ヒーリングっど♥プリキュア 〜癒しの楽園物語〜   作:シロX

57 / 120
恋ってなんだろう

ではスタート!


第45話 ビックサプライズ♥アスミの驚き顔!

「ひなたちゃんまだかなぁ?」

 

いつものメンバーでお出掛けするのに、バス停で待ち合わせていた。しかしながら、ひなたとニャトランの2人がまだ来ていない

 

「「わーーっ!!」」

 

すると、背後からひなたとニャトランが驚かして来た

 

それぞれビックリ驚いて声を上げる

 

「キャアァァァァ!!」

 

女の子の声が辺りに響き渡る。のどかでもちゆでも無い。その人物は

 

「鬼麿さん?」

 

「ひなたビックリするだろ!!ったく…」

 

「いやいやいや!今紅兄変な声出してなかった?」

 

「何だよ、いちいち人の驚いた声に反応するな」

 

女の子の様な悲鳴は紅牙からだった

 

「それよりも俺はアスミの方に注目だ。お前、表情一つ変えていなかっただろ?」

 

「そうですか?わたくしも驚きましたが」

 

「紅牙くらいビックリしてくんないと、驚かしがいがないんだよな」

 

「そうなのですね。わたくしも、それくらいビックリしてみたいですね」

 

それを聞いたひなたは、何やら思いついた様で企みの笑顔で蓮花達の方へ目を向ける

 

 

 

 

 

////////

 

後日ひなたから連絡があり、アスミをビックリさせたい為にサプライズがしたいと言って来た。蓮花達も、それに賛成して協力する事に

 

それぞれ、使う物など準備する。その途中で、蓮花はアスミの様子が心配になり少し探してみる

 

「確か…ちゆやひなたが言うには、ラテを連れて外を歩いているって」

 

「あ、蓮花…」

 

見渡しながら歩いてると、ふと目の前にアスミが現れた

 

「アスミ探していたんだよ。何か元気が無いけどどうしたの?」

 

「いえ…大丈夫です」

 

そう言うが、アスミの表情はとても暗かった

 

「嘘だよね?」

 

「いえ本当に──」

 

「アスミ」

 

蓮花はアスミを抱き寄せる

 

「嘘は駄目だよ。そんな悲しい顔をして大丈夫なんて言わないで」

 

「蓮花から見たら、わたくしは悲しい顔をしていますか?」

 

「まあね。何があったのか話を聞かせてくれない?」

 

 

 

 

 

「そう、そんな事がね」

 

アスミが話し掛けようとするが、皆んな自分を避けてる様に散らばり去って行く

 

何でこんな状況なのかは蓮花とラテは知っている。しかし、ここでそれを言ってしまったら色々と計画が水の泡となる

 

「わたくしは嫌われているのでしょうか?」

 

「そ、そんな事ないよ!今回は偶々!偶々用事があるだけで!」

 

「わたくしを避けてまでですか?」

 

「違う。皆んなアスミを思ってるんだ」

 

何とか暗くなるアスミを元気付けようとするが、段々とアスミの身体は薄く透明になり始めてる

 

「わん!わん!」

 

ラテも焦って、蓮花とアスミの周りをグルグル駆け回る

 

「…俺は、アスミの事好きだよ」

 

それを聞いてこちらを見てくれた

 

「君の事いつの間にか目で追っているんだ」

 

「わたくしの事が好きだからですか?」

 

「好きだよ。特別で、大切な存在だと自分でも気付いてる。この気持ちに嘘はない」

 

「ありがとうございます…!わたくしも蓮花が好きです!」

 

 

 

「……」

 

 

 

2人が良い雰囲気を醸し出してる様子を、ひなたは建物の影から見ていた

 

ひなたは、少しモヤモヤしていた。自分に対して『好き』と言う言葉は一度も言われた事無い。アスミに言って自分には何も

 

これは嫉妬なのだ

 

(ダメダメダメ!)

