ではスタート!
「それにしてもいっぱい写真撮ったわね」
紫苑は、これまで紅牙が撮影した写真を見て呟いていた。
そろそろ現像して整理したいと言っていたので、珍しく紫苑が買って出た
「この前のビーチバレーの写真もある。動物園、浴衣、あら?おおらか市に行った時の写真まで」
カメラを操作して思い出に浸ってると、ある事に気付いた
「そういえば、こんなに撮ったのに全員で撮った写真が1枚も無いわね」
撮った写真は数知れず。しかし、きちんと全員で撮った写真は過去一度も無い
そこで紫苑は考えた
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「「「「「写真を撮りたい?」」」」」」
「そう」
「写真なら沢山撮ってますよね?」
「あぁ、そう言う意味ではないの。全員の集合写真を撮りたいのよ」
全員が集まった時、紫苑が写真を撮ろうと提案した
「現像して、アルバムを作って整理しようと思ったの。でもね、3人や4人とか写ってるのはあるけど、ちゃんと全員が写ってる写真が無いのよ」
「そうラビね」
「私の我儘聞いて貰えるかしら?」
「はい!わたしも皆んなと一緒に写真撮りたいです!」
のどかがそう言って、それに乗っかり全員賛成する
「じゃあ何処で撮るの?」
「ごめんねひなたちゃん。場所まではまだ決めてないの」
「無難に家の前で撮ると言うのはどうですか?」
「どうせ撮るなら他の場所が良いわ」
「では街へ足を運びますか?」
「街へねぇ…」
ちゆ、アスミの意見に頭を悩ましていた
「考えても埒があかないから外へ出よう」
蓮花の提案で外を周りながら撮影場所を見つける事になった
「滑り台乗ろうぜ!」
「ニャトラン待つラビ!」
「2人共写真ペエ!」
「此処ならどうよ!」
先ずはひなたの案で公園にやって来た
「う〜ん、でも…」
紫苑は横目で紅牙を見ると
「ラビリン達写真撮るぞ」
「「「ピース!」」」
「わん!」
遊具で遊ぶラビリン達を紅牙が写真を撮っていた
「皆んなで撮るには少し違うかなぁ…」
「此処ならどうですか?」
のどかが連れて来た場所はすこやか中学校
「あ!アタシ教科書忘れてたんだ!取りに行って来る!」
「それなら俺も付いて行くよ。もし校舎内に居る人に聞かれたら面倒だからね」
蓮花とひなたは教科書を取りに分かれた
「すこ中っても私達関係無いし…」
「なら次だ!」
「すこやか市の観光地なら?」
蓮花は、地元の観光地ならどうかと聞く。これなら集合写真も違和感無く撮れる
「観光しに来たんじゃないのよ!!」
「「えぇ…」」
しかし、紫苑の一言でそんな甘い考えは吹き飛ばされた
もうどうしたら良いのか分からず、蓮花と紅牙は嫌な顔をする
「文句ばかり垂れてんじゃねぇよ!!」
「お黙り!何一つ案も出して無い人がしゃしゃり出ないでくれるかしら?」
「んだと!!表へ出ろよゴラァ!!」
「もう既に表ですよ〜!」
「2人共喧嘩なんて辞めて下さい!!」
何とかちゆが仲裁して騒ぎにならずに済んだ
「でも観光地ねぇ…」
紫苑が考えながら歩き、角を曲がると誰かとぶつかってしまった
「ちょっと!何処見て歩いてんのよ!」
「あらごめんなさい。少し考え事をしていたもの…で……」
ぶつかった相手はシンドイーネだった
「「ッ!?」」
お互い瞬時にバックステップで距離を置く
「何で此処に!?」
「シンドイーネペエ!」
「居たら悪い?…ん?」
シンドイーネは、紅牙が首からぶら下げるカメラに目が行く
「丁度良いわ!──進化しなさいナノビョーゲン!」
「なっ!?」
カメラに宿ってる光のエレメントが媒体とされ、カメラ型のメガビョーゲンが生まれてしまった
「メガビョーゲン!」
「あ〜!俺のカメラが!!」
「さぁ!蝕みなさい!」
レンズから放たれる光線が辺りを蝕む
「よくもやってくれたわね…」
「何?聞こえな〜い!」
「その穢れた魂浄化してやるわ!!」
「皆さん参りましょう!」
「「「「スタート!」」」」
「「「「プリキュア ・オペレーション!」」」」
「「重なる二つの花!」」
「キュアグレース!」
「ラビ!」
「「交わる二つの流れ!」」
「キュアフォンテーヌ!」
「ペエ!」
「「溶け合う二つの光!」」
「キュアスパークル!」
「ニャ!」
「「時を経て繋がる二つの風!」」
「キュアアース!」
「ワン!」
「「「地球をお手当!」」」
「「「「ヒーリングっど♥プリキュア!」」」」
「「抜剣覚醒!」」
「絶剣覚醒!」
「舞い上がれ!!
