ヒーリングっど♥プリキュア 〜癒しの楽園物語〜   作:シロX

93 / 120
今回から救いようの無い話が続きます

ではスタート!


第75話 彼の最後の希望、願いを込めた祝福の希望(ベルフェホープ)

「待てど暮らせど退屈だ。何か無いのか?音楽掛けるとかさぁ〜?」

 

紅牙はソファーでダラダラと座ってテレビを観ていた

 

「退屈なら手伝ってよ」

 

「今日曇りから雨だってよ」

 

「だからだよ。洗濯物畳むの大変なんだから」

 

「2人共お昼出来たわよ。食べたらのどかちゃん達と出掛けるんだから早くしなさいよ」

 

曇り空を窓から見上げ蓮花は思った

 

今日は嫌な予感がすると

 

 

 

 

 

「やって来たぞ〜!!」

 

「ひなたうるさいぞ」

 

「テンション上がるのも分かるよ。ここ最近は楽しい事ばかりだからね」

 

蓮花達は隣町の花畑まで遊びに来ていた。曇り空とはいえ、目の前に広がる大草原と大量に咲くガーベラに興奮する

 

「わん!わん!」

 

「ラテ待って下さい!」

 

「「「ラテ様〜!」」」

 

「お前ら待ちやがれ!!」

 

ラテを追い掛ける、アスミ、紅牙、ラビリン達

 

「見てのどか……ほら、ガーベラの花冠」

 

「ふわぁ〜!ありがとうございます!」

 

蓮花はのどかに花冠を被せる

 

「いい匂い…ぶっ!?」

 

「痛たた〜…めんごちゆちー!」

 

ちゆが寝転んで花を嗅いでると、ひなたが足を引っ掛けて背中にダイブした

 

「ひ〜な〜た〜!」

 

「アハハッ!本当に楽しいわね〜!」

 

全員が本当に笑顔で楽しんでいた

 

強い風が吹いた。のどかが被っていた花冠が飛んで行き、その飛んだ先に人影を見た

 

「蓮花さんあの人…」

 

のどかの言葉で全員視線の先を見ると

 

「父さん…。いや、始」

 

「お前達とこんな風に対峙するのは何度目だろうか?そんな事は関係無い…か。もう、これで、全て、終わらせるのだから」

 

 

 

「覚醒剣!」

 

「統一しろ。原始の魔剣!!」

 

 

 

今までと違い最大の力で解放しての抜剣

 

立っている事も儘ならない

 

「蓮花さん!」

 

「蒼咲さん!」

 

「蓮兄!」

 

「「「「「「蓮花!」」」」」」

 

 

 

「「「「スタート!」」」」

 

「「「「プリキュア ・オペレーション!」」」」

 

 

「「重なる二つの花!」」

 

「キュアグレース!」

 

「ラビ!」

 

「「交わる二つの流れ!」」

 

「キュアフォンテーヌ!」

 

「ペエ!」

 

「「溶け合う二つの光!」」

 

「キュアスパークル!」

 

「ニャ!」

 

「「時を経て繋がる二つの風!」」

 

「キュアアース!」

 

「ワン!」

 

 

「「「地球をお手当!」」」

 

「「「「ヒーリングっど♥プリキュア!」」」」

 

 

「「抜剣覚醒!」」

 

「絶剣覚醒!」

 

「舞い上がれ!!時を経て繋がる二つの風(テルアスペレスト)!」

 

「吹き荒れろ!翠遠の息吹(ヴェルディグリオン)!」

 

「包み込め!善なる天威(ヴァルベギオン)!」

 

 

 

変身すると同時に、始は巨大な魔剣2本を喚び出し振り下ろす

 

「負けるか!!」

 

時を経て繋がる二つの風で、同じ大きさの風の剣を創り上げ対抗する。

剣は見事に砕け散り、それに続いてフォンテーヌとスパークルが風に乗って飛び出した

 

「氷のエレメント!」

 

「火のエレメント!」

 

