ヒーリングっど♥プリキュア 〜癒しの楽園物語〜   作:シロX

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もうちょっと内容をエグくしたい。そして当然の様に展開も早い

では本編をどうぞ〜!



第17話 復讐の刻、暴走する殺戮マシーン

「久し振り?それはどういう意味?」

 

紫苑は蓮花の持つ碧の賢帝に目を向ける

 

「プリキュアとビョーゲンズと出会ってから剣を抜き始めて……短期間でここまで力をつけるなんてね…」

 

(この人何処で…?)

 

碧の賢帝(シャルトス)が急にカタカタと動き反応する。前にも似た様な現象が起きたのを思い出す

 

「碧の賢帝?」

 

「改めて、蓮花久し振りね。8年振りね」

 

「誰なんだ君は?俺は君を知らない」

 

紫苑はやっぱりといった表情をする

 

「それなら教えてあげる。蓮花、貴方の──」

 

紫苑が喋ろうとする時、紅の暴君(キルスレス)が振り抜かれる。寸前のところで紫苑は後ろに避ける

 

「それ以上喋るんじゃねぇ!!」

 

「それは無理よ。彼は改めて思い出して貰う。そして!」

 

紅の暴君と紫紺の蛇刀(バルバリーア)が甲高い音をだしながらぶつかる

 

「魔剣の力を全て出させる!」

 

「させっかよ!」

 

「蓮花良く聞いて!8年前の事故、貴方のお父さんは事故で死んだ。だけどそれは、事故でも何でもない」

 

「お前ら!蓮花に話を聞かせるな!!」

 

だが、全く状況が理解出来てない3人は動く事が出来ない。紅牙も紫苑を相手に精一杯

 

「貴方のお父さんを殺したのは!」

 

「やめろ!!それ以上言うなぁぁぁ!!」

 

「私よ!!」

 

「……父さんを殺したのが君?」

 

8年前の出来事がフラッシュバックする。蓋をしていた壺が開かれる

 

「あの時…確かに他に居た。それが…!」

 

「そう!紫紺の蛇刀を持った私よ!碧の賢帝を回収しようと思ったけど…残念ね。手元が狂ったわ。でも良かったね」

 

「何が…」

 

碧の賢帝を握る腕がドンドン侵食されていく

 

「マズい!怒りが…負の感情で魔剣の力が引き出されて、蓮花の体を蝕み始めてる!」

 

「邪魔よ紅牙!」

 

隙を見せた紅牙に、容赦無く腹に蹴りを放ちグレース達の所まで転がる

 

「紅兄!」

 

「大丈夫ですか!?」

 

「俺より…グッ…蓮花を!」

 

紫苑は蓮花に近付く

 

「お父さんが死んだから今の君がある。大切な人達を守れている。良かったね、感謝しないと」

 

「何が良かった…?何が感謝だ!魔剣のせいで人が死んだんだよ!何も思わないのか?」

 

「思わない。魔剣を集めるのが私の人生。他人の人生に興味なんて無いわ」

 

それを聞いた蓮花は碧の賢帝を落とした。覚醒状態も解けて俯くばかり

 

「これで終わりよ」

 

蓮花に突き刺そうとする。蓮花も避ける気など無く意気消沈だが、何かが紫紺の蛇刀を弾いた

 

碧の賢帝だ。所有者である蓮花を、碧の賢帝が勝手に浮かび上がり守った

 

「許さない……許さない!!」

 

怒りに身を任せて再度抜剣覚醒した

 

「体の奥まで突き刺さる様なこの力。怒りによって、ようやく本来の力に目覚めたわけね!」

 

「オオオォォォ……オオオオオオォォォォォォォォッ!!!」

 

碧の賢帝が蓮花の左腕を完全に侵食した。そして肩から顔へと、碧の賢帝と持つ左から碧のラインが走る

 

「殺シテヤル…殺シテヤル!!何モカモ!」

 

「フフフッ!遂に伐剣者へと足を踏み入れたわね!」

 

「ウオオオオォォォォォォォォ!!」

 

叫ぶ雄叫びはもはや人の声では無い

 

「何!?なんなの!?」

 

「鬼麿さんこれは?」

 

「魔剣は所有者の精神の強さによって力が上下する。特に負の感情は魔剣にとっては最高の食材。怒りで碧の賢帝の力で跳ね上がった」

 

「それって凄いじゃんか!」

 

「確かに凄いが…」

 

蓮花の様子をグレースと紅牙は心配の目で見守る

 

「父サンヲ…人間ヲ穢スナァァァァァ!!」

 

ラッシュラッシュラッシュ。蓮花の猛威は止まる事は無く、逆に攻撃のスピードが上がってゆく

 

