ヒーリングっど♥プリキュア 〜癒しの楽園物語〜   作:シロX

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カルマエンド!

ではスタート!


カルマエンド お手当ての代償

紫紺の蛇刀(バルバリーア)の力は、碧の賢帝(シャルトス)紅の暴君(キルスレス)の力を凌駕していた。その証拠に紅の暴君(・・・・)は砕け散り、碧の賢帝は刀身にひびが入り使い物にならなくなっていた

 

「クソったれ…が…!」

 

蓮花と紅牙は、大ダメージを受けて傷だらけになってしまった

 

「意外と渋といね紅牙」

 

「クッ!」

 

紅牙は蓮花を庇う様に前に立つ。砕けた紅の暴君を向けて

 

「紅…牙!」

 

「貴方は何も出来ず死んでいく。ここで終わる運命を呪いなさい」

 

「やめろ…やめてくれぇぇぇぇ!!」

 

紫紺の蛇刀は、最も容易く紅牙の心臓を貫いた

 

「紅牙ァァァ!!」

 

引き抜かれ剣から血が溢れ出る

 

「蓮…花…がはっ……生きろ、よ?」

 

その言葉を最後に、紅牙は息を引き取った

 

「あぁ…あ…っ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(また、守れなかった)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(誰も傷付かないように手に入れた力なのに…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(なのに俺は…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(また、大切なものを失ってしまった…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(それは…俺が弱いから?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(俺の心が弱かったせいで、自分じゃ何も解決出来なかったから)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(彼は……っ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(だったらもう、やめる)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(そんな甘い考えは捨てるから。だから…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「剣よ…」

 

蓮花は碧の賢帝を手に取り抜剣覚醒する

 

「その絶対な力を……こいつをぶちのめす為の力を与えてくれぇぇぇぇェェエエエぇぇぇ!!!」

 

「なっ、ああぁぁぁ!?」

 

膨大なエネルギーは紫苑を吹き飛ばした

 

「凄いエネルギーラビ!」

 

「ハハハッ!怒りによって本来の力が目覚めたのね!これよ!私はこれを待っていたのよ!」

 

碧の賢帝の同期が今まで以上に進行していた

 

「コロス…ッ!ブチノメス!ナニモカモ、ハカイシテヤルゥゥゥ!!」

 

完全に暴走している。蓮花は雄叫びをあげながら憎悪を撒き散らす

 

「キサマノソンザイヲ!アトカタモナクケシテヤルウゥゥゥッ!!」

 

 

 

 

 

////////

 

(ここは何処?)

 

蓮花は辺りを見渡す。だけど何も無い。闇が広がるばかりの虚無の空間

 

 

『ぎいやぁぁぁ!!』

 

 

「ッ!?何だ、今の声?いや悲鳴なのか…」

 

何も無い筈の空間から、人の悲鳴の様な声が響いた

 

 

『いやぁ……!ひっ、あぁぁ!!』

 

 

今度は違う人の悲鳴。蓮花も何が何だ分からない

 

『聞こえるか、適格者よ』

 

今聞いた声は覚えのある声

 

『我らの声が…苦痛の声が…』

 

「剣の意志…なのか?」

 

時折、碧の賢帝から聞こえる声だった。その声が訴える様に聞こえた

 

 

『痛い…っ!し、死にたく…があぁぁぁッ!』

 

 

「何なんだ…何なんだ!!こんな事をしても、思う通りになるとでも──」

 

『力を望んだのは、お前ではないか?』

 

「…ッ!そ、それは…」

 

否定は出来ない。言葉で嫌と答えても、意志はそれを望んだのだ

 

『我はそれに応えた。その結果お前は既に、我の一部となっているのだ。この悲痛なる無念、我を形作るモノたちの叫びが聞こえるのがその証拠』

 

 

『憎いイィィ…っ』

 

 

『恨めしいぃぃ…っ』

 

 

『苦しい、よぉ……』

 

 

「これが、憎悪によって形作られてたものなのか…。苦しみ、悲しみ、無念……そして」

 

 

『殺してやるぅぅぅ!』

 

 

『壊してやるぅぅぅ!』

 

 

『みんな、みんなっ!なにもかも、全て、破壊してやるぅぅぅぅッ!!』

 

 

言葉だけでも分かる。暴走したら自分の同じなのだ。憎悪に呑まれ、殺意や破壊衝動に駆られる、負の感情に支配される

 

『それこそが我が力。狂おしき憎悪によって、我は形作られたのだ。遥か昔、この土地にて朽ちていった魂達の無念によって…』

 

「そんな…」

 