だが剣を6本喚び、回転し盾と化しエレメントの力を打ち消した

 

「狂飆爆烈!」

 

「空気のエレメント!」

 

空気のエレメントも加わり、最強の狂飆爆烈が完成する

 

「崩洛塊土!」

 

地面が浮き上がり、地盤が壁となり蓮花とアスミの合体技を防いだ

 

「ッ!」

 

しかし、始の身体を強固なツタが拘束し動きを封じ込める

 

「決めろ!グレース!ラビリン!」

 

「はい!」

「ラビ!」

 

 

 

「エレメントチャージ!」

 

『キュン!キュン!キュン!』

 

「「ヒーリングゲージ上昇!」」

 

「プリキュア !ヒーリングフラワー!」

 

 

 

浄化技が直撃し土煙りが舞い上がる

 

「チッ…」

 

ビョーゲンズの力を得た今の始は、人間の時と違い浄化技はかなり効果があった。

膝を突き、鋭い目つきでこちらを見ていた

 

そしてチャンスと思い蓮花、紅牙、紫苑が切り掛かる

 

(今ここで殺す!)

 

(蹂躙してやる!)

 

(その肉引き裂いてやるわ!)

 

「いっけぇぇ!蓮兄!!」

 

だが不自然だった。始は防御の構えすら取らず全く動かずで受けようとしていた

 

(コイツ何考えてやがる?)

 

切り掛かる僅かな時間。紅牙は怪しんでいた

 

「…フッ」

 

そして見た。見たのだ。その鋭い観察眼で始の口角が上がり、薄ら笑いを浮かべるのを。

そして確信する。これは罠だと

 

(マズい!)

 

蓮花と紫苑は気付いていない。だが気付いたところでもう止まらない。

それでも紅牙は諦めない。翠遠の息吹のツタで3人の身体に巻き付き、少しでも防御力を上げようとする

 

 

 

「覚醒剣」

 

「憤怒爆殺!」

 

 

 

始から巨大なエネルギーが爆発し、離れていたグレース達すらも呑み込んで辺りを吹き飛ばした

 

 

 

 

 

////////

 

「ハァ…はぁ…ゔぇ、翠遠の…息吹」

 

癒しの風が紅牙を優しく包み込み傷を治してく

 

(クソ…ッタレが!)

 

剣を杖にして立ち上がる。傷は癒せても体力までは回復出来ずフラフラな状態

 

「蓮花!紫苑!……ちゆ!」

 

とにかく誰でも良いから無事を確認したい。その一心で名前を呼び掛ける

 

「ちゆ!」

 

「ぁ…お、おに…ま、ろ……さん」

 

身体中傷だらけになり、額から血を流すちゆを発見した

 

「しっかりしろ!今治してやる!ペギタンは?他の奴は?」

 

「分からな…いで、す…」

 

ちゆを治療してる途中、何処からともなく剣が射出する

 

「危ない!」

 

ちゆを庇い、それに反応して翠遠の息吹が一人でに動いて弾き返した

 

「あの野郎か!何処だ!何処にいやがる!?」

 

「鬼麿さん…あれ」

 

ちゆが指差す方へ目を凝らす。土煙りが晴れ、そこには始の姿が

 

「やはりお前は浅かったか。直前で俺の狙いに気付いたのはお前だけだ」

 

周りには、のどか達も血を流し倒れていた

 

距離が近かった蓮花と紫苑に関しては重症だった

 

(武が悪い。一旦引くか?それには…)

 

紅牙は倒れてるアスミへ視線を向ける

 

(あ〜あ、まさか俺がこんな損な役回りする羽目になるとはな)

 

「鬼麿さん?」

 

紅牙はちゆを抱いてアスミの方へと走り出す。辿り着くまでにも、倒れる仲間を拾い集める

 

始もそれを黙って見るなんて事はせず、魔剣を連続射出する

 

仲間を庇い、回復した傷がまた増える

 

(でも何故か嫌じゃない。これが最善の選択なんだ。アイツらの為なら躊躇ったりするか!)