「吹き荒れろ!
「包み込め!
「覚悟しなさい!!」
「紫苑さん待って下さい!」
1人勝手に飛び出して先行する
「私達の思い出をこれ以上穢される訳にはいかないのよ!!」
「メガ!」
メガビョーゲンが光線を放つも、圧倒的スピードでひらりと躱してく
「無駄よ!今の私を止められないわ!」
「あらそう?それならこれでどう?メガビョーゲン!」
「メガ!」
今度は光線では無く、代わりにシャッター音が鳴る。
そして何故か紫苑の動きが瞬間的に止まった
「ッ!?」
時が止まった様に、完全に動きを止められた。全く身動きが出来ない
「フフッ!メガビョーゲン!」
「メガビョーゲン!」
放たれる光線を無防備な紫苑を呑み込んだ
「がはっ!…うぐ…」
「紫苑さん大丈夫ですか!?」
蓮花達の所まで吹き飛ばされた。痛みにも耐えながら、傷付いた体を鞭を打って強引に立ち上がろうとする
「グレース!天道さんをお願い!皆んな!」
フォンテーヌの掛け声で全員が飛び出した
「無駄よ!メガビョーゲン!」
「メッガー!」
シャッター音が鳴り、また動きを封じられた
「ぐぎぎ〜!動けないよ〜!」
「この攻撃の仕組みが何となく分かった来た。だが…」
スパークルがもがくも指一本すら動けない。紅牙は何か仕組みを理解したが、それが今は実行出来ない
「メガビョーゲン!」
当然、動けない蓮花達は恰好の的。防御も出来ずに簡単に打ちのめされた
「アッハッハ!呆気ないわね!!」
「私達が、そう簡単に倒れると思う…かしら?」
紫苑はグレースの肩を借りながら立ち上がった
「『私達』ね」
「その言い方は何よ…」
「アンタ、自分が仕出かした事を忘れてるの?自分の目的の為にソイツらを襲っていたんでしょ?」
「そ、それは…」
ここで以前の自分の事を思い出された。思い出した事により、少しずつ罪悪感の念に囚われ始める
「よくもそれで仲良しごっこが出来るわね!その無神経な事に関しては褒めてあげるわ!」
「そんなつもりは──」
「他人を駒としか見てない!使えなくなったら直ぐにポイッ。そんなアンタが正義の味方ずらしてプリキュア の仲間。笑っちゃうわ!所詮、アンタもこっち側なのよ!一緒に居たらいけない悪なのよ!!」
どんなに周りが赦してくれても、自分がやった事に対しての罪は一生消えない
自分は悪なのだ。そんな奴が一緒に居て良い筈がない
自責の念に心が蝕まれてく
深く、深く、深く
そんな沈んで行く中で一筋の光りが差し掛かった
「そんなの関係ないよ!!」
横で聞いてたグレースが声を上げた
「紫苑さんはいつもわたし達に優しくしてくれた!面倒を見てくれた!今だって地球の為に頑張ってくれてる!そんな人が貴女達と一緒な筈がない!!」
「グレース……でも私は──」
「紫苑や皆んながいるから今のラビリン達があるラビ!誰一人欠けちゃいけないラビ!」
「「一緒に居て何が悪いの!?(ラビ!?)」」
深い闇の念に蝕まれていた心が、光りに照らし出されて輝きを取り戻した
「グレース、ラビリン……ありがとう」
「わたし達の方こそいつもありがとうございます」
「ラビ!」
「何良い雰囲気になってんのよ!?ムカつく!!メガビョーゲン!!」
メガビョーゲンがレンズを向けようとする時、青と黄色の光弾が降り掛かった
