ヒーリングっど♥プリキュア 〜癒しの楽園物語〜   作:シロX

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ちゆと紅牙がメイン!

ではどうぞ〜


第25話 交わる想い♥自分の本当の気持ち!

「ノート良し!参考書良し!筆箱良し!珈琲良し!」

 

只今、蓮花は久し振りに大学に向けての勉強を1人でする事に。かなり気合いが入ってるのか、準備物に指差し確認までしていた

 

(紅牙は用事があると言って出掛けたし、今日はのどか達とは約束してないからゆっくり勉強出来るな!)

 

蓮花はリビングの机に座って、優雅なひと時を過ごそうとしていたのだが

 

「蓮兄遊びに来たよ〜!!…ってどうしたの?」

 

現実は無慈悲である。神は蓮花を見捨てたのだ

 

突然の来訪者の顔を見ないようにして、顔を机に突っ伏してしまう始末

 

「ねえねえ!蓮兄開けてよ!」

 

庭の窓をバンバンと叩きひなたは家に入ろうとお願いする

 

「ナニカゴヨウカナ?ヒナタ?」

 

「遊ぼ!」

 

「これから大学受験へ向けての勉強をするんだけど…」

 

「蓮兄なら大丈夫だよ!頭良いから!」

 

そう言ってくれるのは本当に嬉しい。だけど今は、本当に追い込まれている状況なのだ。

ビョーゲンズとの戦いやのどか達と遊ぶ日々で、勉強なんて殆ど手を付けてない

 

今回ばかりは蓮花も心を鬼にする

 

「ひなた、受験はそう簡単じゃないんだよ。今回は悪いけど諦めて」

 

「…は〜い」

 

蓮花の心中を察したのかトボトボと帰って行った。

申し訳ない気持ちでいっぱいだが受験も大事

 

「さてと、え〜っと何々?この問題は──」

 

気を取り直して机に向かって問題を解こうとしたが

 

「ジャジャーン!」

 

ひなたが家に上がり込んで居た

 

「…もうどうにでもなって」

 

蓮花は両手を大きく広げた。ひなたは、犬の様にはしゃいで飛び込んだ

 

蓮花は完全に諦めてムード。今日もまた勉強出来ない日となってしまった

 

 

 

 

 

////////

 

紅牙はというと旅館沢泉の前に来ていた

 

「…行くか」

 

「鬼麿さん?」

 

旅館に入ろうとしたところで、紅牙の姿を見てちゆが声を掛ける

 

「何か用事ですか?」

 

「前言った通り手伝いに来た」

 

「本当に手伝いに来たんですか!?」

 

「旅館の人には職業体験として話がついた。悪いが案内を頼む」

 

「いつの間に。随分と根回しが早い…」

 

旅館に入ってちゆの母親である「なお」と挨拶を交わしてから着替える

 

「どうよちゆ!この俺の着こなし術は!」

 

「意外に和も合いますね」

 

「さぁ手伝うぞ!掃除、洗濯、料理、何でも御座れのお利口さんだ!」

 

(感じがいつもと違うから話しにくい…)

 

そんな訳でちゆの指導の下で手伝いを始める

 

先ずは風呂場の掃除

 

「にしても、この広さを1人で掃除してるのか?」

 

「はい」

 

「頑張るんだな」

 

「……」

 

ちゆの背中がむず痒くなる。集中出来て無い状態で掃除してると

 

「きゃっ!?」

 

「ちゆ!」

 

水で足を滑らせてしまった。偶々近くで掃除してた紅牙は、後ろから包み込む感じにちゆを受け止めた

 

「おい大丈夫か?」

 

「はい、ありがとう…ッ!?」

 

声のする上へと顔を上げると、思ったよりお互いの顔が近く、ちゆは驚いて紅牙の顎を頭突きする感じで跳ね上げた

 

「うごぉぉぉ……」

 

「だ、大丈夫ですか?」

 

「んな訳ねぇだろ!!舌まで噛んだわ!!」

 

「お、鬼麿さんの顔が近……恐ろしかったからよ!!」

 

「はぁ!?意味分かんねぇよ!!」

 

次は部屋の掃除

 

「布団はこっちへ」

 

「おう…って、この布団ほつれてるぞ」

 

「本当。今は皆んな忙しいから後で直すとして…」

 

「俺が直すから道具持って来い。すぐ終わらせる」

 

ちゆは言われた通り手芸道具を渡し、紅牙は手慣れてる事もありすぐに終わらせた

 

「本当器用ですね」

 

「見たか?見たよな!俺の手捌きを!」

 

 

 

 

 