 

「紅牙…」

 

「アスミ!無理な頼みがある!」

 

「小細工など通用するか!」

 

更に射出する剣の量が増える

 

「最後まで頼むぞ!」

 

翠遠の息吹の結界を張って防ぐと同時に、ツタが残りの者達をアスミの所へ集める

 

(やってやる!この場に居る全員俺が助ける!!)

 

 

 

 

 

『──ねぇ紅牙。俺達最後まで生き残れるのかな?』

 

『──はぁ?』

 

『──この先、何があるか分からない。最悪死ぬ事だって…』

 

ネガティブな蓮花の頭を軽く突く

 

『──ば〜か、何言ってんだ。俺達は誰も死なねぇ。誰一人犠牲を出さずにお手当てするんだ』

 

『──そうだよね。俺達は皆んなで笑顔でお手当てする!』

 

『──けれどもしそうなった時は安心しろ』

 

紅牙は右拳を突き出す

 

『──忘れるな。死ぬ時は一緒だ』

 

 

 

 

 

「覚醒剣!」

 

「翠嵐疾風!」

 

 

 

翠の風が剣を全て弾いた

 

「何!?」

 

「アスミ今だ!すこやか市までワープするんだ!」

 

「は、はい!」

 

全員ボロボロな身体を引き摺りながら穴の中へ入る

 

「鬼麿さんも早く!」

 

「…」

 

しかし紅牙はちゆの声には反応しない

 

「鬼麿さん!」

 

「…悪い、俺は行けない」

 

そして代わりに翠遠の息吹をちゆに投げ渡す

 

「誰かがコイツを止めなければならない」

 

「駄目です!鬼麿さんも!」

 

「ゴチャゴチャうるせぇぞ!!お前みたいな足手纏いは邪魔なんだよ!!」

 

「足手纏いでも何でも構いません!!わたしは鬼麿さん1人にはしたくありません!!」

 

怒鳴って帰らそうと思ったが、逆にちゆは負けずに食い付いた

 

「ちゆ…。でもお前は俺の希望なんだ。お前を失う訳には…」

 

「それはわたしも同じです」

 

紅牙はちゆに抱き付く。その優しさを噛み締めながら

 

「ありがとう。ちゆ」

 

しかしちゆを穴の中へ突き飛ばした

 

「ちゆ!翠遠の息吹を蓮花に託してくれ!」

 

「鬼麿さん!!」

 

「そろそろ名前を呼んでくれたら嬉しい。だからコイツを倒した褒美として呼んでくれよな!」

 

「待っ──」

 

最後まで言い切る前にちゆは穴へ

 

そして穴は閉じてしまい、この場に残ったのは紅牙と始だけとなった

 

「それは勇気とは言わない。無謀と呼ぶ」

 

「それぐらい知ってんだよ。人に言われると腹立つな」

 

「魔剣を持たないお前に勝ち目など無い。絶対に」

 

「忘れたとは言わせねぇよ。俺にはまだ剣がある」

 

紅牙が言う剣は恐らく絶剣。しかし、初めて発現して以来全く喚び出せれていない

 

「無理だ」

 

「そんな事は無い。俺には沢山の希望を背負っている。そしてそいつらに託した」

 

紅牙の足下から淡い光の粒子が溢れ出る

 

「無理なんて言わせねぇよ。見せてやる。俺達の希望の力を!俺の全てを懸けて!!」

 

そして一気に力を解放する

 

紅牙の髪が白へと変色していき、体内から一本の剣が形取る

 

 

 

「絶剣覚醒!」

 

「希望をこの手に!祝福の希望──ベルフェホープ!!」

 

 

 

ガーベラの花が沢山咲くこの花畑で、全てを懸けた紅牙の戦いが、今、華々しく始まろうとする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺達の希望で、お前を蹂躙してやる」




ここへ来て完全覚醒を果たした紅牙。
次回どうなるか!?

ここまでの拝読ありがとうございました!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。