ではスタート!
「見て見て〜!可愛いよ〜!!」
只今アスミは、ひなたに誘われて色んな服を着せられていた。大人っぽいものから子供っぽいものまで多種多様に
「ひなたは先程から、『可愛い』と繰り返しますが『可愛い』とは何ですか?」
「えっ?」
「好きとは違うのですか?」
「可愛いは可愛いだよ。ねぇ?」
アスミの疑問に答えようと努力はするが、イマイチピンと来ない。「好き」と「可愛い」は似て非なるものかと
「確かにどう違いが…」
「考えた事も無かったな」
「難問をぶつけるわね」
頭が良いと評判の抜剣者組も悩ますばかり
皆んなが皆んな、「好き」と「可愛い」について語るが
「ますます分かりません」
アスミは余計に混乱する
「そうだ!」
ひなたは、お姉さんのめいに頼んでラテを可愛く大変身させた
「ラテ可愛い!」
「はいはいラテこっち向いて!」
紅牙は、自慢のカメラでのどかとラテを一緒に写真で撮る
「お姉、急だったのにありがとう!」
「時間があればもっと可愛く出来たんだけど。今日はここまでねラテちゃん」
「わん!」
「ね!可愛いって思うっしょ!」
これが可愛いとアスミにラテを見せるが
「ラテをこんなにも喜ばせて頂いて感謝致します」
「何かちょっと違うな…」
そんな事を言いつつも紅牙はカメラを回す
「ひなた、そろそろいいかな?」
「ヤバ!ゴメン皆んなこの後用があるんだった!」
「それなら付き合うよ」
ようたに呼ばれて一度部屋から出て待つ事に
「連れて来たよ」
ようたは連れて来たのは、まだ小さな子犬だった
「ウチで預かっている保護犬の『ポチット』だよ!」
「ポチじゃなくてポチット?」
「眉毛がポチッとしてるから」
命名はひなたらしい。単純だが、ひなたらしいネーミング
「ひなたちゃん、少し触ってもいい?」
「いいよ!でも…」
のどかが触ろうとすると、ポチットはひなたの腕から降りて足元に隠れてしまった
「ごめん!驚かせちゃった?」
「違う違う。この子、アタシ達以外には臆病で…」
そんな訳で、ひなたの言う用事を皆んなでお供するのに場所を移動する
「ありがとね。アタシの用に付き合ってくれて」
「ううん、ラテもいつもと違うドッグラン楽しいと思うから」
ひなたの用事とは、ポチットをドッグラン会場へ連れて発散させる事だった
「でも、ポチット怖がらないかしら?」
「大変だと思う。けど、少しずつ色んな事に慣れて欲しいからパパとお兄に相談して決めたんだ」
「ひなた、最近は病院のお手伝いしてるんだぜ」
「お手伝いって言ってもほんの少しだよ。前は『絶対無理だ〜』って思ってたけど、今はアタシにもできることぎあるかもって思えて」
自分の出来る事、やりたい事を手探りで探してる。以前と違ってひなた自身も変わろうとしている
「今のひなたちゃん、とっても可愛いわよ」
「も、もう揶揄わないでよ!」
「ポチットももっと可愛くなろうね」
「…」
「可愛い」の単語にまたも反応して、アスミの足が止まる
「「アスミ?」」
それに気付いた蓮花とちゆが同時に声を掛ける
「お2人も、ポチットが可愛いですか?」
2人は顔を見合わせてから
「そうだけど」
「えぇ」
「可愛い筈なのにわたくしは何も感じません。何故なのでしょう?」
「可愛いかどうかは人それぞれだから」