「捌き切れない…!」

 

刀身に触れて力を吸収はしてるものの、防御に手一杯で紫苑は攻めあぐねている

 

「アアアアアァァァァァッ!!」

 

「しまっ!?…クッ!」

 

防御する紫紺の蛇刀を強引に剥がして、ガラ空きとなった腹に蹴りが炸裂した

 

「殺ス!コロス!コワシテヤルウゥゥゥゥゥゥッ!!」

 

「これ以上は危険ね」

(下手をしたら魔剣を壊しかね無い)

 

紫苑は危機感を感じて撤退を考える

 

「それなりに紫紺の蛇刀も高まったわ。後の処理は頼んだわよ」

 

「おい!待ちやがれ!!」

 

紫苑は姿を消した。蓮花を残して

 

「フシュウゥゥ……ッ!」

 

「止まったラビ?」

 

「蓮兄!」

 

「待て!」

 

紫苑が居なくなった事で蓮花は動きを止める。スパークルが蓮花の元へ行こうとするが、それを紅牙が止める

 

「俺が行く」

 

何があるか予想がつかない。紅牙はゆっくりと近づき、手の届く範囲まで来た

 

「おい、蓮──」

 

名前を呼びながら、後ろから肩に手を掛けようとした時

 

「っ!?」

 

蓮花が振り返ると同時に腕を掴んだ。そしてそこからの切り替えが早かった

 

「アアアッ!」

 

近づいて来た紅牙に狙いを変えて、何度も何度も紅牙の腹に拳を減り込ませる

 

「がっ!?…ゴフッ…」

 

膝が崩れ落ちそうな所を、顎を蹴り上げて強引に立たせる。逃げようとする紅牙の襟を掴み上げ、顔面を殴りつける。完全にサンドバッグ状態だ

 

「フシャアァァ!!」

 

回し蹴りを食らわせ紅牙は大きく吹き飛んだ

 

蹴り飛ばされたのが幸い、蓮花の攻撃の嵐から抜け出す事が出来た

 

「鬼麿さん!!」

 

「魔剣の力に取り込まれて、自我を…失ってやが…る!」

 

「そんな!」

 

「獲物を俺達に切り替えて殺すつもりだ!早く逃げろ…!グッ……暴走は止まらない!」

 

紅牙の言う通り、暴走してる蓮花の目がこちらに向けられてる

 

「元に戻す方法は無いんですか!?蓮花さんを助けたいです!」

 

「3つある。一つは蓮花を気絶させる。二つ目は、碧の賢帝を取り上げる。そして三つ目が……」

 

「勿体ぶらないで早く言ってよ!」

 

「……蓮花を、殺す事だ」

 

それはあまりにも衝撃的過ぎる。勿論、それに賛成する者はいなかった

 

「そんなの絶対駄目です!」

 

「だろうな。だったら答えは一つ」

 

殺すのは全員が反対。気絶なんて今の蓮花には自殺行為。ならば

 

「碧の賢帝を取り上げるのが手っ取り早い」

 

「分かりました」

 

「皆んな、蓮花を助けるニャ!」

 

「いくぞスパークル!」

 

「ガッテン!」

 

付け焼き刃の連携攻撃。紅牙は上からの斬り下げ、スパークルは側面からの蹴り。同時に違う方向からの攻撃なら通ると思ったのだが

 

「えっ!嘘!?」

 

「こっちにだと!?」

 

その場でジャンプして、空中にいる紅牙へ斬り伏せた

 

「紅兄!」

 

「スパークル来るぞ!」

 

落下の勢いを利用して、そのまま上からの攻撃へと転じる

 

「わっ!」

 

スパークルも俊敏に避けるも、着地と同時に蓮花はスパークルを追い掛ける

 

「ぷにシールド!」

 

「オオオォォォォ!!」

 

鋭い横一線。間一髪の所で防いだが、たった一撃でシールドが破られてしまった

 

 

 

『キュン!キュン!キュン!』

 

「「ヒーリングゲージ上昇!」」

 

「プリキュア !ヒーリングフラッシュ!」

 

 

 

すかさず、スパークルの浄化技を放つも

 

「ウゥゥゥゥ…ッ!フシャアアアァァァ!!」

 

吠える咆哮でヒーリングフラッシュを掻き消した

 

「やばい!一旦下がるぞ!」

 

だが遅い。蓮花は手から口に碧の賢帝を咥え、両手を地面に着けてそのまま走り始める。その姿は弱者を全力狩る獣そのものだ

 

「だっ!?」

 

走る勢いに任せて、追い付いたスパークルに頭に回し蹴りを食らわす

 

「あぅ……」

 