「おいちゆ。わざわざ、ゆめポートまで来て買い物するものか?近くの店にあったろ」

 

「わたしに言われましても…」

 

2人は只今買い出し中。近くの店に行けばある物を、何故かゆめポートで買って来るよう言われたのだ

 

「あれとそれとこれだな」

 

「後これもです」

 

ゆめポートまで来たからといっても何も変わらない。只々、買い物をしてすぐに終わらせた

 

買い物袋を手にポート内を歩いてると、ちゆはショーケースに飾られてあるウェディングドレスに目がいく

 

「へぇ〜、こんなんに興味あるのか?」

 

「そうゆう訳では無いですけど綺麗だなと」

 

女の子なら一度は夢を見て憧れる純白のドレス。興味が無いと言いつつも、本音はそうでもなかった

 

「未来の旦那が可哀想だな」

 

「なっ!?それはどうゆう意味ですか!」

 

「お前、すぐ俺に暴力振るうだろ?旦那が心配だ」

 

「それは鬼麿さんが──」

 

紅牙はちゆの唇に指を当てて静かにさせる

 

 

 

 

 

「だから俺がお前の旦那になってやる」

 

 

 

 

 

「……えっ!?///」

 

突然の物言いに少し間が空いたが、すぐに言葉の意味を理解して顔を赤くする

 

「お前の相手を出来るのは俺だけだ」

 

「え、あ、あの///」

 

「…と言うのは簡単だ。誰がお前となんか」

 

その瞬間紅牙は天を見上げていた

 

「ちょっとはその気になっていたわたしが馬鹿でした!」

 

頬を膨らませてプンスカと怒るちゆは、1人何処かへと行ってしまった

 

紅牙はというと、殴られた顎を押さえてちゆの背中を眺めていた

 

 

 

 

 

(やっぱり鬼麿さんは鬼麿さんでした)

「はぁ…」

 

溜め息を吐きつつ歩いてると誰かとぶつかってしまった。紅牙の事を考え過ぎていた

 

「すみません!」

 

すぐさま謝って立ち去ろうとしたのだが

 

「ちょっと待てよ」

 

腕を掴まれてしまった。ちゆは嫌な予感がし、振り解こうとするが力で負けている

 

相手は男。しかも大人なのだ

 

「こっち来い」

 

強引に引き込まれて、ちゆは人気の無い所へ連れ去られてしまった

 

「まさか謝って済むと思っているのか?本当に許しを請うつもりなら!」

 

男はちゆの両腕を掴んで更に動きを封じた

 

「それなりのものを払って貰おうか」

 

「離して!」

 

振り解けない。逃げたくても逃げられない

 

(嫌…誰か助けて!)

 

迫り来る恐怖に涙を流しながら怯えてると

 

「何面白い事してんだよ。俺も混ぜろや」

 

(──ッ!)

 

紅牙がちゆを見つけた

 

「誰だ!」

 

「そんなお決まり文句を聞きに来たんじゃねぇよ」

 

紅牙は男の腕を掴んだ

 

「言ったろ?俺も混ぜろや」

 

掴む手の握力が増す。紅牙の髪色が徐々に白く染まっていく

 

「あが!?」

 

ミシミシと嫌な音を立てる。男は反撃しようと拳を作り攻撃しようとするが

 

「俺の女に、手を出すな!!」

 

紅く光る瞳が男を射抜く。それだけで相手は殺されると思う程の恐怖を感じた

 

「鬼麿さん…!」

 

紅牙は最後の言葉を冷たく言い放つ

 

「消えろ。蹂躙されたくなければ」

 

男は怯えながら走って2人の前から消えた

 

「全く手間を掛けさせるな」

 

髪色や瞳の色が元に戻り安堵の息を吐く

 

「帰るぞ」

 

素っ気ない態度で帰ろうとするのだが足止める

 

「…ウェディングドレスから始まった会話、一部本当だからな」

 

「へぇ〜一部ですか……一部!?」

 

ウェディングドレスから始まった会話と言うと、紅牙が旦那がどうこうと言う話も含まれているのだろう

 

「あの!一部って何処のですか!」

 

「うるさいぞ!さっさと悪い虫が付く前に帰るぞ!」

 

繋がれる手を見てちゆの鼓動は速くなる。そしてそれは紅牙も同じ

 

(チッ!やっぱり俺はコイツの事を──)

 

(わたし、やっぱり鬼麿さんの事を──)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

((──好きになったみたいだ))




内容としては強引でした!チャンチャン!

自分の気持ちには気付いたが、相手の気持ちにはお互いに気付いて無いので片思い。
両思いなのに片思い。

ここまでの拝読ありがとうございました

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