 

ひなたは首を振って変な考えを捨てる

 

(蓮兄はアスミンを選んだんだよ!アタシがどうこう言える立場じゃないし、もう応援する側なんだよ!でも……)

 

未だに蓮花に好意があるひなたは諦めれずにいる。だが、蓮花はアスミを選んだ

 

その現実に受け止めれずにいる

 

「ふんふん!」

 

ひなたは両頬をペチペチと叩いて気持ちを切り替える。

今自分は、アスミをのどか達の元へ案内する為に此処に居るのだ

 

「蓮兄〜!アスミ〜ン!」

 

「ひなたか。アスミ、目を瞑ってくれない?」

 

「は、はい」

 

「俺が手を引くからゆっくり歩いて」

 

蓮花がアスミの手を引く。そしてその後ろから、ひなたが細々と付いて来る

 

 

 

 

 

////////

 

「着いたよ。目を開けてご覧」

 

「はい…」

 

目を開けると、スイカに竹で作った流しそうめんが置いてあった

 

「ええ!?」

 

「「「サプラ〜イズ!」」」

 

「皆さん!?」

 

更に、空には花火が打ち上げられる

 

「あれは?」

 

「やっと驚いたな」

 

「アスミちゃんを驚かせる為に、皆んなでこっそり準備してたんだよ!」

 

「驚いてみたいって言ってたでしょ?」

 

「そういう事でしたか!」

 

アスミも今日1日避けられてた意味にようやく理解した。暗い気持ちから一転して、笑顔になり身体が元に戻った

 

「蓮花さんとラテも引き止める様にしてたんだけどね」

 

「お2人も知っていたのですか?」

 

「ごめんな。まさか、あそこまで避けられてる事に意識するとは思わなかったんだ」

 

蓮花とラテは申し訳無さそうに謝る

 

「オレ達も流しそうめんの組み立てに苦労したんだぜ」

 

「ラビリン達の力作ラビ!」

 

「竹を集めるの大変だったペエ!」

 

「完璧な物を作りたく設計は俺が担当したが、目視でy(ヨクト)単位を割り出すのは苦労したぜ全く」

 

「本番はこれからよ!」

 

ちゆが取り出したのはお手製と思われる浴衣だった

 

「因みに、浴衣も全て俺が縫った!どうだ?良い仕上がりになってるだろ?」

 

「紅兄のセンスエグい!」

 

「それ褒めてんだよな?」

 

初めての浴衣、初めての流しそうめん。未知なる体験にアスミの笑顔は膨れ上がる

 

打ち上がる花火にもアスミは釘付けだった

 

「どうアスミちゃん?沢山ビックリ出来た?」

 

「ええ!わたくし、ビックリが大好きになりそうです!」

 

アスミの横顔に蓮花も満足していた

 

「ところで、紫苑はどちらへ?」

 

「紫苑さんなら、打上君達と一緒に花火のお手伝いしてる筈だよ。なんでも『お世話になるばかりじゃ気が引ける』って言ってたの」

 

「そろそろこっちに来る筈だけど」

 

「俺が電話する」

 

紅牙が電話しようとすると、丁度良いタイミングで紫苑から連絡が来た

 

 

 

 

 

////////

 

「さてと、私もそろそろ行かないと」

 

後の事は打上家に任して紫苑は皆んなの所へ行く

 

けどその道中で違和感を感じる

 

(見られてる?誰かしら?)

 

様子を伺いつつもバレない様に道を進むも

 

(シツコイ、と言うよりマズいわ。これ以上進むと…)

 

蓮花達が居る場所にもうすぐ着いてしまう。誰だか知らないが、下手に皆んなを危険な事に巻き込む訳にはいかない

 

「──ッ!」

 

紫苑は走った

 

(不審者なら警察に、もしビョーゲンズなら浄化するまで!)

 

林に入り、入り組む道をジグザグに走るがそれでも追い掛けて来る

 

(もう!)

 

紫苑は身軽な体で木の上へと飛び乗った

 

(突き刺してやろうかしら?)

 

紫苑は気配を消して静かに潜む。

付いて来る人物は真下を通った

 

(誰だろう?暗くてよく見えないわ)

 

謎の人物は周りを見渡した後、歩いて何処かへ行った

 

「ふぅ…行ったわね。さて、そろそろ降りようかし──」

 

木から降りようとすると、紫苑の視界が傾いていくのが分かった

 

「ちょっ、え!?」

 

紫苑が登っていた木が倒れようとする。それに気付いて、急いでその場から飛び出して地面に足をつく

 

「一体何が?……これって」

 

倒れた木を見ると切られていた

 

けれど妙だ。切られた断面があまりにも綺麗過ぎる

 

「……はぁ、私が甘かったようね」

 

先程何処かへ行った人物が戻って来ており、紫苑の後ろに近付いているのが足音で気付く

 

「貴方は誰?」

 

謎の人物は答えない。暗くて顔は見れない、そして性別も

 

「……」

 

謎の人物は前に手を出すと力が膨れ上がるを感じた。そして手には、紫苑が一度手にした事のある剣が握られていた

 

「原始の魔剣。それはビョーゲンズを抜ける時に、ビョーゲンキングダムに置いて来た剣よ。何故貴方が──」

 