『さぁ、お前も加われ?』

 

剣が誘う

 

『理不尽な暴力によって、大切なものを奪われた怒りと絶望……それを晴らす為に我らと共に、ひとつの存在となるのだ!!』

 

「う、うわああぁぁぁぁ!!」

 

その時、一筋の光が差し込む

 

そこから声がした

 

 

『蓮……ん!』

 

 

『ぬぅ…っ!?』

 

 

『…花…ん!蓮…花…ん!』

 

蓮花を呼ぶ声がする

 

 

『蓮花さん!』

 

 

光りが辺りを照らし出す

 

 

 

 

 

「蓮花さん!!」

 

 

 

 

 

////////

 

「ウゥ……」

 

「蓮花さん!!」

 

完全に意識を奪われていて気付かなかったが、グレースが目の前に居て身体を支えてくれていた

 

「のどか…」

 

蓮花も意識を取り戻すと同時に元に戻っていた

 

「紫苑は…?」

 

「フォンテーヌとスパークルが」

 

目を向けると、涙を流しながらステッキを振る2人の姿が映る

 

「そう…か。なら、俺もっ…早く!」

 

「それだけ駄目です!」

 

グレースは蓮花を止める

 

「蓮花さんはもう充分頑張りました。ここからはわたし達だけで」

 

「離してのどか…」

 

「離しません!何の為に皆んなが、紅牙さんが無茶をしたか分かっているのですか!?」

 

止める手が更に強くなる

 

「本当にわたし達の事を思っているのなら、黙って引いて下さい!!」

 

「グレースも、本当に俺を思っているのならその手を退けてくれるかな?」

 

「そんなの……やっぱりあの時の約束を破るんですか?何処かへ行ってしまうんですね…」

 

「何処にも行かないよ」

 

「嘘はやめて下さい!知っているんですよ!約束をした帰りに聞いたんです!!」

 

グレースが言ってるのは、恐らく初めて暴走した日。紅牙と2人で密かに話していた事だろう

 

「結局傷付いてるのは蓮花さんだけじゃないですか!わたし達は何も…何も出来ていない…」

 

「大丈夫。グレース達はお手当てを出来ている。だから…これからも頑張って欲しい」

 

蓮花はグレースを振り解き紫苑の所へ

 

「蓮花さん!!」

 

 

 

 

 

「何故勝ち目の無い勝負に挑むの?」

 

「そんなの関係無いし…!」

 

「このくらい…!蒼咲さんが今苦しんでる痛みに比べたら…っ!」

 

奮闘はしたが、やはりといった結果だった。フォンテーヌ達では歯が立たなかった

 

「そう、なら……二度とそんな口が聞けないくらい壊してあげる!!」

 

振りかざす紫紺の蛇刀がフォンテーヌに襲い掛かる

 

 

 

 

 

 

「させないっ!」

 

巻き起こる風圧が紫苑を吹き飛ばした

 

「何で…何で!」

 

「蒼咲さん…」

 

「遅れてごめん」

 

「馬鹿野郎!何で来るニャ!」

 

助けに来た蓮花。だが、それを喜ぶ者は誰1人としていなかった

 

「グレース、ラビリン!どうして止めなかったペエ!?」

 

「止めたラビ!止めたけど…」

 

「それが蓮花さんだから…」

 

グレースとラビリンも、もう止める事はしなかった

 

「これで全部終わらせる」

 

碧の賢帝を抜く。そして薄れゆく意識の中で蓮花は

 

 

 

 

 

(一度だけ…一度だけで良い)

 

 

 

 

 

(ありったけの力を貸して欲しい…)

 

 

 

 

 

(例えの力が憎しみでも、悲しみでも構わない)

 

 

 

 

 

(これから待ち受ける運命を受け止める)

 

 

 

 

 

(後悔は…無い)

 

 

 

 

 

(だから…だから!)

 

 

 

 

 

(最後にお手当てを……皆んなを守らせて!!)