「アタシ達が居るのも忘れないでよね!」
「グレース!天道さん!大丈夫ですか?」
復帰したフォンテーヌにスパークル、蓮花達も集まった
「無駄な事で悩みやがって」
「そうねごめんなさい」
「とりま早くお手当てしよっか!」
「ですがどうするのです?こちらの動きや攻撃を止められてしまっては、お手当てのしようがありません」
「「「考えがある」」」
蓮花達3人の声が重なった。少しビックリしたが笑みを浮かべる
「なら紫苑に任せよっか」
「しくじんなよ」
「ええ!」
紫苑は全員に指示を飛ばす
「何ごちゃごちゃ話してんのよ!」
「メガ!」
放たれる光線だが蓮花がそれを切り捨てた
「「「ハァァァッ!」」」
蓮花、紅牙、アースの3人でメガビョーゲンに突っ込む
3人が交戦の隙に、フォンテーヌとスパークルは一列に並ぶ様にジャンプした
「ぷにシールド!」
スパークルはフォンテーヌに向けてシールドを張る
「氷のエレメント!」
そして展開したシールドを氷漬けにした
「ハッ!」
最後に凍らせたシールドをメガビョーゲンへと蹴りつけた
「メガビョーゲン!」
だがそんな攻撃は通じないと言う様に、メガビョーゲンがシャッターを切った。
これで動きは止まった。氷のシールドは空中で静止するが、何故か同様にメガビョーゲンの動きも止まってしまった
「メ、メガ?」
「ちょっとどうしちゃったのよ!?」
「簡単よ。氷に反射してる自分も撮ったからよ」
「「キュアスキャン!」」
紫苑とグレースが走りながらキュアスキャンでエレメントを見つける
「光のエレメントさんラビ!」
「行くわよ!グレース!ラビリン!」
「エレメントチャージ!」
『キュン!キュン!キュン!』
「「ヒーリングゲージ上昇!」」
「プリキュア !ヒーリングフラワー!」
「絶・覚醒剣!」
「天威絢爛!」
「ヒーリングッバ〜イ」
「「「お大事に」」」
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メガビョーゲンを浄化して、撮影する為蓮花達が移動した場所は
「やっぱり此処かしら」
展望台だった
「ほら、お前の要望で振り回されたんだ。準備ぐらいしろよ」
紅牙は紫苑にカメラを渡して、皆んなと並び付く
紫苑は三脚を立てて、綺麗に写る様に準備してると
「ふわぁ〜楽しみ!」
「鬼麿さんもう少し詰めて下さい」
「あだ!?足踏んでる!」
「オレ達は何処に立ってればいいんだ?」
「ニャトラン達はひなた達に抱えて撮って貰ったらいいよ」
「写真出来たらアタシ達にも頂戴!」
「これも良い経験ですね、ラテ」
「わん!」
「何か緊張するペエ」
「別に普通ラビ」
並ぶだけなのにこの騒ぎよう。
しかし嫌ではない。これこそが彼女の求めた場所なのだから
(魔剣を破壊する事が私の運命だと思ってた。でも──)
「紫苑さん大丈夫ですか?」
「大丈夫よ。もうタイマーセットしたからそっちに行くね」
紫苑は急いで皆んなの元へ並ぶ
(これこそが、この出会いこそが私の運命。本当にありがとうね。皆んな)
今日撮れた写真は、ずっと紫苑が肌身離さず持ち続ける
停電してたからまだアニメ観れてない…
ここまでの拝読ありがとうございました