「スパークル立つんだ!」

 

立とうとしても立てない。スパークルは先程の攻撃で、軽い脳震盪を起こしていた

 

そんな状況でも暴走した蓮花は止まらなかった。スパークルに近付き蹴り飛ばす

 

「うがっ!」

 

石ころを蹴り飛ばすかの様に、執拗いスパークルを苦しめる

 

「れん……にぃ……」

 

最後の止め。スパークルを上空へ投げ飛ばして碧の賢帝を構える

 

地面に落下する瞬間を狙って目の前で叩き付けるつもりだ

 

「フォンテーヌ!グレース!」

 

「ニャトラン合わせるラビ!」

 

碧の賢帝を大きく振り被る

 

「ウオオォォォォ!!」

 

「「「ぷにシールド!」」」

 

スパークルは落下速度に加え、蓮花の攻撃も合わさり思いっきり地面へと叩き付けられた

 

「あ、危なかったぜ…」

 

土煙りが晴れると、変身が解けたひなたが倒れていた。攻撃が当たる直前、ラビリンとペギタンが蓮花の攻撃にシールドを張り、ニャトランは地面との間にシールドを張って威力と衝撃を緩和させた

 

絶妙なタイミングでなんとかひなたを救った。だが、完全にひなたは戦闘不能となってしまった

 

「こっちに来るラビ!」

 

蓮花は次の標的を変えてグレースとフォンテーヌへ猛ダッシュする

 

「グレース後は頼んだわよ!」

 

「フォンテーヌ!?」

 

フォンテーヌは1人で蓮花へ駆け出す

 

「ペギタン、最後まで付き合って!」

 

「ペエ!」

 

「オオオォォォォ!!」

 

蓮花は結界を身に纏い鎧として防御力を高める

 

「氷のエレメント!」

 

凍らせて動きを止めようとするも、表面の結界が凍るだけで動きを封じるまでには至らなかった。凍らせても、また結界を張り直されてフォンテーヌの攻撃を無意味とする

 

「踏ん張るわよ!」

 

蓮花とフォンテーヌが激突する。結界とシールドの力比べだ

 

「なんて力…!」

 

「押さえ込むので精一杯ペエ!」

 

「アアアァァァァァ!!」

 

それでも止まらない。フォンテーヌを吹き飛ばして、グレースに向かって突進する

 

「蓮花さん止まって下さい!!」

 

「フシュウゥゥゥゥッ!!」

 

「み、実りのエレメント!」

 

実りのエレメントで剣を形成し、近接戦闘に持ち込もうとする

 

「ウガアァァ!!」

 

「クッ!?」

 

碧の賢帝を受け止めるも、あまりの威力に足が地面に沈む

 

「コロスコロス殺す殺す殺スゥゥゥゥゥゥウウウッ!!!」

 

「蓮花正気に戻るラビ!」

 

「言っても無駄だ!」

 

横から紅の剣が振り下ろされる

 

「ッ!!」

 

碧の賢帝、紅の暴君、ヒーリングステッキと三つの剣が鍔迫り合う

 

「グレース!」

 

「はい!」

 

「「ハァァ!!」」

 

「ッ!!?」

 

二人掛かりでやっと蓮花を押し退ける

 

「グレース大丈夫か?」

 

「はい、なんとか…」

 

大丈夫と言うが、明らかに体力の限界が近付いてる。これ以上の戦闘は危険と感じて紅牙はある決断をする

 

「グレース、悪いが蓮花を殺すつもりで倒す」

 

「そ、そんな!?話が違います!!」

 

「本気でしなければこっちが殺される!加減なんてしていたらあっという間だぞ!」

 

紅牙は一度集中して紅の暴君の力を溜める

 

「行くぞ蓮花!」

 

「やめて下さい!お願いします!!」

 

「お、おい!」

 

グレースは紅牙にしがみ付いて懇願する

 

「フシュウゥゥゥゥ…」

 

その間にも蓮花は破壊の一撃を込め始める

 

「あんなの放ったらひとたまりもないぞ!」

 

穿つ前に仕留める。紅牙はグレースを振り解き全力で阻止しようと走る

 

「させるか!」

 

だがそれを読んでいたかの様に、蓮花は力を溜めるのを中断して紅牙に斬りかかる

 

「コイツ!?」

 

暴走してる筈なのに頭は良く回る。不意を突かれ、防御に急いで切り替えるも一瞬の判断が遅くなり脇を斬られる

 

「うぐっ!」

 

致命傷は避けれたものの、それでも傷は浅くはなかった

 

邪魔者がいなくなった事を確認して、蓮花は再度碧の賢帝に力を溜める

 