紫苑が喋っているにも関わらず、謎の人物は剣を突き出して攻撃して来た

 

「ッ!?」

 

思わぬ攻撃から横に回避した。間一髪だったが頬から熱く、赤い血が流れ出た

 

「クッ…!」

 

攻撃はそれだけでは終わらない。近付いて剣を振り回す。抜剣してない為、紫苑は経験からの予測だけで避けるしかない

 

「どうやって手に入れたの!」

 

「……」

 

「話を…聞きなさい!!」

 

全く話を聞かない相手に紫苑は苛立つ。牽制で回し蹴りを出して距離を取る

 

「話は聞かない、いきなり襲い掛かる、それに魔剣を所持してる。もう容赦はしないわよ」

 

 

 

「絶剣覚醒!」

 

「包み込め!善なる天威(ヴァルベギオン)!」

 

 

 

「その力…そうか絶剣者か」

 

黙りしていた人物は、紫苑の姿を見てようやく口を開いた

 

「もう遅い!!」

 

超高速で近付き連続で切りつけるも、全ていなされる

 

「ハァァァ!!」

 

絶剣と魔剣の激しいぶつかり合い。そして紫苑は知りたくない真実を知った

 

「…とうとう力を取り戻したようね」

(私もどんな力か把握してない。力を使われる前に殺す!)

 

紫苑は木々を利用しての超高速で撹乱させる

 

(これぐらい幻惑させれば捉えられない!)

 

 

 

「絶・覚醒剣!」

 

「天威絢爛!」

 

 

 

蓮花や紅牙でもこれを防ぐのは容易ではない。相手も、紫苑の動きに諦めたのか静止してる

 

「終わりよ!!」

 

背後から縦に切る

 

「…」

 

更に縦、横、左右と四方八方から仕掛け飛び跳ねる

 

最後の一撃として力いっぱい振り抜くが

 

「──ッ!?」

 

善なる天威の勢いを止められた

 

それどころか、相手の身体には傷らしいものは全く見られない。無傷なのだ

 

「…どれだけ動いても、結局自分に降り掛かって来るんだ。後はそれを避ければ良いだけだ」

 

(この声男!?いや、それよりもこの距離は──)

 

足を止めてしまって棒立ち。しかも、未だに得体の知れない魔剣相手にこの至近距離。

バックステップで距離を置こうとすると

 

「がはっ!?」

 

紫苑の背後から、腹に2本の剣が貫いた

 

「剣…?そんな、何処から……?」

 

剣は独りでに浮遊しており、腹から抜き出る

 

「ふぐぅ……!」

 

2つの穴から血が流れ出る

 

男が原始の魔剣を天へ翳すと、空中から多種多様の剣が生成され紫苑に襲い掛かる

 

「クッ…!」

 

ジャンプして躱すが、傷口の痛みが紫苑を苦しめる

 

先程までのキレのある動きは殆ど無い。動けばそれだけ血が流れ落ち、紫苑の意識を奪っていく

 

絶剣で剣を打ち払っているのに折れる気配が無い

 

「この剣まさか…」

 

「勘がいいな。そうだ、生成する剣は全て魔剣」

 

道理で折れない訳だ

 

「ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛!!?!」

 

そして遂に剣が紫苑の脚を裂き、悲鳴が響き渡る

 

脚の筋肉の筋を大きく裂かれて、紫苑は地面を転がり落ちる

 

「うぅ、脚が…痛い!ッ脚がぁ…!?」

 

もう紫苑に立ち上がる力は無い。それでも諦めず、剣を杖の様にして起き上がろうとするが、更に剣が追撃をかます

 

横一閃

 

紫苑の喉がパックリ裂かれて血が辺りの草木に飛び散る

 

それを最後に紫苑は力尽きて無様に倒れる

 

「フシュ……シュ…」

 

僅かだが呼吸はしてる。しかし、裂かれた喉からは泡を吹いて、満足に呼吸は出来てない

 

「…」

 

男は、紫苑のポケットからスマホを取り出して電話する

 

『おい紫苑!いつになったら来るんだ?』

 

「……」

 

『聞いてんのか?』

 

電話の相手は紅牙だ

 

「天道紫苑は死んだ」

 

『…お前誰だ?何を言って──』

 

男は会話の途中で切り、スマホを捨ててその場から立ち去った

 

残されたのは紫苑のみ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫苑は必死に命の手綱を繋いでいたが────耐えれずその手綱を手放してしまった




様々な進展があった回でした
次回はオリストと予定しております

ここまでの拝読ありがとうございました

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。