「人、それぞれ…。と言う事は、人では無いわたくしは『可愛い』は分からないのですね…」
可愛いと言う気持ちを理解出来ないアスミに、ちゆが「人それぞれだから」とフォローしたつもりが逆効果になってしまった
先日の様に、アスミの身体が透けるぐらい透明になりつつある
「アスミアスミ!ちゆはね、可愛いの捉え方は色々とあるって言ってるだけだから!」
「そうですか…?」
「そうそう!わたしや蒼咲さんでも、可愛いの捉え方に違いがあるから!」
2人で、アスミが消えてしまうのを何とか阻止する
「あの3人何してんだ?」
「さぁね?」
「それにしても、蓮花は良くアスミの事を気に掛けてるラビ」
「…ッ!」
ひなたは、蓮花とアスミのやり取りをジッと見ていた
「…」
更にその様子を紅牙が観察していた
////////
「「ふわぁ〜!」」
ようやく着いたドッグラン会場
「ワンちゃんがいっぱいだ〜!ラテ、それじゃあ遊ぼっか!」
「ポチットも友達いっぱいいるよ」
ラテは元気良く歩き出したが、後ろを振り返るとポチットは未だにゲージの中に縮こまっていた
「大丈夫。アタシやニャトランが居るし可愛いお友達いっぱいだよ!」
それからは、蓮花達も含めてとにかく動いて遊ぶ。ラテも他の犬と交流を深め、ポチットもちょっとずつ自分から前へ出ようと頑張っていた
「かなり写真撮ったな」
紅牙は、ラテとポチットとの写真を沢山撮っていた
「見せて下さい」
ちゆは気になりカメラの画面を覗く
「ほらほらポチットや〜」
紫苑もポチットに指を出して舐められている
「…」
蓮花はというと、ひなたとアスミの2人が話してる姿を見ていた
「本当に蒼咲さんアスミを見ていますね」
「は?」
紅牙は蓮花の目の動きをジッと見ていた。その視線の先には
「そ、そうなのか?」
紅牙から見ると少し違うかったらしい
「そろそろわたし達も行きましょう」
紅牙とちゆに続いて蓮花達もひなた達の所へ歩き出す
「2人共何話してるの?」
「それはね紫姉!ポチットとどうやって仲良くなれたか話してたの!」
「可愛いじゃなくて?」
「それでしたらわたし、可愛いについてずっと考えてたの。『可愛い』って、相手を見ている内に『思わず守りたくなる』。そんな気持ちだと思うの」
「なるほど、『可愛い』は先ず興味を持って相手を見る事からなのですね」
それを聞いてみていざ実践
「失礼致します」
早歩きでポチットの目の前まで接近したが、いきなり近寄って来た為か怯えて隠れてしまった
「良く見せて貰えません」
「うん、まぁ、そりゃそうだろ」
「くちゅん!」
ラテがくしゃみをした。これはビョーゲンズが現れた合図だ
急いで場所を移して声を聴く
『近くでトウモロコシさんが泣いてるラテ』
「しゃーない。今日も蹂躙してやるぞ!」
「「「「スタート!」」」」
「「「「プリキュア ・オペレーション!」」」」
「「重なる二つの花!」」
「キュアグレース!」
「ラビ!」
「「交わる二つの流れ!」」
「キュアフォンテーヌ!」
「ペエ!」
「「溶け合う二つの光!」」
「キュアスパークル!」
「ニャ!」
「「時を経て繋がる二つの風!」」
「キュアアース!」
「ワン!」
「「「「地球をお手当!」」」」
「「「「ヒーリングっど♥プリキュア!」」」」
「「抜剣覚醒!」」
「燃え上がれ!
「吹き荒れろ!