「ラビリンまだいける?」

 

「大丈夫ラビ!」

 

 

 

「エレメントチャージ!」

 

『キュン!キュン!キュン!』

 

「「ヒーリングゲージ上昇!」」

 

「プリキュア !ヒーリングフラワー!」

 

 

 

碧の賢帝の波動とヒーリングフラワーがぶつかる。だが、激突し合って間も無くグレースが押され始める

 

「押し返せないラビ!」

 

「でも絶対諦めない!蓮花さんを元に戻すんだ!!」

 

それでも、どんなに気合いを入れようと状況は変わらず、逆に悪くなる一方

 

(ダメ…力…が……)

 

とうとうグレースの限界が訪れてしまった。このまま、グレースが力を抜いたらひとたまりもない。そんな絶対絶命なピンチにひとつの影を目にする

 

「この瞬間を待っていた!」

 

「紅牙!?」

 

 

「覚醒剣!」

 

「暴君蹂躙!」

 

 

波動砲を出してる機を狙い、碧の賢帝をはたき落とした

 

「!?」

 

「この!剣から離れろ!!」

 

紅牙は地面に落ちた碧の賢帝を蹴り飛ばして遠ざける。蹴り飛ばされた碧の賢帝は、光の粒子となり消え、蓮花も覚醒状態が解けてその場に崩れ落ちる

 

「蓮花さん!!」

 

「グレー…ス…」

 

「無理は駄目です。ゆっくり」

 

 

 

 

 

////////

 

蓮花の暴走も終わり、蓮花達は美術館に戻るのだった。紅牙がひなたをおぶさり、のどかが蓮花の肩を担ぐ

 

「今回は上手くいったが、次はこうは上手くいかないぞ」

 

「…皆んな聞いて」

 

蓮花が注目を集めて皆んなは足を止める

 

「俺はここまでだ。今日中にでも皆んなの前から消えるよ」

 

「何でですか!?」

 

「蓮兄一体どうしちゃったの!?」

 

「見たでしょ?怒りに身を任せた結果があれだよ。このままじゃ、いつか皆んなを傷付けてしまう」

 

「だからって、そんなの納得出来ないラビ!」

 

「…ちゆちゃん代わってもらってもいい?」

 

皆んなが蓮花が消える事に反論する中で、のどかは黙って蓮花の前に立つ

 

「蓮花さん…」

 

「ごめんね。のどか」

 

「ッ!!」

 

その言葉を聞いた瞬間、のどかは蓮花の頬を叩いた

 

「のどか…?」

 

「何で…そんな事言うんですか?何でそんな悲しい事を言うんですか!!」

 

目に哀しみの涙を流して激しく怒る

 

「わたしはっ…!謝って欲しくて助けた訳じゃっ……無いです…!言って…ましたよね?」

 

 

『── 1人で何でも出来ると思ったら大間違いだ!』

 

 

「……」

 

「独りで抱え込まないで下さい!辛いなら辛いって、助けて欲しいならそう言って下さい!わたしが…わたし達がいつも側に付いてます!」

 

「…」

 

「蓮花さんが好きだから!!…好きだからずっと側に居て欲しいです」

 

のどかは小指を蓮花に出す

 

「約束です」

 

蓮花は無言で小指を出して、のどかの指と絡ませて指切りする

 

「分かった。約束」

 

 

 

 

 

そして帰りの電車。今日のお手当てで疲れ果てて居眠りをする

 

その様子を蓮花と紅牙は優しく見守る

 

「蓮花お前……約束守る気ねぇだろ?」

 

「気付いていた?」

 

「どうしてなんだ?」

 

「分かるんだよ。碧の賢帝を抜けば抜く程力は増すが、その分自分じゃ無くなっていくのを…」

 

「だが、それでも抜き続けるのだろう?大切な人達を守り、ビョーゲンズから地球を守る為に」

 

「暴走するだけならまだ良い。皆んなが元に戻す為に頑張ると思うから。だけど、もしもの時は自分から消える。誰になんと言われようとね」

 

蓮花は受け入れた。その先に待つ代償を

 

(……)

 

そんな2人の会話を静かに盗み聴きする者が居たが、その者に2人は気付く事は無かった

 

 

 

 

 

////////

 

「はぁ…まさかあの暴走を止めるなんて」

 

紫苑は少し落胆する。だけどすぐに切り替えて表情を戻す

 

「次の計画に移ろうか。あの子は今何処に居るのか…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「観星町…。魔剣と同じ『星』の地名。少し立ち寄ってみるか」




オリ主のカルマ値が物凄く跳ね上がった回

次回からは特別編です。前作組との絡み合いです!

ここまでの拝読ありがとうございました!
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