分かってる!」
紅牙に言われなくても急いで魔剣を交換して、少年を守ろうとするけど
「そんなものは要らない」
「でも!」
「よく見ていろ」
そしてメガビョーゲンの攻撃が少年に決まってしまう直前、足裏で拳を受け止めた
「6体…少々面倒だな」
地面へやっと着地したその時
「ッ!」
「なっ!?」
少年が4人に分かれたのだ
4人となった少年は周りに居るメガビョーゲンを一気に5体倒した
「このまま終わると思うな。俺を見下すのが如何なるものか思い知るが良い」
少年は懐から新しいルーレットの盤を取り出して、基盤を入れ替える
『エモーショナルディスク』
「ルーレットスタート」
新しく取り替えた基盤。その盤には先程とはまた違う盤面が書かれていた
『GENIUS!』
GENIUSの盤面に矢印が止まった瞬間、ルーレットの色が緑から白へ。そして少年の空気が一変する
「メガ!」
今度こそメガビョーゲンの攻撃が当たった
けれど
「俺に逆らうのか?良いだろう」
直撃したにも関わらず、少年は眉すら動かさない。その他にも傷らしいものが見当たらない
「お願いや命令では無い。これは自然な事で至極当たり前の事だ」
少年は指を弾いただけで、メガビョーゲンの拳を弾き返した
「森羅万象、未来永劫何事も俺が正しい。俺の行動、言動何もかも全てにおいて間違いなど存在しない」
少年は片手でメガビョーゲンを持ち上げて空へ投げ飛ばした
「誰もが不可能と言うのであれば、この俺が可能にさせる。そして逆らう者がいるなら、そいつの可能を不可能にするまでだ」
少年は階段を登るかの様に足を上げて空中を歩き始める
「メガメガ!?」
飛ばされた筈のメガビョーゲンも今の状況に驚いていた
本来なら重力に従って落下する筈なのに、メガビョーゲンは浮いているのだ
「え〜!何アレ!?浮いちゃってるよ!?」
「どうなってるの?」
「蓮花さんこれは?」
「俺にも何がなんだか…」
(さっきから何かおかしい。これじゃあまるで…)
少年はようやっと、メガビョーゲンの頭上へと上り詰めた
「例え神だろうが俺に服従しろ。絶対は俺だ」
少年がメガビョーゲンに手を置いた瞬間、物凄い勢いで地面へと叩き付けられた
「這い蹲れ」
(これじゃあまるで、法則を無視してる様にしか思えない)
少年の見た目とは裏腹の力強さ、何も無い空中での歩行、そしてメガビョーゲンの浮遊。
目の前で起きてる事に整理が追い付かないでいる
「わん!」
「ラテ何を…?」
ラテが突然アースの視界を塞いだのだ
「アース、見ちゃダメラテ!」
「なるほど!」
「「「いやいやいや!」」」
アースはラテの目隠しをしたままグレース達と合流する
「アース…ってどゆこと?」
「これで何も見えません!」
「それは分かってるけど…」
「分かったわ!」
「「理解した!?」」
察しの良いフォンテーヌだけがラテの目隠しの意味を知った
「蒼咲さん達もお願いします!」
「この状況で!?」
「何も問題ありません」
「そ、そうなの…」
「「「「ヒーリングっどアロー!」」」」
「「「「ヒーリングアニマルパワー全開!」」」」
『キュン!』
「「「「アメイジングお手当て!準備OK♥」」」」
「「「「OK!」」」」
「「「「プリキュア !ファイナル!ヒーリングっど♥シャワー!」」」」
「「「覚醒剣!」」」
「蒼穹無限!」
「炎帝業火!」
「翠嵐疾風!」
「ヒーリングッバ〜イ」
「「「「お大事に!」」」」
「わふ〜ん!」
お手当てが終わり、蝕まれた場所も元に戻った
「あれ?」
キュアサマーもようやく目を覚ました
「お手当てを手伝ってくれたありがとうキュアサマー」
「いやいや、どう致しまして!」
「あれ?そういえばもう1人の子は?」
蓮花達は立ち上がって少年を探すのだが何処にも居ない
「本当だ。あの子にもお礼を言わないといけないのに…」
グレースがしょんぼりしてると、スカートの中に違和感を感じた。
確認の為下を向くと
「ここだよ〜!」
「……」
グレースも含めて、その場にいる全員が凍り付いた
「すぅぅぅぅぅはぁぁぁぁぁぁ!!」
何せ少年は、グレースのスカートの中に潜り込んでいたのだから
「クンクンクンクン!!やっぱプリキュア のパンツの匂いは極上べぶばッ!!?」
案の定、紅牙に蹴り飛ばされた
「あ、あぁ…」
「何すんじゃお前!!完全にグレース怯えてるじゃねぇか!!」