 

 

 

 

 

「ウゥオオオォォォォォォォォォッッ!!」

 

「フフッ!その力、存分に見せなさい!」

 

「オオオォォォォォォォォォッ!!!!」

 

 

 

 

 

////////

 

「これは予想外…だわ…っ!強過ぎる!?」

 

力を解放させた蓮花は凄まじかった。メガビョーゲンは浄化では無く、跡形も無く消し飛ばし、紫紺の蛇刀の力を圧倒していた

 

紫苑の身体は今まで以上にボロボロだ。血塗れの身体がそれを物語っている

 

「フシュウゥゥゥ……」

 

一方で蓮花は全くの無傷。紫紺の蛇刀の刃が届く事はなかったのだ

 

「……死ね」

 

動けない紫苑に剣は容赦無く身体を貫いた

 

「が……っ!」

 

「死ね…シネ…ッ!」

 

何度も何度も突き刺す

 

「しね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねシネ死ね死ねシネしね死ね死ね死ねしねシネ死ねぇぇぇェェェエエぇぇぇ!!!」

 

只々、目の前のモノを突き刺す

 

突き刺して突き刺して突き刺して突き刺して突き刺して突き刺して突き刺して突き刺して

 

それでも足りない

 

足りない足りない足りない足りない足りない

 

肉を裂き、骨を断ち、内臓を抉り取り、血肉を貪り喰う

 

「あ……ぁ………ぁぁ…」

 

それでもまだ息してるのが奇跡だった

 

だがそれもお終い

 

「フウゥゥ…ッ。フウゥゥ…!」

 

「ま、剣の力が…っ、こ、こまでとは……フフッ!」

 

「し、オン…」

 

「どんな、気分…?圧倒的な…力で、全てを踏みにじるの、は…」

 

「ダマ、レ…」

 

蓮花は紫苑の頭を持ち上げ力を込める

 

「有無を言わせぬ力で、都合の悪いものを全てを消し去るのはさぁ!?」

 

「だマれエえエえエぇェぇェぇェぇェェェぇぇぇぇェェっッ!?!?!!??」

 

瞬間、蓮花の手の中が弾けた

 

怒りに任せて紫苑の頭を握り潰したのだ

 

肉片が飛び散り、目玉や頭蓋骨なども地面を転がる

 

頭部を無くした身体は、噴水の様に血を噴き出しながら人形の様に倒れた

 

「蓮花さん…っ!」

 

「来ルナアアァァァ!!」

 

意識を乗っ取られていたが、ようやく収まりついた

 

「俺に……っ……近付くな!コロシテ…シマう…から…っ!」

 

それでも、内なる憎悪を抑え込むのがやっとの状態

 

「ごめんね。今度こそ、皆んなとはもう居られない」

 

「そんな事ないよ!!」

 

「蒼咲さんはいつだってわたし達の隣に居ました!だから!」

 

心に染みる言葉を貰うけど

 

「ありがとう。でもね、越えてはいけない一線を越えてしまった。もう一緒には居られない…」

 

「それでもわたし達は!」

 

蓮花は首を横に振る

 

「だからお願い。俺や紅牙の分まで、この地球をお手当てして?」

 

「蓮花さん…っ」

 

「……さよなら」

 

そして蓮花は何処かへと走り去って行った

 

「蓮花さぁぁぁぁんっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それっきり、あの人はわたし達の前から姿を消してしまった

 

誰よりも優しくて、強くて、そのせいで傷付いてしまって

 

それでも、最後まで皆んなを守ってくれた人を

 

わたしは絶対忘れません

 

だから探す

 

例え、どれだけ時間が掛かってしまっても構わない

 

この世界の何処かに居る、あの人を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

////////

 

此処は何処の森の奥深い場所

 

1人の女性が森の中を歩いていた

 

「ふわぁ〜!」

 

女性の名は花寺のどか

 

「う〜ん、此処ら辺だと思うんだけど」

 

のどかは更に奥地へと足を進め

 

そして

 

「あ!」

 

目的地に到着した

 

「やっと見つけましたよ蓮花さん」

 

のどかは隣に座り話す

 

「探すのに随分と時間掛かっちゃいました!」

 

のどかはこれまでの出来事を話す

 

「結構大変だったんですよ。ちゆちゃんやひなたちゃんは忙しくて無理だったので、私が頑張って来ました!」

 

そしてのどかは寄り添う

 

「だから、今だけ独り占めさせて下さい」

 

そしてのどかは静かに眠った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白骨化した遺体の隣で

 

何故その白骨化した遺体が蓮花と分かったのか?

それは、胸部の辺りに碧の賢帝が突き刺さっているから

 

 

 

 

 

あれから30年以上が経っていた

 

のどかはその時間を全て、蓮花を探すのに費やしたのだ

 

後悔など無い

 

自分で決めた道だから

 

「蓮花さん……大好きです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

END




カルマエンドは要するにバッドエンドです

まさかのオリキャラ全員死亡エンドでした!

分岐としては、碧の賢帝か紅の暴君のどっちかが砕けたかによって分かれ目となっております

後、カルマルートはのどかエンドみたいなもんです。
以上!

ここまでの拝読ありがとうございました!
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