「紫姉、2人をお願いね」
「スパークル達も気を付けて」
スパークルは、ラテとポチットを紫苑に預けてメガビョーゲンの対処をする
「メガビョーゲンは、わたしとグレースと蒼咲さんで食い止める。その間に、スパークル達は皆んなを安全な場所へ!」
暴れるメガビョーゲンに3人は走る
「ハァ!ダァ!」
「「ハァァ!!」」
フォンテーヌがメガビョーゲンの攻撃を受け流し、その隙に蓮花とグレースでメガビョーゲンを攻撃してドッグラン会場から距離を開けさせる
「さあ、一緒に逃げましょう」
アースは女の子を抱えてると
「ワン!」
「──!」
飼い犬であろう犬が隣で呼び掛ける
「一緒に行きましょう」
アースは女の子を、ひなたは他の人を抱えながら、紅牙が翠遠の息吹のツタで犬も含めて大人数を安全な所へ避難させていた
「氷のエレメント!」
「実りのエレメント!」
フォンテーヌが動きを封じ、グレースがピンクの光球で穿ち
「やれ!不滅の炎!」
不滅の炎を振りかざして、炎の竜巻を発生させてメガビョーゲンを焼き焦がす
「今の内にキュアスキャンラビ!」
「そう簡単にはいかせん!」
しかし、グアイワルが現れてメガビョーゲンにメガパーツを付与した
「メガビョーゲン!!」
「大きくなったペエ!」
「それでもやるしかない!」
「メ〜ガァァ!」
体からトウモロコシの種を撒き散らして攻撃するが単調な攻撃。3人は避けて事を済ますが
「メガ!!」
強化されたメガビョーゲンの攻撃のバリエーションが増え、頭の根っこでグレースとフォンテーヌを捕まえた
「やれメガビョーゲン!」
メガビョーゲンは大きく頭を捻り、その勢いで2人を地面に叩き付けるつもりだ
「2人共!」
蓮花は2人が地面に叩き付けられる直前、受け止めようとするが耐え切れず蓮花も大ダメージを負ってしまう
「フッ!」
すかさず、アースが手刀でメガビョーゲンの根っこを切り離した
「大丈夫!?」
「やはり厄介だな」
「メガー!!」
メガビョーゲンがまたも種を拡散して攻撃する
「ハァァ!」
「蹂躙してやる!」
アースは弾き、紅牙は切り裂く
「「タァァ!!」」
そしてその背後から、スパークルがシールドを張りながら体当たりする
「メガ…!」
一度は大勢を崩されたものの、メガビョーゲンはその状態から攻撃大勢に入った
「──!?」
「ゲン!」
攻撃をモロに食らいスパークルも倒れてしまった
「どうだプリキュア !」
「ぐ、グアイワル。此処は人と動物が皆んなで遊ぶ場所なの。アンタ達はお呼びじゃないっての!」
「人間と動物が遊ぶ?下等生物にかまけてくだらん」
スパークルの言葉にグアイワルは、外道な言葉で一蹴する
「わん!わん!」
そんな時、スパークルの前にポチットが身を挺して守ろうとメガビョーゲンの前に出た
「ポチット危ないよ!」
「おい紫苑!何で世話を出来ない!」
「これはポチットが選んだ事よ。それを私は見届ける」
「うるさい下等生物だ。やれ」
グアイワルは無慈悲にメガビョーゲンに指示を飛ばした
「メガビョーゲン」
一粒の種がポチットへと飛んで行く
「ダメェェェ!!」
スパークルは手を伸ばすが届かなかった
直撃かと思った誰もが思った
「?」
しかし、土煙が晴れるとポチットの姿が無かった
「下等生物ではありません」
「「アース!」」
「ポチット!」
直撃する瞬間、アースの超スピードでポチットを救ったのだ
「彼は人間と共に生き、笑い、互いを思い合っている。その姿はとても…とても抱き締めたくなる姿です」
「メガビョーゲン!」
「メガ!」
アースは飛び上がりメガビョーゲンの攻撃を躱し、受け流し
「ハァッ!」
吹き飛ばした
「「キュアスキャン!」」
「実りのエレメントさんだニャ!」
「今、助けに参ります」
「アースウィンディハープ!」
「エレメントチャージ!」
「舞い上がれ、癒しの風!」
「プリキュア・ヒーリングハリケーン!」
「ヒーリングッバ〜イ」
「お大事に」
「まぁいい、今回はコレを手に入れるのが目的だからな」
その手にはメガパーツが大量に持っていた
////////
「ポチット君、新しい家族が決まったんだよね?」
「うん、来週迎えに来るんだ」
「新しい家族ともきっと仲良くなれるわ」
「でも、お別れするのは寂しいですね」
「「「「「えっ!?」」」」」
「アスミちゃんが寂しいって口にするなんて初めてね」
アスミはポチットの前に座り
「ポチット、今更ですがわたくしは貴方とお友達になりたいと思っております。人とは違う身ですが、仲良くしてくれませんか?」
差し出す手をポチットは舐めて答えてくれた
「アスミン、ポチットも仲良くしたいって!」
「可愛い…!」
アスミの中でも「可愛い」というのが分かり始めた
「ひなた不思議ですね。わたくしの中で、可愛いがドンドン膨らんでいきます」
「『可愛い』に限界は無いんだよ!」
頬擦りするアスミを紅牙は1枚
「いい笑顔だ」
写真を撮った
またひとつ、アスミの中で新しい感情が芽生えた
次回はいつものNG!
ここまでの拝読ありがとうございました