グレースは震えながらフォンテーヌの背中に隠れた
「最っ低ラビ!!」
「もう
「「また!?」」
キュアサマーの一言で全員一歩引く。けれど紫苑だけが近付く
「相変わらずの変態っぷりね」
「紫苑姉ちゃん!」
「「「「「「そして知り合い!?」」」」」」
「知り合いとは思いたくないけど、これでも一応親戚なのよ」
「そうなんだ!」
どうやら紫苑が知り合いの事は、キュアサマーも初めて知ったみたいだ
「皆んなも落ち着いてね。私の顔に免じて」
「それよりも紫苑姉ちゃんさ!」
「ん?」
「昔は年の割には大きいイメージがあったけど、今見ると胸ちっっっっっさ!!!!」
「そうなの!」
「でも今の紫苑姉ちゃんも好きだよ」
その瞬間、目にも止まらぬ速さで少年の首を両手で締め付ける
「テメェもう一度言ってみろ」
「で、でも紫苑姉ちゃんも好きだよ……」
「その前だ」
「いや紫姉が落ち着いて!!?」
更に紫苑の締める握力が増して行く
「それよりも紫苑姉ちゃんさ…」
「戻り過ぎだ。言葉の意味分かってんのかオイコラテメェボケあ゛ぁ゛!!?」
「早く謝った方が良いよ〜」
「の、呑気だね。助けなくても良いの?」
「いつもの事ですから!」
蓮花は遠い目をしてそれ以上何も言わなかった
「昔は年の割には大きいイメージがあったけど、今見ると胸ちっっっっっさ!!!!」
もうヤケクソなのか先程よりも大声で叫んだ
「ねぇグレース、ヒーリングステッキ貸して」
「な、何に使うのですか?」
「ひたすら殴る」
「取り敢えず落ち着いて下さい!!」
「グレース、ラビリンを渡すラビ!この男に裁きの鉄槌を下すラビ!!」
「ラビリンも変な事言わないの〜!」
激しく騒いでると、ラテの目の前に指輪が現れた
「わんわん!」
その指輪はキュアサマーの目の前で移動した
「あ!めっちゃトロピカってる〜!」
キュアサマーが手に取ると少年も含めて体が光り、ゆっくりと浮いてく
「ねぇ貴女、名前は?」
「わたしはキュアグレース!きっとまた会えるよね?」
「うん!グレースまったね〜!」
「待てるか!目の前に極上のアレやコレやがあるんだぞ!それをみすみす流してたま──」
キュアサマーは少年の脳天を肘で殴り気絶させた
そして2人は光りの様に弾けて消えて行った
「あの子、新しいプリキュア かな?」
「まだまだプリキュア は生まれていくのですね」
「チッ…仕留め損ねたわ」
「次は命は無いと思った方が良いラビ」
「さっき生命について改めたばかりなのに?」
////////
「「「色々と多大なるご迷惑をお掛けし」」」
「「「本当にごめんなさい」」」
「良いのよ。生きていれば、こういう事もあるわ」
テアティーヌの寛大な心で何とか許しては貰えたが
のどかはサルローへと歩み寄る
「サルローさん、わたし達頑張ります。『じゃあどうしたらいい?』とか今はまだ分からないけど、それでもわたし達にも出来る地球のお手当てを考えていきます」
「…」
「サルローさん、わたくし達も一緒に考えてはみませんか?」
アスミはすこやか饅頭を差し出した
「…そうだな」
和やかにそれを受け取ってくれた
最後にちゃんと分かってくれた所でお別れの時間だ
荷物を纏めて、またゲートを潜る為に空へと浮かび上がる
「皆んな〜!元気でラビ〜!」
「じゃあなぁ〜!」
「またねペエ〜!」
「わん!」
そして帰ってきたすこやか市
「帰って来ちゃったね」
「そうだな」
「これからもやる事いっぱいだね」
「地球のお手当ても、これから生きてく為にもね」
「生きてる限り戦いは終わらないって事ね」
「でも、そういうのも全部丸ごと──」
「生きてくって感じだよね!」
「蓮花さん!それわたしが言ようとしたのに〜!」
蓮花達のお手当てはまだまだ終わらない
皆んなと一緒に手と手を繋いで、力を合わせて頑張って生きていれば、彼らが思い描く健やかな未来が待っている
お手当てはまだ──始まったばかりなのだから
キュアサマーと同時に新しいキャラが出て来ました。次回作の新主人公です。
言いたい事は分かります。説明させて頂くと、あの主人公は今現状作者が書きたいと思ってたキャラがアレです。
なので、何を言われようとアレで貫き通します
そして原作としてはこれで終わりですが、この小説ではもう少し続きます
もう暫くお付き合い下さい
では、ここまでの拝読ありがとうございました!